2017/05/24

「創意無限」「創造無敵」市場は激烈な競争で淘汰を繰り広げ勝者だけが生存できます

一定の市場で評価を得たいなら「製品」の「工業化」が求められます。
「製品」の最初は、モックアップを含め、職人の手による「工芸品」の場合が殆どです。
「工業化」するには、それに見合う「工業」としての「規模」が必要になります。
それを拒否し「規模」を求めず、趣味の世界を受け容れるなら「工芸」で生きるのが良いでしょう。
「工芸品」を突き詰めると「芸術品」へ止揚させる事もできます。
実は「工芸品」は「工業品」と「芸術品」の「分水界」でもあります。
工業化する過程では、他者との協力関係を必要とします。

自らの中で抱え「内製化」しても「従事者」に委ねないとできません。そのためには「伝達手段」と「伝達者」が必要です。
作り手への「製品設計図」や「仕様書」を通じ正確に伝える必要があります。

市場で売るためには「市場伝達方法(案)」が必要です。
これを「正確に伝達」でき「期待する支持」を得る事ができれば最高です。
人の心(感情)や、センスは一定ではありません。
もちろん「収入」や「支出」もバラバラで、市場の顧客は一人ひとり購買の「制約条件」が異なります。
それを最大公約数で括る事で参入しようとしますが、実は「市場参入」する際の「設計(案)」は「市場の絞り込み」が最重要で、対象とする支持を受けたい「消費者」を「最小公約数」に絞り込み、狙う「イメージ(センス)とメッセージ(情緒)」を明確に伝える事です。
これらを、目指す水準で他者の協力を得る事ができれば良好な結果を生み得る事ができます。
いま、市場で評価され支持を受ける「商品」の多くは、それを成し遂げ有効に機能させているといえます。
それが競争で残り利益を得ていると言えます。

市場は主に「付加価値」を生産し、見せ「付加価値」を購買し合う事で成立しています。
気温の変化で産み出される時期の「付加価値」について平易に考えたいと思います。

オシャレで高い付加価値を追うなら、
「旬」を大切にしましょう。
「走」「旬」「盛」「名残」は、気温の変化に合わせ、各地とも、いずれもほぼ10日単位で入れ替わります。

時期というのは、日常生活で「季節感」と呼ばれるモノやコトが適正に合致する事です。
特に「食」や「衣」は「季節感」に合わせる表現が大切です。
「走」に照準を合わせると、オシャレで良いですが、先駆けが分かる消費者を創り出し顧客として維持し続けるのは辛く大変な労力を必要とします。
そこで少しオシャレな層を獲得するなら「旬」に軸足を移し「商品やサービス」を開発し提供しながら支持を得ようとします。
これに呼応する消費者は一定の数存在します。
(一般的には「走」と「旬」を組合せた「付加価値」訴求が多い)

それが分からず想像力を欠くヒトは、頭からバカにして罵倒しますが、何らの提案性も創造性もありません。固より「付加価値」に無縁な寄生乞食みたいな存在ですから仕方がありません。創造性を欠くゴミのようなのは相手にしない事です。

一般的に多くの事業者は「盛」の時期に「商品やサービス」を並べ売り立て大きく稼ごうとしますが、それは、誰でもできるワケで、市場の消費者も千差万別ながら多数がひしめき合っています。従って売り立て稼ぎ出そうと考える側も多数を占め「競争条件」は過酷で、勢い「こっちの水は甘いぞ!」と騒ぎ立てます。

しかしながら、多くの場合、首尾よく成功する事業者は2割程度で、3割程度は五分の星勘定、残りの5割は敗退します。

収入に制約があるヒトは、当然ながら「支出」で制約を受けますから、まず先物としての「付加価値」は追いません。
そこで時期をずらし「名残」を、サービス価格で手に入れる事により「溜飲」を下げ「満足」します。
それは、そのヒトにとり「付加価値」でもあるワケで、同じ種類のヒトは、それを観て「見習う」事にチカラを示そうと取組む事でしょう。
流通を俯瞰し全体を眺めると、この層の存在は重要です。

しかし、端から「食」や「衣」の分野に対する先物の「付加価値」について質が異なるのですから、エラそうに与太コメやゴミコメの類いを言われたくはありません。
まぁ、言論・表現の自由はありますので相手にしませんが。

それでは「名残」を過ぎると、どうなるのでしょうか。
先物としては不要ですから「廃棄物」になります。
「棄てるにも費用」が要りますので、それを避けたいと考える前に処理屋が現れます。一般的には「バッタ屋」と呼ばれるゴミ屋です。

「名残」にも手が届かない、裸で過ごすワケにもいかない「最底辺」やそれに準じる層が「都市」には転がっていますので、それらを相手に立地さえよければ「商売」としては成立します。
個別の商品の原価(入手価格)は「10kgで幾ら!?」という類いですから、一個(一枚)=100円でも50円でもよいのです。

「廃棄物」にすれば「処理費用」が要りますから、僅かでも「カネを払って」くれて持ち帰り「家庭用ゴミ」として「廃棄」してくれるのであれば実に素晴らしい消費者で、バッタ屋を贔屓にしてくれるなら上得意客なのです。

しかし、それは流通の過程に寄生し、そこで生じた余剰やロスを処理する事で生計をたてるマチバの「ゴミ屋」に過ぎません。そんなゴミからエラそうにアレコレ言われたくはナイですよね!

| | コメント (0)

2017/05/16

NHKによる支持率「世論調査」の結果5/15発表(記録のために投稿します)

「産経新聞とFNN」の「世論調査」結果を投稿しました(この前の投稿です)が、続いてNHKによる「内閣支持率」や「各政党支持率」調査の結果を記録のために論評抜きで投稿します。

引用開始→ 安倍内閣 支持する51% 支持しない30% NHK世論調査
(NHKニュース2017年5月15日 19時02分)

NHKの世論調査によりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、
先月の調査より2ポイント下がって51%、
「支持しない」と答えた人は、3ポイント上がって30%でした。

NHKは、今月12日から3日間、
全国の18歳以上の男女を対象に、
コンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。

調査の対象となったのは2203人で、
57%にあたる1253人から回答を得ました。

それによりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、
先月の調査より2ポイント下がって51%でした。

一方、「支持しない」と答えた人は、
3ポイント上がって30%でした。

支持する理由では、
「他の内閣より良さそうだから」が45%、
「実行力があるから」が21%、
「政策に期待が持てるから」が13%だったのに対し、

支持しない理由では、
「政策に期待が持てないから」が37%、
「人柄が信頼できないから」が32%、
「支持する政党の内閣でないから」が12%となっています。

安倍総理大臣が今月3日、
憲法を改正して2020年の施行を目指す意向を初めて明らかにしたことについて、
評価するか聞いたところ、
「大いに評価する」が10%、
「ある程度評価する」が34%、
「あまり評価しない」が25%、
「まったく評価しない」が20%でした。

安倍総理大臣が、
憲法改正の具体的な項目として、
憲法9条の1項と2項を維持したうえで、
自衛隊の存在を明記することを挙げたことについて賛否を聞いたところ、
「賛成」が32%、
「反対」が20%、
「どちらとも言えない」が41%でした。

安倍総理大臣が、
憲法9条とともに高等教育の無償化についても
具体的な改正項目として例示したことに関連して、
高等教育の無償化を憲法に盛り込むことへの賛否を聞いたところ、
「賛成」が34%、
「反対」が19%、
「どちらとも言えない」が39%でした。

韓国の大統領選挙で、
革新系の最大野党「共に民主党」のムン・ジェイン(文在寅)氏が
新しい大統領に選ばれたことを受けて、
今後の日韓関係が全体として今よりも良くなると思うか聞いたところ、
「良くなる」が7%、
「悪くなる」が24%、
「変わらない」が56%でした。

アメリカのトランプ政権が、
核実験やミサイル発射など挑発行為を繰り返す北朝鮮に対し、
「すべての選択肢がテーブルの上にある」として、
武力行使も排除しない姿勢を示していることについて、評価を聞いたところ、
「大いに評価する」が9%、
「ある程度評価する」が36%、
「あまり評価しない」が33%、
「まったく評価しない」が14%でした。

政府は、テロなどの組織犯罪を未然に防ごうと「共謀罪」の構成要件を改めて、
「テロ等準備罪」を新設する法案を国会に提出し、審議が行われています。
与党側は、テロ対策は急務だとして今の国会での成立を目指していますが、
民進党や共産党などは1億総監視社会になりかねないなどとして、廃案に追い込みたい考えです。
この法案への賛否を聞いたところ、
「賛成」が25%、
「反対」が24%、
「どちらとも言えない」が42%でした。←引用終わり
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved.

引用開始→ 政党支持率 NHK世論調査
(NHKニュース2017年5月15日 19時44分)

20170515

NHKの世論調査によりますと、各党の支持率は、
自民党が37.5%、
民進党が7.3%、
公明党が3.8%、
共産党が2.7%、
日本維新の会が1.3%、
自由党が0.3%、
社民党が1%、
日本のこころが0.1%、
「特に支持している政党はない」が38.4%でした。←引用終わり
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved.

夜盗4党の合計が11・3%ですか!?
37・5%との比率では3・31倍(トリプル)ですが。
何やら、現実の政治風景を、よく表していますね。
しかし38・4%の内訳は23%は潜在的夜盗ですから、
35%近くに膨れあがるのです。

| | コメント (0)

2017/05/15

産経新聞社が5月13日と14日の両日で実施した「世論調査」の結果

産経の調査でもNHKの調査でも、政策上の争点に対する「概要(意志表示)」は大きく変わらないように受け止める。
細部の論評は抜きで記録のために投稿しておきたい。

引用開始→【産経・FNN合同世論調査】
憲法、自衛隊の存在明文化「賛成」55・4% 現行憲法が「時代に合っていると思わない」59・1%
(産経新聞2017.5.15 11:50更新)
  http://www.sankei.com/politics/news/170515/plt1705150013-n1.html

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が
13、14両日に実施した合同世論調査によると、
安倍晋三内閣の支持率は56・1%で、
4月15、16両日の前回調査から3・2ポイント減った。
不支持率は34・7%で前回から4・3ポイント増えた。

一方、政党支持率は、
自民党が前回比0・9ポイント減の41・6%、
民進党は1・4ポイント増の8・0%だった。
その他は、
公明党2・9%
▽共産党4・3%
▽日本維新の会2・9%
▽社民党0・8%
▽自由党0・8%
▽日本のこころ0・6%。
「支持する政党はない」とする
無党派層は35・6%だった。

安倍首相(自民党総裁)が
現行憲法9条の条文を維持した上で自衛隊の存在を明文化する条文を追加する改正を提案したことに対し、
「賛成」と答えた人は55・4%に達した。
「反対」は36・0%だった。
現行憲法が「時代に合っていると思わない」との回答も
59・1%で、
「思う」の31・4%を大きく上回った。

憲法改正への賛否は
「賛成」49・8%、
「反対」44・0%だった。

各政党が憲法改正草案を作り、
国民に示すべきか否かを聞いたところ、
「示すべきだと思う」との回答が84・1%で、
「思わない」は11・9%。
衆参両院の憲法審査会の議論に対して、
75・6%が「活性化させるべきだと思う」と回答、
「思わない」は18・9%にとどまり、
憲法論議を積極的に求める世論が多いことがうかがえた。

首相が平成32(2020)年に新憲法の施行を目指すと時期を明言したことは
「評価する」と「評価しない」がともに46・9%で賛否が割れた。

一方、憲法改正による高等教育までの教育無償化にも
首相が強い意欲を示していることに関し、
賛成したのは17・5%どまりだった。
40・0%が「改正せずに新たな法律による無償化」を求め、
40・2%は「高等教育の無償化は必要ない」とした。←引用終わり
c2017 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITALAll rights reserved.

| | コメント (0)

2017/05/12

「グローバリゼーション」の社会経済(5月10日の続き)

いま先進工業国は「モノ」ではなく「知恵」を売るのです。
それを競い合っているのです。
そこで大切な事は「基礎的研究能力」を伴う人材教育です。
これはグローバルな競争の下では、低開発国も発展途上国も新興工業国も同じく平等です。

日本人は「モノ」を造り、その「モノ」を売る事で「利益」を得るのを美徳としてきました。
それは非常に大切な事で忘れたり棄ててはなりません。
しかし単なる「モノ」を幾ら造り、その「モノ」を売ってみても得る事のできる「利益」は過少です。
即ち、発展途上国の工業化により単なる「モノ」は、労働生産性(要素価格を含む)で勝てるわけがありません。SNSの世界では、それを正確に理解せず、トランプと同じく排外すれば元に戻るという偏狭でオバカな主張が煩い事です。
新興工業国でもある韓国も同じ問題を抱え苦しみ藻搔いているのです。
韓国を嘲笑うのは簡単ですが、それは同時に日本を日本人が笑っているのと同じです。

何れの国も「グローバリゼーション」で富を得た層と、貴重な労働機会すら奪われ(失業を強いられ)富を収奪され続ける層に分かれ、これが富裕層と非富裕層に分解され格差を拡大し社会不安(社会的不満)を増大させているワケです。

社会的不満の「鬱憤晴らし」にSNSが用いられ、罵詈雑言のゴミ捨て場と化しています。

いま先進工業国は従来と同じ「モノ」を生産し売るのではなく、
「知恵」を集積した「新たなモノ」を売るのです。
それを、ここでは「知恵」を売ると言っているのです。

「ノウハウ」すなわち様々な「知恵」を「システム化」し、
一つの「プログラム」を「パッケージ」する形で長期のビジネスとして売るのです。
あるいは身近な「ノウハウ」を「知識サービス」として、様々な機会を得ながら売るのです。

そのためには「知識」が必要です。
まず「知識」を磨く必要があります。
「技術」は「知識」から産み出されます。
しかし従来型の「知識」は「IT」の進捗発展もあり基本的には普及してしまっています。
そこで「何」が「新しい」を産み出す「知識」なのか、腰を落ち着け考え取組む必要があります。
「一過性の故郷創生ハッカソン」ではなく、「反復継続性を保持」できる「持続可能性」「サスティナブル」を追究できる「ハッカソン」でなければなりません。
それもできず、徒に時間と労力と資金を浪費し続けて平気なのは「バッカソン」なのです。

大学を始め後期高等教育機関は、
「幼稚なバカの大量生産」をしている場合じゃないのです。
現実の社会と整合性のない人材を大量に生み続け、社会的齟齬を生じさせ、どんどん若い能力を廃人にしているのは最大の無駄です。
それを愚痴を言っても「正面から批判」しないのは思考停止と同じです。

考え方の整理として
「モノ」と「コト」そして「汗」と「知恵」について:

「付加価値」というコトやモノについて本質について考えるチカラを持たない人が軽々に「付加価値生産」について「知ったバカぶり」で、感情的に批判し自らの無聊を慰め、それに呼応するオバカに支持されゴミコメントされ「悦」に入っているのを目にするのは辛い。

全ての「工業製品」は、それを発想したアイデアを基にデザインされ設計され「部品」を集積し「加工組立」られているわけでして。
その何れの段階や分野において「生産」に関与し従事した人の「付加価値」が包含され、最終製品として「仕上げ」られています。

残念な事は「生産・製造」と「消費・市場」が、いまも分断(分業)されている事もあり、必要にして十分な「情報伝達」や「情報交換」を得るに至っていない事に注意する必要があります。
積み上げられた「付加価値」を毀損し敗退させられる場合が生じています。

それはどのような「製品」でも「市場」で厳しい洗礼を受け評価されるのですが。
この段階で「製品設計」の段階で想定した「知恵」が評価されるますが、同時に「市場設計」をする側の「知恵」も評価されるわけです。
双方の知恵が拙い場合は無残にも失敗し敗退させられるのです。

「ガンバル」とか「ガンバッタ」のレベルではなく「知恵やセンス」に起因するわけです。
「モノ」ではなく「知恵」を売ると既述しましたが、最終製品は「市場で消費」されないと「付加価値」を生産した事にならず「回収」できません。

「市場」で安定した「消費」を産み得るには、
「顧客創造」と「顧客維持」という「マーケティング」の本質を理解しているかどうか、
その基本的な「知識」があり、例えば「感性」の必要な「モノ」であれば、それに見合う「センス」が与件として求められるのは当然です。

自らの側が、低開発国、途上国、新興国、先進国の認識を正しくできるなら、自らは「付加価値」をどう捉え考えるかについて思考しませんと。
それは同時に、どの市場を目指し「付加価値」を得るのか、得たいのか、そのためにどう取組むかを明らかにしておくべきでしょう。

これらは何れも「仮説」でしかありませんが「現実」に直面する「課題」であり、十分な市場研究で「仮説」を練り上げ、実際の市場で「仮説を検証」し試行錯誤を繰り返しながら実際の「成功事例」へ導ければ至上といえます。

例えば、アパレル製品(市場も)の場合は「ブランド力」が必要と、
分かったような魔法の言葉が飛び交いますが、軽々に交わされるブランド力なるものの中身は、魔法の言葉とは裏腹のお寒い中身で残念な場合が多いようです。
「ブランド」は一朝一夕にして形成構築できるワケではありません。
市場で顧客に支持され続けなければなりません。

それには宣伝力や広報情報力も重要ですが、何よりも「製品」のコンセプトが狙うターゲットにフィットしているかどうか、そしてそれをプレゼンテーション(表現)する場がフィットし、狙う「顧客」が納得し喜び「購入」し「支持」してくれるかどうかであり、一過性ではなく「反復継続」して「支持」を得られるかであり、その積み上げと流布が不可欠ともいえます。

例えば、自動車、鉄道輸送、学校教育、飲食サービス、医療サービス、などは、これらの積み上げが明確に反映されると思います。
「ブランド力」は「噂」と「イメージ」で形成されるとも言えますが、
実は「顧客(市場)」での裏切りがない(少ない)とも言えるのではないでしょうか。
表面上の「モノ」で勝負するのではなく、世界は「コト」を含めた「知恵」の能力で勝負しているわけです。

世界市場の混沌を産み出している「グローバリゼーション」について冷静に眺めますと、政策面では「トランプ」Vs「マクロン」の主張に集約されているように見受けます。

その米国ですが、
USTR(米国通商代表)は「ライトハイザー」に決まる!

米国は日米通商交渉で「農業」を軸に揺さぶりをかけてくるでしょうか?
その理由や背景を考えてみましょう。

「市場」を、” どう捉えどう考えどう攻めるか ” については、
ドラッカーがマネジメントとして着目し捉え、コトラーが様々な検証を経て発展させ、多くの研究者が「マーケティング・マネジメント」という実践的な学術にまとめ上げ、科学的に体系化し、更にポーターが「競争論」としての視座を与え、より深く質を高め完成させましたが、それは何れも「米国」なのです。

日本は、最初に「市場の製品」で、次に「市場の販売場所」で、更には「企業の戦略」で、米国市場を分析し「金融を含むマーケティング」へブラッシュアップさせ「市場アプローチ」を重ねてきました。
その米国の大半が「マーケティング」を無視し、「市場(消費者)の変化」を理解せず、従来の思考や技術に固執し改良を加えず無駄に歳月を費やしてきました。

その結果、米国は多くの「工業製品」が「市場競争」に破れ、自ら修復せず、できないままに過ごしてきました。
そのため国際的な競争市場で勝てる優れた「工業製品」は限られ、誰にも理解しやすい「農業製品」の輸出を掲げ、貿易赤字を産み出す相手国の「市場開放」を強く求めています。
貿易は「製品と市場が金融」と一体化した知恵(=インテリジェンス)により成立しています。

| | コメント (0)

2017/05/10

フランスの苦悩をマクロンは解決できるか? 同じ問題を抱える「世界が注目」している

今日の世界が抱える苦悩とその原因は「グローバリゼーション」に起因する。
従来は「国民国家」や「主たる近隣国」の中または周辺で生じる問題であった。
それゆえに「問題点」も「対処」する方向も割合に明確で整理し課題として取組みやすかった。
しかし「グローバリゼーション」の拡大進展と共に、例えば周辺の相手国が問題を引き起こしているかに見える問題が、実はそれを問題提起する当事国の問題が国境を越えて引き起こした問題である事が殆どだ。

例えば、
トランプが指摘する米中間の「貿易不均衡」の問題は、
確かに表面上は「米・中」の問題ではあるが、不均衡を引き起こしている中国企業へ投資し技術移転し「米国市場」を開発提供したのは「米国の企業」であり「米国の投資家」なのだから、実は「米・中の貿易不均衡」は、「米国内の問題」ともいえるのだ。
これを理解したトランプは「自由貿易」による「貿易不均衡」を是正できるなら「国境税」を科すとし、米国資本の米国内投資を強く求めたワケだ。

しかしながら、この米国資本そのものが純粋に米国内で個別に成立しているワケではなく「国際金融システムにより米国に集められた資本」である点を正しく理解しないと国際間を跨ぐテーマを議論する事はできないのだ。
「グローバリゼーション」が推し進めた重要な事は、従来の「国民国家」だけの概念では捉えきれず「ポスト国民国家」としての問題であり、国際間に先進工業国も中進国も新興国も発展途上国も低開発国が密接に関与し組み込まれた問題とも言える。

従って、一つの国民国家が抱え込む「失業問題」と「失業対策」は「全ての国、全ての発展段階にある社会」を国境を越え包み込む問題なのだ。
もちろん、低開発国や発展途上国の「失業の質」と先進工業国が抱える「失業の質」は社会の発展度合いが違うのだから異なるのは当然だ。
しかし「本質」というか、根本的な「原因」は「グローバリゼーション」にあるのだ。

それなら「グローバリゼーション」を止めてしまえば良いというほど単純な事ではない。
「分担と分業」それに「金融と回収」を、如何に「効果的に分け合えるか」に懸かってくるのだが、何れの国にも「得てな人、不得手な人」があり、そうそう理論どうりに事が運べない難しさがある。

現在の「グローバリゼーション」を支えるのは「金融とIT」そのものである。

失業対策は就業機会の提供だが、
それぞれの社会の発展段階に合わせた「新しい産業」に合わせた、労働移動の誘導が大切な事は言うまでもないが、それに対応できる「職業技術」の有効なトレーニングが求められるのは当然だ。
その一つ前に「どのような産業」を創出できるかに懸かっている。
それをメイもトランプもマクロンも文在寅も、もちろんアベカワモチも求められているのだが、有効な産業もそれへの手段も五里霧中で苦しんでいる。

引用開始→ [FT]マクロン氏勝利で欧州安堵も課題は山積 
(Financial Times日本経済新聞2017/5/8 16:03)

エマニュエル・マクロン氏とマリーヌ・ルペン氏とが戦った今回のフランス大統領選は、1789年以降のフランスの歴史の中で、前進と反動を巡る壮大な闘いの一つとして語り継がれるだろう。

これまで、前進が必ずしも勝ってきたわけではなかった。だが、7日の大統領選では、一定の代償を払いながらも前進が勝った。

推定得票率がマクロン氏65%に対してルペン氏35%となったマクロン氏の勝利は、「ドレフュス事件」でドレフュス大尉が苦労の末に得た正義の勝利をほうふつさせる。1890年代に不当な有罪判決を受けたユダヤ系のドレフュス大尉に対するひどい反ユダヤ主義運動が起きた事件のことだ。また、パリでの右翼の暴動が第3共和制を揺さぶった2年後、1936年の選挙で人民戦線が勝利したことも思い起こさせる。

マクロン氏の支持者やフランスの同盟国だけでなく、自由民主主義の再生を信じる世界中の人々が、マクロン氏が極右のルペン氏に勝利したことに大きな安堵のため息をついているだろう。

今回の選挙はグローバル資本主義や欧州、国のアイデンティティーを巡る考え方がフランス国民の間で著しく異なることを露呈したが、実際には大半の国民が開放性や寛大さ、国際主義に賛成票を投じた。

とはいえ、マクロン氏の勝利はまだ不完全だ。今回の選挙はフランスの極右政党の正当性をかつてないほど認めたものとなった。政治の亀裂や社会に広がる不満、国の将来に対する悲観的な見方、大統領の地位の低下により、同氏の5年の任期は、1958年にシャルル・ドゴールが第5共和制を樹立して以来、どの大統領よりも困難なものになるだろう。

まず、6月には11日と18日の2度にわたり577議席を争う国民議会(下院)選挙を控えている。

マクロン氏率いる結成間もない政治運動団体「前進」が議会で過半数を獲得できなければ、自称独立派の同氏は従来政党の言いなりにならざるをえず、古くさい左派対右派の政治闘争を排除しようとする同氏の試みは頓挫しかねない。

過半数の議席を獲得できなければ、同氏の経済プログラムの中核を成す企業寄りの政策や労働市場改革、国の制度の全面的な見直しについて十分な負託を得られないだろう。

だが、7日の勝利でマクロン氏は勢いづいている。自らへの全権に関する負託を有権者に熱心に訴えることで、「前進」は国民議会で絶対過半数には満たないものの、最多の議席を獲得できるかもしれない。結果がどうであれ、同国の工場や公共部門、街頭での同氏の改革に対する抵抗といったさらなる困難が予想される。

改革進めるにはドイツの協力必要
大統領選の2回の投票では、ルペン氏や急進左派のジャンリュック・メランション氏、一握りの極端論者の泡沫(ほうまつ)候補への支持が広がっていることが明らかになった。

これは、フランス社会の大部分が高い失業率や生活水準の停滞、荒廃した郊外地域、過激派による、あるいは宗教間の緊張に絶望していることを浮き彫りにした。国家主義者や反イスラム主義者、保護主義者らは、欧州連合(EU)や、EUもその一部である世界経済秩序が同国の病弊を悪化させているとして激しく非難している。

選挙戦中、EUや国際主義を最も支持したのはマクロン氏だった。同氏が改革を成功させるには時間が必要であると、幻滅した何百万人ものフランス国民を説得するには、改革を推し進めるうえでドイツに助けてもらう必要がある。

ドイツ政府はマクロン氏から当選前に広範囲に及ぶ改革を実施すると約束されていた。もし成長促進のための投資政策を掲げ、公共財政へのこだわりが弱いマクロン氏にドイツ政府が力を貸さないなら、同国がフランス政府で他に手を貸そうとする人などいないだろう。

さらに、マクロン氏とフランスの有権者との蜜月は短いとみられる。1995年から現在までの歴代大統領であるジャック・シラク氏、ニコラ・サルコジ氏、フランソワ・オランド氏の失政と個人的な欠陥のせいで、大統領に以前のようなオーラは感じられない。

だが、今後5年間はマクロン氏のキャリア以上のものが試されるだろう。同氏は同国のテクノクラートのエリート出身であり、そうした人々の政治的選択だった。

フランス国民は、崩壊した政党政治モデルや現代フランス社会の不満を深く懸念する中、マクロン氏を第5共和制に新たな息吹を吹き込むのに必要な、若くて才能あふれる倫理面でクリーンな人物だと判断した。

もしマクロン氏がつまずけば、2022年の選挙でルペン氏を食い止めるどんな方法があるか全く分からなくなる。←引用終わり
By Tony Barber
(2017年5月8日電子版 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
NIKKEI  Nikkei Inc. No reproduction without permission.

引用開始→ [FT]マクロン次期仏大統領が直面する最大の課題 
(Financial Times 日本経済新聞2017/5/9 6:35)

フランソワ・オランド氏は5年間の任期を終え、近年のフランス史上最も不人気な大統領としてエリゼ宮(大統領府)から去ることになる。同氏のお粗末な評判は、部分的には、経済を復活させ、失業率に歯止めをかけ、公共支出を抑制するという公約を果たせなかったことへの反応だった。

しかし、オランド氏が後任に残した経済的なレガシー(遺産)は、同氏の支持率急落が示唆するほど悲惨なのだろうか。

次期大統領は、2008年の金融危機以降、ペースは鈍いが着実に成長してきた経済を受け継ぐ。オランド氏は2012年の大統領就任当初、フランスは不況から完全に立ち直ることを楽観していた。だが、緩やかな成長にもかかわらず、ドイツや英国、米国といった国々と比べると、フランスは後れを取った。

オランド氏の任期終盤にかけて、状況は上向き始めた。昨年の経済成長率は1.1%に達し、在任期間中で最高を記録した。だが、それでも欧州連合(EU)平均の成長率1.8%には届かなかった。2017年第1四半期には、成長率が前四半期の0.5%から0.3%へと減速し、アナリスト予想を下回った。

雇用は増えるも、主に臨時採用
労働市場は政治色の強い問題だ。オランド氏は2012年の大統領選挙で、失業率が上昇しているときに就業機会を増やすという公約を掲げて勝利を収めた。

在任中にも失業率はじりじり上昇し続け、ピーク時には10%を突破した。これを受け、オランド氏は任期終盤に入り、自身が「経済的非常事態」と名付けた問題に取り組むために、より断固とした措置を講じた。すでに人件費に対する税額控除を導入していたオランド氏は、2016年に議会を飛ばし、人員の採用と解雇を容易にする雇用関連法案を押し通した。賛否が割れるフランスの週35時間労働制は守りつつ、職業訓練の機会と仕事に復帰する奨励策も増やした。

こうした対策は、実を結び始めたばかりだった。失業率は過去1年間で若干の改善を見せただけだが、データは、より多くの求職者に訓練を受けるよう促す政策が一定の成功を収めたことを示している。

だが、オランド氏の当初の提案は、その一部が左派の反発を招いたこともあり骨抜きにされた。

一連の改革は今のところ、2層構造のフランス労働市場を打破できていない。昨年の新規採用の86.4%は一時雇用で、そのうち80%は契約期間が1カ月に満たない仕事だった。一方、長期失業率はしぶとく高止まりしている。フランスの失業者の43%前後は1年以上仕事がなく、この統計が始まった2003年以降、最も高い水準に迫っている。特に弱い立場にあるのが、若者と移民、スキルの低い労働者だ。フランスの若年失業率は英国のざっと2倍で、大半の先進国で見られる低下傾向とは対照的に、なお上昇し続けている。外国人と学歴が低い人々にとっても、似たような状況だ。

依然と高い歳出
経済協力開発機構(OECD)はフランス経済に関する2015年の報告書で、「慢性的な赤字と多額の政府支出、それに応じて高い税率と増加する公的債務を抱え、財政状況は弱い」と結論付けた。

任期の終わりが近づくにつれ、オランド氏はさらなる財政緊縮策を受け入れることを余儀なくされ、歳出削減を約束し、「重すぎ、動きが遅すぎ、お金がかかりすぎる」と考える国家機構の合理化を誓った。だが、フランスの公共支出はいまだに先進国の間で最も高い部類に入り、その比率は国内総生産(GDP)比57%にのぼっている。公共支出のうち、医療、社会政策、年金にかかる支出のGDP比は相対的に高く、2012年以降はシェアが上昇している。それが鈍い経済成長と相まって、フランスの債務負担は増加し続けた。

オランド氏の在任中に、財政赤字は縮小した。主に金利の低下と公共投資の削減のおかげだが、税収の増加も貢献した。これ以上の増税の余地はほとんどないことから、次期大統領の下での財政改善はさらなる歳出削減を意味する。これは最近、欧州委員会も発しているメッセージだ。

最近の欧州委員会の報告書によれば、簡素化を目指す試みにもかかわらず、フランス企業は「まだ、大きな規制負担と急激に変わりゆく法律に直面している」。

消費税率は低いものの、フランス企業が背負う高い税負担は、投資と企業の成長に対する潜在的な障壁だ。オランド氏は大統領の任期を通して、この状況を改善するために小さいが重要な対策を講じ、さまざまな税額控除を導入し、「税のくさび」――賃金に対する社会保険料や租税負担の割合――を数ポイント引き下げた。

さらに広い意味では、フランスは2015年にいわゆる「マクロン法」も採用している。例えば店舗の営業時間延長を認めることで、競争を促進するよう設計された法律だ。

それでも、他国と比較した構図は多くを物語る。税のくさびは48%と、2015年時点でOECD加盟国の中で5番目に高く、フランスの法人税率は依然、欧州で最も高い。←引用終わり
By Hannah Murphy and Valentina Romei in London
(2017年5月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
NIKKEI  Nikkei Inc. No reproduction without permission.

引用開始→ [FT]マクロン氏を待ち受ける、ユーロ圏改革の大仕事 
(Financial Times 日本経済新聞2017/5/10 6:31)

ユーロ圏にとって、これは金融危機以来初となる正真正銘の朗報だった。フランス大統領選挙でのエマニュエル・マクロン氏の地滑り的な勝利は、欧州に希望を与える。フランスは、欧州のどんな大国も過去数十年間経験したことがない厳しい政治的選択を迫られた。単一通貨ユーロ圏にとどまって改革するか、あるいは離脱するかの二者択一だ。何とか切り抜けていくというお決まりの選択肢は、今回は与えられなかった。フランス国民は、欧州における自国の未来、そして欧州大陸そのものの未来について明確な問いを投げかけられた。そして国民は明確な答えを出した。

マクロン氏は大統領として、相互に関係する2つの大きな課題に挑む。1つはフランス経済を改革すること。もう1つはユーロ圏を改革することだ。ユーロ圏の仕組みが変わらなければ、国内改革のインパクトは限定される。一方で、国内改革がなければ、マクロン氏はユーロ圏レベルで改革を推し進める信頼性を欠くことになる。だから両方をやらなければならない。ユーロ圏の課題は9月のドイツ総選挙後まで待たなければならないという理由だけにせよ、まずは国内改革が先行する。

「病んだフランス」という誤解
では、フランスにはどんな改革が必要で、新大統領には何を期待すべきなのか。フランスが経済的に病んでいるというのは、英国と米国の評論家の間で人気の高い一般的な誤解だ。実際、この主張を裏付ける証拠はない。フランスとドイツは過去50年間、ほぼ同じレベルの生産性拡大を享受してきた。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏によると、労働1時間当たりの国内総生産(GDP)は両国で1970年に20ユーロ弱相当だったが、2015年には55ユーロだった。欧州委員会の最新の予測では、フランスの経済成長率は今年1.4%、来年1.7%になると見込まれている。ドイツの成長率予測はそれぞれ1.6%、1.8%だ。その差は四捨五入で生じる誤差の範囲内だ。

ユーロ圏の本当のギャップは、フランスとドイツの間ではなく、フランスとイタリアの間にある。イタリアは今世紀に入ってから、生産性がほとんど拡大していない。フランスでユーロ圏離脱を訴える主張の根拠が、イタリアで見込まれるほど強くなかったのは、このためだ。

それでも、これはフランス経済とドイツ経済が並んでいることを意味するわけではない。ドイツは昨年、GDP比8.7%の経常黒字を計上しており、欧州委員会は今後2年間、GDP比8%超の黒字が続くと予想している。フランスの経常収支は同2.3%の赤字で、2018年には赤字幅が2.7%に拡大すると予想されている。ドイツの対GDP公的債務比率は、このまま行くと2010年代末までに60%に下がる軌道に乗っている。フランスの債務比率はGDP比100%を若干下回る水準で、低下傾向は見て取れない。

ユーロ圏改革反対のドイツと対峙も
こうした数字は、今後起きる必要があることを物語っている。フランスが財政を引き締める一方で、ドイツが財政を拡大しなければならないのだ。マクロン氏は、財政再建を前倒しすることで、このプロセスを一気に押し進めるしか選択肢がない。良い知らせは、マクロン氏の率いる政党が来月の国民議会(下院)選挙で過半数を獲得するか否かにかかわらず、公的部門の改革と財政再建を実現する連立を樹立できるはずだ、ということだ。

マクロン氏がマニフェスト(政権公約)に掲げたユーロ圏の共通予算策定と共同財務相ポスト新設のメリットについてドイツ政府を説得できるチャンスが少しでもあるとすれば、欧州連合基本条約の規則を守ることについて本気であることを示す必要がある。ユーロ圏経済とフランス経済は、緩やかな循環的拡大局面に入っている。財政再建を進めるには、これ以上良いタイミングはない。

より大きな不確実性は、マクロン氏がユーロ圏改革についてドイツを説得できるかどうかだ。ドイツ政府は極右政治家のマリーヌ・ルペン氏を相手にしなくていいことに安堵している。だが、マクロン氏のマニフェストを読んだドイツの政治家は多くない。読んでいたとしてもユーロ圏の部分については真に受けていない。ドイツの与党・キリスト教民主同盟(CDU)はユーロ圏に関するマクロン氏の政策議題には一つ残らず反対している。ドイツ社会民主党(SPD)のマーティン・シュルツ氏は、それより柔軟かもしれないが、やはりユーロ共通債のファンではない。

ドイツの総選挙で誰が勝つにせよ、彼らは間もなく、マクロン氏がドイツの政界エスタブリッシュメント(支配階級)がはっきりと退けた改革を要求していることに気づくだろう。マクロン氏が比較的容易にフランス経済を改革できるが、ドイツ政府との交渉で行き詰まってしまう展開は十分にあり得る。

マクロン氏は、ユーロ圏改革に対する明確な信認を得て選出された最初の欧州首脳だが、そうした改革を拒絶する明確な信認を得たドイツ首脳と向き合うことになるかもしれない。マクロン氏が成功するためには、「ナイン(ドイツ語でノーの意)」という返事を認めない力が必要なだけでなく、自分の改革案が却下された場合にユーロ圏に何が起きるかも詳述しなければならない。これには相当固い決意が必要になる。←引用終わり
By Wolfgang Munchau
(2017年5月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
NIKKEI  Nikkei Inc. No reproduction without permission.

| | コメント (0)

2017/05/05

「憲法記念日」に、日経は「日本国憲法」改正の是非を「世論調査」し賛否は拮抗と報じ

論点をどのように絞り込み調査するかに因り、結果は大きく異なる。
争点を隠し穏やかな調査をすれば穏当な結果を生むだろう。
争点を明確にし回答の選択肢を制限すれば鮮明な結果を生むだろう。

何れの国でも「空気」を入れ熱くするか、いやいや冷却させ「世論」を探るか?
日経は2013年に「憲法改正」を世論調査した時点では、改正支持が53%で、現状維持が28%。2017年では改正支持が45%に落ち着き、現状維持が46%に伸びている。
長期比較では、この4年で改正支持が6%の低下し、現状維持が18%伸びている。

引用開始→ 憲法改正、賛否が拮抗 施行70年、改憲支持伸びる
(2017/5/2 20:38日本経済新聞 電子版)

日本国憲法は3日、1947年の施行から70年を迎えた。日本経済新聞社とテレビ東京が憲法記念日を前に世論調査を実施したところ、憲法改正について「現状のままでよい」が46%、「改正すべきだ」が45%で拮抗した。昨年4月の調査と比べると、現状維持が4ポイント減って改憲支持が5ポイント増え、その差が縮まった。

安倍晋三首相が再登板した後の2013年4月は改憲支持が56%と現状維持の28%を上回った。←引用終わり

世論調査は、その時の空気とも言える。

「改憲」する事は「異常」な事ではない。
いま現在、日本人の多くは「平和主義」を大切に考えている。

いま国際情勢の変化や、日常生活を取り巻く変化は、現行の「憲法」が発議(ほつぎ)され制定された頃の世界と、日本を取り巻く国際社会の変化は当然ながら大きく変化している。

その中で状況に合わせ継ぎ接ぎだらけ辻褄合わせだけで、この40年ほど遣り繰りしてきたが、多くの矛盾や相克を抱え実情に合わなくなっている事実を理解しなければならない。
現在の「憲法」が掲げる「国際社会」の理想について、それを降ろす必要は全くない。

しかしながら「自国の防衛」が危機に直面しても、先制攻撃を受け、それに反撃するには「正当防衛」でなければ対処できない「自縄自縛」を、明らかに是正し改善を図る必要がある。
如何なる国も「自衛の軍」を保持するのは主権国家として当然の権利であり、それを憲法に明記し位置づけるのは普通の事である。

基本的に日本は「国際紛争の手段としての戦争は放棄する」とし、日本国民の意識の中でも高いレベルで定着している。
国際紛争に懸かる解決手段としての「戦争は放棄」するがゆえに、日本が積極的に他国を武力で「威嚇」する事はしないが、自国を防衛するために「正当防衛」の範囲で、必要なら「警告」した上で先制攻撃する権利を留保している事を明言しておくべきと考える。

普通の「主権国家」としての権利を留保している事を「憲法」に明記する事と、現行の「戦争放棄」は何ら矛盾する事ではない。

これを明記する事が戦争に直結すると騒ぎ立てる人は、主権国家とは何か、主権国家の平和主義とは何かを理解できない人である。
ようやく日本国の内閣総理大臣が「改憲」に向け意欲を示し発言した事を積極的に評価する。
これまで国民を欺き騙し誤魔化し続けてきた事を、与野党を問わず歴代の内閣総理大臣と衆参の国会議員は国民に謝罪し恥じなければならない。

引用開始→ NHK世論調査 憲法の改正 必要43% 必要なし34%
(NHKニュース2017年5月3日 19時36分)

日本国憲法が施行されて、3日で70年です。NHKはことし3月、全国の18歳以上の4800人を対象に、個人面接法で憲法に関する世論調査を行い、55.1%に当たる2643人から回答を得ました。

憲法が果たした役割
この中で、今の憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、
「改正する必要があると思う」が43%、
「改正する必要はないと思う」が34%、
「どちらともいえない」が17%でした。

また、「戦争の放棄」を定めた憲法9条を改正する必要があると思うか聞きました。
「改正する必要があると思う」が25%、
「改正する必要はないと思う」が57%、
「どちらともいえない」が11%でした。

このほか、憲法に対する3つの考えを挙げ、そう思うかどうか聞きました。
「平和主義をかかげた今の憲法を誇りに思う」という考えについて、
「そう思う」(44%)、
「どちらかといえばそう思う」(38%)が合わせて82%、

「そうは思わない」(5%)、
「どちらかといえばそうは思わない」(10%)が合わせて15%でした。

「憲法は時代の変化に応じて柔軟に変えるべき」という考えについては、
「そう思う」(37%)、
「どちらかといえばそう思う」(36%)が合わせて73%、

「そう思わない」(10%)、
「どちらかといえばそうは思わない」(14%)が合わせて24%でした。

「憲法は自分の生活と密接に関係している」という考えについては、
「そう思う」が26%、
「どちらかといえばそう思う」は34%、
「そう思わない」が12%、
「どちらかといえばそうは思わない」は25%でした。

★憲法の影響に対する評価
今の憲法が日本や国民に与えた影響について3つの点を挙げ、それぞれ肯定的な意見と否定的な意見のどちらに近いか聞きました。

「平和主義」については、
「戦争をしない平和主義が定着した」という意見に
「近い」(52%)、
「どちらかといえば近い」(21%)と答えた人が合わせて73%でした。

一方、「自分たちで国を守ろうとする意識が失われた」という意見に
「近い」(12%)、
「どちらかといえば近い」(12%)を合わせると24%でした。

同じ方法で調査を行った2002年と比較すると、
「平和主義が定着した」という人が15ポイント増え、
「自分たちで国を守ろうとする意識が失われた」というのは13ポイント減りました。

また、「自由・権利」については、
「自由や権利を大切にしようとする考え方がいきわたった」という意見に
「近い」(25%)、
「どちらかといえば近い」(22%)が合わせて47%でした。

「自由や権利ばかり主張し、責任や義務をおろそかにする風潮を生み出した」という意見には、
「近い」(22%)、
「どちらかといえば近い」(25%)を合わせると48%でした。

「民主的な政治」については、
「国民が自ら民主的な政治に参加するという考え方がいきわたった」という意見には、
「近い」(26%)、
「どちらかといえば近い」(28%)が合わせて54%でした。

「国民におもねる政治や風潮を生み出した」という意見に、
「近い」(14%)、
「どちらかといえば近い」(22%)は合わせて36%でした。

★権利・自由の実現度
憲法が保障している個人の権利や自由について、今の社会でどの程度実現していると思うか、聞きました。
「思っていることを自由に話したり書いたりして発表する、表現の自由」は、
「十分実現している」が30%、
「ある程度実現している」が53%、
「あまり実現していない」が13%、
「まったく実現していない」が2%でした。
同じ方法で調査した25年前、1992年の結果と比べますと、
「十分実現している」が6ポイント減りました。

「集会やデモを行う自由」は、
「十分実現している」が23%、
「ある程度実現している」が52%、
「あまり実現していない」が17%、
「まったく実現していない」が4%でした。
25年前の調査結果と比べますと、
「十分実現している」が5ポイント減った一方、
そのほかの回答はそれぞれ増えています。

「男女の平等」は、
「十分実現している」が14%、
「ある程度実現している」が51%、
「あまり実現していない」が30%、
「まったく実現していない」が4%でした。
「十分実現している」と「ある程度実現している」と答えた人は合わせて65%で、
25年前の調査結果と比べて差はありませんでした。

「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」は、
「十分実現している」が15%、
「ある程度実現している」が57%、
「あまり実現していない」が22%、
「まったく実現していない」が4%でした。

★立憲主義
国民が憲法で国家権力の行使の在り方を定める「立憲主義」について、憲法解釈や憲法改正を議論するにあたって重視すべきかどうか聞きました。
「重視すべきだ」が65%、
「重視する必要はない」が7%、
「どちらともいえない」が14%でした。

東大 石川健治教授は
憲法に関して今後、国民の間でどのような議論を望むかについて、今は憲法を変えるべきでないという立場の東京大学の石川健治教授は、「多くの人々が変えるべきであるとか、守るべきであるとか、そうした理解が深まった状況でなければ、憲法改正にふさわしい状況とは言えないと思う。憲法は、簡単には変わらないシステムをあえて用意することに意味があるので、常に更新すべきものではないという理解を前提に、議論をする環境を作っていかなければいけない」と述べました。

九大 井上武史准教授は
憲法に関して今後、国民の間でどのような議論を望むかについて、改正に向けた議論を進めるべきだという立場の九州大学の井上武史准教授は、「特徴的なのは、今よりもっとよい民主主義になり、より権利が保障される社会になりたいという意欲がなく、憲法を歯止めとして捉え、現状でいいとしている点だ。70年前の『戦前と決別してよりよい社会になる』という考え方を受け継ぎつつ、さらによくなるのではないかと希望をもって憲法を捉えることが必要ではないか」と述べました。←引用終わり
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved.

日本人は占領支配され隷属せさられた経験を持たない(敗戦で米国による占領支配には良心があり根底で隷属や収奪された経験がなく)為、個人の尊厳や良心の自由についての実際の思考が欠落したまま「夢見の理想」に沈り、小児病のようにハシャグ点が最大の問題である

| | コメント (0)

2017/05/02

フランスは(現在の第5共和制)5月7日が大統領選挙決選投票!

フランスの第5共和制は、ドイツと組み「EU」を軸に欧州大陸を始め国際社会で、その存在感を強め発言を高め世界でのリーダーシップを発揮してきた。
現実には国内に山積する厳しい状況も抱えるが「自由貿易」を主導し、国のコンセプトでもある「自由」「平等」「人権」を守り抜いている。

しかしながら、この度の大統領選挙の争点は「反EU」か「EU評価」か、「自由貿易の維持」と「移民政策の中身」が問われている。
この提議されたテーマを巡り、真にフランスらしい熱い議論が自由に闘わされ国論を二分している。
いずれの候補が勝利するにせよ、世界の注目を集め、現状は熾烈な戦いと見る。

引用開始→ フランス大統領選~ルペン氏の台頭と国民戦線
(讀賣新聞2017年05月02日 14時30分)

フランス大統領選の第2回投票が7日に行われます。4月に行われた第1回投票の結果、極右・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏と、無所属のエマニュエル・マクロン前経済相の一騎打ちとなりました。選挙戦はルペン氏と、極右大統領の誕生を警戒する「反ルペン」の決選となり、フランスを二分する様相となっています。相次ぐテロや移民問題に揺れるフランスを占う選挙戦をまとめました。(日付は現地時間)

ルペン、マクロン両氏のプロフィル
「マリーヌ・ルペン氏」
1968年8月、パリ郊外ヌイイ・シュル・セーヌ生まれ。パリ第2大学を卒業し、弁護士資格を取得。2004年から欧州議会議員。86年、父が創設した国民戦線に参加。11年、党首に就任。子供3人。

「エマニュエル・マクロン氏」
1977年12月、北部アミアン生まれ。エリート官僚養成校の国立行政学院(ENA)卒業。投資銀行の共同経営者を務め、2014年から16年まで経済相。妻のブリジットさんは高校時代の恩師でもある。

フランス大統領選2017~中道左派と中道右派、決選投票に進めず
有権者による直接選挙で、大統領任期は5年。第1回投票で過半数を獲得した候補が当選となる。過半数を取った候補がいない場合、上位2人による決選投票が行われる。1965年以降の大統領選で第1回投票で決着した例はなく、いずれも決選投票にもつれ込んでいる。

第1回投票~ルペンVS「反ルペン連合」の決選投票へ
大統領選には11人が立候補し、EUとの関係や経済政策、テロ対策などが争点となった。4月23日の第1回投票では、得票率でマクロン氏が首位に立ったが、当選に必要な過半数に届かず、2位のルペン氏との決選投票に進むこととなった。

投票率は約78%で前回2012年より約1ポイント低かった。伝統的に政権を担ってきた中道左派と中道右派の2大政党のいずれの候補も決選投票に進めないのは、現在の選挙制度が始まった1965年以来初めてとなった。

自国優先主義を掲げる国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(48)や無所属のエマニュエル・マクロン前経済相(39)ら主要5候補が20日夜、初めてのテレビ討論会に臨み、移民問題や欧州連合(EU)との関係性などについて、意見を戦わせた。

ルペン氏は「合法、非合法を問わず、移民の流入を止めたい」と述べ、「反移民」の姿勢を強く打ち出した。これに対し、マクロン氏は人道上の理由から難民を受け入れるべきだとの考えを示した。また、ルペン氏が唱えるEU離脱について、中道右派・共和党のフランソワ・フィヨン元首相(63)が「経済や社会の混乱を招く」と批判した。マクロン氏も「EUにとどまるべきだ」と語り、ルペン氏との立場の違いを鮮明にした。

マクロン氏が急浮上(3月20日)
「我々には欧州が必要だ」。主要候補5人が20日に行った初のテレビ討論で、EU離脱の国民投票を公約しているルペン氏に対し、マクロン氏は対抗する姿勢を鮮明にした。

マクロン氏は、EU内の通貨統合だけでなく財政統合も訴えており、大統領に就任すれば、EU統合の推進役を果たす考えだ。マクロン氏は「英国でEU離脱を称賛した人々は今は逃げ隠れている」と述べ、ルペン氏が掲げるEU離脱は危険だと警告した。移民政策でも、ルペン氏が「多くの失業者がいる現状で移民は一人も受け入れられない」と移民制限の必要性を訴えると、マクロン氏は「あなたは恐怖で社会を分断しようとしている」と批判した。

パリ中心部にあるシャンゼリゼ通りで20日午後9時(日本時間21日午前4時)頃、男が警察官に向けて自動小銃を発射し、警察官1人を殺害し2人にけがを負わせた。男は現場近くで警察官に射殺された。イスラム過激派組織「イスラム国」系の「アマク通信」は同日夜、「イスラム国」の犯行声明を伝えた。

銃撃テロの発生を受け、極右政党・国民戦線のルペン党首ら大統領選の主要候補は相次いで、21日の選挙運動を自粛する方針を表明した。

フランスでは15年1月にパリの政治週刊紙シャルリー・エブドなどの銃撃、パリの同時テロ、南部ニースでのトラック突撃(16年7月)などイスラム過激派によるテロが相次いでいる。ロイター通信によると15年以降、フランスでは230人以上がテロの犠牲になっている。このため今回の大統領選でテロやイスラム過激派への対策が大きな争点となっている。

「極右に対抗して投票するしか選択肢はない。私はマクロン氏に投票する」。中道右派で最大野党・共和党のフランソワ・フィヨン元首相は23日夜、パリで支持者を前に敗北宣言し、悔しさをにじませながらも決選投票でマクロン氏を支持すると表明した。中道左派の与党・社会党のブノワ・アモン前教育相も決選投票でマクロン氏に投票するよう支持者に呼びかけた。

フランス大統領選で決選投票に進んだ極右・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏は24日、一時的に党首の座から離れると表明した。中道で無所属のエマニュエル・マクロン前経済相との決選投票(5月7日)を前に、党派色を薄めて支持拡大を図る狙いとみられる。ルペン氏は「庶民の代表」もアピールしているが、戦略が功を奏するかどうかは不透明だ。

「党首を辞任する」。ルペン氏は24日夜に出演したテレビ番組で突然、こう切り出し、「私はもう党首ではない。フランス人を結束させたいと願う大統領候補だ」と続けた。

ルペン氏の「辞任表明」は、危機感の表れとも言えそうだ。オランド仏大統領は24日、極右勢力の台頭を阻止するとして、マクロン氏に投票する考えを表明した。最大野党の共和党も同日、党員にマクロン氏への投票を呼びかける方針を決めるなど、「ルペン包囲網」が出来上がりつつある。

惜敗2氏の票の行方に注目(4月27日)
フランス大統領選の決選投票に向け、第1回投票で惜敗した急進左派のメランション氏と中道右派・共和党のフィヨン元首相が獲得した票の行方に注目が集まっている。中道で無所属のマクロン前経済相と極右・国民戦線のルペン氏の争いとなった決選投票はマクロン氏有利とみられているが、ルペン氏にも他候補の票を取り込む余地があり、予断を許さない状況だ。各種世論調査では、マクロン氏が決選投票で6割以上の票を得るとされ、ルペン氏は劣勢に立たされている。

「選挙の大きな争点は野蛮なグローバル化だ」。ルペン氏は決選投票への進出を決めた23日以降、「反グローバル化」や「反欧州連合(EU)」の訴えに特に力を込めている。EU推進派のマクロン氏との違いを際立たせるためだ。EUに懐疑的なメランション氏の支持層を取り込む狙いもあるとみられる。

マクロン氏優勢~ルペン氏は急進左派票狙う(4月29日)
第1回投票で首位に立った中道で無所属のマクロン氏が優勢で、極右・国民戦線のルペン氏が追う。ルペン氏が「反グローバル化」などを旗印に急進左派も取り込んで巻き返しを狙う一方、マクロン氏は党派を超えた「反ルペン」の結集を図る。

ルペン氏は4月29日、大統領に当選すれば、右派「立ち上がれフランス」のニコラ・デュポンエニャン党首を首相候補に指名すると発表した。同氏は欧州連合(EU)に批判的で、大統領選では第1回投票で4・7%の票を得て6位。28日に決選投票でのルペン氏支持を表明していた。ルペン氏は記者会見で「我々は挙国一致政府を作る」と述べ、包囲網の切り崩しに自信ありげな表情を浮かべた。

ルペン氏が狙うのは、第1回投票で4位と善戦した急進左派で左翼党のメランション氏の票だ。極右と急進左派で移民政策では対立するが、反グローバル化を訴え、EUや北大西洋条約機構(NATO)に懐疑的な点で共通する。ルペン氏は28日、ツイッターに投稿した動画でメランション氏の支持者に「マクロン氏を阻止しよう」と呼びかけた。

マクロン氏が約6割の票を集めて勝利するとの世論調査結果もある。マクロン氏を「企業寄り」と見て賛同しない有権者も多く、決選投票では棄権に回り、固定票が多いルペン氏に有利になるとの見方もあり、投票率が一つのカギになる。

パリでメーデーのデモが暴徒化、警察官6人負傷(5月1日)
フランス大統領選の決選投票(7日)を前に、パリで1日、メーデーの大規模デモが行われ一部が暴徒化した。約3万人の参加者の一部が火炎瓶を投げたり、警官隊ともみ合いになったりして、警察官6人が負傷したという。

デモには、決選投票に進んだ極右・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏と、中道の無所属エマニュエル・マクロン前経済相のいずれにも投票したくないという有権者も参加し、「どちらにも反対」などと書かれたプラカードを掲げた。

極右政党「国民戦線」の歩み

「国民戦線の歴史」

1972
 ジャンマリー・ルペン氏が党を創設

1986
 国民議会(下院)選で35議席を獲得

2002
 ジャンマリー氏が大統領選で大方の予想を覆し決選投票に進出(ルペン・ショック)
「ルペン・ショック」極右候補が史上初の決選投票新出(2002年)
4月に行われた大統領選の第1回投票では再選を目指す保守のシラク大統領が19・65%の得票率で首位に立ち、極右・国民戦線のジャンマリ・ルペン党首が17・06%で2位につけた。極右候補が決選投票に進むのは史上初で、フランスのみならず、全世界が衝撃に揺れた。
「ルペン、ファシスト」「ルペン、ノン」――フランス革命ゆかりのパリ・バスチーユ広場に、未明まで極右候補の台頭に反発する若者たちのシュプレヒコールが響き渡った。
「ルペン票を決選投票でどれだけ減らすかにフランスの名誉がかかる」。保守、左翼を問わず、主要政党要人たちは一斉にそう発言した。社会党幹部までもがライバルの保守候補への投票を呼びかけるという異例の事態が、衝撃の大きさを物語った。
5月の決選投票では、シラク大統領が得票率82・21%を獲得、同17・79%の極右・国民戦線のルペン党首に圧勝し、再選を果たした。史上初の極右候補の決選進出に衝撃を受けた国民が「自由・平等・博愛」という仏共和制の基本理念の防衛で結集し、政治信条の違いを越えてシラク票を投じた結果だ。

2007
 伸び悩み10・51%(2007年)
ジャンマリー氏が大統領選に立候補するも、4月の第1回総選挙での得票率は10・51%にとどまった。大統領選はニコラ・サルコジ氏が当選した。

2011
 ジャンマリー氏の三女マリーヌ氏が2代目党首に就任

2012
 マリーヌ氏が大統領選に初挑戦
   下院選でジャンマリー氏の孫娘マリオン氏が当選
   政党史上最高の得票率に(2012年)
マリーヌ氏が大統領選に立候補。ユーロ圏脱退や移民排斥を訴え、第1回投票で18・01%で3位に食い込んだ。得票率は、同党首の父ジャンマリ・ルペン氏が2002年の大統領選で決選投票に進んだ際の16・86%を上回り、同党史上最高となった。大統領選はフランソワ・オランド氏が勝利し、現職のサルコジ大統領を破った。

2014
 欧州議会選で24議席を得てフランス第1党に

2015
 反ユダヤ発言でジャンマリー氏が除名に

2017
 マリーヌ氏が大統領選で決選投票に進出
過去の総選挙で台頭(肩書や年齢は当時のもの)

←引用終わり
2017年05月02日 14時30分 Copyright c The Yomiuri Shimbun
Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.

| | コメント (0)

2017/05/01

「北朝鮮」は崩潰するか!?

如何に強力な「経済制裁」を加えても、簡単に「北朝鮮」が崩潰する事はないだろう。
「石油」を除きエネルギーも食糧自給も、基本的に自国内で完結するシステムを構築している。
「石油」を供給しているのは「中国」だが、その供給を全面的に止める事はないだろう。なぜなら、統治する仕組みが同じだからで、「北朝鮮」の現状には腹立たしい思いだろうが、「北朝鮮」の体制崩潰は中国の体制崩潰に直結する事を十分なまでに認識しているからだ。

世界には「北朝鮮」の実態を知らない国が大半多数存在する事もあり、北朝鮮は巧妙にそれらの国の袖を引き、
「周囲の国から様々なイジメを受け苦労している」と、主張し生きていくための「小さな貿易市場」を確保している。
これらを丁寧に繋ぎ積み上げ続ける事で最低限必要な外貨を稼ぎ出せる。
「金正恩」は、国全体のシンボルであり、国の最大産業ともいえる「人民軍」は、「金正恩」を「冠」として「推戴」する事で統括している。
何よりも頭脳集団として「朝鮮労働党」を表裏一体で組織し統括する事により「政治(統治)」と「政策課題」を整理し、必要な「機能」を整え、掲げた「テーマ」を実現するための役割を与え、必要なら「人民軍」を動員する事で解決している。
見ように依れば「異常」だが、角度を変えれば「合理的」とも言える。
国の状況に合わせ形成したシステムだろうが、外見的には機能しているように見受ける。
昔の日本も異常なシステムだったワケで、日本が統治方法と歴史的正統性の形成を教えたとも言える。
この仕組みを嘲笑う日本のウヨクは、(過去のシステムを)彼らが評価し取り縋るのを笑うのと同じ事なのだが。

「北朝鮮」の統治システムと思考の根源を徹底破壊(再生不能に)しない限り、東アジアの安寧は実現できないのだ。
(この点を日本人は正しく自覚する必要がある)

軍事的に「北朝鮮」が「核」と「ミサイル」を廃棄する事はしないだろう。
何よりも米国本土を直接狙う「ICBM」の開発を止める事は現体制ではないだろう。

現在の睨み合いは、米国が攻撃しない限り継続されるだろうが、やがて双方が疲れ、現在の展開を縮小し戈を収める事になる。
開戦するなら、この「夏」が焦点になるだろう。
(日本の政治は覚悟ができているのだろうか)

日本は既に、現在の保有ミサイルの「射程内」にある事を認識しなければならない。しかも「核」の小型化を進めるだろうから、日本が「北朝鮮」の「核ミサイル」の脅威に包まれている事の認識を欠いては存立できない状況へ、現在も追い込まれているのだ。
日本は既に十分な「核兵器」を開発しうる能力を備えている(と国際社会は観ている)。
結局のところ、日本は米国の「核の傘」で護られている事態を正確に認識した上で「北朝鮮」と対峙しなければならない。
日本は未だ「自立」した「主権を保持する独立国家」とは、お世辞にも言えないのである。

また何よりも現在の「北朝鮮」を解体した後の「朝鮮半島統治」を、誰がどのように統治し、それを担うのかについての「覚悟」と「決意」が求められているのだが。

| | コメント (0)

2017/04/30

憲法記念日を前に「日本国憲法」の改正についての世論調査(NHK)

右寄りSNSの世界では、現在の「日本国憲法」改正は焦眉のテーマとの議論が盛んですが、実際に市井の民は「平和ボケ」に浸っているワケです。
ネトルウヨクは、NHKが行った「世論調査」だから、と醜い言い訳やらNHK非難を繰り出すのだろうが、一つの意識として「改憲」の底流はあるものの決定的な「世論」として獲得するには至っていない。

これは70年にわたり「改憲」の必要性や、その主要論点を整理する事なく、手立てを講じてこなかった事のツケと考える。
このデータを参考に実際に目を向け、必要な「論点」を整理し問う事により息の長い取組みが求められるであろう。感情論で「NHK」を批判し非難してみても始まらないのである。

引用開始→ 憲法変えるかの議論 “深まっていない”が3分の2
(NHKニュース2017年4月30日 19時19分)

来月3日で施行から70年を迎える日本国憲法に関するNHKの世論調査で、国民の間で、憲法を変えるか変えないかという議論がどの程度深まっていると思うか聞いたところ、
「かなり深まっている」が3%、
「ある程度深まっている」が26%でした。
一方、
「あまり深まっていない」は57%、
「まったく深まっていない」は10%でした。

*憲法改正の賛否
NHKは先月、全国の18歳以上の4800人を対象に、個人面接法で世論調査を行い、55.1%にあたる2643人から回答を得ました。
この中で、今の憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、
「改正する必要があると思う」が43%、
「改正する必要はないと思う」が34%、
「どちらともいえない」が17%でした。

*憲法改正への意識
国の政治に優先的に取り組んでほしいことを複数回答で聞いたところ、
「社会保障や福祉政策」が62%、
「景気・雇用対策」が55%、
「少子化対策や教育政策」が37%などとなり、
「憲法改正」は6%で、
9つの選択肢の中で最も低くなりました。
男女別や年代別に見ても、「憲法改正」を優先課題に挙げた人はすべての層で1割に満たず、最も低くなっています。

また、国民の間で、憲法を変えるか、変えないかという議論がどの程度深まっていると思うか聞いたところ、
「かなり深まっている」が3%、
「ある程度深まっている」が26%でした。
一方、
「あまり深まっていない」は57%、
「まったく深まっていない」は10%でした。

*新たに盛り込んだほうがよい事柄
今の憲法には明記されておらず、憲法を改正して新たに盛り込んだほうがよいと思う権利を、6つの選択肢をあげて複数回答で聞いたところ、
「個人情報やプライバシーが守られる権利」が50%、
「良好な環境で生活する権利」が47%、
「子どもの権利」と「行政機関がもつ情報を知る権利」がそれぞれ36%、
「著作権や特許権などの知的財産権」が18%、
「外国人の権利」が13%、
「憲法を改正して盛り込むべき権利は、この中にはない」が11%でした。

憲法を改正して新たに盛り込んだほうがよいと思う制度などを7つの選択肢を挙げて複数回答で聞いたところ、
「健全な財政を維持すること」が43%、
「国民の選挙で首相を選ぶ『首相公選制』の導入」が32%、
「地方分権の推進」が27%、
「憲法問題を判断する『憲法裁判所』の設置」と「衆議院と参議院の二院制を一院制にすること」がそれぞれ17%、
「家族がお互いに助け合うこと」が16%、
「天皇が元首であること」が8%、
「憲法を改正して盛り込むべきものは、この中にはない」が15%でした。

*「合区」と「緊急事態条項」
参議院で、有権者の少ない鳥取と島根、徳島と高知をそれぞれ1つの選挙区にする「合区」が導入されたことについて、「一票の格差を小さくするため有権者が少ない選挙区は統合して『合区』とすべきだ」という考えと、「憲法を改正して、参議院議員は各都道府県から最低1人は選ばれるようにして、『合区』を解消すべきだ」という考えの、どちらに近いか聞きました。

「『合区』とすべき」という考えに、「近い」(22%)と
「どちらかといえば近い」(18%)を合わせると※41%、
「『合区』を解消すべき」という考えに、「近い」(25%)と
「どちらかといえば近い」(26%)を合わせると51%でした。

参議院の選挙区の定員別にみると、「1人区」と「2人区・3人区」では、いずれも、「『合区』は解消すべき」が半数を超え、「『合区』にすべき」を上回っています。
一方、「4人区・6人区」では、2つの意見がきっ抗しています。

テロや大きな災害などが起きたときに、政府の権限を強める「緊急事態条項」については、憲法に加えるべきだという意見がある一方で、法律で十分対応できるので、憲法を変える必要はないという意見もあり、どちらの意見に近いか聞きました。
「憲法に加えるべきだ」という意見に、「近い」と「どちらかといえば近い」を合わせると53%、
「憲法を変える必要はない」という意見に「近い」と「どちらかといえば近い」を合わせると40%でした。
(※小数点以下の計算上、両者の和とは合わない)

*護憲的立場 東大 石川健治教授は
国民の間で、憲法を変えるか、変えないかという議論が「深まっていない」という答えが多かったことについて、今は憲法を変えるべきでないという立場の東京大学の石川健治教授は、「本気で憲法改正を考えるのであれば、もっと前倒しで憲法論議を深めておかないと、非常に悔いを残す結果になる」と指摘したうえで、「憲法への理解が深まらない中で改正を考えるのは極めて危険なことで、この状況で憲法改正を強行することはありえないと思う。まずは議論が深まることが大事だと思う」と述べました。

また、憲法を改正して新たに盛り込んだほうがよいと思う権利を聞いた結果については、「憲法の人権条項は、『これしか守らない』と限定的に列挙しているのではなく、例を示しているだけで、例えばプライバシー権は、判例や学説で憲法上の権利であることが確立していて、これらを盛り込むことは憲法改正の積極的な理由にはなりにくい」と述べました。

さらに、憲法に「緊急事態条項」を加えるべきかどうかについては「明確に備えなければならないことがあるとすれば、まずは法律で対処しなければならない。例えば自然災害のリスクについてはすでに法律を整備して対応している。なんとなく緊急事態があるから備えなければならないという反応は非常に危険で、議論をもっと深めていく必要がある」と指摘しました。

*改憲的立場 九大 井上武史准教授は
国民の間で、憲法を変えるか、変えないかという議論が「深まっていない」という答えが多かったことについて、改正に向けた議論を進めるべきだという立場の九州大学の井上武史准教授は「憲法改正は最終的に国民の過半数が賛成と言わないといけないのに、議論を見ていると、政治の側の理屈で議題が設定されている印象を受ける」と指摘したうえで、「憲法は民主主義の在り方や人権の保障にも関わるので、国会議員は何のために憲法改正するのかを常に国民に対して説明する姿勢が求められる」と述べました。

また、憲法を改正して新たに盛り込んだほうがよいと思う権利を聞いた結果については、「かつては憲法といえば9条で、憲法改正の必要不要はもっぱら9条改正の問題だととらえられていたと思うが、この間に政治や社会の動きでほかの部分も注目されるようになってきた。いろんな問題にまで関心が高まってきたことはすごく望ましい」と述べました。

さらに、憲法に「緊急事態条項」を加えるべきかどうかについては「憲法で明らかに不備の部分なので非常事態に対するルールも持っておいたほうがいいのではないかという意識の表れだと思う。国会議員の任期延長などは本筋ではない。政治家がやるべきことは国民の耳が痛いことも含めて国民を粘り強く説得するような議論をすることだ」と指摘しています。←引用終わり
Copyright NHK(Japan Broadcasting Corporation)?All rights reserved.

| | コメント (0)

2017/04/26

「北朝鮮」4月25日の健軍記念日は暴発せずに過ぎたが睨み合いはこれからも!

「北朝鮮」危機は一段と高められ、ネットの社会では、今にも「北朝鮮」が暴発し、周辺海域へ出動させた米国(第7艦隊)へ攻撃命令が出され、「トマホーク」を主要施設へ撃ち込めば「北朝鮮」のブタ小屋はたちどころに破壊され醜いブタの金正恩体制は脆くも崩れ落ちる、との願望的期待が飛び交っている。

単純な思考に支配され「金正恩」さえ排除すれば、推し進める「核開発」も「ミサイル開発」も終わり平和が訪れるとの願望を主張している。
「金正恩」などは「党と軍」が権力を維持するための象徴で道具に過ぎない。
「北朝鮮」を、いわゆる正常な思考による欧米型の民主主義国家へ改造するには、何よりも「北朝鮮」を容赦なく支配する「朝鮮労働党」と「朝鮮人民軍」を徹底的に破壊し一掃しなければならない。
果たしてそれができるのか。
仮に、一掃できたとして、その後の統治を担う機能や人材は居るのか。

「下朝鮮」から人材を登用すれば可能だとの意見もあるが、「下朝鮮」の現実に目をやるなら「情緒」に左右されるだけで、「朝鮮人に特有の宿痾で満たされ溢れかえり」実に悲惨と言う以外にない。
「戦争」は勇ましく始めるのは簡単だ。
しかしながら「戦争」は、「何時、どう、止めるか」を考えておかなければならず、その後は「どのような人材で、どう統治する」のかを設計し準備していないとどうにもならない。
この点で米国は「アフガニスタン」で失敗し、「イラク」で壁に突き当たり、「シリア」でもその展望を描けていない。
この上「北朝鮮」を抱え込めば「米国」の背骨は確実に折れる。

「米国」も「日本」も、(おそらく「中国」も)「下朝鮮」の無能無自覚無責任と情緒主義に流され安定を欠く政治能力に、手を焼き懲りているだろう。
トランプが一時の感情や願望的期待に応え「攻撃命令」を発する事は重要だが、その後の展望を描き切れているとは思えない。
(アフガニスタン、イラク、リビア、シリアでの対処を冷静に見よ)

かく言うものの、「北朝鮮」の存在そのものを認めているワケではない。
放置すれば「核」も「ミサイル」も「化学ガス」も完全に配備し、それを以て「威嚇」から実際の「攻撃」に至るであろうと予測している。
従って「北朝鮮」への「攻撃(戦争)」は避けられないが、日本の政治と日本人は、「北朝鮮」の処理(統治)について、中国またロシアにくれてやるのかも含め、それ相応の「決意」と「覚悟」が必要なのだ。「戦争」は空気で始めるモノではない。

現在の「北朝鮮」を解体した後に、その統治をどうするのか、今の国際社会にはその能力を提供する国はないでしょう。結局、米国と中国それにロシアと日本を加えた「 P K O 」みたいな方法になるのでしょうかね。

引用開始→ 習近平指導部が「金正恩体制崩壊」を容認する政策転換を検討
(週刊ポスト 2017/04/26 07:00)

マレーシアの首都・クアラルンプールにおける金正男氏の暗殺を契機に、中朝関係は「帰らざる橋」を渡ってしまったようだ。中国は北朝鮮産石炭の輸入禁止に踏み切り、北朝鮮は労働党中央宣伝部が「朝中(北朝鮮―中国)関係の破局を準備せよ」との重要講話の学習会を頻繁に開催している。ジャーナリストの相馬勝氏がレポートする。

 * * *
金正男殺害事件発生から5日後の2月18日、中国は予告もなしに北朝鮮産石炭の輸入禁止措置に踏み切った。

中国政府は「国連制裁決議が定めた2017年の輸入上限(4億ドル)に近づいた」ことを理由にしているが、中国の1月の北朝鮮からの石炭輸入額は1億2194万ドルで前年同月比59%増、輸入量自体は144万tで同13%減だった。中国の主張通りとすれば、2月の輸入額は前年同月比4 倍の2億8000万ドル前後となる。

しかし、わずか1か月で輸入するには量が多すぎることから、「時期的にみても、石炭輸入禁止措置は中国の北朝鮮による金正男暗殺への極めて強い不快感の表明」(北京の外交筋)との見方が妥当だ。

中国の突然の石炭輸入禁止措置について、北朝鮮は猛反発している。なぜならば、北朝鮮の対中輸出額の4割以上は石炭で占められているからだ。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は23日、「汚らわしい処置、幼稚な計算法」との論評記事を配信。「法律的根拠もない国連の『制裁決議』を口実にして、人民の生活向上に関連する対外貿易も完全に遮断する非人道的な措置をためらわずに講じている」と中国を強く批判。「米国と波長を合わせて」、「敵対勢力とともに朝鮮の制度を破壊しようとする陰謀と同じだ」などと激しく非難している。国営通信がこのような露骨な対中批判を展開するのは極めて異例だ。

その一方で、「わずかな資金を遮断するからといって、われわれが核兵器を作れず、大陸間弾道ロケットを作れないと考えること自体がこの上なく幼稚であり、笑止だ」と豪語し、今後も核実験やミサイル発射実験を継続することを明らかにしている。これを裏付けるように、北朝鮮は3月初旬、4基のミサイルの一斉発射実験を行ったほか、3月10日現在、昨年9月に実施された5回目の10倍以上の威力をもつ核実験を準備していることが分かっている。

このため、中国の習近平指導部はこれまで北朝鮮政権を擁護し、朝鮮半島における南北分断による勢力均衡状態の維持を目指してきたが、「今後は最悪の場合、『金正恩体制崩壊』を容認するという対北政策の大幅な転換を検討している」と前出の外交筋は明かす。

トランプ米政権が北朝鮮の核開発を「米国にとって最も差し迫った脅威」として、従来の米国の対北朝鮮政策を見直し、武力行使も選択肢として検討していることも、中国が対北政策を急変させた理由だ。中国としては、それ以前に中国人民解放軍を投入し、北朝鮮政権崩壊後の体制移行のイニシアチブをとることも視野に入れているという。

【PROFILE】相馬勝●1996年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。産経新聞外信部記者、香港支局長、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員等を経て、2010年に退社し、フリーに。『中国共産党に消された人々』、「茅沢勤」のペンネームで『習近平の正体』(いずれも小学館刊)など著書多数。近著に『習近平の「反日」作戦』(小学館刊)。※SAPIO2017年5月号 ←引用終わり

| | コメント (0)

«UKのメイ首相は総選挙を前倒しで実施する フランスは明日が大統領選挙だ