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2005/12/03

ベトナムからのウィークリーニュース。ナマのベトナムがそれなりに分かります。

週間ベトナムニュース 第39号 日時 : 2005年12月3日 11:00 

SGの古い友人からのニュースですが私も同調するところが多いので転送させていただきました。ではよき週末を! 「ハノイの姉御」です。
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■ ウィークリー・ベトナム・ニュース  
■ 平成17年12月3日 土曜日 第39号
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■ こんにちは!!

いつもお世話になっておりますベトナム、ニャットアインです。

 今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。

 翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご 注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入 れてみました。内容が片寄り 言葉が多少過ぎる箇所も多々あろう かと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。

誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>

 尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任 において行い その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負え ませんのでご了解下さい。

ベトナム・ニュース その39 今週のヘッドライン

* 11月28日(月)ITの踏み台と踏み絵

* 11月29日(火)国際医療サービス合戦

* 11月30日(水)地震対策の為の「対策」

* 12月1日(木)ゴミ処理施設頓挫か?!

* 12月2日(金)信仰の自由とアメリカからの自由

* 12月3日(土)子供の学校選択

11月28日(月) ITの踏み台と踏み絵

*    ホーチミン市コンピュータ連盟のリサーチグループは市内の ソフトウエア企業の発展を促進させる為 支援プログラムを発表し た。プログラムの目的は市のソフトウエア企業の開発力を高める ことによりその産業全体の技術力底上げを計るのだと、グループ
のチーフリサーチャーであり前国家情報技術常任委員会事務局 長Nguyen Trong氏は、ホーチミン市ソフトウェアビジネス支援プロ グラムと題したセミナーの席上 発表した。

   このプログラムを使うことにより、2010年には市ソフトウェア 産業からの売上げUS400~500m$達成を見込んでいるという。今 年の売上げ総額はUS60~65m$で推移している。目標額を達成す るには、500人以上雇用する10社の大型ソフトウェア企業が必要と
されているが、現状 TMAソリューション社一社だけがこの規模に 対応しているに過ぎない。また、リサーチグループは100名以上の プログラマーを雇用する中小ソフトウェア企業で年間売上げUS1m$ 以上あるところは400社を超す零細ソフトウェア企業との業務提携
することなどを提案した。

   セミナーの席上、リサーチグループはベトナムにこの分野で 投資することの4つのメリット(プログラマーへの賃金が低い事、低 投資コスト、水道光熱費、その他の社会基盤利用や税金の優遇 制度、この分野での労働者の勤労意欲の高い事)を取り上げた。
しかし、一方で7つのデメリットも示唆した。先ず始めに、人材育成 に時間が掛かること、他の国々に比べインフラ整備の立ち後れが あること、著作権に対し認識が希薄なこと、チームワークが不得手 なこと、高度な専門知識を持った開発者数に限りがあること、関連
分野の教育が世界基準に達していないこと、従業員が外国語を使 えないことなどだ。

   これらのデメリットを如何に改善し目標を達成するには次の3 つの行動を立ち上げなければいけないとリサーチグループはいう。
始めに、ソフトウェア企業の市場拡大支援を行う。次に市政府、特に市行政当局の指導者たちや市逓信課が主導的立場に立って積 極的に行政府内でのIT化を促進し、需要をもたらし技術力を高め させて行くことが肝要 最後はベトナム政府自体が顧客となり大規
模なIT化を促進すれはソフトウェア産業会の技術力及び開発力は、より向上・発展して行くだろうとTrong氏は提案している。

(辛口寸評)

   現在 中国は元の切り上げに伴い、以前よりこの分野でのベ トナムとの価格差は縮まって来ているものの、上記記事中に挙げら れているデメリットでも見られるように、外国語に習熟したスタッフの 確保や高度な知識を有する専門家数などまだまだ課題は多く残さ
れている。評価出来る面として、ベトナムソフトウェア産業界がきちんとメリット デメリットを認識し、それに対し今後どのように取り組むべきか明確な指針を提示していることだ。

   これまではソフトウェア業界に拘わらずベトナムのあらゆる産業界は可能な限りデメリットは隠す事が当たり前に行われて来ていたし、現在でもそれが主流を占めている中 自分たちの今持てる能力・規模・技術力を正確に把握し、発表を行った事は賞賛に値する。
尤も、ソフトウェア業界は他の産業に比べれば、国際間競争に曝される業種なので、小手先の偽りは通用しない事をベトナム業界自体が十分認識している証なのだろう。

   リサーチグループは国内ソフトウェア産業の育成、拡大を図るため、国や市が積極的な事務処理のIT化を促進させるべきと挙げているが、全くその通りだろう。ITの様な事業はある程度 特に途上国では官民一体となった将来を見据えた戦略を持つべきで、そ
の為に行政当局が自ら踏み台になることが求められる。この事は取りも直さず、国がIT政策に対し如何に真摯に取り組んで来ているかを計る上での踏み絵なのだ。

11月29日(火) 国際医療サービス合戦

*    このところアジアでは“医療ツアー”がブームになってきており、旅行ついでに設備の整ったアジアの病院で腕の良い医師の診察を受け しかもバーゲンプライスで受診できるとあって、年々巨額の産業へと変貌を遂げつつある。タイはその中のひとつで医療費の安さに加え、技術のしっかりした医師を取り揃えており、各私立病院では様々な処置をツーリストに提供している。

   格安航空券を使い予めインターネットで海外の医療情報(治療費・処置法)を事前に収集出来る今日、アジア各国の病院関係者の間では壮絶な地域間また世界的な規模で医療ハブとして患者獲得競争に血道を開けている。シンガポールは2010年までに100万人の
外国人患者受入を目標とする一方 インドは格安医療費と多くの専門医の存在を武器に外国人患者獲得に標準を定めている。

   また、コスト的な魅力ばかりが主な理由ではない。中国や韓国は他国で違法医療行為とされている遺伝子技術処置を患者に提供し人気を集めている。もちろん この様な医療は倫理面で物議を醸し出す行為ではあるが、少なくとも不妊治療に悩む患者にとっては藁をも縋る思いで希望を未来に託すものだ。

   多くのタイの私立病院職員は医師も看護師も英語を滑らかに話すだけでなく、アラビア語・ベンガル語・中国語・日本語・ハングル語・スペイン語等の通訳も常駐させて患者に沿った対応させ、ライバルのインドやシンガポールの病院との凄まじい競争を繰り広げてい
る。“我々の病院には189カ国から患者が集まってきます”と語るのはバンコク一の私立病院Bumrungrad病院代表執行役員Mack Banner氏。この病院の玄関先には各国の国旗が飾られており、ロビーでは噴水が配置されその作りはまるで5つ星ホテルを彷彿させる。加えて院内には各国の食事を提供するフードコートが設けられ、スターバックスやマクドナルドさえも出店しているのだ。

   “なぜ外国人患者がこの病院に集まるかと言えば、その理由は医療費の安さに尽きるでしょう。アメリカやヨーロッパの医療費と比べてみても、治療の程度にも因りますがそのコストは5分の1ないし10分の1で済むのです。”と胸を張るのはMack Banner氏。同病院を訪れる年間患者総数はのべ100万人 その内半分は外国人で、受け入れ国を規模の大きな順に挙げると、アメリカ・アラブ首長国連邦・バングラデシュ・オマーン・イギリス・日本・オーストラリア・カンボジア そしてミャンマーとなる。この病院でのアメリカ人患者の多くは背中・お尻・膝の神経性外科手術に人気があり、オーストラリア人は成形手術を好むという。

   経済的理由で治療をタイに求める以外に、外国人患者の多くはタイを魅力的な観光地としても捉えているのだろうとMack Banner氏は指摘し、“タイは観光客を大切にするお国柄ですし、観光施設も沢山備えたこの国を好むのでしょう”と語った。この医療ツアーを更に推進させるためBumrungrad病院は2000年にタイ航空と提携し、同病院での一日人間ドックと観光がセットされたパッケージツアーを売り出してたところ人気は上々 常時予約が殺到する有様で2002年に北部チェンマイを、そして今年からはプーケット観光を包括したツアーが発売された。“我々はタイを医療地のハブと位置づけし、外国人観光客の他 患者などを積極的に受け容れてゆきたいと願っている。またこの分野での需要は年々高まりを見せており 特に中東からの患者需要を掘り起こしてゆく”とタイ航空旅行企画課Kumari Ratanadib課長の談。

   中東かBumrungrad病院へ診察を受けに来る患者数は今年7万人を超える。これは5年前の5000人に対し、実に14倍の伸びを示している。Banner氏はこの驚異的な数字の伸びの原因が2001年9月11日に起きたニューヨークのテロリストアタックが起因しているのではと分析する。同病院には中東からの患者に必要な最低限の基本的な処置(心臓手術・癌治療・整形・眼科等)を取り揃えているばかりか、礼拝堂やアラビックレストランまであるという。タイでの医療ツアー人気が高まりを見せるにつれ、そこからあがる国庫収入も増大し2005年には23bバーツ(US561m$)の収入が見込まれており、2003年度と比べると16%増となる。

   一方 インドの状況はというと2013年までにインド全体の経済効果をUS2b$押し上げると2004年のインド産業省は試算している。インドの医療サービスも他のアジア諸国に比べれば割安である。さて、シンガポールを見てみよう。ここは安さの点からすると他国の競合と比較して割高感は否めない。しかし昨年 シンガポールで最大級の私立病院グループは東南アジアの企業駐在員にターゲットを絞り、主な主要医療サービスのコストを大胆に値下げした。シンガポールは2010年までに100万人の外国人患者受入を目指しているが、コスト面ではインドやマレーシアに適わない。そこで同国の医師たちは米国で開発された新しい医療技術を積極的にマスターし、そこで競合との差別化を図ろうとしているのだ。

(辛口寸評)

   日本で医療といえば、技術力はそれなりに高水準を維持しながら倫理面で医者やその関係者が銭儲けすることは悪いことのように考えられている。一面 尤もな事のようにも思えるが、それはあくまで狭い日本国内だけに通用する限定的なもののようである。既に他のアジアの国々では医療行為を重要な産業と捉え、積極的な患者獲得競争を行っている。

   一般的に医療費を自由化すればそれに歯止めがかからなくなるとして、日本の厚生省は規制を掛ける大義名分としているが、どうやらこれは省益や薬屋の既得権益を守るためのお題目にしか過ぎないようだ。アジアでは病院間の患者獲得競争に打ち勝つため、コスト削減はいうまでもなく、最新設備を備え 医療スタッフの充実を図り凌ぎを削らなければ生きてゆけず、しかも競争は国内の病院同士の間のみならず国を跨いだそれなのだから。

   恐らく今後は好むと好まざるとに因らず、日本の病院もこの競争に巻き込まれてゆくだろう。長期入院が必要な病気であれば、風光明媚で温暖 そして設備が整い完全看護が与えられ、しかも健康保険自己負担分でそれが適い言葉の問題も払拭されるなら、別に薄暗い日本の病院施設で暮らす必要もあるまい。医療は仁術も結構だけど周りがポーカーゲームをしているのに日本だけが花札をしているようなものでは、ビジネスとしてはいずれ世界の中で取り残されてしまうだろう。

   医療費の高騰を抑制するために思い切って、厚生省は省益の壁を先ず打ち破り、次にシンガポールの様に国内の医療技術を更に高め諸外国からの裕福な患者層の受入が出来るようにし、一方では東南アジアの実績のある病院に長期入院が必要な日本患者を受け容れて貰えるよう提携してゆく事も考えられるのではないか?いずれにせよ厚生省が主体的にこの様な政策を打ち出すことはなかろうが、そう遠くない将来 民間の旅行会社・医療機関・商社・航空会社などが日本でも進出して来ることになるだろうが。

11月30日(水) 地震対策の為の「対策」

*    地震後のホーチミン市ではいくつかの地震対策が講じられていると、市人民委員会副委員長Nguyen Thien Nhan氏は会議の席上語った。
地震関連各部署は震災被害を最小限に留めるため科学者と共同で災害地エリアの研究の必要性を指摘した。近代的な地震観測センターの設置を推し進めれば市や近隣地域の地震予測に繋がるのみならず、既存構造物の耐震性の把握も可能になるとNhan氏。

   前回の地震で各地震関連部署の初動体制が迅速且つ適切に行われなかった事を深く憂慮した事を踏まえ、洪水台風対策常任委員会には様々なソースからの地震に関する情報収集任務が課せられ、地震時の広報担当としての活動も担当すると同時に天然資源環境課や科学技術課は地震のガイドライン設置に対する責任を持ち市民は災害時の
対処法などを来られから発する地震情報を各メディアを通じて取り込むことが可能になるとNhan副委員長はいう。

   別の人民委員会副委員長Nguyen Van Dua氏はNhan副委員長の意見に同調して次のように語った。「委員会幹部が前回の地震を知らされたのは発生後 二時間も経ってからの事だった」と憂う。ベトナム全土に現在26箇所の地震観測局が設けられているものの設備は旧式で地震時や余震への即応体制に問題があると指摘するのは地質学研究所のNguyen Dinh Xuyen教授。従って、他の国々が地震観測結果を2分で提供できるのに対しベトナムでは15分 下手をすれば一週間掛かるかも知れないだろうと教授は続けた。

   ベトナム科学技術研究所内部超課間科学部会のLe Minh Triet博士は、8月始めに起きた地震後 直ぐに市科学技術課は地震に対するセミナーを開催したが多くのベトナム人は揺れが起きたときに何をすべきか未だ理解していないと憂う。10年ぶりにホーチミン市で起きた8月5日の地震は 凡そ、4リヒタースケールだった。3ヶ月後の11月8日のそれは二回発生しリヒタースケールは4.5~5を観測した。震源地はVung Tau沖100キロの海中だった。科学者たちは今後 近い時期にまた地震が発生する可能性を指摘している。

(辛口寸評)

   このところベトナムも鳥インフルエンザや地震などの天災の話題が巷を賑わせている。既に、鳥インフルエンザへのベトナム政府の取組は何度も取り上げて来ているし、今後も新たな情報が入れば配信してゆく積もりだが、地震対策に関しても併せて追いかけてゆきたい。

   ベトナム南部を襲った二回の地震以降 ホーチミン市は早急な対策の取組に追われている。取組が進めば進むほど、何が必要でどう対処すべきか等が浮き彫りにされてきているようで、老朽化した地震観測機を始めとしてこれからも様々な部署で検討策が練り上げられて行くことだろう。これはこれで好い兆候であるが、如何せん現実問題として地震を想定した建築基準などがない時代に立てられた建物がホーチミン市内だけで98%を超えている現状だけは如何に対処法を整備して次世代に受け継ぐ事業とするしか手はなかろうから、行政の指導者たちにとっては頭の痛い問題だろう。

   さて、日本からのニュースで既にご存じの向きもあろうが、首都圏の集合住宅やホテル等が建築基準を満たないのに誤魔化しをして販売されるというあってはならない自体が起こされた。地震列島に住む我々日本人にとって耐震性に優れた住居に住むということは、生命の安全と快適な暮らしを補償する最低限の“お約束”である。それが経済効率を優先する余り蔑ろにされた事へ筆者は激しい憤りを感じる。

   地震がないと信じられてきたベトナムの場合 建築基準法整備の遅れや耐震設計に対する認識度の低さがあり建物が建てられたのと、地震に対する充分な知識がありながら、意図的に充分な対策を施さなかったのとは震災が起きて建物が倒壊したとしてもその意味合いは全く異なるだろう。前者は天災 後者はいうまでもなく人災だ。今回の事件に連座した関係者の刑事罰はもちろんの事 今後の為に調査・再発防止策を速やかに構築して貰いたいものである。

   ひとつ気になるのはひょっとすると今回の事件は氷山の一角に過ぎないのではないかという疑念だ。いやそう考えたこれからの取り組みをするべきだろう。

12月1日(木) ゴミ処理施設頓挫か?!

*    ホーチミン市天然資源環境課はゴミ処理事業の会合でゴミ処理プロジェクトに投資した投資家がその中止を示唆しており、これが決定すれば市環境問題に大きな禍根を残すだろうと発表した。というのも、プロジェクト連合が起草したゴミ処理のマスタープランは、ゴミ処理施設稼働時の環境問題をクリアーしていないとして拒否したからだ。その為 3分の2に当たる投資家たちはプロジェクトからの撤退を希望していると同課ゴミ処理管理室Nguyen Trung Viet室長は語る。

   プロジェクトに参加した企業のひとつアメリカ系企業Vietstar Hoa Ky社は投資計画省よりホーチミン市でゴミ処理施設建設の許可を2000年に取得した。しかし、未だに建設予定地の割当が無く、行政担当官からはマスタープランが承認されるまで待つように求められたが、それが5年前の話しで一体 後どれくらい待てば良いのかと同社駐在代表事務
所Nguyen Phuc Loan所長は憤る。

   市建築計画課の代表に因れば、当時プロジェクトに介在したコンサルティング会社のミスに拠って本来 プロジェクト内容に修正される必要があったが、それが滞っているために計画に遅れが生じているのだと説明した。その一方 市天然資源環境課は最新のゴミ処理状況を発表し、日々850トンもの医療廃材及び産廃が発生しているものの、これらは何の有効な処理もされずに埋め立てられているという。2007年までにはこの問題をクリアーしたいと考えてはいるが現在の処理能力では到底達成不可能である。同課の試算ではホーチミン市の産廃総量は2010年で846000トンに達し、2020年には1.7mトンになると警告している。

(辛口寸評)

   ゴミ処理についてはどこの国も自治体も頭を痛める重大な問題である。今回 このゴミ処理プロジェクトが頓挫した詳細な経緯を記事の中から読み取ることは出来ないものの、実際は次の様な推測な成り立つだろう。ゴミ処理などという事業は官民が一体となって行ってゆかねばならないのはこの国も変わらない。恐らく5年前 プロジェクトの認可を出した際、 既に施設のロケーションもある程度 何カ所かの候補が挙げられていた筈であり、市当局も基本的にプロジェクト誘致の為の土地確保支援も含め建設にGoを出したと思われる。

   では何故、進捗が計られないかと言えば、地価の上昇が起因しており、始めのうち地主たちも市が出した土地所有権譲渡価格に合意していたのだろうが、日々上昇する地価に彼ら地主の心変わりが芽生えたと考える。この様な話しはベトナムで至るところに転がっており、今更驚くべき話しでも無いが、問題はゴミは待った無しで毎日溜まって行くものだ。これが処理できずに放置され続ければ間違いなく環境破壊に繋がる。

   通常 自治体主導で行われるインフラ整備などは強権を発動し、国や自治体が定めた価格で土地を地主から買い上げることが出来るが、今度の場合 処理施設は外資企業との連合であり、企業はプロジェクト立案前に概ね敷地の買取価格 つまり補償金を含めた投資を行うものなのだが、それはあくまでも当時の相場での事で、当然の如く上昇した分をカウントしているわけではない。認可が出された時点で既に地価の上昇が始まっていたと考えるべきで、結果的に行政側が地主を纏めきれなかったのだろう。

   行政は投資家と地主の板挟みにあるわけだが、先にも述べたようにゴミ問題は公共事業として早急に解決して行くことが求められるので、一旦 自治体が今回のプロジェクトを自ら廃しし、公共の社会投資とした位置づけに格上げした上で、再度仕切り直す事が必要では無かろうか。

12月2日(金) 信仰の自由とアメリカからの自由

*    “良き人生に良き宗教を!”なんて言うキャッチフレーズを言うは容易いが、この二つを調和させてゆくことに大きな重要性が伴い、ベトナムの全ての宗教や信念の指針となるべきものだ。その調和はベトナム共産党の指針並びに政府の政策に沿って強化されなければならない。ベトナムの宗教政策は“信教の自由”を憲法・法律・決議に反映されたものになっている。

   凡そ2千万の国民が6つの宗教を信仰し、彼らは我が国にとって必要な勢力である。ベトナムの多くの宗教信仰者たちは党や政府主導の“信教の自由”並びに宗教保護の本来の意味を充分に理解している。ベトナム仏教界Sangha執行カウンシルの副代表兼最も敬うべき僧侶であるThich Thanh Tu法師曰く、1945年にベトナムが独立を勝ち取った際、 時のホーチミン大統領はベトナムの信教の自由を宣言し、それは今も有効であり、中央政府並びに自治体政府は固い実践を行ってきている。そのお陰で、ベトナム仏教界は質・量共に充実してこれたのであると語る。ベトナム仏教徒は政府の発布した宗教と信念に関する法令をとても歓迎しており、党・政府と力を合わせて国家の建設に貢献してゆくと共に、災害被災者への援助や貧困撲滅などの人道上の活動に寄与して行くことだろうと法師。

   ハノイのSangha派の領袖でもある法師は、その教育機関をフエ市やホーチミン市にも広げており、そこでの学業修了者には仏教学のBAを与えられる他 政府の支援に因り、更なる学究生活に進むことが許され、ベトナム国外からも毎年、30名以上の卒業生に博士課程が授与されているとのこと。

   中部高原地帯Dac Lac省に活動拠点を置くベトナムカソリック連合委員会副委員長のVu Thanh Lich神父は我が国の宗教に関する法令は政府が国民に対し信教の自由を実践する権利を守るために制定されたものと描写する。また、法令は一般のベトナムカソリック教徒に良き宗教環境を与えるものとして機能しており、特にDac Lac宗教区ではそうだという。法令は、また、カトリック儀式の厄介な手続き(新任神父の就任の儀・神父の司教区間の転任・着任の儀等)を減らすのを助け、先月だけで40人以上の神父に聖職を授けることができた。アメリカはベトナムを信仰の自由を阻害する国家としてリストアップし内政干渉
をしているが、一部の過激な徒のベトナム宗教に対する発言は、ベトナム全体の宗教者及び信者の意見を代弁するものではなく外国に住むベトナムカソリック関係者や教徒にはベトナム国内に住む同様の者たちを差し置き斯様な発言をすることは許されないとLich神父。

   カオダイ教ハノイ教区のHuong Binh大司教は1997年 ベトナム政府からカオダイ教が正式に認可されて以来、政府より特別な“真心”を享受してきている。ハノイ教区は本山のTay Ninh教区に次ぐ200名の信者を擁している。ハノイ教区別院はHoa Ma通りにあり、信者たちは常にそこで仲間たちと人生や信仰を生活に如何に結びつけて行くかを語り実践する日々を送っている。法令が制定されてから、多くの人々がカオダイ宗に改宗し良き市民として、そして良きカオダイ教徒となるべく心がけているのだと大司教。

   ベトナム共産党と政府は国民に対し信仰の自由を尊重し、その姿勢は広く国民に認識されている。アメリカがベトナムを指し信仰の自由を阻害する国家としてリストアップしているが、これは明らかな誤りであり、本当のベトナムの宗教政策を十分理解されていないのである。
   
(辛口寸評)

    無神論者の筆者が敢えてベトナムの宗教問題について語る立場にはないが、部外者だからこそ客観的な見地に立った寸評の述べることが可能とも言えるので、ベトナムの宗教の自由について私見を語りたい。

   今回の記事は対外的なベトナムの宗教政策をアピールしたものととるべきであり、各宗教界の代表者の弁を借り 如何にこの国が宗教に関して寛大であるかを書いた提灯記事に過ぎないと考えるべきだ。
もちろん、ベトナムが宗教に対する弾圧をしているわけではない。が、やはり統制管理社会の共産国としては宗教を徹底的に党・政府の監視下に置く必要があり、先進国のような自由は持たせていない。宗教が力を持ちすぎれば、社会の抵抗勢力になるのは必定で、社会主義国家が望む方向に国民を統一し導く事が難しくなるからだ。確かに、届け出さえ出せば関連の法令に従い事務手続きは以前に比べ容易になったのは事実で、記事の各方面の意見はそれを述べているに過ぎない。

   信教の自由が限られている代表的な例を挙げるとすれば、前ローマ教皇パウロ2世は200万人のカソリック教徒を擁す、ここベトナムに生前 是非 ベトナムの信者を祝福したいと思い続けながら、ベトナム政府はその受入を拒み続けとうとう念願適うことなくこの世を去られた。

   ひとつの国に二つの指導者は必要ないと言った気持ちの表れと言えるだろう。また小さな例としては、去る10月31日にダウンタンのノートルダム大聖堂の前のマリア像が奇跡の涙を流した噂が信者たちの間で広まると、直ぐさま警察は半径200メートルに渡りバリケードを築きポリスをそれ毎に配置し、内側は党直轄ベトナム祖国戦線青年部会の若者たちがマリア像をガードし、涙の痕跡を消す作業に当たっていた。中は自由に見学できたものの、この事からも如何にベトナムが宗教に神経を尖らせているかが推察される。

   反面、筆者は自分たちの考え方や思想が、世界基準だとばかりに全面に打ち出し、他の国へそれを押しつけようとするアメリカの驕慢で強引な政治手法には嘔吐感を覚える。平たく云えば「大きなお世話」である。
それぞれの国には歴史・文化の生い立ちがあり、そして異なり、民族や言語も違うので、それをブルドーザーで均して一気にアメリカン・スタンダードに合わせなければならないと考えること自体そもそも無理があるのだ。
余程 他国に被害の及ぶ恐れのある核兵器開発や普遍的な環境上の問題 或いは虐待や虐殺が行われていない限り その国にはその国のやり方があり、先ずはそれを尊重し理解した上でのつき合いができないものか。たかだか建国して200年程度の新興ステーツふぜいが古いネーションに対し烏滸がましいとさえ思う。

   小さな問題が他国の精緻な情報操作により、気がついたらそれが相手の外交カードにまで発展してしまうというケースは日本を例にとれば明らかなように、相手の情報操作に素早く気がつき都度 それを阻止する極めの細かい外交戦略が求められる。外交カードに昇格してしまえばそれから巻き返しを図るのは極めて難しくなる。ベトナムは、アメリカの宗
教の自由化カードに対し、今後とも積極的な打ち消しをして行くことが肝要だろう。

12月3日(土) 子供の学校選択

*    最近、国際規格に沿った教育を施すと自負する多くの学校の設立が父兄や児童生徒などに誤解を与えており、これらの学校は本当に質の高い教育を行っているのか疑わしく思われてきている。もちろんホーチミン市内にはオーストラリア系RMIT大学、韓国人学校 日本人学校などのような質の高い教育を提供する教育施設もあるが、個人ないし法人が設立した学校の中には教育の国際基準を満たしていないところも多数存在している。この様な学校の経営陣は父兄の無知につけ込み日常的に詐欺を行っているのも同じである。

   一般的に合法的に認可設立されたインターナショナルスクールの年間授業料はUS3500~13000$となるが、近頃 至るところで開校した自称インターナショナルスクールは月謝が1mドン(US63$)のところもある。何も、大学や短大だけが さも国際教育基準を兼ね備えているような誤解を父兄や学生に与えるのみならず、職業訓練校や語学学校においてすら同様で、意図的に直接関係のない外国の学校名や地名など使用し保護者や子供達の判断を意図的に誤らせようとしているのだ。

   ホーチミン市教育訓練課が7月に取りまとめたアンケートに因ると、語学学校で働く90%の外国人講師は個人旅行者に過ぎず、他の教育施設でもベトナム中でこの様な状況が恒常化しているとのこと。“自分たちの施設を”国際化“しなければ生徒を集めるにも苦労するし、授業料を米ドルで集金するのも困難なのです”と語るのは某語学スクールのオーナー。

   “加えて、我が国の文部省では決められたこれに関する規約はなく、我々の行いを規制することができないのです”と同氏。

   個人経営のインターナショナルスクールで教鞭を執る教師の実に85%はベトナム人にも拘わらず、これらの学校で学ぶ児童・生徒は外国人講師を交えて国際的教育環境の中で教育が受けられているのだと学校関係者は主張する。試しに、ホーチミン国際大学に依頼し、とある自称インターナショナルスクールのカリキュラムを調査して貰ったところ、その内容はベトナムの現地校と全く同じであり、敢えて違いを挙げるとすれば英語の授業が多めでクラブ活動が付属的に設けられたに過ぎないという。

   この調査結果に対し、指摘を受けた学校関係者はこれらのカリキュラムは正式に文部省から認められたものと反論し、授業料の安さを追求すると“誰でも入れるように”との答えが返ってきた。街の一般的な意見はとしては、安いことに関しては歓迎するも、将来的に“安物買いの銭失い”になるのではないかとの声もある。つい最近 市内Binh Thanh区に開校した学校はその生徒募集広告で大々的に国際教育基準を謳っておきながら、ここに勤める教師は全てベトナム人で、それを知った父兄の怒りを集め顰蹙を買っている。

   これらの学校に設立認可を文部省が与えたのは事実だが、各学校の授業内容や教師要件まで誰も責任ある立場で確認していない。市教育訓練課Huyng Cong Minh課長に因れば、そもそも課に各学校の授業料設定やカリキュラム運用法について法律を犯していない限り干渉する権限はないという。もちろん 現在 各方面の父兄からこの手の苦情が課に寄せられてきているが、今のところ具体的な解決策は講じられていない。現行の法律では如何なる個人・法人も学校経営を禁じられていないものの、多くの教育関係者は、これら学校のモニタリングが必要と考えている。現状父兄や児童生徒の防衛策は、個々に学校の教育内容を吟味するしかない。

(辛口寸評)

   確かにここ数年でインターナショナルスクールの数が飛躍的に増えている。授業料もこれまで安くとも一ヶ月500米ドルだったのが、最近では100米ドル、250米ドルのところも出来ており、父兄としては家庭の経済面をも考慮した選択肢が広くなったのは良いことだと思う。しかし、授業料が安ければ安いなりの事情は当然あるもので、教師が全てベトナム人だろうが、その辺の外国人バックパッカーだろうが、誇大広告で嘘をついていない限りは父兄が文句を言える筋合いではない。子供が入校する前に親としてきちんと情報を収集し、何もかも確認をし納得したからその学校を選んだのではないのか?と思う。親の責任をはき違えている典型で責任転嫁の誹りは免れない。

   もうひとつ父兄としてはき違えてならない事がある。それはインターナショナルスクールへ子供を入れたところで、その質の基準は子供以前に親の見栄を満たす為だけにありはしないだろうかという点だ。そこへさえ行けば、そこへさえ入れれば明るい未来が子供に待ち受けていると勘違いするからこそ、名前だけに釣られて子供を急いで入校させ、大した授業料を払いもせぬのに権利だけを主張するのはお門違いで誤った論法である。それらを排除した上で、子供の将来に最も適した学校生活を送れ進路を定めさせる事が出来るのかを先に考えたなら自ずと過ごすべき学校のイメージが見えてくるというものだ。

   それともうひとつ。現地校にやろうがインターナショナルスクールへやろうが、最終的に学校の質以上に 子供の素質が物を言うことを忘れてはならないだろう。うちのかみさんの友人の息子さんはうちの娘と同い年だ。 現地校に通っているが、学校から帰ると親に言われずとも、自分で宿題をきちんとこなすそうだ。一方 我が家のそれは、インターに行ってはいるが、毎日毎日「宿題済んだか?早くやれよ~!」と親が声を掛けねばならぬていたらく。そんなわけで、うちでは勉強面では既に諦めの境地に入っているので、せめて三カ国語が自由に話せれば喰いっぱぐれはなかろう程度で、職業訓練校に通わす感覚でインターに行かせているわけである。

以上

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驚いちゃった!姉御がブログを始めたなんて!おまけにどこかで見覚えのある記事まで載っけてしまって!ベトナム政府に睨まれても知らんでっせ(笑う)

投稿: サイゴンの子分 | 2005/12/12 14:47

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