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2006/02/11

ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第49号!

ウィークリー・ベトナム・ニュース  
■ 平成18年2月11日 土曜日 第49号
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■ こんにちは!!

vnnationalflag いつもお世話になっておりますベトナムからニャットアインです。

今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。

翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り 言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。

尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い、その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。

ベトナム・ニュース その49 今週のヘッドライン

* 2月6日(月) 汚職問題について問う

* 2月7日(火) 新しい結婚スタイル

* 2月8日(水) 2006年ハノイ国際見本市

* 2月9日(木) 公害工場の郊外移転

* 2月10日(金) マッチ一本火事の元 火の用心

* 2月11日(土) 国を挙げての海外子女教育?!

2月6日(月) 汚職問題について問う
*  本日は、ベトナム共産党中央内政委員会副委員長Tran Dai Hung氏を招きベトナムの汚職問題について語って貰いました。

記者:最近のベトナムの汚職問題とそれの撲滅に取り組み方についてお話下さい。

副委員長:公安省の統計に因ればここ10年間に摘発した汚職は1万件に登り7.5tドン(US474.7m$)が不正に着服されました。毎年、汚職事件は巧妙化しております。1993年に汚職により失われたお金の総額は300bドン(US18.75m$)に達し、個々のケースでは凡そ700mドン(US43750$)にもなりました。2004年になりますと総被害額は実に700bドン(US43.75m$)で、個々のケースが800mドン(US50000$)と増加しています。最近のいくつかの事件では国に対し大きな損失を与えたものもあるほどです。

  汚職は規模も拡大し国の中枢ばかりでなく、自治体の様々なレベルで日常的に行われてきました。そこで2002~3年に掛けて我々は不正をした1万人に及ぶ役人や共産党員に対し処罰致しました。その中にはひとりの閣僚、5人の副大臣、14の自治体首長と助役、数百に及ぶ国営企業の代表などが含まれています。彼らは不正に関わったかどに因り、多くのものが裁判に掛けられました。汚職の中でも最も甚大な被害をもたらすケースは建設に関わるものです。これの平均損失率は10~20%と言ったところですが、酷いものになると30%を超すものもあります。

  43の自治体 そして7つの中央省庁では調査の結果 不正な車の購入金額が30bドン(US1.9m$)であったことを発見しました。建設以外の汚職分野は土地絡み、社会経済開発、裁判所、農業・僻地開発分野などで多く見られました。しかし、汚職退治は簡単ではありません。我々の困難は摘発する相手が高級官僚や上級幹部が多く、彼らは法を良く知るものたちであり、法の抜け穴を突いた行動を取るからです。汚職役人はしばしば同じ組織の職員たちにも賄賂を渡し共同責任の仲間に組み込みます。また共産党メンバーの汚職摘発は、報復もあり得 仲間となったものたちはそれを怖れ口をつぐんでしまうのです。

:汚職と戦うための基本的な党や政府の政策基本姿勢を教えてください。

:汚職と対峙し撲滅して行くためには時間が掛かるものです。予防策を設けることが汚職の抑制に最も効果があり現時点での最良の解決法であると考えています。そして最も大切なのは我が国を清廉潔白な国家にして行くことが必要なのです。今日、汚職撲滅にマスコミが重要な役割を担いつつあります。ですから、我々は共に手を取り合って汚職撲滅の効果を高めることが大切だと思っております。汚職予防・防止法は首相が自ら議長となって機能と権限を与えられた国家機関の設立によって対峙して行かなければなりません。加えて、役人の全てのレベルで反汚職活動を監視する機能を備えることも重要でしょう。
不正役人を厳しく取締り摘発し逮捕すると共に我々は何故 その汚職が起きたのかその背景を詳しく分析し政策策定の参考資料としております。

:何故あなたは祖国戦線・役所・マスコミなどの関与についてどう思われますか?

:共産党と国家は全ての役人が国家建設の政策作りに重要なロールを担っていると信じています。党や政府は共に政策を策定し、社会の各機関を通して汚職撲滅は国の要求であることを広めて行かなくてはなりません。祖国戦線はその中でも重要な位置を占めており、人々の意見を集約し人々が何を国に訴えたいのか 或いは党内や国家の汚職活動監視などを担って貰わなければなりません。マスコミについては真実を白日の下に照らす機能を有しており、最近は彼らの精力的な取材活動によって汚職が表に出てくるようになってきました。しかし、マスコミは勝手な動きを取るべきでなく、共産党と政府のリーダーシップに沿って法の下、汚職撲滅の為の力を得ることが大切でしょう。

(辛口寸評)
共産党や政府がWTO加盟に向け法整備により積極的な汚職撲滅運動を展開しているのだが、既に各部署で組織的にしかも構造的な汚職システムが完成されているベトナムでは、容易い仕事ではない。実際のところ大きな声では言えないが、現職閣僚にしろ、形を変えた不正行為、厳密に言えば法を作る側にいるために事前に自分たちの都合の良い法律を作ってしまい、本来 先進諸国なら違法行為とされる事象もここでは合法となるケースは幾らでもあるのだ。賄賂着服などと言えば、日本人にとって非常にイメージの悪い響きだけれど、ベトナムでは日常の潤滑油程度でしかない。そのような中で、本当のクリーンな国家にベトナムが生まれ変わるには未だ3世代くらいは掛かるのではないかと筆者は考えている。

ただ、今は底辺の階層も全体的な経済の高まりの中に於いて、ボトムアップの恩恵を受けているので危機感は感じられないが、しかし何れ彼らが既に始まっている社会の二極分化の拡大に気がついた時、そのような人々が革命に近いことを起こすのではないかと密かに案じている次第だ。

とはいえ、よく報じられる画像では、公安と被告人がそれぞれの立場で写っているけど、ここにいる公安自体、賄賂を普通にとっていることを思えば、これはもはや漫画である。

2月7日(火) 新しい結婚スタイル
* 秋風に冷たさが加わるようになると冬も近い。これでハノイの人々は結婚式シーズンが到来したことを知るのだ。ところが、全ての結婚式が人々にとって楽しい行事ではない。結婚式に参席することはベトナム人にとって名誉であり招待されたからには出席しなければならないのだ。
しかし、ある人々にとって結婚式に参加することは何とも億劫で面倒な行事でもある。特に、鳥インフルエンザが脅威を増してからというものは、、、、。

「もし結婚式に招待されたら出席を断るかって?そりゃ出来ないな~」と語るのはVinh  Phuc省の貧しい農家のPhan Dinh Khanhさん。「ここの辺りでは皆貧しいから肩寄せ合って生きているんだ。毎日顔を合わせるしね。
招待を蹴るなんて想像も出来ないよ。招待を一旦受けたら、家に米が一粒もなくても、高い金利のお金を借りて新郎新婦への祝儀やプレゼントを用立てなくちゃならないのさ。はっきり言ってこんなの嫌だよ でもね、習慣は習慣さ 逆らえないよ」とKhanhさん。

Khanhさんのお隣に住む、Nguyen Manh Ducさんは結婚式出席について違う見解を持っているという。「うちの近所の結婚披露宴は豪華ででかいのをするものだから、うちの子供のそれも同じくらいの規模にしなけりゃならない。だけどねぇ、今年に限って云えば大きな披露宴は鳥インフルエンザに罹りに行くようなものでちょっと勘弁して欲しいと思う」と、Ducさん。

多くの披露宴参加者はお金の心配をする一方、主催者側は披露宴の費用が集まるかどうかを心配しているという。参加者が少なければ主催者は披露宴費用が赤字になるからだ。ハノイのレストランやホテルで披露宴に掛かるコストは鳥インフルエンザ騒ぎから倍に値上がりし、一般的な食事代は1テーブル6人掛けで約50万ドン(US31.25$)。しかし参加者からは不評の声が漏れてくる。なぜなら彼らが渡す祝儀の平均額は最低でも10万ドン(US6.25$)なのに、食後の満腹感は得られないのだ。これを防ぐために主催者側のカップルやその家族達は多額の費用を支出を強いられることになる。

Thinh Quang小学校教諭で結婚ホヤホヤのPhongさんは彼らの披露宴をハノイ市のお隣のHa Tay省で挙げたという。彼や奥さんの家族、それに親戚に至るまでハノイ在住ハノイアンなのだが、ハノイ市での披露宴費用は彼らにとって非常に高額なもので賄いきれなかったからだという。「少し遠くて不便だったけど、Ha Tayでの結婚式は僕らの予算に適っていました」とPhongさんは笑う。

披露宴でのメインデッシュは鶏が彩りを添えるものの、鳥インフルエンザ問題が巻き起こってからというものの、鶏を饗することに疑問視する声も大きくなってきた。これに対しハノイ市動物健康課職員は、安全な鶏を食べる分には問題ないとしているのだが、では一般の人々はどのように安全な鶏とそうでないものを見分けることが出来るのだというのだろう。地方の人々は鳥インフルエンザの危険性を充分理解していないように見えるし、極端な例を云うと地方の人々の中には鳥インフルエンザ後に喜んで以前にも増して鶏を食べる人が多くなったという。理由を尋ねてみると価格が安くなったからだそうだ。それに自分たちで飼っている鶏なんだから安全だという全く科学的根拠も何もあったものではない。

披露宴費用の高騰により一方でそれについて新たな動きも生まれてきている。従来のような形に囚われず、シャンパンやお茶、キャンディーやケーキで極簡単に内輪だけで済ませるものは安く上げることが出来る。息子の披露宴にニュースタイルを用いたホーチミン市政策アカデミー共産党歴史研究所所長Nguyen Trong Phuc博士は その理由を次のように述べる。
「新しいスタイルなら参加者にとっても、納得して貰えるし、主催者・参加者とも余分な費用を掛けることもなく、その分、未来ある新郎新婦にお金を回せるではありませんか」

Dinh Tien Hoang高校教師Vu Thi MinhさんもPhuc博士の考え方に同調する。「結婚式では新郎新婦は一日中、参加者にお酌をして回り相当疲れるばかりか、参加者の皆さんも見知らぬ人々と相席にさせられ気持ちが落ち着かないものですからね。これでは双方、何をしに出掛けているのか本来の趣旨から遠ざかっていると言えます」国立図書館館長Pham  The Khangさんも長男の披露宴を新しい簡素化タイプのもので済ませたひとりだ。「息子夫婦ばかりか参加者も心からの祝辞を受け本当に素敵な披露宴でした。
しかも経済的で心が通い シンプルだけど厳かなものでした」とKhangさん。

全ての新郎新婦は結婚披露宴を挙式したいと願っている。しかし、贅を極めることに腐心する以上に、どのように参加者の人々から心から祝福して貰えるかを主題に置くことが必要ではないだろうか?簡単でも楽しく、参加する全ての人々が喜んでくれる披露宴を行うことが大切ではなかろうか。

(辛口寸評)
今ひとつ纏まりに欠ける記事だったが、要するに今回の内容は国が行き過ぎた従来の結婚披露宴のやり方に対し警鐘を鳴らし、国民に別の価値観もあるのだということを啓蒙するための、提灯お抱え記事の類なのだろう。わざわざ博士とか役職者を出して披露宴の簡素化を奨めるコメントを載せているところからして意図が見え見えである。尤も、近年、国の発展と共に結婚披露宴も派手になってきており、確かに、行き過ぎの感はある。
しかし、結婚披露宴はここベトナムでも家格を表すものであり、如何に多くの参加者を集め集金することが出来るかが家勢を誇る証である以上、やはりこれからも派手さは年々増して行くことだろう。余談だが、昨年10月に筆者の義妹が披露宴を挙げた折り、新郎新婦がゴンドラに乗って会場に降りてきたが、流石に仰け反ってしまった。

2月8日(水) 2006年ハノイ国際見本市
* 国内外400社の企業が、ベトナム随一の規模を誇る第16回ベトナム国際貿易見本市への出店登録を済ませたと発表された。海外から韓国・マレーシア・インドネシア・チェコ・中国・ミャンマー・ロシア・香港・台湾などの企業が多数出展予定だ。ベトナムExpo2006の名で知られる国際見本市の開催期間は4月5日~9日までの4日間 会場はハノイ市のGiang Vo展示センターに於いて開かれる。今回の開催テーマは“ベトナムの統合と発展”とし、ベトナム商務省ベトナム物産販売促進局とベトナム国家貿易見本市&広告社(Vinexad社)の共催で行われる。主催者の予測では最終的な見本市への参加者総数は870社に及び、昨年度の20%増を見込んでいるという。

Luong Van Tu商務副大臣は今回の見本市で国内景気に弾みをつけ今年の輸出額をUS38b$まで押し上げ昨年度から18%増加を計りたいと語り、アセアン地区からの輸入品に課せられる輸入税は2013~15年までに0~5%へ引き下げられ、その後、日本や中国からの輸入品に対しても同等の措置を講ずることになるだろうと述べた。今後 国内の全ての輸出業者は揺るぎない足場を国内に築くと共にアセアン域内市場でも努力して行かねばなくなるだろうとTu商務副大臣は付け加えた。他のアセアン域内の競合に比べベトナム産品の競争力は依然 脆弱であり、我が国の貿易輸入超過を減少させるには国内輸出業者が一層、国内品の質の向上に努めて行く必要があると訴えた。

今回の見本市での主な展示品は木製品・手工芸品雑貨・農業産品・加工食品・電気電子機器・IT・工作機械・繊維・服飾製品・建築資材などとなる。また期間中は“輸出品の品質管理”や“製品のデザイン・開発”などのセミナーも併せて開かれる予定だという。主催者に因ると昨年の見本市で取り交わされた契約総額はUS286m$となり、2001年がUS160m$ 2002年がUS211m$、2003年がUS253m$、2004年がUS275m$と順調に伸びて来ている。優秀国内産品については、見本市期間中、商務省、科学技術者らによって最高品質賞授与式典も行われるとの事。

(辛口寸評)
年々規模が大きくなってくるベトナムの国際貿易見本市、近隣諸国のタイ・シンガポール・マレーシアのそれに比べればまだまだの内容だが、やはり目が離せない存在感を増しつつある。ホーチミン市でも似たようなフェアは開催されるものの今のところハノイには及ばない。今年も足を伸ばす積もりだ。

2月9日(木) 公害工場の郊外移転
* 住宅地で公害を出すホーチミン市内の工場を移転させる計画は、該当工場たちが移転先土地確保及びインフラに掛かるコスト負担を強いられるものとして反対の立場を表明している。市内には凡そ3000軒の該当工場があり、内1398軒は公害製の高いケミカル、染色、皮革なめし、漂白、木工、製紙、食品関係の事業所が含まれていると市産業課。市行政当局は2003年に地域住民の環境に深刻な影響を与えそうな工場を移転させる計画を立案した。環境有識者からはこの計画は効果が高いものとして評価されたものの、これまでに移転した最も公害性が重い1398軒の工場の内、移転を果たしたのは1042軒に留まっている。例えば、市内5区に工場を構える該当事業所は5年前に移転するよう勧告したのだが、資金不足を理由に拒否し続けている現状だ。

市当局は当該事業所に対し、インダストリアルパーク内に移転するよう提案してきたが、一平米当たりの年間使用料が40万ドン(US25$)は彼らには賄い切れないとしている。仮にパーク内に1000平米の敷地を50年に渡り借地すると合計20Vドン(US1.24m$)の出費を負担することになるからだ。この問題を解決するため、政府は昨年4月、国営企業に対しそこが所有する余剰土地の使用権を当該事業所に転売できるようにしたのだった。しかし、それでも多くの当該事業所はその資金確保に困窮、加えて、新たな問題を生み出すことになってしまった。

ひとつは国営企業の中には所有地を担保に資金を借り入れているところが多々あり、転売が出来ない状態にあること。これ以上に深刻なもう一つの問題は、国営企業Saigon Textile社代表Duong Trong Nghia氏に因れば、土地の買い手を捜し出すことだという。というのも多くの買い手は地価が高額であると考えており、国営企業の所有する土地の転売は一枚当たりが必要以上に広大であるため買えるわけが無いと諦めてしまうためだ。
他の問題として移転先の下水処理施設の設置がある。Theb Paint & Plastic社代表 Do Sinh Huy氏は、これら施設設置の掛かるコスト負担をとても賄いきれないという。

ホーチミン市は2003年からこれまでに100Vドン(US6.2b$)を移転計画に費やして来た。その費用で当局は移転候補地や14カ所の工業区及びNha Be・Cu Chi・Binh Chanh区内の小さな工業地区などを確保してきた。
Tan Tao・Le Minh Xuan等の幾つかの産業公園では既に当該事業所の受入をスタートさせている。ホーチミン市人民委員会副委員長Nguyen ThienNhan氏は年内に209の事業所が移転予定だとしており、移転率は85%まで上昇するだろうとしている。委員会は今後も低額融資・金利、低価格地料、一定の免税措置などのインセンティブを設け移転を加速させて行くとしている。

(辛口寸評)
工場移転に掛かる費用負担は企業にとって重いものである。それ以前に慣れた土地を去り、便利の悪くなる郊外へ移転しなくてはならないというのは面倒だろう。移転に伴う国や地方自治体の優遇整備は順次進んで来ており、少し前までなら代替え地の提供等は無く、移転に掛かる補償費も実勢価格で算定されたものでなかった為に国が定めた路線価しか支払われなかった事もあったが、現在に於いてはそれらもかなり改善されて来ている。少なくとも移転費用が高額だから移転できないという理由は当該事業所には殆ど当てはまらないだろう。既に都市部の土地バブルは高止まり状態になっている昨今、これら当該事業者は、含み資産を多く抱えるようになっており、土地を担保に資金調達はしてきているだろうし、これを売れば、郊外に相当大きな敷地を確保することなど十分可能であろう。

冒頭でも述べた様に、要するに“出て行きたくない”だけなのだ。既に年内で85%が移転完了するという。残り15%については、余り意地を張り続ければそこは社会主義・全体主義のお国柄、代執行で強制立ち退きは免れなくなるだろう。

2月10日(金) マッチ一本火事の元 火の用心
* Phan Van Khai首相は関連機関に対し消防と火災予防の指示を出した。
指示には各省庁・各都市・各自治体の人民委員会宛で2001年、国会で承認された消防法の発動以来、火事が減少傾向にあるものの、近年、大きな出火が出ており甚大な損害をもたらしているとしている。公安省に因ると、2005年発生した火災件数は2554件で、犠牲者は65人、負傷者は192名に及んだ。被害総額は230Vドンで、7200hrの森林が消失した。2004年の火災件数と比較すると2005年は18%減少、しかし被害額では4.2%上昇している。

効果的な消防活動を行うため、首相は関連機関に対し国民に火災予防の啓蒙活動を押し進めるよう要請した。そして市場・トレードセンター・住居地区・工業地帯の見回りを強化してゆく必要性を説き、法律違反者には罰則を与えるとしている。公安省・農務省は共同で森林火災対策に辺り森林地区の警報発令などをして行く。公安省は2006~10年に掛け、随時、消火・救急設備のアップグレード化を図って行く。

(辛口寸評)
ベトナムの火災原因の第一番がタバコの不始末が挙げられる。4年ほど前に起こったホーチミン市内中心地の商業ビル火災は記憶に新しく犠牲者80余名に上った。暖房器具に因る火災は流石、南国だけあって日本のように冬場の火事というのは少ないものの、乾季に入った今、常に海側から季節風が流れ込み、それが森林火災の引き金となり、毎年多くの森林が消失している。勿論、自然発火のみが原因でなく人為的なタバコのポイ捨てやたき火の不始末に因る。いずれにしても、国民への火災予防に関する啓蒙活動を押し進めてゆくことが先ずは火事減少の第一歩と思われる。

2月11日(土) 国を挙げての海外子女教育?!
*  文部省は各省庁職員から海外に住むベトナム人へのベトナム語教育に関するプロジェクトについて意見を募った。ベトナム語教育は300万人の越僑が彼らの文化的アイデンティティを維持してゆく上に於いて特に重要だと副大臣Tran Van Nhung氏は語る。ベトナム政府は、越僑の母国語維持並びに出自維持促進の為、2004年にこのプロジュクトの認可を与えた。ベトナム語習得は各国の越僑グループに因って地元の学校の教室を借りて現在行われている。

文部省は他の省庁と協力し、このプロジェクトを国家基金事業として設立すべく準備に入っている。プロジュエクトリーダーのTran Ba Viet Dung氏に因ればプロジェクトの2つのチームを昨年、アメリカとフランスに派遣し現地でのベトナム語教育需要と現地のプロジェクト整備に関係する法律調査をさせたという。調査結果から、多くの越僑がその子女のベトナム語教育を望んでおり、祖国との繋がりを維持して行きたいと考えているという。

アメリカに於いては1クラス20人以上の生徒がいれば、外国語取得を目的とした教育を禁止しておらず、フランスではベトナム語を含む25の外国語が中学での試験選択科目とされている。しかし、フランス文部省はベトナム語習得を望む全ての人にベトナム語教育を開放しなければならないと条件付きだ。これに対しDung氏は越僑の子弟が既に幾ばくかのベトナム語を両親から受け継いでいること、加えてベトナム語教育がボランティア教師によりなされる為、難色を示している。

プロジェクト推進の意義は越僑の母国語習得にあり、強制的に行うものではない。プロジェクトチームは教材について二カ国語で行う意見やネット通信・ラジオ・テレビを通したもので行う等との意見が出ている。

(辛口寸評)
以前、ホーチミン市内の社会人文大学へベトナム語を習いに行っていた頃、何名かの越僑に出会った。彼らは等しくベトナム語会話に関しては入学早々から充分、教師との言語での意志疎通が可能なレベルにあって、何故、上級者コースへ初めから入らないのか疑問に思っていた。彼らにその理由を尋ねると、基本的に在外者は外国に暮らし家庭では母国語で家族とのコミュニケーションを図っており、普通の会話は出来るものの、一方で言い回しやイデオムなどは殆ど解らず、つまり家庭内で使われるベトナム語が全てでそれ以外は解らないからだという。また、発音なども不正確でネイティブ・ベトナム人と会話をする際、聞き取れなかったりこちらの意味が相手に通じなかったりする事もあるようなのだ。

どちらにせよ、これまでベトナム自体、自国の政治で手一杯だったからこれまで外国に暮らすベトナム人など範疇に入れてこれなかった事からすれば、越僑の存在がこの先、母国経済に貢献して行く為の一石に投じようとする国の姿勢を個人的には高く評価したい。
以上

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