« ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第49号! | トップページ | ロシアはG8会議で、「債務国」から「債権国」への転換を宣言! »

2006/02/12

ズット、嘘で固められた「日米」の関係は残念だ!

沖縄返還に伴う日米の秘密協定を突き止め暴いた、毎日新聞社西山太吉元記者が取材した情報は間違いではなかった!

usnationalflag 35年も前のことになると、多忙な現在の感覚では「どうでもよいこと!?」と捉えられがちになるが、新聞記者の取材能力の高さが示された事案だったが、当時の政治権力に握りつぶされ、当の西山記者は検挙収監され有罪となった。また、秘密文書を漏洩した外務省職員も有罪判決を受け断罪された。

当時、西山記者の取材方法が適正であったか、教唆に当たるのか、世間ではいろいろな珍説迷説が飛び交い賑やかだった。しかし、先日の毎日新聞社の報道によると、西山記者の取材どおりであったことが、当時の担当官の口から論証された。その記事を全文紹介する。国家を適正に運営するために為政者は権力を保持している。その側が、自らに都合の悪いことを隠し続けていては、国は破綻するかも知れない。国家機密は大切なことだ。しかし、それを体当たり取材し確証を得た側が、一方的に断罪され、社会的に放逐されたが、しかし、その取材により入手した情報は正しかったということが、明らかにされたのだから、国は、西山太吉元記者の名誉回復を図り謝罪すべきである。

引用開始→沖縄返還密約:当時の外務省幹部が認める

横浜市の自宅で沖縄返還協定の対米交渉を振り返る吉野文六さん
1971年に調印された沖縄返還協定をめぐり、返還した土地の原状回復補償費を日本側が極秘に肩代わりしたと指摘されていた問題で、吉野文六・元外務省アメリカ局(現北米局)局長(87)が9日、毎日新聞の取材に「返還時に米国に払った3億2000万ドルの中に含まれていた」と日本側の肩代わりを認めた。沖縄返還の「密約」については、その存在を明記した米公文書が発見されているが、日本政府は一貫して否定しており、政府関係者が存在を事実上認めたのは初めて。

 吉野氏は現在横浜市在住で、本来米国が支払うべき土地の原状回復補償費400万ドル(当時のレートで約12億円)を日本が肩代わりすることになった理由について「当時、ベトナム戦争の影響で、米経済が悪化する一方、日本は戦争特需だった。日本から金を出さないと米議会が納得しない状況だった」などと説明。また「密約」に関して「米国ももう発表している。日本政府がなぜ今も認めないのかわからない」と語った。

 原状回復補償費は、米軍が接収していた沖縄県民の土地を元の田畑などに戻すための費用で、沖縄返還協定は第4条で「米国が自発的に払う」と規定。第7条で、沖縄にあるとされた核兵器の撤去や、米国資産の買い取りのため日本が米国に支払う3億2000万ドルには含まないことになっていた。

 しかし71年5、6月に当時毎日新聞政治部の西山太吉記者(74)が密約の存在を前提としたやりとりを含む外務省の極秘電文3通を入手。電文などをもとに「3億2000万ドルの中に400万ドルが含まれている」とし、一部を報道した。しかし、政府は密約の存在を否定。西山記者と、電文を渡した同省女性事務官が国家公務員法違反容疑で逮捕、起訴され、いずれも有罪が確定した。その後も政府は「外務省密約事件」と呼ばれる同問題で「密約」の存在を一貫して否定していた。

 02年6月には、日本側の肩代わりを「日米間の密約」と明記した米政府の文書が米国立公文書館で見つかった。密約の存在が改めて裏付けられたが、当時の福田康夫官房長官は「原状回復の費用を日本側が負担するという密約は一切ない」と述べた。西山氏は昨年4月、「密約を否定した当時の判決は誤りで不当な起訴で名誉を棄損された」として約3400万円の国家賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 ▽ことば(外務省密約事件) 沖縄返還交渉で日米間に米側が負担すべき400万ドルを日本側が肩代わりする密約があり、毎日新聞政治部の西山太吉記者が71年5、6月、これを前提としたやり取りを含む極秘電信文3通を入手、一部を報道した。電信文コピーを受け取った社会党(当時)の横路孝弘議員が72年3月の衆院予算委員会で政府を追及した。

 外務省がコピーの流出ルートを調査し、同省女性事務官が親しい関係にあった西山記者に渡していたことが分かった。警視庁は同年4月、西山記者と事務官を国家公務員法違反容疑で逮捕し、東京地検が起訴した。

 東京地裁は74年1月、元事務官を有罪(控訴せず確定)とし、西山被告は「取材行為は正当」と無罪を言い渡した。西山被告について東京高裁は76年7月、1審判決を破棄し、「被告の行為はそそのかしにあたる」と懲役4月、執行猶予1年の有罪判決。最高裁は78年6月、「正当な取材活動の範囲を逸脱している」と上告を棄却し、西山元記者の有罪が確定した。

 ▽元毎日新聞政治部記者の西山太吉さんの話 沖縄返還問題は、思いやり予算など日米安保の変質の原点として位置づけられる今日的な問題だ。吉野文六氏は沖縄返還交渉の実務に携わった最終責任者。沖縄返還から30年以上が経った今、これ以上の権威あるコメントを残せる人はいない。当時の米側の圧力が強かったことも裏付けられた。政府は、密約の存在で沖縄返還協定が虚偽表示になるので、これまで否定してきた。吉野氏の証言を受けて100%認定された事実を否定するのであれば、具体的な説明をする責任がある。

 ◇改めて密約否定 安倍官房長官

 沖縄返還交渉で、本来米国側が支払うことになっていた返還される土地の原状回復補償費400万ドルを日本側が肩代わりした問題で、当時の外務省局長が密約の存在を認めたことについて、安倍晋三官房長官は9日の記者会見で「全くそうした密約はなかったと報告を受けている」と述べ、政府として改めて密約を否定した。

毎日新聞 2006年2月9日 20時37分 (最終更新時間 2月9日 21時58分)←引用終わり

政府が、自らに都合のよい事実や情報のみを公表したがる気持ちや考えは、分からないではないけれど、あまりに、お粗末で嘘に満ちたことであれば、運命を託す側はやりきれない。真実に迫るのは、マスコミだけではない。ジャーナリズムの本質が真実の報道であるなら、適正な取材能力や批評眼を持てば市民は誰でも等しくジャーナリストたり得るのである。それをいたずらに排除し、自らに都合のよい「提灯報道」だけを認めるなら、それは北朝鮮と同じで彼らを笑うことができなくなる。

昨今の報道は、集中豪雨的である、特にテレビ報道は、茶の間の目線だけを意識した「未熟な取材者と、突撃レポーターなどという、得体の知れない不勉強な人達に占められ」、事の本質についての取材も議論もできない状態に堕している。それを報道だ、ジャーナリズムだと考えているのだとすれば、それはメディアとしての自殺である。

西山元記者の、手法は別におくとして、取材能力に改めて感慨深く頷かせてもらった。

その同じ日に、朝日は下記のニュースを報じている。

引用開始→「指摘は承知」米歩行困難牛で安倍官房長官   2006年02月09日19時52分

 安倍官房長官は9日の記者会見で、米国内の食肉処理施設で歩行が困難な牛が食肉用に処理されていた問題について「指摘は承知している。1月31日に米国産牛肉の輸入問題については今後、どう対応していくかについて二橋官房副長官に指示しており、今回の問題も含めて、まず報告を待ちたい」と語り、対応を検討する考えを明らかにした。←引用終わり

本当に、米国産の牛肉は安全かという疑いが消えない(どころか、ますます濃厚になってきた)のだから、政府は毅然とした姿勢を貫かなければならない。1971年にも繰り返された米国との関係性を、いみじくも見せ証明してしまったのではないか。まことに残念で暗澹たる気分に陥ってしまう。

|

« ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第49号! | トップページ | ロシアはG8会議で、「債務国」から「債権国」への転換を宣言! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144070/8622141

この記事へのトラックバック一覧です: ズット、嘘で固められた「日米」の関係は残念だ!:

» 今日のニュース [共通テーマ]
今日のニュースについて思ったことを何でも。書いてください。 [続きを読む]

受信: 2006/02/12 18:48

» 野党は肝心な時与党側のスパイをする [佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン]
ビデオニュース・ドットコム「日米偽装同盟はここから始まった」を遅ればせながら視る。これを視ると野党議員というのは肝心要の時に与党・政府側のスパイになることがよく分かる。 [続きを読む]

受信: 2006/03/08 14:29

« ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第49号! | トップページ | ロシアはG8会議で、「債務国」から「債権国」への転換を宣言! »