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2006/04/15

ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第58号

ウィークリー・ベトナム・ニュース  
■ 平成18年4月15日 土曜日 第58号
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■ こんにちは!!

Vnnationalflag_3 いつもお世話になっておりますベトナム、ニャットアインです。

今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。

翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り、言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>

尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。

ベトナム・ニュース その58 今週のヘッドライン

* 4月10日(月) 労働者の権利と増長
* 4月11日(火) 国家の品格が問われるとき
* 4月12日(水) 運輸大臣 更迭・逮捕
* 4月13日(木) あなどり難い人々
* 4月14日(金) 迷い道くねくね
* 4月15日(土) お座敷列車 ホーチミン・ニャチャンの旅

4月10日(月) 労働者の権利と増長
* ホーチミン市内の輸出加工区並びに産業団地で働く労働者の代表たちは市人民委員会指導者へ彼ら労働者の労働環境と待遇改善の要望を訴えた。200名に及ぶ代表者たちは、共産党政治局員且つホーチミン市共産党書記Nguyen Minh Triet氏を含む各指導者宛に主要懸案事項の低賃金・住宅問題・劣悪な労働環境・技術取得の機会均等・福利厚生等の改善要望書を提出した。市指導者たちは問題事項を充分、承知していると応えた上で、鋭意、諸問題解決に向け労働者の生活改善及び工場を図るため今後もより一層、邁進して行きたいと伝えた。

併せてTriet書記は、労働者たちの日頃の努力が市の開発・発展に多大な貢献をしていることを褒め称え、それに報いるためにも現存する市指導部は一丸となって諸問題の解決に力を注いで行くと述べた。今年ホーチミン市では、8つの労働者住居建設プロジェクトへの着手を計画しており、総工費は実にUS3,750,000~5,000,000$に及ぶ。これらの建物は地方から流入してきた労働者を収容するために設けられるもので、最終的に23,000軒のアパート建設がなされるという。

このところ相次ぎ輸出加工区や産業団地で行われたストに関し、ホーチミン市人民委員会副議長のNguyen Thien Nhan氏は、市当局・企業、そして労働者たちが一体となり問題の解決を図らなければならず、その為には労働者たちも法律を学び、規則に従ってスト権を確立すべきだと語った。今後も市指導者層は、労働者たちの為の党としての活動を発展させる一方、各輸出加工区や産業団地内の企業は働く労働者の待遇や生活向上の為の努力を怠らぬようにしなければならないと、Nhan氏は結んだ。

(辛口寸評)
現地ローカル企業で、輸出加工区や産業団地以外で会社経営をする筆者にとって、このところのこれら特区の労働者の頻繁なスト権の確立に危惧を抱いている。ストは労働者の当然の権利とはいえ、そもそも特区で働く労働者は、その多くが外資系や国営系企業に属しているため、あらゆる面で特区外のローカル企業より給料を始め福利厚生も遙かに良い条件なのだ。にも拘わらず、最近ではまるでストに味をしめたように些細なことでそれを行い「もっと寄越せ」的な風潮が特区の労働者内に蔓延しているのではと勘ぐりたくなる。これをある程度のところで、行政も企業と労働者の間に立ったさじ加減をきちんと取って行かなければ、ベトナムの価格競争力の寿命は急速な勢いで短くなってしまうことだろう。八方美人的な対応はとらず、是々非々での舵取りがますます行政に求められる。

4月11日(火) 国家の品格が問われるとき
*若い母親のNguyen Viet Hoaさんは、今年3歳になるひとり息子をハノイ市にあるKinderWorld幼稚園に通わせることにした。ここでは外国語の授業ばかりかコンピュータ・科学クラス、それに多くの知的ゲームなどを採り入れたユニィークな教育が行われている。この学校が息子の健康を維持するために必要な食事を提供するだけでなく、先進諸国の高い水準の教育を施してくれることを希望しているHoaさんは更に定期的に園で実施される健康診断があるのも嬉しいという。

はじめこの幼稚園はベトナムで暮らす外国人子女の為に設立されたのだが、今では地元の裕福なベトナム人家庭の子女たちも通うようになってきた。Hoaさんの家庭もそのひとつで、彼女はご主人と共に外資系投資会社に勤務し高収入を得ており、高額な授業料を賄うことが可能なのだ。彼女の息子は以前、公立幼稚園に通っていた。しかし一クラスあたりの児童数が非常に多く登校拒否になったそうだが、現在の学校に替わってからというもの、毎日、喜んで通学するようになったのだという。

Hoaさん一家より経済的にやや劣るいくらかの家庭ではその子女を越僑(在外ベトナム人)が経営するダウンタウンにある私立幼稚園に通わせる傾向があり、そこの月謝は凡そUS130~200$だ。 一クラスあたりの収容人数は15~20名に限られており、60~70名の公立幼稚園と大キク異なる。私立幼稚園での授業内容も英語の他、多くの科目やグループワーク・ゲームなど採り入れられ子供たちの知恵を養なうために役立たせているという。国営企業に勤務するTrinh Thanh Binhさんは彼女の娘をハノイの私立Hoa Linh幼稚園に通わせているが、その理由を問うと衛生及び栄養面に配慮した食事の提供と、教職員たちが真摯に親の意見に耳を傾け子供たちの教育に活かそうとする姿勢があるからだと答えた。結果的にこの様な教育環境は現地の父兄に好意的に受け入れられたばかりでなく、中国・ドイツ・キューバ・韓国などから赴任してきた駐在員家庭の父兄をも魅了するまでになってきた。

しかし、これら私立幼稚園に通わせる父兄の中には一方で母国語習得の問題も顕在化してきている。特に、生後18ヶ月から4歳児にそれが顕著に見られベトナム語及び文化収得を如何に子供たちに植えつけて行くかが悩みの種なのだ。Huyen Maiさんの娘はベトナム語より英語が達者になったため、幼稚園を卒園し、地元の小学校へ通うようになったら授業について行けないのではないかと心配しているという。このような悩みを共有する多くの家庭では、これを解決するため子供専用の大卒学生や保母資格を持つお手伝いさんを雇い、子供たちの食事の世話や勉強を補わせている。Ngoc Huongさんは、二人の子供たちのために二人の家庭教師兼お手伝いさんを雇い入れ、その費用は月額240万ドン(US150$)になるという。

Thanh Hoa省出身のHong Anhさんは、公立幼稚園で保母の仕事を得るまでの間、バイトで家庭教師兼お手伝いさんをしている。バイトは一日あたり午前7時から午後9時までと長時間拘束されるものの雇い主から公正な扱いを受けられるので気に入っているという。そんな彼らを雇う側は、単なる田舎出の教養のない少女をお手伝いさんとして雇い入れるより、価値が高いと考えている。

私立幼稚園の存在は数が少ない公立幼稚園の受け皿として有益だという。事実、ベトナム全土では都市部に限らず地方においても幼稚園不足は慢性的な問題なのだ。父兄にとって私立を選ぶか公立を選ぶかは、常に頭痛の種で、特にホーチミン市やハノイ市のような主要都市に暮らす家庭では深刻なのだ。多くの家庭が子女を私立幼稚園に通わせるようになってきた一方で、子供たちを有名公立幼稚園に通わせようとする家庭も多い。Anh Quanさんもそのひとりで、息子を有名幼稚園に通わせている。教育内容や施設も充実しており、自信を持って薦められるというが、一クラスあたりの収容人員が現在の65名からもう少し減れば完璧だと語った。

(辛口寸評)
学校選びはどこの親にとっても、深刻な悩みの種だ。特に、異国で暮らす場合、教育環境ががらりと変わるだけでなく教育事情も異なり限られた中での選択を迫られる。筆者の場合、既に生活の基盤がベトナムに確立していたこと、それにかみさんがベトナム人であることで、当地に日本人学校は存在していたが、インターに通わせることにした。現地校という選択もあったものの、記事の中でも触れられていたように、一クラスあたりの収容人数が異様に多いこと、それにベトナムならではなのだが、授業の中で社会主義思想教育がなされるのが個人的に抵抗があった。しかし、勝手な親心ではあるがやはり娘には半分、日本人としての血も流れているので、日本語教育だけは何とか補って欲しいと考え、日本人補習校に週一、毎土曜日に通わせている。

さて、この補習校で最近、ちょっとした騒ぎがあった。筆者は丁度、日本出張中だったので先月末にサイゴンへ戻るまで具体的な内容は知らなかったが、憤りを隠さない現地の父兄仲間から聞かされて実情を掴むに至った。騒ぎというのは、補習校で進級試験を導入するといったものだ。個人的に進級試験導入自体、なんら問題ないと思っている。中途半端で進級し、落ちこぼれを生み出すより、充分、学習内容を理解させた方が長い目で見れば、子供本人の為だろう。カリキュラムでびっちり決められた日本人学校より、補習校の場合、遥かに進級・落第の自由度は高いのだから、今後の制度として活用すべきだと考える。では何が問題なのかといえば、ふたつある。

ひとつは、進級試験導入の父兄に対する告知が実施まで僅か一週間という短期間の中で短兵急に行われたこと。今回の試験導入は補習校が時間をかけ事前に練ったものとは、考え難く急ごしらえというのがミエミエである。多分にどこかの父兄から、試験を導入するように補習校ヘ圧力がかけられたのだろうという診方が仲間内では大勢を占めている。尤も、時間が僅かであっても筆者自身は気にしない。そんなのは日頃から家庭で親が子供の勉強をきちんと見てやれば、慌てる必要がないからだ。それよりもふたつめとして重大な問題は、今回の措置が、あまねく父兄の意見も図らず一部の父兄と補習校で決められ云わば密室で決められたことにある。

そもそも、今回の進級試験導入に至った経緯を仲間から聞いたのだが、どうも国語でついて行けない児童が、クラスに混ざっており、他の児童の授業の妨げになっているというのだ。
そのような落ちこぼれを排除する為の措置として導入されたのが実情だという。将来、子供の生活拠点を日本と位置付けている父兄にとってこのことは充分、子供の進路に不安を募らせる親の気持ちは理解出来るのだが、それ程、日本語教育が重要と認識しているのであれば、現地在住日本人の一人としては、なぜ子供を日本人学校に行かせないのだろうと疑問に思えてならない。親の意思で小学教育をインターなり現地校を選んだわけで、その日本語養成補助機関としての補習校へ子供を通わせることにしたのではないか?はじめから、母国語が劣るのは皆判っていたからこそ、それを補う意味で補習校に子供を入れたのではないだろうか?それを今回補習校で自分たちの子供たちの日本語教育が遅れるからといって、出来ない子供たちに責任をなすり付け勝手に排除するなどという横着な行為は許さざるべきもので、本末転倒、全く弁解の余地のない自己中心的な行動をとったと他から非難されてもやむおえないだろう。こういう人たちこそ 藤原正彦氏の著した「国家の品格」を一読して貰いたいものである。

本日の寸評は、サイゴンで現実にあった出来事を取り上げた。各界で活躍する多くの読者の皆さんにこのベトナムニュースをご覧頂いているが、日本国内外の教育関係者の皆さんも含まれている。是非、この件で関係者各位のご意見を賜れたらと願っている。

4月12日(水) 運輸大臣 更迭・逮捕
*運輸大臣Dao Dinh Binh氏は、4月5日 国家基金横領・賭けサッカーなどの汚職疑惑のかどで大臣を辞職したニュースは運輸省を震撼とさせた。「ひとりの閣僚として、今回 私の身に降りかかった疑惑は真に遺憾であり、運輸省並びにプロジェクト管理チーム、ユニット18部会(PMU18)に多大なご迷惑をお掛けしもうしわけなく思います。」と辞表理由をBinh氏は文章で伝えた。PMU18代表を含む上級官僚たちも同様の疑惑で現在、身柄を拘束されている。「私の職責を果たせず運輸省とPMU18そして省建設局にネガティブ・インパクトを与えた罪は重く大臣と首相諮問委員の職責を辞任し、と同時に第10回国会への出席を辞退する旨、国会運営委員会に要求しました」と前大臣は語った。

先々週、Phan Van Khai首相は、運輸副大臣Nguyen Viet Tien氏を同ケースで更迭した。4月4日、公安省調査局は前運輸副大臣汚職容疑を固め起訴した。彼の容疑は、意図的に経済管理のレギュレーションを操作し、職務を怠り重大な結果を招いたとするものである。一連の汚職に関する捜査請求が受けいれられ、運輸省PMU18の家宅捜査が始まった。同日、人民最高法院はTien氏の捜査礼状を承認し逮捕、そして4ヶ月身柄を拘束するよう決定した彼の自宅の家宅捜査も現在進行中とのこと。1950年生まれのTien氏は首相承認のもと3月29日から総ての公職から外されている。

(辛口寸評)
いよいよ第10回ベトナム共産党大会を前に、熾烈な権力構想が表面化してきたようである。以前にも取り上げたが、商務省・財務省が中古車輸入規制緩和を打ち出した。聞き及んでいるところでは運輸大臣を中心とした一派も、本来、国内自動車メーカーを保護する立場にいながら、強力に規制緩和に動いたとのことで、当然、そのおこぼれに預かっている。規制緩和が打ち出された際、商務省・財務省は、関税率を300%のラインで絵図を引いた。ところが、3月26日にそれが600%に急遽変更され決定した。これは明らかに、商務省・財務省幹部が反対勢力の巻返し遭ったことを示唆するもので、今回の運輸大臣並びに同省幹部職員の更迭・逮捕は先の両省の動きに反対勢力から警告並びに止めをさした行為と見るのが順当だろう。勿論、ここでいう反対勢力とは日本の抵抗勢力と異なり、ベトナムの良識派と同意で捉えて貰ってよい。いずれにしても、今後、商務省・財務省の幹部人事に注視して行きたい。

4月13日(木) あなどり難い人々
*輸入中古車は少なくとも6ヶ月以上のもので、走行距離1万キロ以上でなければならないと、4月5日、関係各省に内部通達が回された。このルールにより、新車を中古車に装いベトナムへ輸入させようとする自動車輸入業者の目論見を打ち崩すだろうと、商務副大臣Phan The Rue氏は記者会見の席上語った。通達ではまた、ベトナムへの中古車輸入はQuang Ninh省のCai Lan港・Hai Phong港・Da Nang港、そしてホーチミン港の4つの港に限定するとしている。通達は1月に法制化され、5月より施行される輸入中古車解禁を補う形で出されたもので、先週、財務省が承認した輸入中古車にかけられる包括的税試案に付随して発動されたものだ。

試案によると、2~5座席の輸入中古車に対し、エンジンサイズをもとに、US3,000~25,000$が掛けられ、特別消費税及び付加価値税がやはりエンジンサイズにより、前者はUS2,000~17,500$、後者はUS600 to 5,250$が適用されるという。加えて、輸入時の不正や市場の安定化の為に財務省は、別途、適時20%の関税率をかけることが出来るように認められた。現地、自動車メーカー各社は、今後、欧米や日本などの高性能輸入中古車と激しい市場争奪競争に巻き込まれてゆくことになるだろうが、反面、ベトナム消費者にとっては自動車の選択肢が増え経済活性化に寄与する事だろうとRue氏は述べた。

Rue氏は更に現地自動車メーカーに追い討ちをかけるように、今後、各社の製品の質が向上せず、車種の拡大に努めなければ、輸入中古車に市場を獲られてしまうだろうと警告した。
昨今、現地自動車メーカー各社は品質面で問題を抱えており、トヨタ・ベトナムはシート調整トラブル、フォード・ベトナムはエアバックの不具合などが指摘されている。

(辛口寸評)
現地自動車メーカー各社は、自動車生産者組合を通じ、輸入中古車規制緩和反対を唱え、政府ならびに関連省庁・機関に働きかけをして来た。結果的に阻止は適わないまでも、輸入中古車に対する高額課税を勝ち取り、何とか面目は保った格好だ。しかしながら、自動車生産者組合の運動だけが、高額課税を決定した主な要因ではない。今回の規制緩和が昨日も述べたように良識派の巻返しの現れで政争の道具として利用されたわけだ。規制緩和は5月の施行を待たなければどのように運用されるのか見えてこないが、それでも商務副大臣Rue氏の最後の発言にも見られるように、現地自動車メーカーの欠陥や車種拡大の対応の遅れを理由に輸入中古車緩和に正当性を劇的に持たせたところは、まさにベトナム人の真骨頂と云える。相変わらず侮り難い人たちだ。

4月14日(金) 迷い道くねくね
*ハノイの一部地域では通りの名や番地が実在していなかったり、あるいは同じ名の通り名や番地が複数存在したりして支障や混乱を来たしている問題を是正しなければならないと建設省は、改善に向けて動き出した。

Ha Tay 省Ba Vi 区のPham Van Manh さんは最近、ハノイに住む友人を訪ねた際、たった3キロの道のりなのにバイクタクシーに3万ドン(US1.88$)も支払わなければならなかった。Manhさん自身もタクシードライバーの何れも友人宅を探し出すことが出来ず、Bach Mai 病院とNguyen An Ninh 通りの間を行ったり来たりしたのだった。と言うのも、多くの住宅が同じ通り名を共有していたからだ。いくつかの通りに至っては全く同じ通りにも拘わらず別の名前を持っていた。例えば、Nguyen Ngoc 通り・Le Van Luong通り等は名前こそ違うものの、通りは同じである。Nguyen Chi Thanh 交差点から左折すると、そこにある道路標識には Lieu Giai通りと名が記されているのだが、出口の標識にはVan Cao通りと記されていたりする。加えて、同じ通りにある隣同士の住居では、しばしば番地を共有しているが、通り名はそれぞれ別のものお互い掲げていたりもする。

問題地域のひとつDong Tam地区に住むNguyen Van Baoさんには、「見知らぬ人が、友人宅を捜し求めて午前中一杯かけてほとんど探し出せずに帰って行きます」という。Cau Giay区Trung Hoa 地区の多くの住宅には過去15年来、番地がつけられていない。ここに住む住民にとっては、仕方の無いこととして渋々受け入れているものの、公式な所在地がないため、郵便も配達されないのだ。この地区で友人宅を探し出す唯一の方法は、電話で友人を呼び出し直接案内してもらうか、或いは住民が苦肉の策として自宅前の壁に所有者の名前を大書したものを頼りにするしかない有様なのである。Ba Dinh区Giang Vo地区に住むNguyen Thi Hoaさんは2000年から今に至る間に番地が二度も変更させられたと憤る。「行政当局は新しい番地プレートを付け替えて行きましたが、登記上の住所は変更されないまま置かれています。結果的に我が家のみならず同じような多くの世帯が行政上の手続きをする際、トラブルに巻き込まれてしまうのです」とHoaさんは訴えた。Hoaさん同様の悩みを持つHoang Mai区Thinh Liet地区の住民Nguyen Kim Hoanさんは、行政当局が番地を変更しない怠慢を憤るひとりである。彼女の場合、住所が古いままにされているため、水道を引いてもらえなかった。

これに対しGiang Vo地区人民委員会支所職員Nguyen Thong氏は、番地付け替えは複雑な作業を要し、コストが掛かるのだという。毎回、番地付け替えの際、専任のカウンシルを設け膨大な事務作業に追われ、一地区のみの付け替え作業だけでも5~8ヶ月の期間を必要とし、これが市レベルの付け替えとなれば莫大なコストが強いられ、完遂するまで長時間費やさ無ければならないと心配する。住民は常に行政当局に対し、将来に憂いを残さぬよう求めるだけにより真重にならざる終えないと語った。建設副大臣Tong Van Nga氏は、ハノイ市人民委員会が番地プレートの付け替えや、登記の変更に関する責任を負って下り、これから推進される改善を効果的に行うために先ず、人民委員会の協力が必要不可欠であると結んだ。

(辛口寸評)
このところ都市部では、地方からの人口流入と都市生活者の親からの独立で都市郊外に新興住宅地が整備され、そこに住居を構える人々が増えてきた。それら住居は立派なもので、内装も凝っている。ところが、外から見ると何かが欠けている。番地がつけられていないのだ。だから、家主に連れられてそこを訪問する時はなんら問題ないのだが、自ら訊ねる場合、道に迷ってしまうのだ。このようにアドレスが割り付けられていない、住居に住む人々の行政的な問題は深刻で、数件例を挙げれば、自宅の貸出や転売が出来ない。これだけならまだしも、学校への入学手続きが行えない。もちろん、ベトナム故の他の抜け道は色々あるわけだから、完全にシャットアウトを食らうことはないまでも、それもコネがあってこそ始めて成せる技なので、大きな問題には変わらない。コストや事務手続きに時間が掛かることが遅延の原因と役人は応えていたが、そもそも時間が掛かる原因は日本同様縦割り行政の弊害にある。横との連携がなかなか取れぬシステム上の問題を改善しないことには、この先も当面、進展が見られないだろうと思われる。

4月15日(土) お座敷列車 ホーチミン・ニャチャンの旅
*民間広告会社はホーチミン市とNha Trang間の鉄道運行事業権を7年間に亘り毎年VN17 bドン((US1m$)で買い取った。
広告会社 EVA は、マッサージや床屋など兼ね備えたサービスを提供可能な車輌を導入した列車を運行させるという。主要見込み客は観光客獲得にあり、EVA社に運賃決定権が認められているものの、鉄道当局が決めた上限を超えてはならないことになっている。しかし多くのマスコミの反応は冷ややかで、EVA社の新事業に対し果たして利益が出せるのか、或いは既存の列車との差別化を図れるか懐疑的であるとしている。

EVA社スポークスマンに因ると、今年7月上旬に列車運転を開始する予定で、夜行列車の運行は観光客にとって日中の時間をフルに活用することが可能なため大きな需要が見込めると自信を覗かせている。以前、ベトナム鉄道公社は、民間会社とスポットでハノイ・Lao Cai間の団体列車を共同運航させたことがあるが、今回の新しい取組み、しかも定期運行はベトナムで初の試みなのだ。旅行代理店各社は、この鉄道旅行を顧客獲得増の手段の一つと考えており、顧客に対し旅行全体の中でよりよいサービス並びにお世話の提供が出来れば良いとする。つまり、この列車利用は代理店にとって、交通手段のひとつであれば良く、この列車利用がバランスシートに見合うものかどうなのかだけが、判断材料となる。従って、EVA社が心からこの事業の成功を望むのなら、列車利用の独自のツアーパッケージ作りをしてゆくことが大切だろう。

(辛口寸評)
丁度、JRのお座敷列車を博報堂が運行権を買い取り、運営するようなものなのだろう。現地の旅行代理店各社は、今回のEVA社の試みに対し、団体客のためのひとつの輸送手段との考えを鮮明にする一方、EVA社は個人観光客をターゲットにし、車内での快適性を売り物にしたいようだ。何両編成で運行されるのか、具体的な内容は記されていないので、どちらが良いのか何ともいえないが、薄利多売で輸送手段に徹するのなら、旅行会社と組むべきで編成も長いものにする必要があるが、あくまで個人客主体としたいのなら、短い編成でオリエンタル急行のように”動くホテル”と銘打ち操業させることも可能だろう。どちらも高利益を生み出せるとは考えにくい。ただ、出来ることなら如何に運営母体が広告会社であったとしても、苦肉の策として車輌にコカコーラやマルボロなどといった観光客の雰囲気をぶち壊すような節操のない広告は入れずに運行させてほしいものだ。

以上

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