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2006/09/10

日本は、医療・介護分野でも、外国人労働力導入へ転換!

Jpnationalflag_18Phnationalflag_2日本は、フィンランド・ヘルシンキでの ASEM 首脳会議を前に、フィリピンと経済連携協定を締結。いよいよ、医療分野も外国人労働力に頼る途へ転換することに。

日本の労働市場、とりわけ製造現場の底辺を支えるのは、「外国人労働力」です。いろいろな名称や呼称を与えますが、実態は「低賃金労働力」であることは隠しようがありません。最初は南米へ移住された日本人を父祖とする日系人でした。これらの人々に加え、現在の主流は「中国からの技能研修生」が主軸をなしています。加えて、開発途上国からたくさんの人達が「日本での仕事を求め、合法、非合法を問わず、殺到しています」。合法的に入出国する人はよいのですが、不法残留者は、約70万人前後に上るとの指摘もあります。

今週発売の「日経ビジネス」と「週刊東洋経済」は正面から特集を組んだようです。まだ見ていませんから、何とも論評のしようもありませんが、実態に何処まで迫っていることやら興味は尽きません。

2000a_12050_1以前にも掲出しましたが、日本は少子高齢化が急速に進んでいます。そのため、生産適正人口は、やがて1000万人足りなくなると予測されています。この場合、1000万人の外国人労働力を受け入れて、現在の社会基盤やモノが溢れんばかりの生活環境を維持するのか、それとも、生産適正人口の1000万人減少を補充せず、生産力や貿易力を低下させても身の丈に見合う社会を目指すのか?この点を正面から議論することなく、また、制度を十二分に整備することもしないまま、謂わばなし崩し的に、安易に、外国人労働力を受け入れる方向へ転換することは、政治の無責任を表徴している。これでは、訪日する外国人労働力も、受け入れる側の日本も幸せにはならない。[人口ピラミッドを再掲出致します。左は2000年のグラフ 右は2050年のグラフ](青字部分 9/11 00:30追記)

さて、本論ですが、ヘルシンキで開催される ASEM 首脳会議を前に、日本はフィリピンと経済連携協定を締結しましたが、注目点は、「看護・介護分野への労働力移入」です。充分な受け容れ制度を整えることを欠いたまま、便宜的に、外国人労働力への依存を強めることの是非について、受け入れ国として真剣に考える必要があります。基本的には多民族国家への途を実態として選んでいるのですが、それへの対応は充分とは言い難いのが実情です。

追加引用記事です(9/11 23:20) 青文字

引用開始→ 看護師受け入れ:フィリピンから2年間で1000人 [2006年 9月 11日] (毎日MSN)
フィリピン人の看護師や介護福祉士の日本受け入れ問題で、厚生労働省は11日、当初07年からの2年間の受け入れ枠を1000人(看護師400人、介護福祉士600人)と決め、比国政府に通告した。受け入れについては、9日に小泉純一郎首相が比国のアロヨ大統領と会談、経済連携協定(EPA)に署名したが、受け入れ枠などは明らかになっていなかった。

受け入れ期間は、日本の国家資格を取る前は看護師が3年、介護福祉士が4年で、入国後6カ月の日本語研修が義務づけられる。日本の資格取得後は、協定に基づく特定活動の在留資格で上限3年となり、更新回数の制限はない。入国には、3年間の実務経験(看護師)などが要件となる。

当初の受け入れ枠を1000人としたのは「日本の労働市場への悪影響を避けるため」(厚労省)としており、それ以降は定着状況などを見て人数を検討する。

日本医療労働組合連合会の田中千恵子委員長は「医療現場は労働環境が厳しく、約12%が離職する現状だ。そうした状況の改善に取り組むのが先で、看護師が十分に足りていない比国から安易に労働者を受け入れてよいのか」と疑問を投げかける。【東海林智】
毎日新聞 2006年9月11日 19時37分
Copyright 2005-2006 THE MAINICHI NEWSPAPERS. All rights reserved. ←引用終わり

短期的な思考で対応しようとする生産現場は、「働いてくれるなら誰でもよい」という姿勢です。日本の経済を支える中小零細事業者には、自らの生産を守るためには、外国人労働力が合法・非合法(不法残留)など構っていられない実情があります。そこまで追いつめられ、その上で、日本の生産を支えているわけです。

格差社会を創出した方法のひとつとして、実態としての労働契約の自由化が挙げられます。現在、「フリーペーパーとして発行されている求人誌」の大半の頁は、この種の生産現場向けの「いわゆる人材派遣事業者」による広告で占められています。一度、ご覧になれば、背筋が寒くなるほど「現実社会の実態」が凝縮されています。とはいえ、これまでは、生産現場の問題でした。今後は、医療現場も同じような傾向に流されるわけです。

日本は、車と家電を売り、外国人(労働力)からサービスを金で買う国になろうとしているのです。どう、お考えになりますか?

それでは、日本とフィリピンの経済連携協定締結について報じる記事を引用紹介しておきます。

引用開始→ 日比経済連携協定に署名・日本、初の看護師受け入れ  (日経WEB)

20060909at3s0900b090920061fフィリピンのアロヨ大統領との会談に臨む小泉首相=9日午後、ヘルシンキ市内のホテル〔共同〕

【ヘルシンキ=山口真典】フィンランド訪問中の小泉純一郎首相は9日午後(日本時間同日夜)、ヘルシンキのホテルでフィリピンのアロヨ大統領と会談、日本とフィリピンの自由貿易協定(FTA)を含む経済連携協定(EPA)に署名した。日本側はフィリピン人看護師や介護福祉士を条件付きで受け入れる。日本が結ぶEPAで、労働市場の一部開放を盛り込むのは初めて。

両国は互いの国会承認手続きを経て、早期発効を目指す。日本のFTA締結は、すでに発効済みのシンガポール、メキシコ、マレーシアに次いで4番目。

難航していたフィリピンの自動車輸入関税撤廃は一部先送りした。EPAの発効により日比間貿易総額の約94%が無関税化される。日本の対フィリピン輸入総額の約92%、輸出総額の約97%が関税ゼロとなる。看護師や介護福祉士の受け入れは、日本の国家資格取得を前提に、一時的な滞在を認める形を採る。受け入れ人数など具体策は今後詰める。 (22:38) (C) 2006 Nihon Keizai Shimbun, Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

引用開始→ 日本、フィリピンと経済連携協定に署名 (asahi.com)
2006年09月10日03時03分
アジア欧州会議(ASEM)首脳会議のためフィンランド訪問中の小泉首相は9日夕、フィリピンのアロヨ大統領と会談し、自由貿易協定(FTA)を含む日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に署名した。看護師と介護士の受け入れを含むのが特徴で、国会承認を経て来年春にも発効する予定だ。日本のEPA締結はシンガポール、メキシコ、マレーシアに次いで4カ国目。

両首脳は「新たな連携で東アジア共同体形成の基礎が築かれるよう努力する」などとした共同声明も出した。

EPAは、物品関税やサービス分野の貿易障壁を撤廃するFTAだけでなく、人・資金の移動自由化や知的財産権の保護など経済関係を幅広く強める仕組みが含まれる。

看護師と介護士については、今後、日本側が受け入れ人数を決め、日本の国家資格取得に向けた訓練環境も整備する。asahi.com ←引用終わり

引用開始→ 日比経済連携協定を締結…看護師など条件付き受け入れ (讀賣WEB)
【ヘルシンキ=飯塚恵子】小泉首相は9日夕(日本時間9日夜)、ヘルシンキ市のホテルで、フィリピンのアロヨ大統領と会談し、2国間の自由貿易協定(FTA)を柱とする経済連携協定(EPA)を締結した。

協定は、物品貿易の関税撤廃など13分野で連携を強化する内容で、日本側はフィリピンの看護師と介護福祉士を、日本の国家資格の取得を条件に一定の枠内で受け入れる。日本が、EPAに労働市場の一部開放を盛り込んだのは初めてだ。

日本がEPAを結ぶのは、シンガポール、メキシコ、マレーシア(いずれも発効)に続いて4か国目だ。

協定は、物品貿易の関税撤廃のほか、〈1〉金融などサービス分野の貿易の各種規定の順守〈2〉双方の国民の入国や一時滞在の受け入れ――などが柱となっている。

これに基づき、フィリピン側は、自国で生産していない種類の自動車部品を日本から輸入する際の関税を撤廃するほか、完成車の関税も2010年までに原則として取りやめる。鉄鋼・鉄鋼製品も大半の関税を撤廃し、ボルトや台所用品などは10年以内に撤廃する。

日本側は、ほぼすべての鉱工業品を自由化するほか、砂糖や鶏肉には、一定量までの輸入に低い税率を適用する関税割当制度を導入し、関税の軽減を図る。

看護師などの受け入れには、日本の業界団体や厚生労働省が「若者や女性の雇用機会の喪失につながる」などと強く反対したが、政府は最終的に条件付きで容認した。その後、04年11月にEPAの概要については合意し、さらに細目を詰めていた。政府は秋の臨時国会に協定を提出し、承認を得たい考えで、早ければ来春にも発効することになる。
(2006年9月10日1時36分  読売新聞) Copyright © The Yomiuri Shimbun. ←引用終わり

引用開始→ 日比EPA:フィリピン、一層の労働市場開放を期待  (毎日MSN)
【シンガポール大澤文護】フィリピン政府は経済連携協定(EPA)によって、一定の条件に基づくフィリピン人の看護師・介護福祉士の日本受け入れが決まったことで、今後は日本側に一層の労働市場開放を希望する可能性が高い。フィリピンのアロヨ政権は01年の政権発足以来、「雇用創出」を最大の公約としているためだ。

これまでのEPA交渉では、日本側が受け入れ人数の制限を提案したため、フィリピン側が強く反発したと伝えられた。しかし、実際にはフィリピン人の看護師・介護福祉士に日本語研修と日本の国家資格取得という「高いハードル」(フィリピン政府関係者)が設けられたことに、より大きな不満が示されたという。

フィリピンのエルミタ官房長官は6日の会見で「(英語能力の高い)フィリピン人の看護師や介護士にとって英語圏での就労の方が魅力的だ。文化や言葉の異なる日本での就労希望者はそれほど多くないだろう」と発言した。しかし、交渉関係筋は「少子・高齢化で日本の家庭内介護は限界に来ている。フィリピン人ホームヘルパーを日本が受け入れれば、双方にとって大きな利益となる」と語る。さらに、家事労働者の日本入国が可能になれば、中東などで働くフィリピン人労働者が日本を目指す可能性もある。
毎日新聞 2006年9月9日 23時50分
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引用開始→ 日比EPA:看護師など受け入れへ 人数枠盛られず  (毎日MSN)
日本がフィリピンとの経済連携協定(EPA)に9日署名したことに、経済界は「協定は人の移動を含む水準の高い内容で、経済関係がさらに深化する」(日本商工会議所)と歓迎している。経済効果は政府の試算によると1600億円に上る。ただ、自動車関税や農産物の一部品目で再協議項目が残されたほか、看護師、介護福祉士の受け入れ枠があいまいにされたことから、「実際には先送りされた課題も多い」(商社幹部)との指摘もある。

協定の“目玉”は、フィリピンから来日する看護師、介護福祉士の受け入れを決めたことだ。看護師は3年、介護福祉士は4年以内に国家資格を取得すれば、日本での長期就労が認められる。外国人労働を制限している日本にとっては大きな決断になった。ただ、受け入れ人数については、200人程度に抑えたい日本と、「少なすぎる」と反発するフィリピンで折り合いがつかず、協定には人数枠は盛り込まれなかった。研修施設の収容能力などを考慮して、日本側が決めることになりそうだ。

一方、モノの貿易では自由化が進む。鉱工業品は、両国のほぼ全品目で10年以内に関税が撤廃される。電子部品への関税もなくなるため、フィリピンに生産拠点を持つ家電、自動車メーカーなどにはメリットがある。

いったん全車種の関税撤廃で大筋合意したが、その後フィリピンが小型車の関税維持を求めていた自動車(完成車)関税については、日本が譲歩。排気量3000CC以下の自動車は、現在の関税率30%を20%まで段階的に引き下げ、09年に再協議する。ただ「現地生産が多く、日本からの輸出は少ない」(大手自動車)ため、実質的な影響は小さそうだ。

農産物では、フィリピンが輸出を増やしたいパイナップルやバナナなどで低関税化や関税撤廃を進めるが、コメなど日本の農業に影響が大きいものは、除外または再協議品目とされた。【小林理】毎日新聞 2006年9月9日 23時48分
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中国もしたたかに、EU(欧州各国)とやり合っています。よく読み解き、冷静に考えてみると恐ろしい内容です。

引用開始→ EUと中国、包括協定交渉開始へ・エネルギーなど20項目  (日経WEB)
【ヘルシンキ=下田敏】欧州連合(EU)と中国は9日、フィンランドで首脳会議を開き、新たな「包括枠組み協定」の締結に向けて交渉を始めることで合意した。貿易・経済の連携強化にとどまらず、環境やエネルギー、移民問題など幅広い分野で協力関係を築く。中国は武器禁輸の早期解除を重ねて要求したが、EUは慎重な姿勢を崩さなかった。

首脳会議に出席した中国の温家宝首相は同日の記者会見で「(包括協定は)経済や政治、文化を幅広くカバーするだろう。中国とEUの関係は新たな段階に入る」と語った。EU側からはバローゾ欧州委員長、議長国フィンランドのバンハネン首相らが出席した。

新たな包括協定は約20項目にわたって協力関係を強化する内容となる。1985年に結んだ貿易・経済協力協定を全面的に見直し、環境保全や自然エネルギーの活用、資源利用の効率化、不法移民の取り締まりなどに対象を広げる。EUと中国は協定の具体的な項目や交渉開始時期などを巡って協議を続けていた。 (01:46)
(C) 2006 Nihon Keizai Shimbun, Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

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