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2007/10/22

「ベトナム共産党」ノン・ドク・マイン書記長の北朝鮮訪問を考える!

このところ、ベトナムは元気百倍というところ!

何よりも、国連の安全保障理事会で非常任理事国に初めて選出された。明確に国際社会で認知されたワケで、少し前のブログでも掲出したように、長年、ベトナムの苦労を少しでも軽くする事を願い微力を捧げてきた側の者として、真に喜ばしい事と手放しに近い気持ちでいる。

様々な出来事がありました関係で、ベトナム共産党書記長の北朝鮮訪問についての掲出は少し時期がズレておりますが、ご勘弁願いつつ本日掲出致します。

11月末には、グェン・ミン・チェット国家主席(大統領)の国賓訪日が予定されている。基本的な滞日予定は、両国政府でほぼ決定されたように聞いている。

それに先立ち、「ベトナム共産党」のノン・ドク・マイン書記長が、党(ある意味では国)の代表として北朝鮮を公式訪問した。

当然ながら、この訪問には、いくつかの意味と狙いが込められているワケで、日本にも関わると考えられる点を軸に支障のない範囲で少しだけ分かりやすく触れておきたい。

ベトナム共産党は、アジアの中では組織能力を持つ党である。
アジアの中で最も組織能力を持つ共産党は、誰がなんといっても「中国共産党」である。
組織能力の点で次ぐのは、「ベトナム共産党」だろう。
この二つの党は、1972年までは兄弟のような党であった。中国共産党というより毛沢東の拡張主義により、中ソは武力衝突に発展したワケで、二つの敵を作ることを危惧した毛沢東が、中ソ対立の事情を考え、米国の大統領ニクソンと握手した。
それまでは、ベトナムと中国の共産党は、第二次世界大戦の少し前から、過去における1000年の中越対立を乗り越え、友好政党として共助の関係を維持してきた。
しかし、米中が握手したこの瞬間に、ベトナム共産党は、中国共産党を激しく非難し兄弟の契りを破棄すると共に、ソビエト連邦とソ連共産党との友好関係強化に舵を切る。

それでも、当事、北朝鮮の朝鮮労働党との関係まで悪化させず回避し、友好関係の保持に努めた。双方とも資金がない事もあり、党のトップが往還する関係にはならなかったが、ベトナムのハノイには、北朝鮮の大使館があり、北朝鮮の平壌にはベトナムの外交官が大使館に駐在している。

ベトナムは、ソ連邦の改革開放政策への転換それによるコメコン体制崩壊の影響もあり、1986年に現在に続く改革開放の「刷新政策(ドイモイ)」を採用し、従来の社会主義政策を大きく転換した。
1990年代に入ってからは、韓国との関係を強化し政治経済の両面で交流強化を図り、莫大な投資を受け入れている。それでも、北朝鮮との関係性を維持してきた。
1990年頃、サイゴンの市場で「自分たち(ベトナム)が豊かになれないのは、政府が未だに北朝鮮と仲良しだから、世界の国から投資が来ない」と庶民は放埒に言い放っていた。
市井の市民は、状況をよく見ている。そして極めて、的確に事態を掌握し政治体制を批判していた。その批判の鋭さにタジタジとさせられた記憶がある。

それでも、当事、ベトナムの党や政府の知識人で「日本語」に堪能な多くの人が、日本語学習をした国は「北朝鮮」であり「平壌」だったという。
いまは、ハノイでもホーチミン市でも「日本人が関わる『日本語学校』も開設」され、異本とのビジネスや日本への留学を目指す人たちに、門戸を開き適切な日本語学習プログラムを提供しているが、1970年代に、日本語を学ぶためにはハングルも学ぶ必要があった。
当事、北朝鮮の平壌で日本語を学んだ多くの俊英が、今日の日本とベトナムの関係を強化するために獅子奮迅の努力をしているワケである。

ベトナム共産党からすれば、いかに北朝鮮が嫌われようと、朝鮮労働党が忌避されようと放置することはできないワケで、この度のノン・ドク・マイン書記長の公式訪問と相なったワケである。

まず、①北朝鮮へ改革開放を助言する。その過程で「ベトナムの成功体験」を伝える。
次に、②米朝対立、日朝対立は何らの利益も生まない事を伝えたと推量できる。
米国との関係改善により、世界相手の大きな市場を得ること、そのための投資を得ることの必要性についても言及したと考える。
③日朝関係の正常化に向けて、(日本政府の要請の有無は定かでないが)拉致被害者の救援について真摯に取り組むことが、日朝間の対立氷解への途であることは言及したモノと考える。(この件については、11月下旬に予定されるチェット国家主席国賓訪日の際に「ベトナム」としての立場および見解が示されるものと思量する)
最後に、④北朝鮮の食糧事情を考慮し、ベトナムとして「コメ」の支援を行うことを表明している。
⑤金正日をベトナムへ招聘している。これは、ドイモイ政策で一応の成功を収めつつあるベトナムを見せようという狙いだろう。そして、「北朝鮮も改革開放を!」と促す狙いを秘めているのではないか。
※以前、中国が改革開放による華南の発展を見せたが、それでも金正日は理解しなかった。というか理解を拒み、自らの体制をどう維持するか思考を巡らすだけに終わった。
その理由は、いくつも考えられるが、「中国は北朝鮮とスケールが合わない」と考えたであろうと推察している。
その点では、ベトナムは、アジア最貧国に沈み、かつ立ち上がった事を理解しているため、改革開放を考える材料としては有力である。
ベトナムからの招聘を受け入れたものの、航空機移動が大嫌いな内弁慶の金正日が、5日くらいかけて、朝鮮半島から北京を経由し、延々と中国大陸を南下、広州から広西の中越国境を列車で越えることはどうなのだろう。さぞかし中国も端迷惑なことだろう。

腐りきった豚癌野郎が、少しは思考する能力もあり、改革する気力もあれば、北朝鮮も救われる可能性があるけれど。

引用開始→ ベトナム書記長が16日に訪朝 半世紀ぶり  (asahi.com)
2007年10月16日00時48分

ベトナム共産党のノン・ドク・マイン書記長が16日から18日まで北朝鮮を公式訪問し、金正日(キム・ジョンイル)総書記らと会談することが決まった。ベトナム政府筋が15日明らかにした。同党トップの訪朝は前身のベトナム労働党時代の1957年以来、半世紀ぶりとなる。

訪朝は金総書記の招待で実現した。AFP通信などによると、両国は友好関係にあるが、貿易関係はほとんどないため、経済協力などが主要議題となる見通し。外交筋によると、北朝鮮の核問題が前進の兆しを見せる中、ベトナムにとっては北朝鮮市場の開拓に影響力を確立する狙いがあるという。

10日に朝日新聞と単独会見したベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席(大統領)は、マイン書記長の訪朝時に日本の拉致問題を取り上げる考えを明らかにした。
(WEB朝日新聞社asahi.com)

引用開始→ 金総書記、ベトナム共産党書記長と会談 (讀賣On Line)

【ソウル=竹腰雅彦】18日の韓国の聯合ニュースなどによると、北朝鮮の金正日総書記は17日、ベトナム最高指導者として50年ぶりに訪朝したノン・ドク・マイン共産党書記長と平壌で会談した。

ラヂオプレス(東京)が伝えた平壌発国営ベトナム通信によると、首脳会談では、両国間の協議や人的往来の増加、経済、文化、科学技術分野などでの協力拡大に合意。マイン書記長は、金総書記のベトナム訪問を要請し、金総書記はこれを受け入れた。

一方、マイン書記長は17日行った北朝鮮ナンバー2の金永南・最高人民会議常任委員長との会談で、北朝鮮側にコメ2000トンの無償支援を行うと伝えた。
(2007年10月18日19時25分  読売新聞)
Copyright © The Yomiuri Shimbun.    ←引用終わり

引用開始→ 北朝鮮:金総書記、ベトナム書記長と会談  (毎日JP)

北朝鮮を公式訪問中のベトナム共産党のノン・ドク・マイン書記長は17日、平壌の百花園招待所(迎賓館)で金正日(キム・ジョンイル)総書記と会談した。ラヂオプレス(東京)が伝えた国営ベトナム通信によると、マイン書記長が金総書記にベトナム訪問を招請、金総書記は受諾した。【北京・西岡省二】
毎日新聞 2007年10月18日 東京夕刊
Copyright 2007 THE MAINICHI NEWSPAPERS All rights reserved.  ←引用終わり

ついでに、というワケではないが、日本はベトナムとの間で「EPA(=経済連携協定)」締結に向けた外交交渉を行っている。
日本は、都合よく、「工業製品(部品を含む)」を効果的に売り込もうとしている。
そのために、様々なトリックを仕掛けながら交渉を進めているが、まだまだ、農業国のベトナムの側から対日輸出できるモノは、石油石炭を含む鉱物資源、水産資源、農業資源、残りは委託加工の軽工業製品に過ぎない。ベトナムの側から考えた場合、日本とEPAを締結しても、殆ど得るモノはない。
何よりも日本の側の本音は、工業製品の組み立てに必要な部品の輸出(ベトナム側は輸入)を行う際、高率な関税を回避することの狙いが大きいワケで、①主としてそれを狙ってのことであり、次に②内国企業としての扱いを得ることが目的で、ベトナム内での工場立地や税制なのの適用で有利な立場を得ようとする考えがミエミエである。
その上で、ベトナム側からの輸入品は、鉱工業品は限度があるため、貿易拡大または貿易均衡を保つには、勢い農業分野、水産分野に焦点が移る。
しかし、日本で農業製品の輸入拡大について議論を進める事は、極めてセンシティブなテーマになり、様々な内圧を受けるため交渉に当たる各省の担当官僚は腰が退ける。
EPAはもとより、FTA(自由貿易協定)でも、日本の交渉は、最初は勢いがよいけれど、徐々にテーマが進み深みを増すに従い、右へ行ったり左へ行ったり行きつ戻りつを繰り広げることで、ASEAN各国ではつとに有名だと漏れ聞いた。

交渉の行方が見えなくなりつつある点に業を煮やした、チェット国家主席が、国賓訪日を前に促進を要請した形になった。
本来、この国賓訪日で「日越経済連携協定」締結署名ができれば、最も劇的な形になったのだが、日本の事情もあり、そのようにはならないらしい。

引用開始→ 「EPA早期締結を」 ベトナム国家主席が会見  (asahi.com)
2007年10月10日22時49分

ベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席(大統領)は10日、ハノイの大統領府で朝日新聞記者と会見した。11月の日本訪問では、福田首相との首脳会談などで経済連携協定(EPA)の早期締結やインフラ整備への協力を求めることを明らかにした。ベトナムの主席が日本のメディアとの会見に応じるのは初めて。

EPA交渉は当初、年内の合意をめざしたが、ベトナムの関税率の引き下げや日本の農業分野の開放などをめぐり長引いている。チェット主席は「両国が真剣に交渉すれば解決策は見つかる。早く署名し、発効することが望ましい」と語った。さらにハノイ―ホーチミン市間で計画中の高速鉄道や道路建設計画など国家的事業への日本の全面協力に期待を示した。

ベトナム共産党のノン・ドク・マイン書記長が来月、北朝鮮を訪れる予定。チェット主席は「ベトナムは北朝鮮に対する懸念を日本政府と共有しており、日朝の関係改善を希望する」と話し、書記長が核・拉致問題などを取り上げる見通しを示した。
(WEB朝日新聞社asahi.com)  ←引用終わり

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