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2008/04/04

ベトナム付録話 「形が大切なベトナム」と「タン・ソン・ニャット空港『白タク』兄ちゃん物語」

某月某日:
ベトナムは、ホーチミン市の玄関タン・ソン・ニャット国際空港。
これまでは、国内線も国際線も一緒だった狭く非効率なビルで、国際線と国内線の利用者を捌いてきたが、その混雑ぶりはどれだけ改良したところで、所詮、1リットル容量の器に10リットル入れようとするのだから最初から無理がある。
こんなの40年ほど前に完成させたときには、1リットル容器に対し10cc程度だったろうから、無駄なスペースが溢れていたはずだ。
(多分、当時のサイゴン市民は「グェン・バン・チュー<南の政権の元大統領>のアホーが無駄な事にカネを使いやがって」とボロカスで辛辣な批判をした事だろう)
現在、ベトナム経済の発展に合わせ押し寄せる利用者数は考えもしなかった量だから仕方がないけれど、利用者を快適に捌けない事実は、ベトナムの印象を悪くするだけである。
降り立つたびにイヤになり、飛び立つ前にイヤになるのがタン・ソン・ニャット国際空港とその原因を作るビルだった。

ちなみに言ってしまえば、ハノイのノイ・バイ国際空港は、設備は勿論の事、提供されるサービスもそうだが、何よりも行く事自体がイヤになる。
現在のターミナルビルが、完成されて5~6年ほどしか時間は経過していないのに、もう、薄汚れてを通り過ぎボロボロだ。ベトナム人は基本的なメンテナンスをしないから、例え外壁が汚れても汚れたまま放置して平気だ。
「雨が多いから」とかなんとか言いながら平気だ。よく分からない、理解できない。
現在のノイ・バイ国際空港ターミナルビルができるまでは、田舎のバスターミナルみたいなビルに国内線と国際線が同居し旅客処理をしていた。
全く以て無理があった。無理偏に無理と重ね書きして「無茶苦茶無理」とでも読もうかと思うくらい無理を重ねていた。
いまは、あのノイ・バイ国際空港ターミナルビルができ、多少なりとも旅客の苦痛は改善されたように見えるが、やはり提供されるサービスの質は昔のままだ。ときおり懐かしく思う事すらある。

ノイ・バイ国際空港は、なんたって、ハノイの中心から遠い。余りにも遠い。
現在、ASEAN各国が競い合うように各国首都の玄関口である空港開発の主流から考えると距離が無茶苦茶遠いというワケではない。
しかし、アクセス手段が限られている。快適に旅客を運ぶ公共交通機関を持たないため、その都度、タクシーか知り合いに送迎を頼む事になる。
で、またこのタクシーの程度が低い極めつきなのである。何たってベトナム航空が差配する二社(Air Port TaxiとNoi Bai Taxi)だけの営業で独占状態だから進歩がない。
ハノイの中心部と田舎のノイ・バイ国際空港を往復するだけで、片道20米ドルにはなるのだから他の事はバカバカしくってやってられないだろうよ。実に効率のよいカネ儲けだ。
ところがドライバーは雇われの低賃金だから、愛想は悪いし運転は乱暴だし、ベトナム人のドライバーは客を乗せようと乗せまいと、自分の好きな音楽を大音量でかけて自分は悦に浸って平気なのだから手に負えないや。
音楽を大音量でかけると、こちらは考えの邪魔になるから「消せ」って指示するけれど、それに対して「自分は聞きたい、アナタに聞かせたい」と言い張る事を忘れない。
「サービス」の本質に対する考えが異なるのだから仕方がないのだろうけれど、「自分は聞きたくないから、消せ」と命令する事になる。
すると、その後は実に険悪な空気が車内に満ちる。
携帯電話が鳴ろうモノなら、大きな声で喚くようにマシンガントークで会話する。
乗車している側は、決して快適なワケではない。

この姿勢は「ベトナム航空」にはもっと充満している。
「国営だから自分たちは特別だ」という意識が強く、何かを勘違いしたバカバカしさに満ち溢れている。とにかく「乗せてやっているって姿勢」だけは何とかして貰いたいと希望する。日本との路線には、日本人の客室乗務員も、時おり搭乗しているが、これまた同じように○○に満たされ反省がない。「郷に入れば郷に従い」と染まってしまうのだろうけれど、一人の「人材」として誇りもないのか?って聞いてやりたいのがゴロゴロ転がっている。
韓国人の旅客は、いつも怒っている。彼らは自国のエアラインにも怒り心頭の様子だが、とりわけベトナム航空のサービスには、いつもなにがしかの不満を持っているようで、会う度に延々と「文句」を聞かされる。
こちらも、その都度「何で、(自分が)聞かされなきゃぁいけないんだ」って言うのが関の山だ。

数日前に、ベトナムのサービスってのは、「形」から入るって指摘したけれど、これは彼らの基本概念だ。
ホテルの「ネット接続サービス」でベトナムと中国を比べると一目瞭然だ。

中国のホテルは、無線LANを提供する事はない。基本的に有線LANだからLANケーブルが必要だ。持参のモノでもよい。有線だから基本的に安定している。そして何よりもアカウントを与えるワケだから「有料サービス」(ホテルにより異なるが大都市のホテルは2時間を超えると1日料金で2500円程度だから暴利だ)になる。
何よりも「客の情報活動を監視できる」。必要なら、公安警察は強制切断を指示し客の部屋へ踏み込み逮捕拘禁する事ができる。
これを含めて中国は情報統制の仕組みが徹底している。金儲けも徹底している。

ベトナムのホテルは、その多くが無線LANを原則無料で提供している。
これは実にスマートで聞こえがよい。
ところがこれは実にクセモノなのである。

何たって、ホテルは特定の地域に集まっている。家族経営のミニホテルやブティックホテルも、大規模最高級のホテルも利便性の高い地域には集中立地する。
そこがそれぞれ無線LANの電波を個別に競い合い提供するのだ。
ところ構わず、一定のエリア内には各ホテルが提供する無線LANの電波が飛び交っている。これにFPTなどの通信事業者の強力無線LAN電波も混じるから、時間や状況に因れば混線しPCはどれに接続すればよいのか分からなくなるのだろう。
だから、しょっちゅう切断されてしまう。
完璧に回復させるのに大変な手間がかかる。下手をすれば1時間近い時間を浪費させられる事にもなる。
「提供サービス」が高いか低いか、それを判断するのは提供者と利用者だが、利用者は大変な労力を費やす事になる。
何よりの問題は、無線LANの中継器はほぼ1台である。それをホテル内のどこに設置するかにより、電波の強弱があり、いずれの部屋も均質な環境提供を得られるワケではない。
少ししか入れられていない鉄筋などに邪魔されると、ほとんど受信できない状態も待ちかまえている。
その際は、部屋のチェンジが必要だけど、ホテルのスタッフも無線LAN電波について十分な知識も理解力もないため、説明して理解させるのは非常に難しい。

何の話を提供しようとしていたのか分からなくなってきた。

ホーチミン市の玄関はタン・ソン・ニャット国際空港での零れ話だ。(ホントに零れてしまったお話とその顛末記)
旧国際線ビルが国内線ビルになり、国際線のターミナルビルは新しく建設(確か鹿島主体の日本のJVだったと勝手に記憶している)された。

タクシー乗り場が一新された事もあり、いわゆる「白タク」が活躍の場を得るようになっている。従来は、既存のタクシーで満杯だったが、空港のエリアが広くなった事もあり、日本でいう無許可の「白タク」が混在するようになった。

彼らは、ターミナルビルの到着ゲートで客引きをする。
この客引きには、正規のタクシー組合の係もいるから、実際の見分けは厄介だ。
いわゆる「白タク」は、一般車両の駐車場に駐めている。
そして巧妙に駐車場へ案内し客を乗せるのだが、その時に「TAXI」の行燈を屋根に乗せる。駐車場で乗せていたら「公安(警察)」に不審車両として引っ張られるから、その点は手が込んでいて実に巧妙である。何よりも正規のタクシー組合の係に袋だたきにされるのがオチだ。
某日、何も知らない「白タク」の兄ちゃんが「TAXI?」と声をかけてきた。
最初から、自分は「白タク」ですって顔をしていないと本人は考えての事だろうが、そこはヤッパリ「白タク」の悲しさで、「ライセンスを見せろ」と言うと、見せたライセンスが無茶苦茶いい加減な代物だった。
オモシロイから、「そうか、だったらここまで行ってみろ」と言うと、嬉しそうな顔で荷物を持って彼らの巣の方へ足を向けた。
正規のタクシー駐車場ではないから完全な「白タク」である。
何も知らない顔で附いて行く。
中型バンの陰へ案内し「ここで待ってくれ」という。
「カモが、自分がカモにされている事も知らずに、カモにした」とほくそ笑んでいたのだろう。
車を回してくると、何の車体表記もない正真正銘「真っ白の車」だ。「ピュアーな白タク」。
「メーターは何処だ?」と、まず質問。
音響機器の下にそれみたいなモノが設えてある。
次に、「タン・ソン・ニャットから目的地までいくらで行くか?」と質問する。
<<目的地までの料金は、ほぼ10万ベトナムドン(700円)の距離>>
「15,000ベトナムドン(100円弱)!ベトナムのタクシーはみな同じ」と言う。
「そりゃ、オマエ、初乗り料金だろうが!」と、とりあえず噛ませておく。
本当は、このドライバーもこの時点で気づかなければならないのだが、何処の世界も○○はやはり○○で、カモを捕まえたから有頂天になっていたのだろう。
こちらは多少のバトル覚悟で乗り込む。

少し走り出すと、もう2万ベトナムドンになっている。4分の一くらいの位置で8万ドンになっている。
後ろの座席から、「オマエ殺されたいのか?」と足でメーターを踏みつける。
ドライバーは、慌ててメーターを消す。
「大丈夫です、メーター壊れている」と見苦しい弁明をしたので、
「オマエの人生も今日で終わりだなぁ!」とハッキリ断言してやる。
走ると、メーターは上がる仕組みのようで、また嘘の数字を弾き出し続ける。

目的地に到着。
「白タク」とはいえ、15,000ベトナムドンでは可哀想だから、正規の10万ドンを支払ってやろうとすると、
「150万ベトナムドン(約1万円弱)だ」と主張し始めた。
「そうか、こっちを向け」と向かせた瞬間にデジカメで顔写真を撮る。
次に、携帯電話で公安(警察)の友人に英語で電話を入れる。到着地の裏は公安(警察)署だ。
公安(警察)の友人が手下を連れて到着するまで、「高い、安い」と時間を稼ぐ。
3分ほどで、公安(警察)が到着し「白タク」を取り巻き、ドライバーを引きづり出す。
ベトナムの公安(警察)は、やるときは仕事が速い。実に手荒だ。いきなりドアを開きドライバーの首筋を掴むや否や引きづり降ろす。次の瞬間には別の係が腕を締め上げ有無を言わさず引っ立てる。「白タク」に使った車は「証拠品」として没収だ。

友人は、「怪我はありませんか、被害額はいくらですか」と聞く。
こちらも、公安(警察)署へ一緒に出向き、一部始終を子細に説明する。
彼らは記録(調書)をとる。
「白タク」の兄ちゃんも、客をよく吟味しないと、ホントに「一巻の終わり」になるのである。「カモにしたと思った客は、カモではなかった」という話である。
これは納期遅れのエイプリルフールの戯れ言ではありません。

ホーチミン市を旅される方、とりわけタン・ソン・ニャット空港でタクシーをご利用の時、よくよくご注意なさって下さい。
気の緩んだ旅人は、「タン・ソン・ニャット国際空港」が「カモられ岬」と化すでしょう。

さて、皆さん、いかがですか?
「表面」と「本質」の関係性について、「本質」の吟味と的確な掌握ができなければ、途上国ではやっていけません。

かく言いながら、パリでは、シャルルドゴール空港(CDG)からエトワール広場まで路線バスで快適に到着した後、うっかり乗せられた「TAXI」のドライバーに、いつものサントノーレのホテルへ無事到着したとき、料金支払いでユーロの紙幣を確認していた途中に、手にしたユーロ紙幣をまるごとドライバーに強奪された苦い経験もあります。
その金額なら、サントノーレのホテルとCDGの間を3回は往復できそうな金額でした。
サントノーレのホテルからCDGへ向かう「TAXI」の中で、ドライバーにその話をしたら、「次に来るときは自分に連絡してくれ、被害額の半分で運ぶから」って笑い飛ばし合った経験もあります。
何も、ベトナムだけの話ではありません。パリでも同じです。
「ッタク、油断も隙もありゃぁしねぇ~!」ですね。

ところで、この記述を作成した日はネットのラインが繋がりませんでした。
滞在ホテルでネットは繋がるのですが、その先でネット通信を提供しているプロバイダー「FPT」のサーバー機能がダウンしているのだそうです。
発展途上国でも、国際市場で製品製造の分担をし合うなら、情報通信は同じ品質、同じ精度、同じ能力を保つ必要があります。
市場がグローバル化し、国際分業しているワケですから、一国の分担業務に支障が出ると、他の製品製造に大きな影響を与えます。
グローバル化した国際市場で求められるモノの第一は、「品質、納期、価格」の順です。
単に価格が安いだけでは、国際市場では誰も相手にしません。
「求められる品質が揃い、求められる契約納期が守られ、その上で価格競争力がある」これがグローバル化した市場における国際分業の要諦です。
現在の標準が、そこにあるワケですから、様々な例外や言い訳を繰り広げてみても、「それがどうしたの?」で終わってしまうのです。

「形」と「本質」について、よく考えてみる必要があります。

チョー・ドッコイ!さぁ、それじゃ、脇を締めて仕事を片づけるとするか!

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