« 就職戦線、本当にヤキモキしています!正直なところ、手の打ちようがナイ! | トップページ | 中国にGDPを追い抜かれるの是非より、一人当たり日本人の「幸福」を考えるべきだ! »

2009/10/13

日本は、経済はもとより社会も、沈みゆくか? それとも再生するか?

現状は、悲観的だ。
極めて悲観的に捉えている。

藤井財務大臣は、日本経済の基盤を理解していないのではないか?
「円高」が進むと、確かに輸入品は安くなる。
原材料も安価になるし、輸入消費財も価格が下がるから、内需は拡大すると、考える事は一見間違いではないのだが、果たして実際はそうなのか?

日本の産業構造は「輸出を前提に形成」されている。
この構造転換が先で、輸出依存型経済社会から内需主導型経済社会への転換を図るなら、それに対応できる「新産業(=雇用の確保)」が不可欠だろうが。
いまだ、日本の経済も社会もこれへの対処ができていない事を政権の政治家は弁知せよ!
産業の基本構造は変わっていない。
原材料を輸入し生産加工した製品を輸出する事で富を得て、それを全体に配分する構造から脱却していない。
従って、原材料価格(付加価値は低い)が低下しても、輸出で手に入る富(付加価値は高い)が大きく低下する方が、日本の経済と社会には負担の方が大きい。

民主党政権が掲げる「省エネ・低炭素化技術」の確立と輸出戦略を推進するにも、円高の壁を前にどのように乗り越え富(高い付加価値)を獲得しようというのか?

経済財政政策を効果的に推進するには、社会全体と産業構造を含めた精緻な「政策と戦略」が齟齬なく矛盾なく準備されなければ、画に描いた餅か、あるいは独り言に過ぎないのである。
これが、市井の市民や愚者愚者珍民が「居酒屋の愚痴やら罵り」で口にしている間は実害もない。しかしながら、一国の財務大臣が軽々に「円高容認」発言を繰り広げ、国民経済を支える輸出産業に大打撃を与える事はいかがなモノか。

輸出型の製造業は、突然降って湧いた急激な「円高」に為す術がない。
当然ながら「玉突き」状態で、最終製品を支える下部構造の事業者にしわ寄せが及ぶ。更にその下部を支える事業者へ負担が及ぶ。またその下に位置する側へというように、産業集積に応じ産業を下部で支える末端事業者まで「円高」による影響は及ぶのである。
中位から下位あるいは下層のすべてが中小企業であり、その多くは町工場である。
首を絞められるのは、国際貿易の第一線ではなく末端に位置する零細事業者である。

それではと、これらの中小・零細事業者向けの資金繰りを救済しようと、亀井金融担当大臣は突然「モラトリアム」の強要を世界へ向けて発表したワケだ。
国際金融市場は、この無謀な発言に「何を血迷って」と一斉に「日本の金融政策に対し懐疑的視線を放ち」退く事も辞さず状態にある。
亀井金融担当大臣いわく「中小・零細事業者」を救済するのだ!
国際金融秩序などどこ吹く風で、「自説が正しい」と意気軒昂である。
いやはや困ったモノだ。困った事だ。
この構想をブチ上げる前に、藤井財務大臣と政策で刺し違えるべきではないのか?

政権の中で、「経済金融政策」について、思いつきはあっても「組織化された政策がない」というのは、ほぼ絶望的である。

これに加えて、最低賃金を「時給1000円」に上げようとの主張(政権公約)もある。
輸出を前提にした「産業構造」で、無責任な発言により急激な「円高」を前に、為す術のない「中小・零細事業者」へ「最低賃金」を30%上昇させよと迫る政策実現を企んでいる。
現実を踏まえない実に阿漕な政策だ。

それなら、一定の技術力と資金力を保持する「中小・零細事業者」は、製造拠点を海外(人件費の低い国)へ移すしかない。多分、海外へ移転する途を選ばざるを得なくなる。
当然、製造に従事する国内労働は切り捨てられる。
なぜなら、国内での従事者全員を海外の製造拠点へ移す事はできないからだ。
移転する最大の理由が「人件費」だろうから、連れて行くワケにはいかない。
何よりも、作業従事(労働)者が必要な言語を自由に使いこなせるとは思えない。

世界の「生産財の歴史」を冷静に見詰めると、製造拠点は、それぞれの時代や環境条件の中で、最初に産業として形成された国を離れ、いくつもの国境を次々に移転し「最適生産拠点」を求め「社会的能力」が整った国に根を下ろしてきたのだ。
その拠点が適正さを欠くと、次の拠点を求め移転していくのが「産業経済」の辿った途筋ともいえる。
従って、日本国内の雇用に囚われることなく「製造拠点」は移動し、日本国内の労働機会は失われ、失業が生み出されるのである。
すると、今度は「日本経団連」が悪いと、亀井金融担当大臣は噛みつく始末である。
ここまでくると、もはや手に負えない。議論する(できる)余地がない。

日本人として、日本の社会や文化の成り立ちを背に鋭く議論する姿勢は理解できる。
しかし、日本の経済も社会も、国際社会と密接不可分の関係にあるワケで、現在の生産力に基づく影響力からすれば、日本の経済社会そのものが国際経済と社会で、大きなシェアを保持している事への責任を考えた発言が求められる。
思いつきを言えば「それで良し」ではないのである。

威勢の良い、口当たりの良い、耳障りの良い発言は、国内では受けるかも知れない。
しかし、それは「日本の基盤が『稲作農業社会』である」点をよく理解した上でないと、非常に困難な問題を生じ(内包)させている事へ思いを馳せておく必要がある。
どちらかと言えば、日本人は自らの責任で「個」を確立する事は弱体である。
集団で導かれる事を好む傾向がある。
一斉に、目標へ向け猪突猛進する事で、目標達成へ突き進む。
それはそれで良いのだが、その過程で、周りを見る事は苦手な要素を抱えている。
誰かを、悪者にして餬口を凌ごうとする。

現在の政権の政策(政治)は、「(悪)夢と幻想」の序章にあると、「コラコラコラム」は捉えている。
そう時間を経ることなく掲げた政策の実現過程で「政策矛盾」が噴出するだろう。
その際、多くの日本人は、どのような行動に出るのだろうか。

先の選挙で「民主党」を首班とする「政権選択」を迫られ、白地手形を与えたのは、何よりも選挙民としての日本人である。
コラコラコラム」は、冷静さを欠いた多くの日本人は「集団自死」を選択したと考えている。大半の日本人は、そのツケを間もなく払わされる事だろう。
おそらく「超高額なツケ」になる事だろう。

その種の状態に図らずも陥った国を「コラコラコラム」の主宰者 "まるでのうそまろバカセ" は見せられてきたからである。

以下に、興味深いコラムを引用紹介しておきたい。

引用開始→ 新政権を掻き回すブラックスワン 藤井、亀井、前原トリオで時価総額20兆円が消えた
(2009年10月11日10時00分 / 提供:MONEYzine)

■民主党政権のブラックスワンが出てきた

たとえがきれい過ぎるかもしれないが民主党政権をバレーの『白鳥の湖』だとすると、鳩山首相が王子様で王妃があの幸夫人以下、菅・前原といった面々も一見は白鳥っぽいが、そのホワイトスワンのなかに紛れ込んだブラックスワン(黒鳥)によって市場は大混乱の様を呈することになった。

藤井財務大臣は地位の重さも考えず円高容認とも思える発言を軽々しく口にするし、おかげでスルスルと円高が進み株価は大きく下げた。

またこともあろうに一国の金融を担当する亀井大臣は、きちんとした説明なしにいきなりモラトリアム的な政策をぶちあげ、金融株を急落させてしまった。

一見白鳥風に見える前原大臣もマニフエストに書いてあるからダムは止めと、これまた民主主義の国とは思えない強腰である。

藤井発言は市場の何たるかをまったく理解していないことを露呈したし、亀井案にいたっては恫喝もいいところでまずこれまでの自民党政権を支えていた金融界に脅しをかけるのが目的なのだろう。「俺の言うことを聞け。これからしばらくは俺が大臣だぞ、わかっているだろうな」と言いたいのだろうが市場はこんな大臣が好きなわけはない。

たちまち金融株は大きく値下がりし、藤井、亀井、前原トリオのおかげで時価総額は20兆円余も吹っ飛んでしまった。加えて先物市場不要論の国民新党や、あの福島のお姫様までブラックスワン要員で控えているのだから、これでは市場が喜ぶはずもないしますます混迷を深めるだろう。

■これも自己責任の結果である

かねがね日本は本当に資本主義国なのか、市場を正しく理解しているのかについて疑念を持っていたが、今回はこの一連の発言に対して野次馬的に面白がるだけの世論の反応を見ても、その未熟さを改めて感じている。

「日本人に近づくな、社会主義が移る」というジョークが中国で言われているそうだが、これはもはやジョークではなく真実になってしまったようだ。

亀井発言でこんなに株価下落
亀井さんにいたってはまだ日本の金融機関は資本も万全で強者に見えるのだろうが、メガバンクでも世界の金融界の中ではその資本力はいまや大きく見劣りしているし、そのためには増資によって資本の増強が焦眉の急となっているのだが、亀井暴落でこんなに株価が下がってしまっては増資なんてできはしまい。

それにもかかわらず「株価の下落は経営に問題がある」として突き放しているのだから、ことの深刻さを理解しているとはとても思えない。

中小企業により密接な関係がある地銀や信組、信金にとってはもっと深刻である。そうでなくとも経営基盤が株安、地価の下落などで痛んでいるところにモラトリアム的な政策を強制されたらひとたまりもあるまい。もちろんその穴は公的資金で埋めることになるが、これとてもとは税金である。足りなければ国債で埋めるのだろうが、それで中小企業の将来が拓けると考えているのだろうか、また金繰りを楽にするのだろうか?

企業が苦しんでいるのは仕事が無くなったからであり、仕事が増えれば金融機関も喜んで融資するだろう。また苦しいところは事業そのものがもう成り立たなくなっている可能性もあるのだから、そこは国策として成長戦略を打ちたてその分野へ事業内容を転換させていくべきであり、これが政治の本来の役目のはずである。

国民としても大迷惑
それにしてもこの民主党のやり方は乱暴に過ぎる。早く国会を開いてもっと大きな政策を一刻も早く決めて、国民に来るべき未来について説明し協力を求めるのが筋だろう。

国会で議論もしないで大臣がテレビにやたら嬉しそうに出て、勝手なことばかり喋くりまくられ株が右往左往させるのでは国益を損ねるばかりで、国民としても大きな迷惑だし資産も目減りするので消費なども回復するわけも無い。

かねてより民主党の政策は市場にとって決して優しいものにはなるまいと申し上げてきたが、ここまでひどいとは想定外だった。もし日経平均が8000円近くまで下げるようなことになれば、銀行の保有株は軒並みマイナスになるという危機レベルにあるときだけに、まだまだ警戒が必要だろう。

最近ニューズウイーク誌が嬉しそうに「沈み行く日本」的な特集をしきりに組んでいるが、このままでは本当になりそうである。狭い視野の政治しか期待できない日本より、もっと強かな国で強かな連中が揃っている外国の市場の方がより魅力的に思える。

目先にしか興味の無い多くの日本の投資家はまずよそで鍛えてもらうといい。日本はしばらく(うっかりするとこの政権は8年持つぞ)残念ながら低迷するしかない。「日本脱藩」も考えなければならないとはさびしくもあるが、これも自分たちが選んだ政権なのだから自己責任なのである。文句を言う前にまず自分を鏡に映して自問自答してみることだ。←引用終わり

三原 淳雄(ミハラ アツオ)
激動する内外経済の今後を展望し、対応を説く経済評論家。1937年満州国チチハル(現・中国)生まれ。九州大学卒業後、日興證券に入社。企業派遣によるノースウェスタン大学経営大学院留学、スイス銀行チューリッヒ支店勤務などを経て、ロスアンジェルス支店長。1980年から評論活動に入る。近著に『金持ちいじめは国を滅ぼす』(講談社)など。TV東京「News モーニングサテライト」 隔週月曜日(AM5:45~6:45放送)のゲストとして出演中。
All contents copyright © 2007-2009 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.0
Copyright © 1996-2009 livedoor Co.,Ltd. All rights reserved.

|

« 就職戦線、本当にヤキモキしています!正直なところ、手の打ちようがナイ! | トップページ | 中国にGDPを追い抜かれるの是非より、一人当たり日本人の「幸福」を考えるべきだ! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 就職戦線、本当にヤキモキしています!正直なところ、手の打ちようがナイ! | トップページ | 中国にGDPを追い抜かれるの是非より、一人当たり日本人の「幸福」を考えるべきだ! »