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2010/01/10

ベトナムの新幹線、地図付報道(日経)を裏読みすると・・・・・?!

ベトナムの新幹線に懸かる新聞報道の都度、
「どうなっているのか?」と問われるのは、「ありがたいような、迷惑なような」複雑な気分にさせられる。

2010年が明けて日も浅い、1月8日(金)に日本経済新聞が朝刊本紙で、地図入りで報じた事で、またぞろお問い合わせのメールやら電話やらを受ける事になった。
日経の記事PDF→→ 「20100108nikkeivnshinkansen.pdf」をダウンロード

以前にも掲出したが、問題は建設コストの負担(資金調達)である。
いま、現在、ベトナム経済の実力を考えた場合、日本円で5兆円を超える資金を調達する(できても償還する)目処というか見通しが定かではない。
いまや新興工業国を射程に入れたベトナムは、資金を導入しようと思えばそう難しい事ではない。(世界中に「カネ」は有り余り、投資対象がないのが実情だから)

しかし、資金を調達し、建設し、運用し、償却し、返済しなければならない。
これを経済成長戦略とリンクさせ、十分にコントロールできなければナンにもならない。

鉄道は建設だけすればよいというモノじゃない。

ましてや、新幹線は人を輸送するのであって、貨物を輸送するワケではない。
いま、ベトナムに求められるのは、南北間の高規格輸送路(鉄路、道路または海路)の確保である。既存の鉄道は、狭軌よりもまだ一回り狭い。また軌道基盤が弱体であるため鉄道貨物を大量に安定した速度(100Km/h)で鉄道輸送する事ができない。

それでは道路はどうかといえば、南北間を往来するためには、かなりの労力を要求されるため自動車輸送による南北物流は口では優しく現実には耐え難いという事情を抱えている。
それもあり、海路を船で輸送する事が効率の面でもコストの面でも俄然有利な状況になる。
従って、各地の港湾整備を急ぐ必要があるワケだ。
輸出工業団地を始め、工業団地を造成し企業誘致を試みてみても、たちまち物流がネックになり立ち塞がる始末である。
各地に海港を整備し、それを内航ばかりではなく輸出港として物流活用する事を考えた方が理に適っているのである。
従って、いま、重点政策としては「港湾整備」が急がれるのである。

人の高速移動は、航空機で国内線を整備する方が実は効果的なのである。

そのように説明しても、
「でも、日経は執拗に記事にするではないか?」
東京では、ビン大使が首相官邸を訪ねた際に、菅直人副首相にも「新幹線の話」をしたと、菅直人が吹聴しているじゃないか?
などと、煩い限りである。

8日の記事では、首都ハノイのノイバイ国際空港とハノイ市内を結ぶ路線(約45キロ)を実験線として2012年に建設開始する事になっていると、本当に喧しい限りになってきた。

ノイバイ空港とハノイ中心部を直結する鉄道計画は、これは本当に新しいアイデアのように語られているが、実は古くて新しい計画だ。
ノイバイ空港に現在のターミナルビルが日本のODAで建設された頃(アジア通貨危機後で宮澤大蔵大臣の頃)に、現在の鉄道を改良しノイバイ空港へ延長する策が検討された。

日本から新型ディーゼル特急車両(JR東海の「ひだ」のような)を走行させる案を検討した。
しかし、当時の空港利用者の数と、空港タクシーのドライバーの仕事(雇用)を天秤にかけた場合、当面の間は見送りとなった経緯がある。
その後、ハノイ郊外で住友商事により開発された「タンロン工業団地」が陽の目を見たこともあり、日系企業の集団誘致に成功した。
以来、日本とベトナムの人的往還も盛んになった。
それにつられるように、韓国企業のベトナム進出は目を瞠るものがある。

その結果、最近のノイバイ空港は出入国の人で盛況な状況にある。
加えて、南北間の移動は飛行機が一番だから国内線も活気づいている。

この背景に加えて、ノイバイ空港からハノイ市内への道筋は大まかにいって2本しかない、いずれも紅河を越えるのは同じ橋だ。
だから、車が集中するキン・マー区の交差点は大混雑・大渋滞を繰り広げる事になる。

ましてや、「タンロン工業団地」に次いで、国家事業として「ホア・ラク・ハイテクパーク」の計画を円滑に進めるには、元のハタイ省へスムースに移動できる事が不可欠になる。

それなら、ハノイの中心へアクセスしやすい「ハノイ副都心」の役割を担う「ゴック・ホイ」に新しく駅を設け、ハノイとハタイへのターミナルにすればよい。
その結論は、以前からの「都市計画」である。
経済成長から考え、実現の目処がついたと考えるのが自然な事である。

同じ鉄軌道を敷設するなら、あこがれの「新幹線」にしようと考えるのも自然な事だ。

そこで、ノイバイ空港とハノイの中心を結ぶ「新幹線」を実験線を兼ねて建設しようというワケで、晴れて何年後かに「南北」が無事に結ばれた時には、首都のノイバイ空港からホーチミンまでという事でよいではないかと、ベトナムの国営鉄道が考えるのは理に適っている。まず、人材を育てない限り、新幹線を導入しても機能しないからである。
まず、ベトナムは、ノイバイとハノイ(ゴック・ホイ)の間に、新幹線の実験線と称する鉄軌道を敷設し運用する事を通じて「社会的能力」を高める事を狙っている。

これを日本へ囁くのは、それ相応の意図(仕掛け)があるからだ。

日本の経済界も内閣も、少し冷静に考える方がよい。
確か、民主党らの内閣は「コンクリートから人へ」をスローガンにしたワケだから。

ベトナムフリークの「コラコラコラム」がこのような指摘をする事は実におこがましいのだが。「コラコラコラム」でなければ、読み取れない事情もあるワケで・・・・・

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