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2016/06/22

23日は英国のEU残留か離脱かを問う国民投票!

昨年(2015年)は、スコットランドがUKを離脱するかどうかを問うた。
今年(2016年)は、その英国がEUに残留するか離脱するかを問うのだ!

FTこと「フィナンシャル・タイムズ」を眺める機会が多かった者として、
「EU(欧州連合)とは、本質的に何なのか」と問いたい。
地域が大きく人口があれば良いのか?
勿論、ヨーロッパが体験させられた「戦争」を避ける上からも重要だという理念の一つは十分に理解する。
しかしながら、周辺で生じている様々な小競り合いや地域戦争には全く無力で、その煽りを受け「域内」は大混乱を繰り広げているようにしか見えない。

もっと目線を拡げ、国際市場としてみた場合、
考え方は理解できても「実際上の効果」がないとしか見えない。

英国は欧州大陸部に位置するワケではないから、離脱しようという主張が増加するのは理解できる。
さて、その結果は明日に示される。

引用開始→ [FT]やるしかなかった英国民投票 
(日本経済新聞Financial Times 2016/6/22 6:30)

映画が不出来で過小評価されることがある。同じように、決断が無謀であり避けられないことがある。デービッド・キャメロン英首相が3年前、欧州連合(EU)内における英国の地位に関する国民投票の実施を誓ったとき、首相の味方――特に側近中の側近のジョージ・オズボーン財務相――は保守党のことを案じた。エコノミストは、大きな代償を伴う信頼感と投資の冷え込みを予想した。間接民主制の信奉者は、安っぽく、浅はかなキャンペーンを想像した。

その不安はすべて現実となった。彼らでさえ、広告担当幹部なら誰でも予想できたはずの問題を予期していなかった。提案というものは、どれほどばかげたものであっても、別の何かと並ぶ選択肢として示されると、偽りの信ぴょう性を得る。

EUからの離脱を求める声高な要求は、もともと存在しなかった。だが、ひとたび離脱が正式な選択肢として俎上(そじょう)に載せられると、現状維持とほぼ同等の敬意を得た。しかも、それは単に、放送メディアが両陣営を同等に扱わなければならなかったためだけではない。自らが国民にある可能性を与えたばかりのときに、その実現に向けた行動計画を考えられないとしてこき下ろすのは難しいのだ。

選択肢の設計がもたらす予期せぬ展開は、粉末洗剤やさまざまなブランドのコーラを売り込む広告担当者と同じくらい、政治家の関心をかき立てるはずだ。

もっと悪い条件だったかもしれない
つまり、英国に現実的な離脱の可能性をもたらした、考えの甘い国民投票である。だが、国民投票は完全に理にかなっていた。あの誓い(注:国民投票をキャメロン氏が公約していたこと)がなかったら、キャメロン氏は間違いなく、2015年の総選挙の前に自党内の抵抗勢力に屈していただろう。その場合、保守党は右派の指導者の手に落ちていた。

いずれにせよ国民投票はいつか実施されたし、十中八九はEU離脱を心に決めた保守党の首相によって行われただろう。ほかの条件がすべて同じだったとしたら、離脱派のキャンペーンは今週木曜日(23日)より勝算が大きかったはずだ。

曇りのない別の可能性が何だったのかを説明する責任は我々のような人間にある。発表されてからこの方、国民投票に反対し、真実に反する運動のすべての瞬間を嫌ってきた我々にだ。今では、あたかももっと平穏な生活を楽に手に入れられたかのごとく、腹立ち紛れに、なぜキャメロン氏は「我々をこんな目に遭わせるのか」と問うのが、いとも簡単になっている。

国民投票が実現するのは、最初から決まっていた。爆発を抑えるには、水面下の圧力――特に欧州の人の自由な移動への恨み――が大きすぎた(注:キャメロン首相は14年12月の講演で、EUが保障する移動の自由=移民=が英国の社会保障費を増やし、国民に不利益をもたらしていると述べた)。問題は、それが正確にいつ、どんな条件下で行われるかだった。

結局、時期は今、そして有権者が決して敬愛しているわけではないが明らかに真剣に受け止める人物が率いる親EU派の保守党政権の下で実施する、というのが許せる答えだった。タイミングと条件は、はるかに悪い可能性があった。

本質は「移民問題が嫌いですか」
キャメロン氏は確かに二者択一の投票におけるリスクの高い方の選択肢を過小評価した。まだもう一方の選択肢の方が木曜に勝つと見込まれている。それは残留派のキャンペーンが過去数カ月で「勝った」からでもなければ、離脱派がしくじったからでもない。

人々は、もともと考える傾向がないことを政治キャンペーンによって考えるようにならない。キャンペーンができるのは、すでに人々の頭の片隅にぼんやりちらついていた考えを固めることだけだ。そしてキャンペーンに効果がある限り、対立する陣営の意見はおおむね互いを打ち消し合う。

だから我々はキャンペーンを分析する際、誤差の余地を分析しているわけだ。あるいは、大半の有権者がキャンペーン前に心を決めていることを考えれば、それは誤差の余地の余地の分析だ。

重要なのは根本的な事実であり、そうした事実はそれなりに十分理解されている。この国の最も優れた政治アナリストは新聞に雇われている人ではない。平均的な有権者だ。賢い愚か者とは反対で、詳細を一切知らずして選挙(または国民投票)の本質を理解する。今回の国民投票の本質、つまり有権者が投票用紙に見て取る本当の質問は、「あなたは経済的な落ち着きを好む以上に移民問題が嫌いですか」という問いだ。

国民の圧倒的大多数にとって、その答えはイエスであり、彼らが投票用紙に印を付ける激しい筆圧で鉛筆が折れるだろう。しかし、英国は、調査会社コムレスによれば、有権者の68%が移民の数を削減するために自分の所得を1ポンドたりとも差し出す気がない国でもある。

もし買い物客に発言権があったとすれば、ドライな消費者のかがみで、ためらいがちなEU残留派で節約ジャーナリストのマーティン・ルイスがトラファルガー広場の4つ目の台座(注:期間限定で展示物が変わる場所)の上で永遠に鎮座するだろう国だ。そしてキャメロン氏を経済運営責任者として支持したために、13カ月前に同氏に議会の過半数を与えた国だ。

もし(経済に対する)物質的な継続性という振る舞いがひいき目に見られ、キャメロン氏が投票で負けたとしたら、同氏についてこれ以外のことを記憶にとどめる人は誰もいないだろう。24日の金曜の朝には、キャメロン氏は、保守党を復活させ、2つの連合――スコットランドと残る英国の連合と、英国と欧州の連合――を守り抜いた天才になるか、さもなくば永遠にジョークの笑いどころになる。

キャメロン氏にとって慰めは、我々がどれほどこの国民投票に憤慨していようとも、本人にはやってみるしか選択肢がなかった、ということだ。←引用終わり
By Janan Ganesh
(2016年6月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
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