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2016/11/27

キューバのフィデル・カストロ前議長の逝去を受けて

オバマからトランプへ移行する過渡期にキューバ革命の人生を閉じた。
キューバ革命は米国にとり衝撃的だったろう。
しかしある時期から「キューバ革命」は「キューバ確迷」へと変転した。
カストロは「キューバ革命」を成し遂げた後に「国家建設」をせず、「世界革命」を目指し中南米へ「革命の輸出」を行った辺りから手元に狂いが生じ、キューバの民は「キューバ革命」により普遍的な人としての尊厳を得たが、革命の輸出で人としての豊かさを実現する事はできなかった。
それは米国による「経済制裁」が最大の理由だともいわれるが、それだけではないように考える。

キューバ革命でカストロの同志であったアーネスト・チェ・ゲバラを英雄視する人は日本にも多いようだが、チェ・ゲバラは「革命の輸出」の継続を主張し、自らがキューバの国家建設に資する事なく、他国のゲリラ前線に身を置き戦場の露と消えた。
しかしながら、中南米の諸国は「キューバ革命」の輸出を受け、逆に憎しみや苦しみが増しても日々の平穏や豊かさを得ることはできなかった。
1970年代前半には「一国革命」か「世界同時革命」か、その是非や評価を巡る論争が続いていた。

日本でも共産同(ブンド)から分かれた「赤軍派」は「世界一国同時革命」を主張し、革命の国際的根拠地造りなどと称し世界へ乗り出そうとしていた。
カストロやチェ・ゲバラのキューバ革命にシンパシーを受け、チェ・ゲバラの世界同時革命論に影響を受ける幼い小児病者も出た。

SNS上でもキューバ国旗にチェ・ゲバラを描いた図を自分の写真に据えるお調子者も未だに散見される。
本当にフィデル・カストロに心酔し、チェ・ゲバラに心酔する者が公然社会に姿を現し、そこに身を置くなどという覚悟のない茶番はあり得ないのだが、それをファッションと考えるのか、本当にオツムのお寒い話だと受け止め笑っている。

キューバの民が、オバマによる米国との国交正常化を受け、本来の幸せな国家建設に取組み、未熟な経済から脱却しキューバ革命で手にした「普遍的な人間性」の維持を図りつつ、現代社会が提供する「利便性」も含めた「現代文明」を手に入れ本当の「豊かさ」を実現して貰いたい。
皮肉な事に米国の次期大統領はトランプだが。

例えば、標準偏差58と38は根本的に異なる。目標の設定や達成し得る満足の水準点は同じではない。だから何事も面白く興味深く眺める機会は多いわけだ。

カストロのキューバ革命により、キューバが得たものは「人間としての尊厳」だったかも知れないが、カストロは「貧乏の平等化」を進める以外には無かった。より具体的には「現代文明」から取り残される事で特徴を遺せたかも知れないが、遺産とするそれぞれはカストロが激しく断罪した「植民地主義者」が建造したものだ。
それを分配しても、次の生産(富や豊さ)に結びつける事ができず衰退させただけだった。
その批判を逸らすために米国を非難し、カリブ諸国を始め中南米へ革命を輸出する事で、周辺の他を見よと取り組むべきテーマをすり替えを図ったものの、キューバの民が本質的に希求したであろう「豊かさ」の達成にはほど遠かった。

SNS上には、カストロがアディダスが生産するジャージィのスポーツウエアを着た写真を見て「実に質素で清廉だ」と単純に讃える人を見受ける。
人それぞれ自由な感性を発揮し受け止めればよいが、一国の指導者がアディダスの上下しか着用できない「社会経済」に導いたのである。
キューバの民の多くは、そのアディダスの上下すら手にする事はできない。
それを理解しての事か、安全で満たされた日本のSNSで脳天気な話だと受け止める。

周辺諸地域の生活水準や文明に取り残され、その点を批判させず抑圧する事で「貧乏の平等化」を説き、平準化を図っても結果は君臨する支配者が変わっただけで抑圧社会と奴隷社会である事には変わりはない。カストロ兄弟の場合も君臨のための権力欲は猛烈なようである。

生活文化でも、それぞれの要求点も異なれば満足点も異なりますしね。同じ光景ではないから興味深く眺めているのですが。視点を変えれば見える絵姿も大きく変わりますから。他者の所作や絵姿を妬み批判する前に自己変革できなかったフィデル・カストロ。
米国への亡命脱出を試み失敗し落命した多くのキューバ人の怨霊を受けカリブの海に沈むかも知れない。

未熟な知力や憎しみだけでは政治を行い民を統治し、豊かさを提供し幸せにする事はできない。それを証明したのがカストロのキューバ革命だったと受け止めている。

(11月は多忙でありました。久々の投稿です)

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