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2017/04/22

UKのメイ首相は総選挙を前倒しで実施する フランスは明日が大統領選挙だ

FT「フィナンシャルタイムズ」の評は、なかなか興味深い。
FTはさすがにEUを重視する立場も変えない。
皮肉を交え、FTの願望を隠しながら伝え報じるという高等戦術だ。
それは昨年の国民投票での態度でも一貫していた。

明日のフランス大統領選挙の結果次第でEUはドイツに率いられたヨーロッパ大陸の後発市場になるかも知れない。
そうなればドイツの背骨が折れるかも知れない。

引用開始→ [FT]メイ英首相が総選挙で手に入れるもの 
(Financial Times 日本経済新聞2017/4/19 12:36)

指導者について知るためには、彼らが掲げたマニフェスト(政権公約)を無視し、彼らを縛る制約をただ取り除けばいい。権力は人の意外な姿を明らかにする。絶対的な権力は絶対的に明らかにする。確かにこれは、誰かについて知る方法としては極端だが、英国人が試すには極端すぎることはない。

18日に発表された総選挙翌朝の6月9日には、メイ首相は第2次世界大戦以降、最も力のある首相になっているかもしれない。ブレア元首相は、不機嫌な財務相に手足を縛られた。サッチャー元首相は、まだ重要な存在だった労働組合に配慮しなければならなかった。メイ氏には、それに比肩するような邪魔者がいない。そして、同氏の率いる保守党に労働党の支持票全体にほぼ匹敵する差をつけている世論調査を信じるなら、議会が形式的な認可機関に成り下がるような圧倒的過半数を獲得する。

メイ氏は今後7週間、自身の国内改革にメディアの興味を引こうとし、失敗するだろう。今回の総選挙は名前を変えた欧州キャンペーンであり、ヒース元首相が1974年に自身の首相の座と労組の力のどちらかを選ぶよう有権者に求めた総選挙以来初のシングルイシュー(単一争点)選挙となる。実際、そうあるべきだ。英国民の将来にとって、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の条件は、どんな教育政策や財政緩和よりも重要だからだ。

メイ氏が勝利を収めても、それで買えるEUに対する影響力は無きに等しい。EUとしては、国内政治の思わぬ変化が、英国に厳しい離脱条件を課すEUの利益に影を落とすのを許すわけにはいかない。だが、総選挙での勝利により、メイ氏の政治的視野は2020年から2022年へと広がる。同氏は今、たとえ欧州から英国へ来る人の移動の自由の継続やEU予算への分担金拠出という代償を払っても、より長い時間をかけて加盟から非加盟へ移行する措置を検討できるようになった。怒れる有権者はメイ氏を選挙で罰するのを何年も待たねばならず、その頃には、同氏は田舎でのハイキングや(お気に入りの有名シェフのヨタム・)オットレンギのレシピを楽しむ快適な引退生活に入っているかもしれない。

また、圧倒的多数を押さえれば、メイ氏は自分がEUから獲得した離脱条件を議会で通過させることもできる。面倒な同僚から解放されるわけだ。

問題は、それがどの同僚か、ということだ。親EU派の一部は、絶対的な権力は穏健な管理主義者としてのメイ氏の本性を明らかにするとみている。同氏はかつてのEU残留派として、自分より右寄りの熱狂的な議員が今や議会で阻止できなくなった穏やかな離脱を形作ると考えている。18日の英ポンドの値動きは、この期待を反映していた。ドイツ銀行は英国に関する悲観的な成長予想を修正した。1つには、総選挙で「ハードブレグジット(強硬離脱)を要求する議員の影響力が弱まる」というのが、その理由だった。

問題は、これでソフトブレグジット(穏健離脱)や漸進的な離脱を要求する議員の影響力も弱まってしまうことだ。総選挙で強硬派のジョン・レッドウッド議員は力を奪われるが、疲れを知らずに保守党左派を擁護するアナ・スーブリー議員も力を奪われる。メイ氏はスーブリー氏の方に近いという考えは、メイ氏は優柔不断だとする見方と同じくらい根強い通説だ。権力は、市場が思っている以上に徹底した保守主義者の姿を明らかにするかもしれない。確かに、メイ氏は貿易協定や移行措置なしでの唐突な離脱に反対していると思われているが、同じ立場にいれば、ほぼ誰もが反対するだろう。これは、期待するような材料ではない。移行措置の条件や最終的な市場アクセスの度合いについてはかたっていないに等しい。

とんでもなくひどい内容の合意は、一切合意がない場合より悪い長期的影響を及ぼす恐れがある。そして6月になると、そうした合意を議会で通すのが容易になる。18日に本当に薄れたのは、強硬離脱ではなく、昨年の国民投票の破棄や骨抜きの可能性だ。親EU派はこれまで、メイ氏は議会が耐えられないほどひどい内容の合意をまとめ、新首相の下で2度目の交渉を試みるか、そもそも離脱すべきかどうかを争点とする選挙の実施を余儀なくされると考えることができた。その願望は、かすかな希望からほぼゼロへと薄れた。

6月以降、メイ氏の権力に制約があるとすれば、それはスコットランドだ。2014年のスコットランド住民投票で英国の連合保全のために成功だった残留キャンペーンを率いた人々は、翌年に予定されていた英総選挙を前に労働党が世論調査でリードしていたことが勝利の一因だったと考えている。保守党を嫌うスコットランド人は、同党に支配されるのもあと数カ月だと期待して、英国残留に投票できたからだ。そうした有権者は今、6月から先を見通せる限り、英議会で保守党が大多数を占める状況を想定できる。メイ氏は彼らをナショナリズムに走らせるのを避けるために、寛大に統治しなければならない。大した制約ではないが、それで我慢するしかない。ほかの制約は7週間後に消えてなくなる。
By Janan Ganesh ←引用終わり

(2017年4月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
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