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2005/10/12

ファッション・ビジネスと「二十四節気」

「漢字文化圏」と「二十四節気」
漢字文化圏には、「二十四節気」という季節を表す美しい言葉があります。

*「二十四節気(=にじゅうしせっき)」と読みます。

1月:小寒(しょうかん:5日ころ)、大寒(だいかん:20日前後)。
*小寒:寒さに向かう、古くから「寒の入り」と呼ばれてきた。
*大寒:寒さも頂点、冬至から約一ヶ月。この頃が一年中で最も寒い頃とされています。

2月:立春(りっしゅん:5日ころ)、雨水(うすい:20日前後)。
*立春:さすがの寒さも和らぎをみせ、寒気も遠慮がちに、いよいよ春に向かう頃とされる。
*雨水:雪もこの頃には、雨に変わり始める頃とされる。

3月:啓蟄(けいちつ:5日ころ)、春分(しゅんぶん:20日前後)。
*啓蟄:春の足音を予感するのか、地中に潜る虫もそろそろ動き出す頃とされる。
*春分:この日を境に、春(夏)に向かう。春の彼岸の中日とも云われる。

4月:清明(せいめい:5日ころ)、穀雨(こくう:20日前後)。
*清明:読みどうり字の如く、桜に満たされ、空も空気も清々しく明朗溢れる時期。
*穀雨:この頃に降り始める雨は、穀物に恵をもたらすとされる。

5月:立夏(りっか:5日ころ)、小満(しょうまん:20日前後)。
*立夏:新緑が溢れ、樹々の香り盛ん、いよいよ夏に向かう。最も過ごしやすい頃。
*小満:新しく芽吹いたものを始め、いろいろなものが満たされる頃とされる。

6月:芒種(ぼうしゅ:5日ころ)、夏至(げし:20日前後)。
*芒種:梅雨に入り、種蒔きに適した頃とされている。
*夏至:夏に至り、太陽が頂点に達する日(ここからいよいよ暑くなる)。陰が短くなる。

7月:小暑(しょうしょ:5日ころ)、大暑(たいしょ:20日前後)。
*小暑:夏特有の暑さが始まり暑熱の時期に向かう頃とされる。
*大暑:暑さの頂点、夏至から約一ヶ月、この前後が一年中で最も暑い頃とされている。

8月:立秋(りっしゅう:5日ころ)、処暑(しょしょ:20日前後)。
*立秋:さすがの暑さも衰えをみせ始め、朝夕に涼を感じ秋に向かう頃とされるが、残暑は厳しい。
*処暑:夏の暑さも、この頃までとされる頃。

9月:白露(はくろ:5日ころ)、秋分(しゅうぶん:20日前後)。
*白露:樹木の葉にも露が溜まる頃とされる。
*秋分:この日を境に、秋(冬)に向かう。秋の彼岸の中日とも云われる。

10月:寒露(かんろ:5日ころ)、霜降(そうこう:20日前後)。
*寒露:樹木の葉に降りる露に冷たさを感じる頃。
*霜降:そろそろ霜が降りる頃とされる。

11月:立冬(りっとう:5日ころ)、小雪(しょうせつ:20日前後)。
*立冬:落ち葉の季節、落葉樹は葉を落とし、いよいよ冬に向かう、ひととき秋を満喫。
*小雪:雪国には、そろそろ雪がちらほら報じられる頃。

12月:大雪(たいせつ:5日ころ)、冬至(とうじ:20日前後)。
*大雪:雪国では根雪になりそうな量の雪が降り始める頃。
*冬至:太陽が最も低い位置へ達する日(ここから寒くなる)。陰が長くなる。

これらは日々の生活を支配する空気を言い表した言葉です。私たちの日頃の生活は、太陽暦で構成されるカレンダー上の日々を利用して、数学的に生活していますが、太陽暦を受け容れていなかった頃も「漢字文化圏」の人は「」を持っていました。もちろん、その暦は、大陰暦による「月暦( げつれき=日本では陰暦と云いますが)」でした。月の満ち欠けで月日を捉える方法です。それに、このような美しい言葉で「空気の変わり目」を加えて生活に刷り込み知恵として保持してきました。いずれの言葉も確かに「農耕型村落型社会」を前提にし土と共に生きる考え方が底流にあります。
いかに「工業型都市型社会」へ変化しても、その社会を取り巻く気温の変化や空気の節目あるいは存立基盤としての大地を取り替えることはできません。改めて、生活の中で培われ受け継がれ、先人が遺してくれた大切な「知恵」を捉え返すことも重要なのではと考えます。

ファッション・ビジネスは年間24テーマで商品展開

「ファッション・ビジネス」の店頭で商品を展開を考える際に、最も大切なポイントは「季節感」の表現です。一口に季節感と表現しても、その基軸や指標を欠いた場合、それを感じる方法は人それぞれです。「二十四節気」は1ヶ月を二つの空気感で整理しています。つまり12ヶ月を24の季節に置き換えているわけです。これこそ、当に「ファッション・ビジネス」の店頭商品展開を24に置き換える際に、最も有効性を伴う「知恵」だとお考えになりませんか。偉そうな顔をして、やれトレンドだ、やれテイストだと、口角泡を飛ばしてみても店頭で消費者に買って貰えなければ、何の意味もなくただ単なる「ゴミ」に過ぎないのですから。旧い時代の人と考えるのではなく、ここまで美しい言葉で季節や空気感を言い換える知恵は、実は知的センスに溢れた大変「おしゃれ」なことではないでしょうか。「衣服」はその社会が属する「自然環境」に規定されますから、基本的には「第一次産業としての農林水産業」と同じで自然が相手なのです。よく考えてみる必要がありますね。

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