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2005/11/18

「世界の中の日米同盟」はASEAN市場争奪戦開始ゴングだ!

「世界の中の日米同盟」は「ASEAN10市場」争奪への布石!

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日本で「世界の中の『日米同盟』を固めた」米国ブッシュ大統領は、APEC開催地、韓国の釜山でマレーシアのアブドラ首相と会談し「ASEANと『FTA(=自由貿易協定)』締結」に向けた協議を開始することで一致した模様。

マレーシアはマハティール前首相の後半期にジョージ・ソロス氏が率いる「ファンド(LTCM)」の洗礼を受け、アジア通貨危機では一夜にして巨額の損失を一方的に負わされました。そのため周辺国同様に建国以降未曾有の危機に見舞われました。マハティール前首相は同国の外為市場を閉鎖という非常手段を打ち出し、為替管理を徹底させました。非常手段とはいえ国際的に強い非難を受けながら、辛うじて国の崩壊を食い止めたことは有名な話です。金融を含む全ての分野における自由化を求める米国との間で、感情的なまでの大論争を繰り返したことでも知られています。現在のマレーシアは、マハティール前首相の巧みな政策運営が功を奏したのか、後を引き継いだアブドラ首相のリーダーシップも奏功し、アジア通貨危機を巧みに吸収克服し安定成長へ戻しています。

このような背景を持つ両国が、「恩讐」を超え、貿易面で手を結ぼうというのです。しかも、「ASEAN10市場全体」で「米国市場」とシェアしようというのですから、これもまた大胆な話です。米国ブッシュ大統領は、この案件提議を待ち望んでいたように見えます。一も二もなく全面的な賛意を示した点によく顕れています。

マレーシアに止まらず、ASEAN各国は、急速に「軍事・経済大国化」する中国の圧力を背後に抱え気が気でない状態なのでしょう。この地域でよく指摘され、引き合いに出される言い伝えの一つに「中国人の糞を嗅がされるなら、米国人のでも欧州人のでも、その方がましだ」という、極めて直裁的、感情的な表現でいささか品位に欠ける話で恐縮ですが、ここまでの恐怖感が実際には先立つようです。米国の狙いは当にこの一点を擽ることに集約されているのではないでしょうか。「対中国包囲網」。今後の東アジアを考える上で避けられない仕組みが構築されようとしています。「ASEAN10」を抱き込めば、後は、インドとモンゴルが残されるだけです。当たり前ですが中国は、やがて次の戦略を考えることでしょう。中国は南シナ海の油田と天然ガスを必要としていますし、そう遠くない時期に大変な困難を抱え込むことになりかねないのでは、と丸腰で気弱な側の者としては心配ばかりしています。

一人ひとりの日本人は、先日の「世界の中の日米同盟」という劇的なまでの関係性の質的変化を、本当にどう捉えたのでしょうか。また、本当に米国と共に危険負担する覚悟はあるのかとの疑問を打ち消すことができません。本当に分からないことに一体化するのです。

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