「箱根駅伝」は劇的だった!
今年も、「箱根駅伝」は、劇的な感動を与えてくれた。亜細亜大学のチームに拍手!
もうすっかり、正月の風景の中心に腰を据えた「関東大学対抗・箱根駅伝」は、ずぼらに正月を過ごす者に、適度な刺激と「競走」による興奮を与えてくれるが、今年の、「箱根駅伝」は例年にも増して感動的だった。
抜きつ抜かれつの争いが、多くの区間で繰り広げられた点で、近年稀に見る大会だった。特筆に値するのではないだろうか。
東京から箱根の山を往復して、その順位を争うというのは、単純にして壮大で、しかもどの場面でも走者の人間味が現れるから、見る側を惹きつけて止まないのだろう。
今年は、これまでのように「絶対に強いチームはない」ということを示すに充分だった。常勝チームは「番狂わせ」と嘆くかも知れない。下馬評では、ほどよい評価を得られず「分からない」チームと揶揄された、亜細亜大学チームは、本当によく頑張ったと思う。決して「稀有の勝利」ではなく、チームの総合力の勝利だった。必要な区間で必要な走者が無理なく着実に走り、確実に亜細亜大学の「タスキ」を繋いだことが勝利に結びついたのだろう。
今年の「箱根駅伝」を観て受けた印象は、どのチームも戦力が均衡していたことだ。どこかのチームが特別抜きに出ていた印象は見受けなかった。
流通業の商品構成と同じで、一つ(一人)だけ優秀な商品(走者)を持っていても勝てない、という明白な事実だ。全体が均衡を保ち、必要な時期に必要な働きをする。その個々の能力が他と比較した場合、それなりに抜きに出ているか、より有効な働きをする場合にのみ、全体が活性化されることを、より強く顕していた。その意味で、同じように長距離を走っても、マラソンと異なり、駅伝競技は、チームの総合力と監督の競技戦略が大きな要素を占めることを改めて実感させられた。
それにしても、5連覇に挑み惜しくも逃した駒澤大学、往路を制し復路のアクシデントに見舞われ勝利を逸した順天堂大学、複雑な走者構成で果敢に勝利へ挑戦した山梨学院大学、伝統の看板を背負い、挑戦を続けた日本大学、中央大学、法政大学、早稲田大学。下馬評では筆頭候補とされた東海大学。この他11大学も、それぞれの持ち味を充分に発揮していた。
ずぼらな観戦者は、走者の汗をテレビ画面で見守りながら、東京(大手町)から箱根(芦ノ湖)までの風景を同時に見守ることができた。エントリーされた学生諸君と関東大学陸連の皆様に深く感謝致します。大きな感動をありがとうございました。
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