ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第53号
ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成18年3月11日 土曜日 第53号
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■ こんにちは!!
今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。
翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り 言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。
誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>
尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。
ベトナム・ニュース その53 今週のヘッドライン
* 3月06日(月) ベトナム有望な観光地としてランクイン
* 3月07日(火) サービス産業の輸出に期待
* 3月08日(水) 密輸対策技術開発補助の覚え書き
* 3月09日(木) ベトナム鍋物屋横町
* 3月10日(金) ノイバイ空港鉄道?
* 3月11日(土) バイオに飛びつくダボハゼになるな
3月06日(月) ベトナム有望な観光地としてランクイン
* ベトナムは世界の観光地100選の中でふたつのリストで栄えある10位にランクインした。フューチャーブランドファーム社のリストに因れば、ベトナムは最も観光地開発が進み観光産業が向上した国として紹介された。リストは年間の観光分野の統計と世界的な観光地調査の結果に加え、各国で観光業界に従事する旅行専門家の意見が添えられており、更に業界向けに旅行トレンド・旅行の動機付け・今後の課題及び機会などが網羅され、対象国の芸術・文化・歴史・会議場の施設・ビジネストラベルなどにも言及しているものだ。
イタリア・オーストラリア・アメリカなどはリストの高位につけており、最も重要な旅行先ブランドとなっている。フューチャーブランドファーム代表Jean-Louis Dumeu氏に因ると、リポート結果は旅行者の潜在需要を呼び起こしリスト掲載対象国が客観的に観光分野の開発・発展の指針作りに役立つものになるだけに留まらず、ビジネス・輸出産業・投資まで長期的な機会を創出するものとなるだろうと胸を張る。フューチャーブランドファーム社は現在17の国に窓口を設け戦略的ブランド開発業を展開している。
昨年、ハノイ市がアメリカの旅行雑誌Travel & Leisureが行った「アジアのベスト旅行都市」調査で5位にランクインし、2005年にハノイ市が観光業収益で11tドン(US692m$)を計上し、110万人の観光客を迎え、ベトナム観光にやってきた外国人観光客の実に32.16%の数字であった。
(辛口寸評)
このところベトナムの観光地開発は外国投資も活発化と相まって急速に進展している。筆者などは、在越歴が長く以前 訪問したイメージが既成化し、観光やビジネスでベトナムに訪れる人に対し、ついついその当時の印象でしか語らない傾向が最近まであったが、加速度的に変化の波は都市部ばかりか観光地も呑み込んでいっている。今は出来るだけインターネットや旅行書籍などの媒体を使い最新情報を仕入れておくようにしているが、近い将来、ハーロン湾・フエ・ダラット・ニャチャンなど主立った観光地を再度、この目で観に行きたいと考えている次第だ。
3月07日(火) サービス産業の輸出に期待
* 商務省の予測に因ると、ベトナムサービス産業の輸出量は2006~10年の間で平均16.3%の伸び率を示し、国庫にUS12b$をもたらすだろうという。特に、保険・逓信・金融・海運業などで21.5~29.3%の高い伸びを稼ぎ出し、各業界で、それぞれUS470m$からUS550$の輸出売上げ高を記録するとしている。伸び率が既出の業界と比較してやや劣る観光業界についても、国家の重要な稼ぎ頭のひとつと商務省は認識しており、仮に年間10%増の外国人観光客がベトナムに訪れることによって、2010年の年間来越者数が600万人を越せば、売上げはUS3.2b$となるという。
労働者輸出分野に於いては、総額US3b$を見込んでおり、年間7~8万人の出稼ぎ海外労働者の派遣を目指している。海運・空輸に関しては海運がUS1.1b$、空輸がUS900m$の売上げを予測している。過去数年に渡り見込み外れのソフトウエア分野だが、商務省は尚、2010年度までのソフトウエア輸出額売上げUS300m~400m$があると前向きな姿勢を崩していない。この強気の裏にはベトナムソフトウエア産業についてアジア・太平洋コンピュータ連盟の好評価が起因している。
ベトナムは現在、ソフトウエア生産国並びに地域の中で25位にランク付けされており、アメリカ及び日本市場への参入は、僅かに中国・インド・韓国の後塵を拝しているに過ぎないからだ。
貿易専門家はコンサルタント業のような投資関連サービスの育成に力を入れベトナムへの外国投資を急速に拡大すべきであるという。
現状に於いては未だベトナムは外国投資家の需要に応えるレベルに到達しておらず、商務省が主体となりこの分野での積極的な関与と拡充に努めるべきだと指摘する。
昨年、ベトナムのサービス分野の総輸出額はUS5.65b$で、目標値よりUS1.65b$多く達成した。
(辛口寸評)
IT・保険・金融・観光・物流。何れをとっても今後益々、ベトナムは経済発展に伴い拡大が予想される。しかし、未だ国内においての資金調達率が弱く、外からの資金を投入しないことには成長スピードの加速におぼつかないのが現状である。これを飛躍的に促進させるには、一にも二にもベトナム共産党並びに政府の積極果敢な行政改革及び投資がし易くなる環境整備を行って行くしかないであろう。間もなく、書記長を残し首相・大統領など主要閣僚が後進に道を譲り引退する。改革の流れを止めることなく、後に続く指導者たちがより一層、奮起し興国に邁進して貰いたいものである。
3月08日(水) 密輸対策技術開発補助の覚え書き
* 政府系詐欺防止機関はスイスのSICPA社と密輸対策技術開発補助の覚え書きに調印した。覚え書きには、商務省副大臣Phan The Rue氏とSICPA社代表執行役員Maurice Amon氏が署名し、2007年から同社が展開する“Viettrace アンチ密輸&税強化”システムが運用されることになった。Viettrace システムはSICPA社が運営するSICPATRACEシステムを修正・転用したもので関係当局にハイテク武装させ違反者の摘発及び取締に役立たせるものだ。SICPATRACEシステムは、データ管理・暗号化・認証・商材の追跡・書類の価値などを認定させることの可能なセキュリティー対策システムを指す。
高度なデジタル暗号化により荷主の追跡・特定が可能で、コードをスキャンするとたちまち暗号化されたそれは中央のサーバに送られデータとの照合がなされる優れもの。Amon氏は、今回の契約に因ってベトナムは今後二年間、アジア域内の密輸に対して高性能な装備を得たのも同様で、先ず密輸タバコ市場の排除に功を奏することになるだろうと語った。現状、密輸タバコ排除が政府の緊急課題であるが、このシステムは食品やアルコール・薬などにも適応可能だ。
SICPATRACEシステムはブランド品保護にも有益で、偽ブランド品が流通経路のどこから持ち込まれたかを特定し探し出すことも容易になるという。
(辛口寸評)
スイスのSICPA社については日本でも伊藤忠商事が代理店契約を結んでいるので、詳細については同社のサイトをご覧頂くのが手っ取り早いだろう。
http://www.itochu.co.jp/main/news/2004/news_040526.html
しかし、上に政策あれば下に対策ありのベトナムである。普通考えられない方法で、システムを破られる可能性もなきにしもあらずだろう。
システム導入後、この件については注視して行きたい。
3月09日(木) ベトナム鍋物屋横町
* 私の友人Haiは、冗談半分にPhung Hung通りのことをLau Street(鍋物横町)と呼んでいる。実際、一歩この通りに足を踏み入れるとそこは鍋物屋が立ち並ぶ鍋好きには堪らないスポットなのだ。鍋好きなベトナム人にとって鍋物は単なる料理のひとつではなく、料理の儀式といえるものなのである。気の合う仲間たちとブイオンで味付けされた鍋を囲み、肉・シーフード・野菜・豆腐・麺などの新鮮な食材を足して行く。ハノイの冬は寒く、湿度が高いので鍋物は特に重宝されるのだ。鍋物屋は市内の至る所に出来ている。
しばしば民間貿易会社に勤務するMaiとLanは仕事帰りに、それぞれのボーイフレンドを電話で呼びだし、夕食を共にする。「お腹空いたね~ 鍋でも食べない?」とMai。早速、Phung Hung通りに繰り出すと、好みの鍋を注文し至福の時間を過ごす。ハノイの人々は、Phung Hung通りの鍋物と高給レストランの鍋料理を分けて考える。
もちろん通りの鍋物は安価で人気が高い。鍋物の歴史は浅く近年、中国人によってベトナムにもたらされたという。丸い鍋の形は温もりと統合の象徴と信じられ、ついでに云えばひとつの鍋に入れられた数々の食材から出る出汁が鍋の味をより引き立ててくれる。
何十年か前にハノイで初めて鍋物が登場したのは高給レストランでのこと。値段も高く四川スタイルで肉は牛肉か山羊のそれが使われた。しかし始めベトナム人は鍋が複雑な料理と映り手を出すものが少なかったが、徐々にパーティーの献立のひとつとして庶民の生活に浸透していったのだ。
「さあPhung Hung通りに行きましょう」と鍋グルメのLan。空には星々が瞬き、その下には大勢の客で賑わう鍋物屋がずらりと並んでいる。ある店はネオンサインが輝き、可愛らしい名前をつけ、またある店の名は単純にハウスナンバーだけのものもある。価格は鍋の種類に拠っても異なるが、凡そ8~10万ドン(US5~6.25$)で4人前といったところだ。鳥インフルエンザで騒がれる前は、鳥鍋も人気アイテムのひとつだった。
鍋物屋にとってビジネスは好調だが、問題がないわけではない。
当局に拠れば、鍋物屋は午後6時を過ぎる頃になると歩道一杯にイスとテーブルを並べ出すために歩行者が本道を歩かなくてはならず、この傾向は2年前から始まったと所轄の警察官はいう。加えて、食の衛生や安全面にもやや問題があるといわれている。鍋物屋は銭儲けする権利を否定するものではないが、市民としてのモラルを保持し、ハノイの街を美しく保つようにしなければならないとHaiさんは結んだ。
(辛口寸評)
ベトナムの鍋の歴史が比較的新しいものだったなんて、今日、初めて知った。我が家でも時折、家族やスタッフを連れて街の鍋物屋へ出かけ、その時々の好みの鍋を皆とつつく。最近は、もっぱら山羊鍋が、かみさんのお気に入り。本来、筆者はシーフードが好きなのだが、40を過ぎたこの頃は、あっちの方も減退傾向にあり、昔ほど街で悪さをしなくなったのだが、どうもかみさんには今ひとつ不況な様子。親しい人達と鍋をつつけば笑顔も弾けるものだが、その後のことを考えると鬱になりそうだ。
3月10日(金) ノイバイ空港鉄道?
* ベトナム運輸大臣は、ハノイ中心部から北部Vinh Phuc省のNoi Bai国際空港間の鉄道敷設事業を承認した。Dao Dinh Binh運輸相は、この事業に対する支持を日本の国土交通省代表団とベトナム鉄道行政部・ベトナム鉄道会社及び空港当局代表が臨席する席上、表明した。敷設計画書に拠れば、2020年までにThang Long橋から市内鉄道ネットワークに軌道を繋ぐというもので、運輸相は国交省に建設コストなど詳細を網羅した報告書の提出を要請した。
(辛口寸評)
やっとハノイ市内とノイバイ空港間が鉄道で結ばれるかと、喜び勇んで記事を読んだが、内実は具体的に何も決まっていないものだった。取りあえず日本の国交省も絡むということで恐らく技術面でのサポートを受け持たされるのだろう。費用に関しては、もちろん外務省のODAが供与されるのは想像に難くない。いずれにせよ2020年に完成予定の青写真はあるらしいが、現在のベトナムビジネス・観光需要を考えるともう少し前倒しで建設を急いでも良さそうなものである。
3月11日(土) バイオに飛びつくダボハゼになるな
* ファンバンカイ首相は最近、向こう15年間の農業・僻地開発分野でのバイオテクノロジー開発・育成プログラムに1 tドン(US62.9m$)を費やすことを承認した。三段階からなるこのプログラムは、遺伝子工学技術を応用した植物及び家畜の開発実験、そして微生物に拠る農産品の生産性を向上を目的としている。
2010年まで行われる予定の第一段階で、科学者はバイオによる農産品の栽培・育成方法を確立させ、この方法を適用させることにより、穀物栽培や家畜の飼育が向上し農家にとって効果的な農営を促し高収益化をもたらすことを目指す。科学者たちは今後5年間で8種類の米と2種類のトウモロコシ、それに2015年を目処に家畜用ワクチンの開発を見込んでいるという。農業分野で活躍する80名の博士と500~1000名のバイオ技術者が、今回のプロジェクトの為に特殊な訓練を受け、これを機に研究所の多くが将来の技術開発に向けアップグレードされるという。
2011~2015年の第二段階では、最新バイオ技術取得の焦点を当て、50の国際協力プロジェクトから最新バイオ技術の移植・導入などを促し、ベトナム人科学者が最新技術に容易にアクセス出来るようにするというもの。20~30%の農業収入増加を目指し、バイオ農産品を促進する市場調査及びバイオ関連商材のバイオ技術市場がベトナムで形成されるという。計画によれば2020年には、ベトナムで栽培される農産品の半分がバイオ農法によって生み出され、同時に、この時点でベトナムの遺伝子工学が東南アジア地域に於いて最も進んだ産業として確立することを期待しているという。
この目的を達成するに政府は、バイオリサーチや開発プログラムを積極的に養育して行く必要があると同時に、他の産業(国営企業・外国企業・国際組織など)から資金の投入が鍵になるだろう。政府はこのプログラムに対し、新たな政策作りの準備に入り、バイオセクターの繁栄を新規バイオ技術特許保護などの手助けをしつつ、国際機関と連携し公共に対するバイテク農産品が如何に優れたものであるかを啓蒙してゆくことが大切である。
(辛口寸評)
バイオテクノロジーを駆使した農産品の開発育成にベトナムも参画してゆくという。新技術を対応し、国民の生活が向上する施策は積極的にトライしてみることは大切だ。しかし、現在、先進諸国間ではバイオ農産品の安全性は未だ確立されていない状態にあるのが実状で、人体に何某かの影響をもたらすのでは懸念されている今日、果たしてベトナムが、この技術に飛びつくことが良いかと考えたとき素直に喜べるものではない。
アメリカは既に生産される農産物の半数が何らかの形でバイテクが応用されたものと聞く。日本もそれらを輸入して消費しているわけだが、アメリカは取りあえず銭になることなら戦争を起こすことも辞さない国で、昨今のBSE問題でも取りざたされているように、極めてグレーゾーンが高い。筆者は、以上の理由からベトナムはバイテクについて研究段階だけに留め、暫く生産はすべきでないと考えている。
以上
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