ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第55号
ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成18年3月25日 土曜日 第55号
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■ こんにちは!!
今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。
翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り、言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。
誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>
尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い、その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。
ベトナム・ニュース その55 今週のヘッドライン
* 3月20日(月) 共産党機関紙「人民」創刊55周年記念
* 3月21日(火) ベトナム初の国家遺産指定村
* 3月22日(水) アセアン域内商材の特恵待遇具体化
* 3月23日(木) 地に足をつけたミスコンの女王
* 3月24日(金) ダイオキシン 現在進行形
* 3月25日(土) 鳥インフルエンザ 外からの脅威
3月20日(月) 共産党機関紙「人民」創刊55周年記念
*ベトナム共産党機関紙 Nhan Dan「人民」は長く全てのベトナム人民の信頼の置ける情報誌として国家建設に寄与してきたが、このほど3月11日に創刊55周年を向かえハノイで記念式典が執り行なわれた。「人民」が創めて発行されたのは1951年3月11日、共産党指導部に率いられ総ての社会階層から人材を集め侵略者を批判し、数々の勝利の配信を行ってきたと、党中央政治局員Phan Dien氏はいう。
そして過去20年間に亘るドイモイ(刷新=改革・開放政策)において、同紙は共産党及び政府から与えられた全てのタスクを遺漏なく発揮。社会の光と影も詳らかに報道し、庶民の声を代弁し、特に役人の汚職や国家の敵と対峙し採り上げられた話題ひとつひとつが興味深く且つ、正確、然れども、党のガイドラインに忠実であり、その姿勢は他紙の模範で在り続けたとDien氏は付け加えた。ただ政治局員は、編集部やその他同社スタッフに、今後は読者に国内外でのベトナムの発展に関するより深く掘り下げた紙面作りをして行くよう注文をつけることも忘れなかった。
同紙編集長で、党中央委員でもある、Dinh The Huynh氏が「人民」の歴史概要を語ってくれた。「「人民」は、55年前 第二回国会において、それまでの機関紙 Su That(真実) を引き継ぐ形で新しい国家機関紙として承認され生み出されました。共産党の代弁者として当時、ベトナム革命新聞の創始者でもあったホーチミン大統領に率いられ、「人民」は共産党文化・イデオロギーの木鐸として機能し常に最前線での取材活動を行って来たのです。爾来、記者は勿論の事、編集者、その他大勢のスタッフたちは、この教えを守り伝えて来たわけです。」とHuynh氏。創刊当時、「人民」単体から始まった媒体だが、今日では質の高い情報誌を世に送りだしており、ネットでベトナム語及び英語バージョンまで配信するまでになった。そしてこれまでの功績が国家より高く評価され、労働勲章・功一級勲章・ホーチミン勲章・金星勲章、それに労働英雄称号を与えられている。
(辛口寸評)
共産党系機関紙といえば中国の人民日報のように党や政府の全くのお抱え代弁者でしか過ぎず、ここベトナムでも「人民」を読む人は、はっきり言ってあまり多くないし、人気もない。この新聞の唯一の利用価値はなにか!といえば、それはずばり行間から野望を持った役人たちが、共産党中央や政府内部での主導権争いの模様を推測し、誰に付くべきかを検討する為の判断材料のひとつとして役立つことぐらいなのだ。尤も、外国人外交官やビジネスマンも直接、仕事に絡んでくる場合、是非、読み解いておくのは悪くないだろう。
現在、ベトナムで庶民に人気の在る新聞は北部がバオ・タンニン「青年新聞」そして南部がトオイ・チェ「若人」の二誌だ。どちらも日常の身近な話題から、汚職やマフィアの社会悪を積極果敢に取材し、その実力は汚職役人の摘発に結びついたり、悪人の逮捕に繋げたりと読み手の溜飲を下げている。特にトオイ・チェの歴代編集長は今に至るまで、しばしば命を狙われるような事も何度かあったが、取材姿勢を変えることなく社会の木鐸として他紙と比べれば機能している方だ。因みに、ベトナムには、もう一誌、内務省が発行するコンアン「公安新聞」が人気である。
特にベトナムの御馬鹿な犯罪を詳細に網羅し、猟奇殺人事件などグロテスクな写真付で掲載されているので、話題には事欠かないのだが、残念ながらこれは国家の恥でもあるため、国外輸出は禁止となっている。もちろん、筆者のニュースでも取上げたいのはやまやまなれど、強制退去させられては適わないので、今のところ翻訳はしていない。
3月21日(火) ベトナム初の国家遺産指定村
*中世の佇まいを残す北部Ha Tay省のDuong Lam村が、この度、文化情報省によって国家遺産に指定された。この村はハノイから西に約60キロにあり、1200年の歴史を持ち多くの民家が400年前に建てられたものだ。
Phung Hung王 (?-800) とNgo Quyen王(896-944) は、この地で産湯をつかい村の歴史に名誉を飾った。二人の男は北部からの侵略者たちを撃退すると、独立を勝ち取り玉座に収まった。二人の死後、村人たちは彼らの功績を讃え、お寺を建立し奉ったのだった。
この村の家屋はラテライト煉瓦作り3~4世紀前に建てられていることで知れ渡っており、ラテライトとは北部地方で産出する風化した玄武岩のことを指す。「我が国初の国家遺産に指定され感慨もひとしおです」と語るのは、Ha Tay省人民委員会文化情報課Dang Van Tu課長。Ha Tay省人民委員会は、このほど5月19日に今後2020年にかけてDuong Lam村の修復と保存事業を立ち上げる。事業予算は凡そVN200 bドン(US12.6 m$)とのこと。Duong Lam村の歴史的価値はもちろんの事、学者たちにとって中世村落の成り立ちや農法をしるうえで重要な遺産となることだろう。
(辛口寸評)
個人的な話題で恐縮なのだがDuong Lam村というのは、筆者のかみさんの父方の出身地であたる。残念ながら未だ一度も足を踏み入れた事がない。この機会に次回、ハノイ出張時には足を伸ばして来ようと思う。
3月22日(水) アセアン域内商材の特恵待遇具体化
*ベトナムは凡そ1万種に及ぶアセアン諸国からの輸入商品の関税率の引下げを2013年までに行って行くと、財務省は最近発表した。同省は、引下げ対象商品をリストに纏め今後、8年間に亘り地域内相互特恵関税同意協約に基づき0~5%の特恵措置を与えて行くとしている。特恵対象となる1万種類の商品の内のいくつかが年内中にも特恵待遇が得られるだろうと見られている。
自動車のバンやピックアップトラック及びその他 完成品並びに半完成品商用車の輸入課税は2006~7年で20%、2008年には10%、そして2009年には5%と段階的に引き下げられて行く。今回の措置は1992年にアセアン諸国でとりきめられたアセアン自由貿易協定の一環として実施されるもので、域内の関税障壁を撤廃し、域内に暮らす5億人の消費者へ共通の市場を確立して行く事を目的としている。
既に2003年には、ブルネイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイの6カ国間でほとんどのカテゴリーの商品に対し、0~5%の課税障壁が取り払われている。ベトナムでは2006年より、引下げを段階的に推し進め2010年までに上述の6カ国間との障壁を撤廃し、2013年を目処に残るラオス・ミャンマー・カンボジアとも同様の措置をとるとしている。ただ、特恵を与える条件として対象商品は少なくともその構成部品の40%が域内で製造されたものでなければならないとしている。
(辛口寸評)
弊社も弱小菓子メーカーではあるものの、将来のアセアン域内での商売に向けた商品開発を取り組んでいるところだ。先ず、手始めにベトナムの隣国カンボジア進出を模索中であり、既に現地パートナーの選定を終え、今月、下旬には契約書を交わすとこまで漕ぎ着けた。市場経済規模でASEANは、NAFTAやEUに劣るものの消費人口だけを見てみれば、記事にも書かれていたように5億人 これは先の二つの地域を上回るものであり、今後10~20年先を見据えた商売を構築して行けば、必ず更なる拡大・成長を遂げるもので非常に楽しみである。
中国市場も魅力的ではあるが、如何せん近年、同国内に於いて共産党の指導力は低下し続けて下り、今後、共産党崩壊も囁かれている現状、アセアンがこれからも中国をカウントしない域内市場の確固たる確立は独自性を保った一個の商圏として世界経済の重要な担い手として成長して行く事と信じている。
3月23日(木) 地に足をつけたミスコンの女王
*今年24歳になる女子大生のVu Nguyen Ha Anhさんは、この度、今月初めロンドンで開催された国際モデルコンテストでみごと優勝した。コンテストはロンドンとマイアミに拠点を置く、モデル派遣会社Glamour Fair社と同じくパリに拠点を置き活動するA La Carte社の二社共催で組織されたもの。毎年恒例のこのコンテストは新人モデルを発掘し、上位入賞者は、イギリス・アメリカ・フランスでモデルとして活躍が期待されており、コンテスト参加者の多くはヨーロピアンで、Ha Anhさんはたった一人のアジアからの参加者だった。
Ha Anhさんは英語の勉強をする為にハノイにあるアムステルダム高校に通いそこでイギリス留学の奨学金を手に入れた。彼女は魅惑的な歌唱力を持っていたのが幸いし、一年間、ロンドンにあるイギリス音楽アカデミーの奨学生としても学ぶことが出来たのだった。現在はリーディング大学に在籍し、ビジネスを学ぶ4回生。
高校時代から彼女は度々、学生ファッション&音楽ショーなどに招かれ歌や演劇を披露してきたものの、プロモデルとしての経験は全くなかった。アマチュアモデルとしては、ベトナムで有名なデザイナーVo Viet ChungやTon Hieu Anhの作品を身に纏った経歴はあるものの。。。昨年12月、彼女はホーチミン市で開催されたミス・ベトナムではトップテンに入賞し、ナイスボディー部門で優勝している。
「私のメイクアップにVersace and Valentino fashion showsで腕を磨いてきたKevin Nguyenさんが担当してくれ運が良かったわ。後は全力を尽くしただけ。私にとって最も価値ある商品は、審査員の人々が私を押してくれた事それが自分自身の自信に繋がりました。」と、Ha Anhさん。コンテス後、彼女は既にいくつかのモデル会社から仕事のオファーを打診されているそうだが、未だ引き受けるかどうか決めかねているという。というのも、卒業試験が控えて、それにパスすることが当面の課題だと、微笑んで言った。
(辛口寸評)
ベトナム女性の面目躍如と言ったところだろう。世界的にベトナム人女性の美しさに対し高い評価を与えて貰えることは、筆者と全く関係がなくてもベトナム人を嫁としている者として鼻が高い。ベトナム国内でも近年、ミスコンが盛んになってきているが、国内の場合、参加者本人の実力以外で美の優劣が決まることが多い。ここでもコネのあるなしが物をいう。だからこそ、そのようなものが存在しない第三国で開催されるミスコンは正真正銘の"美"のお墨付きが与えられたものと素直に喜べる価値がある。さて、このHa Anhさん、有名な賞を得、モデルとして仕事も舞い込んで来ているようだが、学生の本分である学業を大切に優先する姿勢自体、内も外も美を放つ、これこそベトナム人女性の見目麗しさの体現者なのだろう。おじさんとしては大いに惹かれてしまう(笑)
3月24日(金) ダイオキシン 現在進行形
*ベトナム戦争が終結して30年が経つものの、ベトナムの傷は未だ完全に癒えていないと、Nguyen Thi Binh前副大統領は述べた。特に、アメリカ軍やその同盟軍の枯葉剤撒布による奇形児の誕生、そして土壌汚染は今も続いているのだと前副大統領は西湖湖畔の商業連合ホテルで国内外の科学者を前に発言したのだ。
ベトナム枯葉溶剤被害者の会の名誉会長でもある前副大統領は、生活環境は向上しつつも、ダイオキシンによる被害は今も人体・環境・経済発展に暗い影を落としており、国中の世代を超えた多くの人々が苦しんでいるのだといった。コロンビア大学の科学者の発表によると、ベトナム国中のダイオキシン被害者数は280万人に達しており、別途480万人が何らかの影響を人体に受けているという。一旦、発病すれば死ぬまで痛みに苦しめられる病気なのだ。
今回の会合は‘ベトナム枯葉溶剤被害者の今後'と題し2日間の日程で30名の科学者の報告によって開催され、社会経済化の進むベトナムに於いて今後の人体や精神に及ぶ影響について意見交換がなされると同時に、被害者救済についても話し合われた。会合には200名に及ぶ人々が集まり、この数は主催者側予想の実に二倍に当たった。
(辛口寸評)
ついつい経済面の発達や進歩だけが日々大きくクローズアップされるベトナムだが、ダイオキシン問題は未だ解決されない負の遺産なのだ。この遺産はベトナムばかりかアメリカも共有しており、越米国交正常化以後、アメリカも国を挙げて救済措置を講じ基金を設立し、資金の投下し、対応を採っているものの、如何せん相手は目に見えぬダイオキシン。数十年何の対策も採られてこなかったそれは、着実に土壌を汚染し、河川を汚し、そして人体に静かに蓄積されてゆく。
問題は、目に見えるダイオキシン被害者救済に留まるだけでなく、根本的な土壌改良をしてゆかなければ、汚染の被害は今後も着実に広がってゆくということなのだ。もちろん、ベトナムに住む以上、ベトナム人ばかりか在越外国人にとっても事は深刻なのである。確かにベトナム戦争はアメリカにより引き起こされたのは事実である。加害者責任が付きまとい、この問題を一刻も早く処理しなければならないだろうが、ここはアメリカだけの問題とせず、日本を含めた先進諸国が共同歩調を取り、事に当たってゆく事が求められるのではなかろうか。
3月25日(土) 鳥インフルエンザ 外からの脅威
* 密輸でベトナムに持ち込まれた鶏が原因で、わが国は新たな鳥インフルエンザの危機にあると、Trinh Quan Huan保健相は警告し、農林・僻地開発省や他の関連関係機関が協調し、国境での鶏持込に監視の目を光らせてほしいと要請した。多くの家禽類が検疫を受けず、我が国に持ち込まれれば、伝染病の危険はより一層高まるのだと付け加えた。WHOによれば、H5N1ウイルスが中国南部ベトナム北部国境沿いの自治体で最近、発見されているという。検査官に因れば、現在多くの鶏が中国から持ち込まれ、ベトナムの業者にキロ当たりVN5000ドン(US0.30$)で取引され、仲買人業者は、それをベトナム市場でキロ辺りVN40,000 ~50,000 ドンで再販しているといい、これまでに今月だけでも5.2トンの鶏と原産地不明の卵15万個が、北部Quang Ninh省で摘発され、償却されたとのこと。今週始め、Cao Loc 区の市場監視チームとLang Son省Bao Lam国境警備隊は、4.3トンの密輸鶏の摘発を行ったものの、今も密輸業者たちは手を変え品を変え家禽をもちこもうとし後をたつ気配を見せないという。
ベトナム・タイ・インドネシアの三国はタミフルを採り入れ実験的にインフルエンザ患者に投与しており、ひとつのプログラムとして共同歩調を取っている。WHOとアメリカ保健研究所が推進している、このプログラムでは、人体への抵抗力を増すために一日辺りの投与量を通常の二倍にあたる150mg ~300mgを使用するものだ。増加した使用量は、既に動物実験に拠り成果をあげている。但し、タミフル使用の副作用として患者の5割に何某かの精神的な疾患が現れるという。
(辛口寸評)
ベトナムの場合、商売人のモラルハザードは著しく低い。この為、売れて利益が上がりさえすれば何をやっても構わないと言った風潮が蔓延っている。
これは個人に限ったことでなく、立派な法人格を持った企業でも同じことだ。このような考え方は、何もベトナムだけではない。中国は更に輪をかけた存在で、キロ40円程度の安値で中国から入荷してくるような鶏なんて、当然「わけあり」だろうし、もう少しはっきり言えば「ビンゴ」商材だろう。今更、鳥インフルエンザに好んで罹るような人はベトナムにはいないだろうが、「安さ」が絶対的価値を持つ、この国で、知らず知らずにあたりつきを口にしてしまう事は充分考えられる。このため、ベトナムに暮らす外国人として、注意すべきことは必ず、検定マークが入った鶏肉や卵を市場ではなく、スーパーなどの信用が一先ず置けるお店で当面、手当てすべきだと思う。
以上
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