ベトナムの発展は、次の5年間が勝負どころだ!
ベトナムが、1986年から始めた経済開放政策から20年が経過した。
ベトナムは、この間、当初の5年は塗炭の苦しみの連続で、「極度の貧困を克服」する上で、遮二無二、改革開放政策への取り組みを余儀なくされた。次の5年の間に、米国が「経済制裁」を解除したことで、先進各国はベトナムへの投資を組織的に開始した。さらに次の5年間は、最初の工業化に伴う投資効果が成果を見せ始める時期となった。そして、ここまでの5年間は、成長への離陸が形になり姿を見せ始め、ベトナムの人々に効果的な自信を与える期間となった。
ベトナムの開放改革政策は「貧困を平等に分かち合う社会から、豊かさを個々人が追究する社会へ、大きく転換し変化」したと考えられる。(ハノイの姐御の解説)
現在、ベトナムの各地には、「国による幸福」から「自らの手による幸福」を追究する人達のエネルギーが溢れている。そのエネルギーは爆発を繰り返し、より大きなエネルギーに統合され、より巨大な経済発展のエネルギーに転じられている。
各国からベトナムへ提供されたODAは、社会基盤の形成に多くの効果を見せている。いろいろ揶揄する国もあり、外国から喧しく批判的に言い立てる人達もいる。しかし、どっこい、ベトナムは、そんな雑音に惑わされるような柔な国ではない。
次の5年を担う、政治の首脳人事は、当コラムの想定どおり合意された。充分な取材もせず、単に横に習えで深い視点もなく批判的だった日本の報道陣も、掌を返したように礼讃する方向へ、いつの間にか宗旨替えしたのか、中には「強力な政権」だと茶坊主に成り代わったモノまで現れる始末で、いささか閉口させられる。
当コラムは、マイン書記長の留任による、政治的安定を強く支持し、チェット主席(大統領)の就任を祝したい。そしてチェット主席に任命される形で、ズン首相が、カイ首相に代わり政権を担当されることを歓迎する。難しい舵取りをされたルゥォン主席(大統領)は退任され、ホア副主席(副大統領)は留任されるとのことで、大きな変更は生じないと考えます。
ルゥォン主席(大統領)には、在任期間中、数々のご高配を賜り、また大きな名誉を頂戴しました。心より深く感謝を申し上げております。カイ首相にも、多くの場面で格別のご配慮を賜りました。本当に感謝に堪えません。ありがとうございました。
本当に、微力ではございましたが、この間、いくつかの分野で多少なりとも、お役に立つことがあったのであれば、恥ずかしながら、多少は自らの誇りとし、かつ嬉しく存じます。
次の時代を担われます首脳の皆様が形成されます、数々の施策の中で、私たちがお役に立てることは、従前と同様、私たちの経験に裏付けられた知恵による微力をご提供申し上げたく存じます。ただただ、調和あるベトナムの発展を願い続ける、日本の友人として努力を続ける所存でございます。
そして、数年の間に目標とされる、「GDP 1000 US$」の達成に向け応援したいと考えます。目標GDPは、日本円換算で、約 9兆円~10兆円 と大まかに算定しておきます。ASEAN の先発国家の中位には、必ず肩を並べられる基盤が整うと想定致します。
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ベトナム国会、新大統領を選出 市場経済化加速へ (産経)ベトナム国会は27日、退任したチャン・ドク・ルオン大統領(国家主席)の後任に、グエン・ミン・チェット ホーチミン市党委員会書記(63)を選出した。新大統領は、ファン・バン・カイ首相の後任の新首相にグエン・タン・ズン第1副首相(56)を国会に推薦し、承認された。
11月に首都ハノイで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や年内の世界貿易機関(WTO)加盟に向け、ベトナムは南部出身の改革派を政府の“顔”に据え、採択から20年がたつドイモイ(刷新)政策による市場経済化の加速と経済発展を図る。チェット新大統領は選出後の演説で「ドイモイ政策の継続に向けて最善を尽くす」と宣言した。(共同) (06/27 21:13) (c) Copyright 2006 The Sankei Shimbun. All rights reserved.
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ベトナム:新国家主席にチェット氏 新首脳人事は南部重視 (毎日)
【バンコク浦松丈二】ベトナム国会は27日、新国家主席(大統領)にグエン・ミン・チェット ホーチミン市党委書記(63)を選出した。また新首相にグエン・タン・ズン第1副首相(56)を選出した。いずれも外資導入が進む南部出身で、改革・開放路線「ドイモイ(刷新)」の加速を重視した形だ。チェット氏は南部ビンズオン省出身。60年代からサイゴン(現ホーチミン)で青年組織を率いてベトナム戦争に参戦した。ドイモイ導入後は南部地域で幹部を歴任、00年からはホーチミン市トップとして外資誘致などに成果を上げてきた。
一方、ズン氏は中央銀行総裁など経済閣僚を歴任し、47歳で第1副首相に就任した若手ホープ。党の次世代リーダーと目され、首相として内政だけでなく外交でも経験を積むことになる。
これまでベトナムは地域バランスを重視して、トップ3の党書記長と国家主席、首相を北、中、南部から一人ずつ選んできたが、今回は中部から一人も選ばれなかった。
毎日新聞 2006年6月27日 18時57分
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ベトナム、新大統領と首相選出・首相にズン第一副首相 (日経)
【ハノイ=長谷川岳志】開会中のベトナム国会は27日、新大統領にグエン・ミン・チェット ホーチミン市党委員会書記(63)を、新首相にグエン・タン・ズン第一副首相(56)を正式に選出した。新しい大統領、首相はともにホーチミン市を中心とする南部の出身者で改革派。ズン新首相は28日に財務相、国防相など新しい閣僚を指名し、国会の承認を経て新政権をスタートさせる。副首相にはグエン・シン・フン財務相の昇格など全員が共産党政治局員となる見通しで、「これまでにない強力な政権が確立する」(地元メディア)との見方がもっぱらだ。
新政権は経済の改革・開放路線をさらに推し進める役割を担う。チェット新大統領はホーチミン市への積極的な外資誘致での功績が評価されており、今後も外資の投資誘致をテコにした経済発展を推進する政策の方向性に変化はないとみられている。 (20:00)
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