ナマのベトナムが分かる、週間ベトナムニュース第75号
ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成18年8月12日 土曜日 第75号
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■ こんにちは!!
いつもお世話になっておりますベトナムから、ニャットアインです。
今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。
翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り 言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。
誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>
尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。
ベトナム・ニュース その75 今週のヘッドライン
* 8月07日(月) 入って安心 私の保険
* 8月08日(火) 悪代官と三河屋の構図
* 8月09日(水) 新しい観光開発
* 8月10日(木) 意図的なプロパガンダ
* 8月11日(金) 公務員襟を糺すか?!
* 8月12日(土) カンボジア農産品関税0%?!
8月07日(月) 入って安心 私の保険
*今年上期の保険部門の総収入は8000bドン(US500m$)に達し、対前年同期で18%の伸びを示し、年末までにこの総額が17000bドンになると期待されている。近年 保険部門の伸びはかなり高く推移しており、平均29~30%上昇しているという。1995年当時は、GDPの僅か0.37%を占めていたに過ぎなかったが、2004年には2%に上昇そして今年は2.5%となると見込まれている。
現在、ベトナムには28社の保険会社が存在しており、その内訳は5社が国営、7社が株式会社、6社が合弁企業 そして残り10社が外資系となっている。これ以外にも約30社の保険関連企業の代表事務所がベトナムに進出してきている。外資系保険会社の存在は地元保険会社へ経営の合理化を促し、顧客獲得の為に必要な魅力的な商品開発に仕向ける結果となっているが、外国企業との厳しい競争に晒されながらも、地元保険会社は効果的な経営を行っており、Bao Viet社等は国内シェアの45%を占めているほどだと財務省保険局Le Quang Binh局長は語る。
来年にはベトナム保険訓練センターの開校する予定で、保険分野で働く人材を育成して行くという。
(辛口寸評)
以前、筆者の会社で損害保険に入ろうと家内に提案した時、彼女は保険については理解したものの、保険料が必要だと話したところ“もったいない”と言われてしまった。彼女にしてみれば、起こらぬ可能性が高い事件に保険をかける必要がどこにあるといった立場であろう。それでも、数年経ったある日 弊社のハノイ営業所に泥棒が侵入し、商品の盗難事件が発生した際、ここでかけていた保険が役立ったことで彼女の保険に対する認識は180度転換したのだった。
最近では、ローカル保険会社から様々な種類の保険商品が売り出され、家内は家族用にいくつかかけている。保険会社から送りつけられるDMも昨今は増え、恐らくベトナム庶民の中に少しづつではあるが着実に保険に対する信頼感が育って来ているのだろう。現段階では都市部での伸びが顕著だが、今後 地方の顧客を取り込んで行けば更なる発展の可能性が保険業界全体に期待されることは間違いないだろう。ただ、気になるのはアメリカがこの分野でのイニシチャブを取ろうと政治力も取り込み虎視眈々と市場席巻を推し進めていることである。これについては、ベトナムローカル保険会社のみならず、アメリカを覗く外資系企業もうかうかとしておれなくなるだろう。
8月8日(火) 悪代官と三河屋の構図
*投資計画省のNguyen Ngoc Phuc副大臣に因れば、最近、輸出入加工区内での給料・労働問題及び健康保険などの待遇改善を求めたストライキ発生件数が増加傾向にあるという。今年上期だけで303件のストライキが起こり、これは昨年の2倍に当たる。ストライキ全体で外資系企業で発生したものが66%にのぼり、その中でも台湾系企業は36.3%、韓国系企業が28%で外資系企業では群を抜いたものだった。
これらストライキの多くはホーチミン市郊外や南部Binh Duong省・Dong Nai省で発生しているが最近ではこれらの傾向が中北部の都市や省などにも飛び火しつつあるとの報告も上がっている。副大臣曰く、多くのこれらストライキは法的手続き上 手順を踏まえたものではなかったが、労働者の要求は合理的であり、ストライキの発生原因は企業側が労働者との労働契約を遵守出来ていないところにあるとする。加えて、外資系企業の給与体系が市場の物価に照らし合わせ改善されないことにも起因していると副大臣はいう。
従業員宿舎の問題も経営者側から長く放置されてきた。例えば、Binh Duong省をケースとして見れば、これまでに整備された宿舎は全体計画数の僅か15%(約15000人分)しかなく、これはホーチミン市の4%、Dong Nai省と比較しても6.5%の遂行率に留まっているといった案配なのだ。労働・傷病兵・社会省労働者賃金課Pham Minh Huan課長は、行政当局がストライキ発生の根本原因を真面目に対処しようとせず、結果的に外資系企業の不正を蔓延らせてしまっていると告白した。
(辛口寸評)
韓国系や台湾系企業の多くは以前からストライキ発生件数が群を抜いて多かった。その多くが暴力を振るったというもので、たびたび新聞紙面を賑わして来た。流石に最近では暴力沙汰は以前と比較すると形を潜めたようだが、それでもこれら企業のやり方は関西弁でいうところの“えぐい”ものであるには変わりない。先ず、賃金の出来高払いが基本給に占める割合が著しく高く、基本的に基本給だけでは生活不可能な低レベル しかも、ペナリティーが多く設けられており、減点すれば給料から引かれてしまう。加えて、ペナルティーの一回当たりの減額は一日分の労賃に匹敵するかそれ以上だ。
また、社会保険などは熟練工を除き殆ど加入させず、未登録で雇用するなんてのは当たり前。おまけに役所が地回りに来ても、賄賂に色を付けその場を取り繕うこともしばしばで、結果的に労働争議となり跳ね返るといった構図が出来るわけだ。考えて見れば韓国も台湾も未だ賄賂が横行している国である。ベトナムでもそれがあれば彼らはツボを心得ているだけに与しやすいというわけなのだろう。勿論、上述の二カ国だけが悪いと言っているのではない。ただ、記事に出された統計結果を真摯に捉えるべきだろう。
8月9日(水) 新しい観光開発
*このほど旅行会社のBen Thanhツーリスト社は、他にはないベトナム旅行を模索している観光客用に岩登り・ワンダーフォーゲルなどの冒険的なツアーを設定した。これらのツアーに参加した観光客は自分の可能性を発見する機会を得られるばかりか、そこから自信を得ることが出来るだろう。Ben Thanhツーリストはユニークなツアーを香港で展開しているASCO社と業務提携を行い今回のツアーを開発したのだ。
ツアー参加費は一人50万ドン(US31.25$)で冒険好きの観光客はBien Hoa市の山に囲まれたBuu Long公園に連れて行かれる。到着後、公園内をトレッキングし、テントの設営。そしてツアーガイドに因る簡単なロッククライミング時の山頂の攻め方やその他諸注意の講習を受け、登頂に必要な知識を得るのだ。最初の登頂が終わると今度はケーブルを張った道を尾根づたいに山から山へ登坂するのだが、興味深くも非常にスリリングである。参加者はヘルメット・グローブ、その他の安全装備に身を包むのだ。
登山は智恵と判断力が必要とされ、ガイドの指示によってツアーが催行される。多くの参加者は初めのうちナーバスになるものの、一旦、登頂すれば全ての不安は達成感に変わりやみつきになること請け合いだという。
(辛口寸評)
ベトナムは観光収入を拡大する為、官民一体となって観光業に力を入れている。多くの場合、リゾート開発などによる大規模なホテルや施設の建設が主となっているわけだが、一方で環境破壊も懸念されている。そんな中で、このようなベトナムの自然を相手にした観光資源の開発は今後も大いに推奨されるべきで、この国にタイに優るとも劣らぬ自然環境が豊富にあるのだから、それらにねずいた観光開発に取り組んで行くことは今後の観光業の発展に多大な貢献をもたらすことだろう。
8月10日(木) 意図的なプロパガンダ?!
*最近ベトナムの多くの若者は大学へ進学することがその後の人生に影響を与えるとは考えていないらしい。また大学生に至っては卒業後の就職は物価の高いハノイで過ごすことはないと考えているという。
故にこれらの若者は、国営企業よりも地方や民間会社に就職を希望する傾向があるというのだ。Tuoi tre新聞が最近 ハノイ大学の学生を対象とした卒業後の進路選択に関するアンケート調査を行った。
結果から浮き彫りとなったのは、43.8%が地方や他の都市での就職を志し、21.6%が故郷に戻り、僅か34.6%がハノイでの就職を希望するに留まったという。これは明らかに学生たちの就職意識に変化が現れてきたといえよう。数年前までは、田舎の金持ちより都会の貧乏人の方がましといった感覚が若者たちを支配し、卒業後は如何に適職でなくても都市での生活を優先させていたほどだ。しかし、今は地元のハノイっ子ですら、都市に留まることが全てではなくなってきている。
ハノイ師範大学の学生Nguyen Trang Thuさんにとっても都市生活第一とは思わないという。「小さな省或いはハノイで働こうが、私の興味は先ずキャリアを磨くことで、兎に角 学んだことを仕事に生かせることが重要なのです。」とThuさん。宣伝ジャーナリズム研究所の学生、Pham Kienさんは地方で働くことに躊躇いはないと語る。「私は新しいことを発見したり、未知の土地を旅したりするのが好きですから、テレビや本などでしか知り得なかったベトナム北西山間部への配属が訓練生として決まっているので今からわくわくしています。」とKienさん。
多くの学生が将来の約束の地に関してハノイや都市が全てではないと考えているようだ。外国貿易大学の学生Pham Thanh Lanさんは、彼女の両親は彼女に国営企業への就職を勧めているが彼女自身は合弁企業への就職を希望しているのだという。「地方の工業団地では人材不足に喘いでいるというけど、我々のような若者がこれらの場所で働けば済むことでは?」とLanさん。
数年前、若者の多くは是が非でも大学へ行くことが必須と考え、偏差値の低い学校を選びそして入学を果たしてきた。しかし、そのような学校を卒業しても仕事はうまく見つからなかった。もしこれらの若者が努力で実力を養い優秀な大学を選ぶなり、職業訓練校への進路を選択したならば、それなりの仕事に就けただろうと思われる。
Thanh Hoa省の高校生Nguyen Lamくんは、大学の入試にパスする自信があるのだという。しかし、家が貧しく弟や妹も多いので彼は大学進学を諦め短大に進むことにした。短大で専門的な知識を学び早く稼ぎ出し両親を助け弟や妹たちの学費を稼ぐのだと胸を張る。多くの高校生は大人たちが考えるように、本人にやる気がありさえすれば大学へ行こうが、短大へ行こうが、職業訓練校へ行こうがきっと成功するとしている。実際、多くの高卒の小説家の活躍は目覚ましいものがあるほどだ。
このような傾向が生み出す効果は若者たちから古いこれまでの進学に対する考え方の脱却を促し、やりたいことに情熱を燃やしたならば、それも成功に導くひとつの要素なのだということを物語っているのではなかろうか。
(辛口寸評)
この記事を読んで真っ先に筆者の頭に思い浮かんだことと言えば、意図的なベトナムの若者に対するプロパガンダでは?ということだった。
というのも、筆者が知る限りベトナムも都市部での生活にあこがれ地方からやってくる人たちの数は年を重ねる毎に今も増え続けているし、都市に対する地方出身者の憧れは強く、一方で都市生活者は都市生活者であることに誇りと優越感を絶えず持ち続けているくらいなので、そう易々とこのような考え方が変わるとは考えにくいのだ。
政府は国民を指導する際 行政的な直接的なそればかりでなく、メディアを媒体として間接的な啓蒙活動を良く採り入れるもので、筆者が冒頭で書いた直感とはまさにこれを指している。この記事から読み取れる内容は、実は地方での人材不足を如何に緩和して行くかの取り組みの一環であること。勿論 筆者は是々非々論で政府の取り組みにけちをつける積もりは毛頭ない。寧ろこのような取り組みはベトナムに進出した外国企業にとって政府の支援とも云えるもので感謝すべき行いであると云えよう。今回は記事の中身はさておき、国民の世論をベトナムが創り出し、国家の運営を図りやすくするために、メディア等も活用し実施しているという好例となるものだ。
8月11日(金) 公務員襟を糺すか?!
*Nguyen Tan Dung首相は全ての役人に対し公金を使用した接待や記念品の受け渡しを禁じた。首相は昨今、公金を記念品の購入や接待に充てることが一般化してきていることを重く見て、公金の無駄と公務員風紀に悪影響を与えかねないとして、今回の措置に訴えたのだ。首相は全ての閣僚及び中央官庁職員 そして各人民委員会委員長に各職場において公金流用を厳しく関しするよう要請した。役所・個々職員はいわれのない接待やプレゼント受領を固持すべきで仮に拒否出来なかった場合においても、上司にその旨、報告すると共に受け取った金銭・プレゼントを法律に基づいて処理しなければならず、違反者は厳罰に処せられると語った。
政府は各役所や各職員に対し彼らが受け取った品物に関する報告を促し、それを正直に行えば規律の減免措置を講じるとしている。首相は財務省に品物の授受に関する規約の制定をさせ、それは公務員倫理法に沿って策定されるという。首相は今後会議や宴会などを公務員が主催する場合は簡素な方法を用い、これに従わない者は厳しく取り締まると結んだ。
(辛口寸評)
首都ハノイは役人の街である。夜の町に繰り出して、そこそこ名の知れたレストランなどへ行くと必ずや、したたか飲んで場に似つかぬ大声で傍若無人に振る舞うグループに出くわす。その中で幹事役とおぼしき人は、「この店で一番高い酒を持ってこい!!」等とえらい景気の良いことを吼える。別に聞き耳を立てる積もりはないのだが、余りにも五月蠅いので彼らの会話内容は嫌でも耳に入ってしまう。そこから彼らが役人であることが簡単に判るのだが、それにしても飲みっぷりといい食べっぷりといい他の席を完全に圧倒している。
ボトル一本100ドルもするようなものを平気で何本も空けている。先ず、これらが彼らのポケットマネーから出ているとは到底考えられず、やはり接待費か或いは賄賂から出ていることは容易に想像がつくのだが、成金趣味的で何とも鼻につく。一般庶民のベトナム人が入ることが出来ないレストランの中の出来事なので表に出ることは少なかろうが、それでもパブリック・サーヴァントとして襟を糺して貰いたいものである。
8月12日(土) カンボジア農産品関税0%?!
*ベトナム政府はプノンペンにてカンボジア産の40品目に渡る農産品に対し0%の関税を9月1日から適用する調印を行った。対象産品は米・コーヒー・ゴムを含み、二国間に跨る17箇所の国境にて実行に移されるという。しかし、一部の米とタバコについては、ベトナム側の新しい既定に沿った輸入割り当てが課せられることになる。カンボジアのKem Sothane商務相が、調印式後にベトナム新聞社プノンペン支局特派員に語ったところで
は、今回の調印が両国の貿易をさらに加速させ、これはカンボジアの貧困を減少させる効果にも繋がるとした。
カンボジア側のカウンターパートベトナム商務副大臣Phan The Rue氏は、今回の調印は関税減率及び免罪は二国間がこれまで取り決めてきたロードマップに従ったものであり、カンボジア産農産物の減税措置は、二国間の貿易傾向を反映したものに加え、ベトナム政府が掲げる近隣諸国との経済の活性化に寄与する政策であると強調した。今回の調印には別のカンボジア商務相Ouc Bonk氏とカンボジア商工会議所会頭Kit Miengと100名を超す両国のビジネスピープルがこの水曜日プノンペンに内揃い行われたのだった。ベトナム商務官は、この際 2007年にベトナム・カンボジア両国はそれぞれの重要基幹産品のトレードプロモーションをベトナム商務省が企画中であることを発表した。
ベトナム・カンボジアは投資環境を向上させ、トレードプロモーションの効果を高め、現在持てる可能性を実現可能なものにして行かねばならないとRue氏が語ると、カンボジア開発カウンシル事務局長Sock Chenda氏は、二国間の貿易を更に発展させるため、カンボジアはベトナムのビジネスにおける優遇政策を立ち上げて行くだろうと返答した。そして現在、審議中で12月に発動予定のBavet・Moc Bai国境で行われるワン・チェック・カスタムポリシーを引き合いに出し、同様な措置は別の四つの国境でも講じられるだろうと付け加えた。
今年上半期の二国間の貿易額はUS417m$に達し、対前年比で28.7%増を記録し、今年度中に取引総額は、US900m$を突破すると見込んでいる。
(辛口寸評)
今回、ベトナムが部分的とは言え40品目に亘るカンボジア産特定農産品の関税率を0%に至った経緯は定かではないものの、以下の3つのことが考えられる。1つめは、アセアン域内における将来の非関税障壁撤廃に備えた練習、2つめは、記事にも書かれているようにカンボジア農本経済の自立と活性化の手助け(これにより恩を売っておく)が挙げられる。尤も重要な目的はベトナムが明確に農業国から工業国への脱却を計り、その為、国内需給だけでは将来不足が見込まれる農産品の確保をカンボジアからの恒久的な輸入によって補おうとする意図が存在するわけだ。とは言え、表面上、関税を撤廃すると言っても、ベトナムにとってはこれまでカンボジアから闇で流れてきた農産物を考慮すれば、税率を0にしたところでカンボジアに恩を売るだけで今更、痛くも痒くもないのが本音だろうが、、、。
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