ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第79号
ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成18年9月9日 土曜日 第79号
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■ こんにちは!!
いつもお世話になっておりますベトナムからニャットアインです。
今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。
翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り、言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。
原則、日本のメディアに掲載されるような記事については余程のことがない限りここでは取り上げません。
誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>
尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い、その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。
ベトナム・ニュース その79 今週のヘッドライン
*9月04日(月) 狐と狸の外交思考
*9月05日(火) カンボジアでベトナム文化週間
*9月06日(水) 第三回ベトナム自動車ショー
*9月07日(木) 苦節20年!警察官に化けた強盗
*9月08日(金) ベトナム航空拡大と増資
*9月09日(土) 読めよ 増やせよ
9月04日(月) 狐と狸の外交思考
* 中国はベトナムと共に共通の利益を追求するために中国企業家たちがベトナムのそれらと経験と支援を行えるようにして行きたいと、温家宝首相は語った。このコメントは先週火曜日ベトナム共産党Nong Duc Manh主席の歓迎会の席上述べられたものだ。中国政府は規模が大きく信頼に足る中国企業のベトナムへの投資推進を促して行きたいとし、これにより越中の貿易収支バランスの是正に寄与させたいとの意向を明らかにした。また温首相は2010年までに中国が二国間貿易額目標値をUS10b$に設定したと付け加えた。
中国は今後もベトナムに対し資金の無償援助、与信供与、文化・観光・諸訓練協力を続けて行くと表明。温首相は中国のベトナムWTO加盟への支援を断言すると共に、中国が培ったWTOでの経験をベトナムと共有したいと声を大にした。全人代議長、呉邦国氏との会合では呉議長は両国の立法機関、特に法整備に於ける情報交換での協力関係の重要性を強調し、これらが加速推進されることにより、両党のリーダーシップ・法の執行と人民の権利の自制に大いに役立つものとなるだろうと述べた。中国は、越中共通の開発課題および相互利益拡大のため協力協定の促進中のベトナムと今後とも緊密に協力することに合意した。
人民政治顧問会議(PPCC)のJia Qinglin議長は、ベトナム祖国戦線とその参加組織との協力および交換の拡大をPPCCとその関連組織は望んでいると彼のゲストに語った。そしてJia議長は両国が一緒になって越中の結びつきに関する教育の強化を促すプログラムを創造・実行し、共同で行って行くことを提案した。Manh主席は胡錦涛大統領の招待によって実現した今回の訪中を心より嬉しく思うと謝意を述べた。そして、中国共産党指導の下、全ての中国人民に対し、中国社会主義国家の更なる建設に邁進するよう豊富を語り、中国人民の第16回全人代で議案となる第11回5カ年計画の成功によって調和した社会を育むように期待した。
Manh主席は2006~2010年のベトナム社会経済計画並びに中国の第11回5カ年計画の価値の重要性を強調し、経済成長の鍵は越中二カ国の発展に掛かっており、これからの貿易や投資部門での相互協力の創造如何に拠るだろう。包括的協力・円熟した信頼関係・両国共産党及び政府・立法機関、そしてベトナム祖国戦線とPPCCの共通目的の認識が醸造されることが肝要であるとする。同日、Manh主席は越中友好協会のZhao Dongwan会長とも会見した。Zhao会長はManh主席に、ここ数年間に行われてきた協会活動内容を説明し、それに対し主席は協会活動に謝意を伝えた。主席は北京郊外のZhong Buan CunハイテクゾーンになるLenovo集団公司へも立ち寄った。
(辛口寸評)
Manh主席の訪中の模様を追うだけで、別段、特筆すべきものではないが、筆者は今回の訪問で中国がベトナムに対しどれだけの朝貢外交としての“土産”を与えるかが気になるところで、詳細は未だ出されてはいないが、恐らく金額ベースだけでも過去最高になるだろうと考えている。借款(所謂ひも付き援助ではなく)いきなり中国側の対越無償援助が取り沙汰されているところから推測すれば、中国のベトナム取り込みに於ける並々ならぬ意欲が読み取れるというものだ。尤も無償の裏には、中国の冷徹な計算が見え隠れしていることを忘れてはならない。ベトナムをあらゆる形で中国寄りにするため教育部門への資金投入は、長いスパンをかけてベトナムの若者を洗脳しようとするプレリュードなのだから。とは言え、ベトナムはそんなことは当にお見通し、まあ狐と狸の化かし合いといえるものだが、この両者の丁々発止の化かし合いこそ本来、日本が求められる外交能力だということを理解した方がよかろう。
9月5日(火) カンボジアでベトナム文化週間
* ベトナム文化週間が9月2日の第61回ベトナム独立記念日を記念して8月28日から9月1日にかけてカンボジアで催されるとカンボジア文化芸術省から発表された。このイベントは越文化情報省・駐柬ベトナム大使館並びに柬文化芸術省の共催で行われる。Ouk Socheat柬文化芸術大臣は記者会見の席上、越柬協力に拠り開催される伝統的な友好関係促進に果たす役割は大きいと今回のイベントの意義を語った。
またカンボジアに於けるベトナム文化週間開催の目的は二国間からそれぞれ芸術家・役者、その他、伝統文化に長けた人々を集め双方の経験の交換にあり、文化保存・発展に寄与させるものなのだ。
イベント期間中、演劇はもとより、ファッションショー・美術品工芸品展示やベトナム現代映画の上映会などが催され、両国の芸術家たちの交流による出し物が数多く用意されている。Socheat柬文化芸術大臣は、期間中に出展されるベトナム文化や美術工芸品の著作権を守る計画を考案したとする。また彼は越柬両国間で近い将来 ベトナムでのカンボジア文化週間の開催の実現に向け両省間で合意したと発表した。
(辛口寸評)
現在、ベトナムでハノイを中心にジャパンフェスティバルが行われているが、ベトナム人に日本文化をより深く知って貰おうという試みで、連日、各会場では大いなる賑わいを見せている。一般的に国力の弱い発展途上国は、国民を食べさせることが取り敢えず至上命題なので、本来、ベトナムあたりが如何に隣国だといえ、このようなイベントをカンボジアで開催するのは、余程の理由があると考えられる。勿論、ジャパンフェスのように大きな予算はなく、小規模なこじんまりとしたものに限定されるだろうが、カンボジアに対し、ベトナムは政治的影響力を今後も行使して行くために、経済面の協力のみならず文化・教育面でも囲い込みを狙っての事と思われる。
経済面の協力は、どちらかと云えばその場限りの感謝を相手国に与えるに過ぎない。ところが文化・教育は次世代に渡る地道な種まきと育成が必要だが、ある種、次の世代を担う子供たちにベトナムに対する親近感を植え付けて行く上で、とても重要な役割をもたらすのだ。なんだかんだと言っても、カンボジアの大人の多くは未だ、ベトナムのカンボジア侵攻を忘れていないし、表面的に親越を装ってはいても、腹の底では疑念の目を向けているもので、それを一朝一夕に取り除くのは不可能である。大人だけでなく子供を取り込んだベトナムへの理解は欠かせない戦略と云えるだろう。良い例が、中国や韓国の反日教育だ。ベトナムが彼らを見習う必要はないが、少なくとも子供たちに刷り込みを行った成果が如実に育っているのは参考に値すると思われる。
9月6日(水) 第三回ベトナム自動車ショー
* 国内最大級の自動車技術博覧の場である第三回ベトナム自動車ショーがホーチミン市の国際展示場で10月27日~31日まで開催される。
この自動車ショーは二年に一度 定期的にアジアトレードビジネスプロモーションの帳合でベトナム自動車メーカー協会(VAMA)主催で開催される。VAMAは現在、12の外国合弁メーカーと3つの国内メーカーが加盟している。展示場では、7000平米の屋内と1500平米の屋外の展示スペースに於いて、最新技術とサービス・安全性、そしてより快適なドライバビリティーに溢れた自動車がベトナム人に紹介される。
ホンダ・シビックやフォードEquator SUV等も展示される。展示期間中には地元自動車産業育成や環境対策・代替燃料車、そして世界市場の中に於ける地域自動車振興策などのセミナーも開かれ、ベトナム自動車ショー2006年は、ベトナム消費者に対し自動車産業の進化を見聞して貰う上で絶好の機会となると語るのはVAMA会長Udo F Loersch博士。
VAMA設立以来、18社の会員企業はこれまでにUS700m$をベトナムに投資し、65000の雇用を創出している。2003~2006年の3年間だけでもVAMAは税金を通じてUS1b$をベトナム国家予算に貢献している一方、US4.15m$を社会活動に寄付している。今回のイベント予定参加者数は12万人を見込んでいる。
ところで、ホンダ・ベトナムが公式にシビックモデルを8月24日から販売を開始した。1800ccのエンジンを搭載し、手動ギアのホンダシビックの価格は495mドン(約US31000$)で、同型のオートマチック車は515mドン(約US32190$)。そして2000ccのオートマチック車は605mドン(US37800$)となっている。ホンダ・ベトナムは年間1万台のシビック組み立て計画を立てており、これらはハノイ近郊のVinh Phuc省に設けられたUS60m$を投下した7000平米のホンダ工場で1200名の作業員によって生産される。
(辛口寸評)
年々増加する自動車需要の高まりを見せ、ベトナム自動車ショーの入場者も増加傾向にある。一昨年前の第二回自動車ショーでは割と法人関係者が多く見学に訪れていたように見受けられたが、今年は新たに生まれてきた多くの中産階級が家族連れで来場するのではないかと見ている。WTO加盟後は、これまで規制されてきたバイクの排気量125ccの撤廃される予定で、輸入中・大型バイクが公道を走れるようになる一方、様々な自動車もこの国へ入り込んで来るだろう。都市部での交通インフラが自動車の増加について行けない現状で、どうなるのかしらという懸念はあるが、それでもこれまではベトナムといえば小型バイクの洪水と思われて来たが、ここ1~2年で急速に街の景色が変わることが予想される。
9月7日(木) 苦節20年!警察官に化けた強盗
* 4人のベトナム人警察官が、麻薬密売人から賄賂を受け取り、ハノイへの麻薬流入に手を貸した疑いにより拘束された。ハノイ警察麻薬犯罪調査局やハノイ市Hoang Mai区の機動隊員が含まれるこれらの警察官は麻薬道売人の販売場所を提供し、麻薬捜査情報を売人に流したかどで、火曜日、逮捕した。販売場所はHai Ba Ttung区にあり、一日1000人の麻薬中毒患者に薬物を販売していた。昨年下旬、7人の警察官が同じような罪で拘束され、彼らは一日当たり密売人から30~50万ドン(US18.9~31.4$)を賄賂として受け取っていたという。ベトナムの麻薬患者数は年々増加傾向にあり、2000年に患者数は101036人から2005年には158428人で58.6%増となっている。2015年までに麻薬撲滅を目標としているベトナム政府は現在年間320bドン(US20.1m$)をその活動に投下している。
次の話題は何と、20年前に刑務所から脱獄した強盗は法の目をかいくぐり、驚いたことに現役警察官のみならず地方共産党党員として身を潜めていたのだった。公安新聞によると、Ngo Thanh Tam(51歳)は20年後、経歴詐称で中部高原地域のDak Nong省の警察職員になった罪で今週火曜日再逮捕されたのだった。Tamは凶悪犯罪者として国家のお尋ね者リストにも掲載されていた。逮捕後、彼は全ての公職を剥奪された。なぜ、Tamの本当の経歴が明らかになったかは不透明だ。1984年にTamは数々の犯罪により、4年の監獄送りとなった。しかし、1986年に脱獄に成功し、その後、Duk Ru村配属の主任警察官に出世した。彼は2004~2009年任期のDak Ru人民委員会メンバーにも選出されていたという。
(辛口寸評)
ベトナム北西部は、悪名高きゴールデントライアングルに含まれ、そこらの山々で少数民族たちが芥子を栽培し麻薬を生産している。元々、彼ら少数民族と麻薬は生活習慣の中で共存してきただけに罪の意識は高くない。しかし、ベトナム政府もこのような薬物栽培に代わる換金作物栽培の奨励及び人々の啓蒙に力を入れてはいるが、なかなか減る様子を見せない。筆者のかみさんの生まれ故郷は北部ソンラ省でまさしくこの地帯の一角にあり、7~8年ほど前まではハノイ行きのバスには必ず一人や二人麻薬の運び屋が乗客として紛れ込んでおり、警察の検問前、数百メートルのところでバスを降り、検問を徒歩で通過すると次のバスに悠々と乗り込み目的地までブツを運んでいたものだった。最近は多少取締が厳しきなっているとはいえ、今回のニュースを見ればまだまだ満足の行く結果には落ち着いていないようである。
さて、脱獄犯がその後、警察の追跡を交わすため、どういった経緯かは語られないが、あろう事かその本人が警察になりすまし、こともあろうに地区の共産党員にまで登り詰めていたという。筆者のベトナム滞在経験から推測すれば、脱獄後、恐らく中部高原地帯に逃げた犯人は、そこの少数民族の身分証明書を何らかの方法で手に入れ、それになりすましたと考えられる。当時は今以上に賄賂が横行していて、地方の場合、上納金をある程度納めることにより、公的職業を買ったり出世が出来た為に、それがかなりうまく機能していたのだろう。今回、割り出され再逮捕に繋がったのだが、恐らく事情を知る何者かが、この強盗警官を強請っていたのだろう。その結果 事実が明るみになりご用となったのだろうが、事実は小説より奇なりというが、まさしく今回の事件はそれを地で行くものだ。
9月8日(金) ベトナム航空拡大と増資
* 国営ベトナム航空公司は、その株式を国内外で販売し、航空機の拡充及び新な就航ネットワークを拡大に充てる計画を発表した。ハノイベースで2010年まで年間10%顧客増を見込んでいるこの航空会社は国内及び海外、香港とシンガポールに於いて今後2~3年かけて販売し、現状会社の経済並びに社会環境の安定を鑑み、この機会を逃さず事業拡大を目指していると8月21日に同社 Pham Ngoc Minh副社長は豊富を語った。今年同社の売り上げはUS1.07b$を見込んでおり、10年以内に東南アジア域内での三大航空会社の一翼を担うと目標を設定しているという。
現在のベトナム経済成長率からすれば、同社の2010年までの売上ベース成長率は10%の維持は可能で、既に2006~2010年の間に納入予定のUS1.2b$分の航空機の発注を完了し、2011~2015年の間の納入分にはUS3b$を投入する予定で進めているとMinh副社長。今年7月、同社はアメリカのボーイング社に10機のB787を発注。と同時にヨーロッパのエアバス社へA350の発注も検討中だという。昨年、ベトナム航空は4機の787-8sの発注を済ませており、この契約では別途11機の購入権も含んでいる。ベトナムは多くの投資家が期待を注いでいる市場で、投資環境も前向きな流れを呈していると香港UBSアジア証券アナリストDamien Horth氏は指摘した上で、仮にベトナム航空が今後の計画を慎重に進め、明確な目標を掲げ企業として邁進するなら、多くの投資家を惹き付けることになると結んだ。
(辛口寸評)
手許も一冊の雑誌がある。廣齋堂出版が出しているネットマネー10月号がそれだ。イラストや写真が多く使われており、文章も平易に書かれていて判りやすく、これなら学生や主婦層などにも十分支持されるだろう。おまけに、読めば読むほど「俺でも私でも株で一山あてられるかも?」と思いに駆られるほどだ。それはさておき、そんな雑誌に“ベトナム株”が取り上げられていたのだ。へ~っと手に取り参考までに購入したわけだ。内容を見ると、ベトナムでの証券口座の開設法(日本からでも可)やベトナムの証券会社各社や上場銘柄リストなど詳細に網羅されている。その上、ベトナム株直接取引をリスキーに考えている慎重派の為に、ベトナムに大規模資本を投下している日系企業名とその動向まで採り上げていて、まさに至れりつくせりの痒いところに手が届くようである。
確かに、日本の戦後、新興家電メーカーや自動車メーカー、その他、今日普くばかりの巨大企業に株式投資をし、それをそのまま資産株として寝かせ、そのため巨万の富を得た投資家も日本にはいることだろう。ベトナムではまさに今がその時代といえる。筆者は変に煽るつもりはないし、自身、株をしない人なのでやるならリスクは当然覚悟の上だけど、なぜかベトナム株に興味をそそられる今日この頃である。とは言え、相変わらず赤字垂れ流しで助成金に頼るベトナム航空株は手控えた方が善さそうだ。
9月9日(土) 読めよ 増やせよ
*日ごとに公共図書館設置に対する地方市町村からの要望は高まりを見せてきている。そして心ある一般市民の有志たちは自ら立ち上がり自分たちの図書館作りに奔走しているという。Ngyuen Huu Phanさんは最近、古都Hueに父親の遺言を汲んで私設無料貸出図書館を開館させた。1970年代 当時、Hue中国研究所の教壇に立っていたPhanさんと彼の父親は書籍を集めただけでなく、Sung Chinh出版を設立し、学生たちに役立つ教科書出版事業を興したのだった。
1973年、読者のいない本は死んでいるのも同じだとの思想から彼の父は読まれていない本を復刊させたいと願った。今回設立した図書館は父親の執念がなければ生まれなかっただろうと、Phanさんは父親の名を冠したという。Phanさんはその後も書籍を買い集め現在は10000冊の蔵書を誇り、その中には2500冊の森林関連書や1000冊の芸術関連書が含まれているという。残りはHueのノンフィクション・歴史・文化に関するものが数多く並べられている。Nguyen Huu Dinhと名付けられたこの図書館はNguyen Hue通り18番にあり、無料で貸出が行われている。図書館での書籍の持ち出しは禁止されているものの、基本的に図書カードは必要ない。
ある統計に因れば、ベトナムには現在20箇所の私設図書館があり、その殆どが篤志家の善意によって運営されているのだ。これら図書館の規模は例えばメコンデルタ地区の教師が行っている蔵書数370冊の小規模なものから、中部Ha Tinh省のHoa Cuong氏の20000冊の大規模なものまである。最近 新設されたものとしてHai Duong省とBen Tre省のものがあり、これらのオーナーは多額の費用をかけ、農業・老人介護・漫画・各種参考書などが充実している。Hai Duong省のTam Thanh図書館長Doan Duy Thanhさんは、図書館の活用を通じ地元の人々の精神・向学心に役立てて貰えれば嬉しいと語る。
「こつこつと書籍を収集する一方で、図書館用のテーブル・椅子・本棚を作り、運営は親戚が交代で手伝ってくれています。」とThanhさん。
農家のNguyen Van Luyenさんは、Thanh図書館が1994年に完成してから農業技術の知識が向上したと喜んでいる。18歳のVu Thi Duyenさんは、最新のファッション雑誌をお目当てに図書館へ通い詰めているという。彼女は仕立て屋家業、最近、地方の若者たちから雑誌で見た洋服の仕立てを受けることが多いのだ。Thanhさんの挑戦は今も続く、少しでも僻地に住む人々の読書力に貢献できる可を常に念頭に置いているのだ。その上で彼は、行政当局が私設図書館設立の為に必要な明確な規則を策定し、例えば図書館の敷地や開館時の費用を助成するような方向にして行くべきで、省立・区立図書館などが図書館運営に於ける人材育成或いは図書館同士の運営資金調達を図る互助会を組織するべきだとThanhさんは訴える。
過去10年間で10000軒を超える図書館がベトナムの村々に設立された。しかし、共産党中央や省行政当局からの貧しい経済支援並びに技術的支援の不足の結果、満足な書籍が揃えられない為、結局、作られた公営図書館が有効利用されていないのだと文化情報省の担当官は漏らしている。
(辛口寸評)
公営図書館が少しずつ作られてきているものの、やはり予算が余り割り当てられないためか、近所のそれに出掛けても新しい本を見ることは先ずない。せいぜいホーチミン市図書館か大学の図書館辺りに足を伸ばせばそれなりに充実しているのだが、一般庶民にとっては敷居が高く、気軽に利用出来るものではない。庶民がよく活用する場所は町の貸本屋である。これらの扱う書籍は主に暮らし生活に渡る実用系の書籍や、漫画などだが一冊1000~2000ドン(約8~15円)で安価なレンタル料に加え最新の情報が入手出来るため重宝されている。しかし、娯楽的要素が強い為、これらが国民の国語教育の一役を担っているかといえば、そうでない。今後、国民の国語力を高める上においては国がやはり音頭をとって、図書館整備事業にお金を投入すべきであろう。
以上
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