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2006/11/19

APEC終了、安倍首相は引き続きベトナム公式訪問へ!

ベトナムのハノイで開催された、APEC首脳会議が終了し閉幕しました。

2006111815502485128419_t無事、成功裏に終了したことを、ベトナムの公私を応援する者の一人として嬉しく思います。参加各国の中で一人当たりGDPは一番低いベトナムが、21世紀のアジアを考え、国際社会へ自らが取り組んだ「改革開放経済」の成果を見せることを含め、会議を主催する側に回りました。[写真は、APEC首脳会議。VOV NEWS提供]

2006102709583549009341_t_1思えば、ベトナムがAPECのメンバーとして正式に迎えられてから、5年にも満たないわけですが、アジアとりわけASEAN域内におけるベトナムの立場を明確にする上からも、自らの意志で地域でのリーダーシップをとれることを明らかにしたわけです。

2006111915271741978091_t_3ベトナムは、APECを開催するまでに、ASEMを開催し、大規模な国際会議を開催するノウハウを着実に磨き、今回に備えたわけで、成功させる事ができて本当によかった。[総括の議長声明を述べるチェット・ベトナム大統領。 VOV NEWS提供] 

2006111920313778782289_t今回のAPECは、WTOのラウンドが行き詰まる中で、二国間交渉によるEPA(経済連携協定)の動きが強まりを見せている。それに対し、一定の域内におけるFTA(自由貿易協定)への提議が、米国からなされ(アジア側だけでEPAが進むと、米国は孤立し、アジア太平洋という意味が消えてしまうことへの懸念と、中国への牽制および対抗が必要なため)、全体としても検討することになった。[参加首脳の記念撮影。 VOV NEWS提供]

それ以外には、この地域の安全を脅かす「北朝鮮」の核に対し、地域としていかに連携し平和と安定を守るかという点に多くの時間が割かれた。このテーマは、中国の本音と建て前論議の前で、あっさり、議長声明(文書としては残さない)で「北朝鮮」に注意を促すという中途半端なことになった。12月にフィリピン・マニラで開催する「東アジア首脳会議」へ持ち越しになった。おそらくマニラでも、中国と韓国は、自らの庭を荒らされたくないと主張するだろう。それが「北朝鮮」を甘やかせる最大の要素なのだが、中国は米国に口出しされることは、自らの沽券に関わると考え、米国は中国の面子を尊重しているわけである。

これは、中国の外交戦略の知恵を前に、上下両院の中間選挙で敗れた米国(ブッシュ大統領)は見透かされ低姿勢な態度を強いられた。何よりも、韓国が膝を屈し頭を垂れたことに始まる。ロシアは、どうでもよいから、米国にデカイ面をされるなら、中国との友好を演出する側へ予想どおり廻った。すると、日本と米国が取り残される構図を世界に示す事になった。北朝鮮はほくそ笑んでいることだろう。

中国は、「北朝鮮」問題の扱いは、米国や日本がギャーギャー騒ぎ立てることではなく、中国の意図に合わせ、北朝鮮と談合を図り、恐喝してでも、中国の都合に合わせ解決する強い意志を見せたことだ。その中で、日本や米国が「拉致だの、人権だの」と言いたければ言い続けるとよいのだという姿勢も鮮明にした。

何よりも、中国は、胡錦涛が陣取るホテルへ、日本は勿論、ロシアも、米国も首脳会談を求める側を呼びつけるに等しい行動に出たのだから大したもの(表向きの理由は、各国首脳が行き交うのは時間と場所の無駄と説明し押し切ったの)である。韓国などは、一喝されることを恐れ、ただただ腰を低く頭を床にこすりつけたのではないか。中国との首脳会談を求めた各国は、中国に朝貢外交そのものを要求されたに等しいといえる。中国は実に恐ろしい国である。

2006111917411795908754_tとはいえ、安倍晋三首相には、そんなことより、中国、韓国、米国、ロシアとの首脳外交を、とりあえず巧みに乗り越える事ができたことが大きな成果だろう。ベトナムも、「北朝鮮」で手を焼く日本に必要な場を提供できたことを誇りに思うだろう。実際には、APEC終了後から始まるベトナム公式訪問の場でということになるのだが。[ベトナム公式訪問で閲兵中の安倍首相。 VOV NEWS提供]

この度のAPECでの、もう一つの注目点は、米国のブッシュ大統領が、ベトナムを公式に訪問したことだ。クリントンに続いて米国大統領としては二人目である。よく考えれば二代連続しての訪問という事になり、ベトナムも巧い事を考えたものだ。ベトナムの外交も知恵者が揃っているようだ。米国内向けに、ベトナムの今日の姿を報道させる事ができた。また、米越間の貿易に関わる「特恵国待遇」の意味も発信できた。その点を考えると、ベトナム外交が目指した対米戦略は、今回のブッシュ大統領の訪越を実現したことにより一山越えることができた。

もう一点、今回見逃せない事は、中国が異常なまでに、ベトナムへの積極的な介入意志を見せた点だ。これは、ひとつ間違えると、今後、ASEAN地域における、日本を軸とした従来の安定した力関係を一新してしまう可能性を秘めている。中国は、レアメタルのひとつでもあるボーキサイトの開発をベトナム政府との間で締結した事(しかも原石だけの運び出し、これは白昼泥棒の行為にも映る)だ。加えて、天然ガスの開発と採掘に公式に合意した点もある。中国は周辺国を威圧する形をとらず、あくまでも平和に優しく、しかしながら強い意志で迫っている。この方が厄介である。中国の意図がハッキリ見えたハノイでの数日だった。

15日の閣僚会議から始まったAPECは、ベトナムが国際社会で重要な役割を果たす用意があることを示すに充分だった。各国から集まった報道陣を含め、おそらく、のべ1万人近い人達が、ベトナムのナマに触れたわけである。しかも、世界へ向けて発信された報道には[Ha Noi ・ Viet Nam]というクレジットがついたわけで、南部解放戦後31年を経たベトナムの姿を同時に世界へ発信できた。この点における意味も大きい。

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