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2007/03/10

ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第105号

ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成19年3月10日 土曜日 第105号
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■ こんにちは!!

Vnnationalflag_77いつもお世話になっておりますベトナムから、ニャットアインです。

今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。

翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り、言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。

誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>

尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い、その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。

ベトナム・ニュース その105 今週のヘッドライン

* 3月05日(月) ゴールデン・猪年生まれ!
* 3月06日(火) アジアで安全な投資先国は?
* 3月07日(水) 今こそ果断な行政改革
* 3月08日(木) 越日友好と投資優遇措置
* 3月09日 (金)   ネットの裏に潜む落とし穴
* 3月10日 (土)  国際婦人の日に愛を捧ぐ

3月05日(月) ゴールデン・猪年生まれ!
* ベトナムでテトを迎えた2月17日から19日の三日間で2000人を超える赤ちゃんが誕生した。ハノイ中央小児医院だけでも357人の新生児を旧正月の一週間で取り上げたという。古い中国の言伝えでは、猪年に産まれた赤ちゃん。特に今年はその中でも60年に、一度のゴールデン・猪年に当たり幸運で隆盛を極める人生を送ることが出来ると信じられているのだ。そのようなわけで、多くの夫婦は今年を照準に子つくりに励み、韓国などもここ数年は新生児の現象に悩まされてきたものの今年は増加傾向にあるという。

旧正月二日目の中央小児病院で出産後の力を出し切った顔を見せるNguyen Thi Lyさんは、今回の出産は二度目であり、彼女の全ての身内はゴールデン・猪年に産まれてきた今度の赤ちゃんの誕生をとても幸せに思っているという。彼女の2歳になる長女は、虚弱体質でしばしば病院のお世話にならねばならず、彼女のご主人は二人目の子供は健康で過ごせるよう祈願し、ゴールデン・猪年に産まれるよう出産計画を立てたそうだ。中央小児病院の医師Nguyen Viet Tienさんは、今年の出生率が通常の年に比べ10~15%高くなると予測している。昨年、この病院で18000人の新生児を取り上げたが、今年は20000人を超えるでしょうと、Tienさんは語る。

二年前に結婚した若い父親のNguyen Van Huyさんの息子は正月二日目に誕生したという。Huyさん夫妻は今回の猪年生まれに照準を合わせ種を仕込み、見事思惑どおりの結果に繋がった。「何と言っても60年に一度の記念すべき年 我が息子には素晴らしい人生を歩んで欲しいと思います。」とHuyさん。中国の暦によると、旧暦ゴールデン・猪生まれの男の子は豊かな才能に恵まれ、女の子は二度結婚出来ると云われているそうだ。それ故、ある小児科医は女の子の今年の出生率は著しく低下するのではないかと心配しているほどだ。

国家科学人口家族子供研究所のアンケート結果では、ベトナムの新生児の男女比率平均値は男113~114対女100に対し、中国では前者が119 後者が100となっている。今年のベビーブームに備えるため、Tien医師は彼の勤務先の病院では新たに新生児用モニター多数と医療機器の設置を済ませたという。仮に妊婦が予想以上に増加した場合でも、彼の病院では医療チームを発足させ往診や外来を充実させ対応して行くそうである。Tien医師自身は、辰年だった2000年に誕生した息子を有名校に通わせているものの、未だ天才の片鱗を見せてくれませんと笑う。

猪年に誕生した者もそれ以外の者もさしたる差は見られず、子供の誕生の喜びは等しく誕生年にかかわりなく両親にもたらされるものだ。それよりも誕生のバランスが崩れる事により、社会的な人口問題に繋がるのが懸念される。大切なのは、全ての赤ちゃんが健康に育てられ、教育を施され 真っ直ぐに成長して行く事なのだ。一ヶ月前に結婚した私の親友は、彼の奥さんが妊娠したと喜び勇んで報告してくれたので、「好い子が生まれますように!」と祝福の言葉を送っておいた。

(辛口寸評)
ベトナムは暦や運勢或いは、占いの類を今も生活の中に生かし続け、良きにつけ悪しきにつけことあるごとに、因縁に結びつけるのだ。記事の中でも出てきたが、2000年は辰年のベビーブームを今も思いだすことが出来る。たまたま家内の友人がこの年に出産したのだが、病院へ彼女を見舞った際の事だ。病室はベットで隙間なくギッチリと運び込まれ、妊婦二人でひとつのベットをシェアーしなければならない状態だった。しかし、これで驚いてはいけない。ベットが有れば未だ幸運な方で、それに漏れた人々は、廊下や踊場にマットやござを敷いて足の踏み場もないほどであった。

確かにゲンを担ぐ事は誰しもあるけれど、こうして集団でそれが行われると弊害もその分、多くなるものだ。しかも、科学的根拠など一切ないわけで、迷信に過ぎない。結果、別に得をする訳でもなく、“大人になってもただの人”で終わるのが大半だろう。こう云えるのも筆者自身、辰年産まれで凡庸な人生を地で歩んで来ているからに他ならないからだ(笑)

3月6日(火) アジアで安全な投資先国は?
* ベトナムは安全な海外投資先国として中国・インド・タイ以上に外国人投資家に評価されていると、国際コンサルタント事務所の最近の報告書で判明した。香港に拠点を置く、政治経済リスクコンサルタント事務所は、いわゆるリスクインデックス5.36ポイントでベトナムがアジアで七番目に安心して投資可能な国としてランク付けした。インデックスが0の場合、その国はノーリスクと考えられる。インデックス上、ベトナムは中国の5.44タイの5.49 フィリピンの5.47  インドの6.24 そしてインドネシアの6.97を抜いた。

公害や低いインフラ整備については今もベトナム・中国・インドはチャレンジが必要と報告書では指摘されている。低いタイのスコアの原因はタイ政府の資本管理政策が影響しているという。一方 アジアの中で最も安全な投資先国は、シンガポールでインデックスは2.74。これは汚職が無く、有効的な司法システムが完備され、強力な金融管理と通貨の安定が寄与しているからだ。インドネシアは最低のランクだが、ここ2~3年で社会環境および政治状況は向上しつつある。その一方で、低リスクが即ちより多くの利益を生み出すものではないと報告書は指摘。

中国はベトナムに比べ投資リスクは高い。しかし、中国の外国投資の利益還付の保障されているため、高いレベルの外国直接投資を呼び込める環境にあるのを見過ごしてはならない。この報告書似はアジア・オーストラリア・アメリカの1500のビジネスに関する様々な統計が網羅されている。

(辛口寸評)
あくまでも民間の統計結果に過ぎず、参考までに留めておけばよいだろう。ベトナムの資本経済化はいまだ歩み出したばかりのところであり、これからの流れ如何によって、どちらにも転ぶ。そんな脆弱な状況である事を理解しなければならない。このところ、ベトナムは傍から見ていて、少しばかり、否、随分舞い上がり過ぎている帰来がある。こんな時こそ自らを律し、自重するのが肝要だろう。

今回は香港の民間コンサルタント会社が、纏めたものなので比較的中立な立場で、この報告書は纏められていると考えられるが、得てしてこの手のものがアメリカ経由であったとしたら、意図的なバイアスがかけられていることが多く、政治利用される可能性が高い。故に話半分程度に受け入れて行く必要がある。文中でいみじくも“低リスクが即ちより多くの利益を生み出すものではない”と報告書に言わせているが、この一文が如何に良心的で中立性も持って書かれているかが見てとれる。要するに「ハイリスク・ハイリターン」虎穴にいらずんば虎児を得ずで、先ずはアクションを起こさなければ良くも悪くも結果がついて来ないと云うことなのだ。

3月7日(水) 今こそ果断な行政改革
*Nguyen Tan Dung首相は、公共の職責を全うせず怠惰で業務の遂行を意図的に遅れさせた役人に厳罰をもってのぞむと発表した。首相のこの決定は、最新版の行政改革の一環として行われるもので、国の経済発展の重要なステップとなるだろう。首相は各閣僚・各政府機関のトップ・各自治体の指導者たちが、行政ルールを遵守し、公明盛大な運用してゆくよう指示したのみならず、個人・団体・会社などへの運用の遅れなどが如何に生じたかを報告するよう求めた。加えて、首相は先週の月例会議で決議した中央・地方に拘わらず強固に行政改革を推し進め加速して行く決定を再確認した。

首相への最新報告書の中で、一部の中央省庁と一部の自治体指導者たちは、報告書及び個人・団体・企業の陳情要望書の提出が遅れたことを指摘した。提出が遅れた関係期間は中央では法務省・天然資源環境省で自治体では、Vinh Phuc・Ha Noi・Ha Giang・Khanh Hoa・Ba Ria-Vung Tau・Binh Thuanの各省がだった。

今年初旬 政府は中央と地方の行革に焦点を当てた設計を施し、各省庁ならびに自治体のトップの責任を詳細に明確にし、行政執行能力を高める意向を打ち出している。Do Quang  Trung内務大臣は、行政改革のゴールは社会市場経済の完成を援助するもので、健康的なビジネス環境の構築と国際経済への参加をスムーズにさせる事だろうと語った。内務省に拠れば、行政改革の枠組みは昨年策定され、政府に偉大な権限を与え、新しい管理システムの中で、国家社会経済発展に必要な礎になると自信を覗かせた。

華々しい取り掛かりの業績に含まれるものは、総ての区の内98%の区が既にワンストップサービスを取り入れて下り、一つの窓口で許認可の申請・登録が行われるもので、官僚主義によるお役所仕事の減少及び、手続きの透明性に一役買っている。

(辛口寸評)
今度の首相 Nguyen Tan Dung氏は豪腕を奮って職責を進めている。特に行政改革については強大な指導力を発揮し、大鉈をふるって有無を云わせず果敢に取り組んでいる。Vo  Van Kiet元首相のころは、社会市場経済を始めるにあたり全くの暗中模索、政治指導者とは云え具体的にどうすれば良いのかさえ、判らずに来たようなもので、従ってトップがこの調子だったので、続く役人たちも賄賂などの古き悪習を絡めた行政を行って来たわけである。Phan Van Khai前首相の代になり、漸く社会市場経済の概要が掴め始め、この時、内務相としてKhai首相とタッグを組みつつサポートしたのが、Dung首相だった。

内務相時代にKhai前首相の命令でDung首相は部下の警察組織をフルに利用し、徹底的に当時の閣僚或いは将来の候補者は元より、官僚・自治体指導者及び時期指導者の身辺調査を調べ上げて、精度の高い情報を収集し、それらを静かに蓄積して行ったのである。そして今、彼が首相となり、握った情報で不正官僚摘発や政敵の追い落しを進め、現在の行革の原動力としている次第なのだ。
実にKhai首相と二代に渡り漸く本腰を入れて行政改革が可能となったといっても過言ではない。

3月8日(木) 越日友好と投資優遇措置
* ベトナム政府は日本人投資家のためにベトナムでの投資並びにビジネス操業に好意的な条件を付与するとNguyen Tan Dung首相は発表した。首相は日本国際友好カウンシル理事で、前味の素の社長・稲盛俊輔氏に率いられた代表団と会見し、ベトナム投資環境の視察に訪れた彼らを歓迎した。特にベトナム政府の訪日及び安部首相の訪越後の越日の外交関係はとても良く、二つの交歓は戦略的レベルにまで到達し、地域と世界の発展と繁栄に寄与するだろうとDung首相は述べた。

ベトナム人民と同政府は日本との関係をさらに高め、両国の共通の利益の為に全力をあげ加速させてゆくだろうとDung首相。
首相自らベトナムの過去20年に渡る社会経済から市場経済への歩みを代表団に説明した。その上で、ベトナムは今のことろ日本を含む70カ国の世界の国々と二国間経済協定を結び、過去数年、日本は常にベトナムに対するメインの投資国となり、しかも殆どの日系進出企業がベトナムでの操業を成功裏に収めており、日本はベトナムにとって最も重要な貿易パートナーであるとDung首相は語った。そして今回の代表団の訪越が越日友好と協力を促進させるものとなることを希望するとの首相は述べた。

稲盛俊輔氏は首相との会見に謝意を示し、ベトナムが更に発展するだろうことは疑いようがないと語り、ベトナム政府が今後、ベトナムで操業する日本企業に対するビジネス環境の好条件を築き続けてゆく事を希望すると述べた。

(辛口寸評)
日越関係が安定すれば、日本からこの国に対する投資も増え、必然的にベトナムで暮らす日本人の数も増えることになる。一般的にベトナム人は日本人に対し尊敬の念を持っており、総てのことに優秀と考えてくれている。しかし、昨今、それを裏切るような同胞も非常に多くなって来た。この間も、市内の焼肉屋へ入った時のことだ。二階の席へ案内されて、隣とは簾で遮られた部屋へ通された。暫くすると三人組の日本人が我々とはひとつ部屋を挟んだ部屋に入っていった。暫くすると、他人の迷惑も顧みず傍若無人に大声で馬鹿笑いを交えて話し始めた。

やがて隣の部屋にも客が入ったので、多少は遠慮をするかと思ったが、馬鹿騒ぎはいよいよ勢いを増して行った。一緒に食事に行ったお客さんも、度を越した大声に気分を害されたようだった。話の内容から日系企業の社員であることが判った。余程、文句のひとつも言ってやろうと思ったが、喧嘩になってお客さんに迷惑を掛けてもいけないと頭を過ぎ、結局何も言わずにその場は遣り過ごしたが、帰りがけにしっかりその部屋を除いて馬鹿面三人の顔をとくと拝ませて貰った。日本人が増えるのは構わないがこういう輩がこれから増えるかと思うと、暗澹たる気持ちになる。

3月9日(金) ネットの裏に潜む落とし穴
* 深夜、ハノイの通りは暗く寂しい。バイクの警笛や自動車のクラクションもなく、静まりかえる。しかし、Nui Truc通りのインターネットカフェは、こんな時間にも忙しそうにキーボードを叩き、メッセージの遣り取りをする人々で賑わっている。私はそんな時間を過ごすチャッターのひとりで、何人かのハイティーンたちは、友達との噂話に明け暮れ、その他の人々はこの頃流行りだした危険なサイト“レスキューネット”に興じている。

レスキューネットとは、始めのうち無害に見えるのだが、そのうち徐々に、少女がネットカフェでの支払いが滞るほどお金を浪費する事になってしまう。彼女はチャットで知り合った新しい“友達に件のサイトを通じ自分自身の悩み事を相談すると、その友達(多くの場合、男性)が救いの手を差し伸べ相談に乗り、そしてお茶やディスコに誘い出すといった具合だ。レスキューネットの経験者に拠れば、多くの場合、救いの手をさし伸べる男性達は少女たちに対する下心を持ち、何も知らない彼女たちは食い物にされてしまうのだ。

そんな被害者の一人16歳になるDao Thi Manさんの娘は、ネットカフェ代が払えなくなったとき支払いを肩代わりしてくれたチャット友達の友人にレイプされたという。「肩代わりしてくれた男性を私は親切な人だと思いましたが、今回の事件で深く心に傷をつけられました。」とManさんの娘。Manさんは今回の娘に起きた悲劇はインターネットのせいだと憤る。「インターネットはまるで麻薬です!娘を瑕モノにしてしまいました、、、」と怒りに声を震わせていう。

話は遡り、娘の持つ悩みとは次のようなものだった。Manさんが彼女の娘の行動を監視することを止めて暫くすると、彼女の娘が夜遊びを繰り返すようになったと知り、とても驚いたという。「どこで何をしようが私の勝手でしょ!これ以上、両親が私の生活に干渉するのは絶えられないの。」と娘。そこで娘は、同い年の同じような家族で悩みを持つ友人を探そうと夜になるとネットカフェに入り浸るようになりチャットに明け暮れたのだった。人恋しさにネットに頼ったのだといえる。

「私がチャットで悩みを打ち明けると多くの男性が同情を寄せてくれ、心配をし、そして励ましてくれたのです。その事だけで私は家族の呪縛から抜け出したような気持ちになりました。」と娘。チャットがエスカレートすると次には会おうということになり、状況はすぐに心地よさから恐怖心に変わって行った。男性にとって合意上のセックスに支払われる金額は決まって最小で、しばしば無料か2~3日分のネットカフェ代にしか過ぎない。ジャンキーで甘いマスクを持つNguyen Van Congは夜毎、ネットカフェに足を伸ばし、そこにやって来る少女をコマスのは簡単だし費用も掛からず、10万ドン(US6.25$)もあれば十分だとのたまう。

時折、チャットに訪れる男性客のNguyen Minh Khaiさんはレスキューネットへの参加は安くはないけど、異性との出会いとそこからの発展のスリルを味わう事が出来るので、悪くないと語る。「“よく人からひっかけた女性の身になって考えた事はあるか?彼女を愛しているのか?”等と聞かれるけれど、彼女等の金銭的な問題を解決して上げて、その見返りにエッチさせて貰えれば僕はハッピーなのさ。」とKhaiさん。一方でKhaiさん自身も、このシステムの被害者になった事があるという。ある少女のネットカフェの付けを肩代わりし、ミニホテルにしけ込み彼女と一夜を過ごしたのだが、翌朝目が覚めると彼女は彼の財布と共に消えていたのである。「不幸中の幸いなのはミニホテルのガードマンが少女に僕のバイクを使わせなかった事で、清純な顔してこんな事するとは僕も勉強になりましたよ。」と苦笑いをした。

Khaiさんの話しはレスキューネットの別の危険性を示唆しているといえよう。ディスプレイの向こうにいる少女は、お金目当ての売春目的にチャットに参加している可能性も高いのである。インターネットは人々の生活になくてはならぬ情報ソースとしての価値を高めてきている。しかし、有害サイトはこれからも増加傾向にある今日、保護者は子供たちがネットをどのように使用しているのか常に注意を払う必要があるのではなかろうか。

(辛口寸評)
ベトナムのインターネット事情は、日本のような先進国から想像すると随分、遅れているのではないかと考える人が圧倒的だろうと推測するが、実は差はほとんどないのである。と言うのも、ベトナムに住むベトナム人だけがベトナム人でなく、世界の散らばるベトナム人の総数は500万人とも数えられており、在外ベトナム人がネットを通じ、最新の思想・世相・アイディアなどを祖国のネチズンたちにもたらし、そして乾いたスポンジが水を吸収するようにこの国に浸透して行くのである。

確かに、ハード面においては光海底ケーブルなど未だ埋設されていない状況で、そちらの環境は若干先進国とは見劣りするものの、ソフトに関しては十分、世界に互して行けるレベルにあるのだ。うちのかみさんの好きなサイトは、クイズサイトで、サイトの中へ主催者が自由なクイズを作り部屋に提供し、参加メンバーで答えを解き合うというものだ。クイズ問題が面白く凝っているものに、メンバーは次第に吸い寄せられてゆき、答えを当てるとバーチャルながら賞金が得られ、サイト内での買い物が出来るようになっている。主催者よりもクイズ出題センスが高くなると、その人が新たに部屋を作り、今度は親として出題する。その時には多くのメンバーも一緒についてくることとなり、何れ法的に金銭の遣り取りが認可されるようになった際、新たな経済活動手段のひとつとして創造されるのではないだろうか。

3月10日(土) 国際婦人の日に愛を捧ぐ
*“家族の絆は愛情より深く、戦争より大きい!”これは昨年10月に韓国で開催された第11回釜山映画際でベトナム映画「白い絹の着物」の中のセリフであり、国際婦人の日のテーマに相応しいと思われるので取り上げることにしました。

この映画は、抗仏時代の絹製品で有名なHa Tay省Ha Dong村の貧しい家族を題材にし作られたもので、貧しさから抜け出す為に一家は南部へ向かったのだった。しかし、艱難辛苦に包まれた旅であり、暴力と狂気が支配する日々は6人の家族にとってその終着さえおぼつかぬ明日をも知れぬものだった。家族の長Guはセムシで無教養で単純な男だが一家の大黒柱で、不遇でも働き者の妻Danと四人の娘たちといつも一緒だった。上の二人の娘たちの学齢期を迎えると、Danがお嫁入りのときに着てきた絹の衣装を二人の娘のユニフォームに作り直し、それを二人に共有させたのだった。共有は純粋で、あらゆる困難も戦も死さえも無敵の愛情の証となり、白いアオザイは希望・純潔・犠牲・永久の愛のシンボルとなったのである。

この映画は、BHD社Phuoc Sang興行製作所とAnh Viet社と共同で作成され、撮影は主に中北部で行われ、制作費は実にUS1m$が費やされた。ベトナムで至上最大の製作費が掛けられ、完成までに5年を要した大作である。出演はTruong Ngoc AnhとQuoc Khanhで前者は現代映画界の若手第一人者で彼女のファッションを信望するファンが大勢いる。後者はただ今売出し中の役者で、この二人の出演がこの映画のヒットを不動のものとすることだろう。映画で使用された衣装は、フランス在住越僑デザイナーのHelen Lieuだ。「白い絹の着物」は、一部に長すぎるとの批評もあるが、多くの映画関係者たちに好意的に受け入れられている。この映画は、今日の国際婦人の日を祝し総てのベトナム人女性に捧げられる。

(辛口寸評)
一昨日、3月8日は、国際婦人の日だった。とは言えこの日は丁度、朝から仕事でお客さんのアテンドで車に乗って出掛けており、僕の頭の中に、その概念は全く存在していなかった。お客さんをホテルに送り届け漸く一段落ついて、車窓から何気なく外を見ていると、道端でそこかしこに即製の花屋が立っている。それで漸く、今日が婦人の日である事を思い出し、急ぎ運転手に車を停めさせ、籠に活けられた花々を物色した。少し派手目だが折角なので見栄えの好いものをと手に、値段を聞くと通常の4倍の言値を告げてきた。値段交渉したが今日ばかりは掻き入れ時とばかりに、値段をさげようとしない。なだめすかして、10分 それでも半額まで落として貰って帰途に付いたのだった。

我が家へ戻るとうちの奥さんは外出中、目立つ場所に花籠を置いて書斎に上がって行った。30分ほどして、奥さんがドタドタと階段を駆け上がってくる音がして書斎に飛び込んで来た。鳩が豆鉄砲食らったような顔をして、ポカ~~ンと彼女の顔を見ると、目をウルウルさせていた。余程、嬉しかったのだろう。花を買っておいて良かったと胸を撫で下ろした次第である。おそまつ、、、、。

以上

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