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2007/04/24

周回遅れの「新自由主義」。フランス社会は、サルコジを大統領に推すか?!

時代遅れの酒場という唄があった、フランスでは、時代遅れのというか周回遅れチャンプの意気が高いそうだ!

既に、英国ではサッチャーが、米国ではレーガンが、主導した「小さな政府」という新自由主義は、その後、多くの国へ「飛び火」した。本家本元の英国はかつての栄光を取り戻すには充分ではないが、それでも世界の金融市場の頂点から滑り落ちることは防げた。

米国は、「新自由主義」を、更に発展させ「新保守主義」という勢力を生み、より強力な姿勢で世界市場の制圧を目指し世界各地で争闘中の毎日だ。

Frnationalflag_4この間、フランスはかつては犬猿の仲だった隣国ドイツと手を結び、「欧州連合」の創出と「通貨統合」に全力を注いできた。
フランスもドイツも、どちらかと言えば「概念を実体化」させることを好むように見受ける。
対する米国は、何よりも徹底したリアリズムで全てを支配するかのように見受ける。
「遠い将来や、理想よりも」、「いま、どうか?」が、米国を表徴しているのではないか。
加えて「強い者が勝つ!」という思想が(米国を)底辺で支えている。

サルコジの思考は、簡単明瞭である。
様々な配分や平等を考えるから、行政機構が膨大になる原因だから、「もう、そのような手間は省こう(=小さな政府だ!)!」。「自由に競争して、勝ち抜けばよい」。という単純明快な思考を主張している。
フランス革命が目指した、「(理想の国家)フランスは手間がかかり、行政コストが高くつき過ぎて、時代環境に合わない」と言っているわけだ。

既に、サッチャーリズムやレーガノミックスを取り入れ、巧妙に定着させた他の諸国と比べ、フランスは巨大な行政機構で手厚く社会福祉を維持してきた。
それをこの際破棄し、市場競争原理による(規制のない)自由で闊達な社会を目指そうというわけだ。
しかしながら、他の諸国では、行き過ぎた「市場競争原理主義」による弊害が社会問題となり、行政のテーブルへ提議され、いかに是正するかが深刻な問題となり始めている。

その意味で、フランスはサルコジを選ぶことにより、周回遅れの新自由主義という市場競争原理主義へ大きく舵を切るのだろうか。
イタリアでも、新自由主義による市場競争原理主義は敢然と後退した。
「第五共和制」の現体制下で、フランスの市民が何を選択肢にして「何を選ぶか」。これは実に興味深い。今後の「欧州連合」を占う布石にもなる。
また、社会不安を政治が創り出しながら、それへの異議申し立てを警察力(武力)で抑圧するサルコジの思想を、フランス社会がどう受け止めるのか。

今日までのフランス社会の最底辺を移民に押しつけ依存しながら、都合が悪くなったから「切り捨て、弾圧する」という、真に恥さらしな政治を推し進めようとするサルコジ。
自らも移民の子だと、出自を喧伝しているらしいが、移民にも色々な種類がある事を忘れてはならない。サルコジはヨーロッパ大陸の片隅から中原たるフランスへ流れ着いた移民の小倅である。いま、フランス社会を覆っている移民の子供たちへの社会的差別は、主として、かつて支配したアフリカ諸国から、底辺労働を押しつけ隷属させる目的で甘語を繰り広げ入国させた人たちに関わる問題である。
サルコジ自身も移民という、きれい事ではない、極めて重いテーマなのである。
一歩間違えば、ヨーロッパ人種とアフリカ系人種の争闘に発展するテーマなのである。

かつて、フランスは、アルジェリアを支配し、アルジェリアの独立戦争には大量の軍隊(得意の外人部隊も含め)を送り込み、徹底弾圧したが、結局はドゴールの判断で敗退した。
アジアでは、ベトナムの支配を徹底しようとしたが、結局は追い出され、悔しさを紛らわせるため米国と交代したが、これも敗退の途を選ぶしか方法がなかった。

世界史でその偉業を讃えられる「フランス(市民)大革命」が約束した「自由・平等・博愛」を、フランス社会はサルコジを選ぶことで「打ち捨てる」のだろうか。
それなら、その象徴たる「フランス国旗(自由・平等・博愛)」は、何かに置き換えられるのだろうか。そうでなければサルコジの政治主張はウソになる。

周回遅れの「新自由主義」と「市場競争原理主義」を主張するサルコジが選ばれるか、教養力をひけらかす「ロワイヤル」という、これまた真にフランス的な女傑が選ばれるか、極東の片隅に位置する島国の民としては真に興味深いテーマである。

引用開始→ サルコジ氏とロワイヤル氏で決選投票・仏大統領選挙  (日経NET)

【パリ=野見山祐史】22日に実施したフランス大統領選挙の第一回投票は、即日開票の結果、保守右派の与党、国民運動連合のニコラ・サルコジ党首(52)が首位となり、2位には社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル議員(53)が入った。5月6日に決選投票を行う。雇用や移民規制、治安対策などを争点に左右が対決する。12年政権の座にあったシラク大統領の後継を決める選挙とあって、投票率は前回より10ポイント高い80%台に達したもようだ。

仏内務省が発表した海外領土などを除く本土分の最終開票結果によると、各候補の得票率はサルコジ氏31.1%、ロワイヤル氏25.8%、中道の仏民主連合のフランソワ・バイル党首(55)18.5%。前回2002年選挙で決選投票に進み「ルペン・ショック」を巻き起こした極右政党の国民戦線のジャンマリー・ルペン党首(78)は10.5%で4位に終わった。

決選投票進出を決めたサルコジ氏はパリで「新しい夢へ国民を結集させる。暴力や労働条件の悪化への恐れからフランスを守りたい」と話した。 (10:34)
(C) 2007 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media;Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

引用開始→ サルコジ氏支持、52―54%・仏大統領選で世論調査  (日経NET)
【パリ=安藤淳】フランスの世論調査機関が22日夜に実施した複数の世論調査で、5月6日の決選投票で国民運動連合のサルコジ党首が社会党のロワイヤル議員を破るとの結果が出た。決選で誰に投票するか聞くと、回答者の52―54%がサルコジ氏を選び、ロワイヤル氏を4―8ポイント上回った。 (13:01)
(C) 2007 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media;Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

引用開始→ 仏大統領選、決戦投票へ中道層カギ   (日経NET)

【パリ=野見山祐史】フランス大統領選挙は保守右派の与党、国民運動連合のニコラ・サルコジ党首(52)と左派・社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル議員(53)の2候補に絞られ、第1回投開票から一夜明けた23日、6日の決選投票に向け中道票の獲得に動き出した。特に社会党は左派系の支持だけでは勝ち目がなく、中道層の取り込みは不可欠。中道のバイル仏民主連合(UDF)党首の動向が鍵を握るとみられ、投票までギリギリの駆け引きが続きそうだ。

サルコジ、ロワイヤル両氏は23日夜からそれぞれ仏東部ディジョン、南東部バランスで第一回投票後、最初の支持集会を開く。5月2日の公開討論を前に、支持を固める。(07:01)
(C) 2007 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

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