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2007/04/05

イラン、英米欧との正面衝突を避ける!実際は捕虜を持て余しだった?

盗人にも、それぞれ、国際政治で、それなりの小理屈が!

「得るモノは得た、盗るモノは取った」。
大見得を切って、英国とEUに貸しを作る、米国へは丁度よい圧力になった。
そして、髭オヤジは、わけの分からない急進的な主張を繰り返す、狂信者でないことを表明できた。
何よりも、国内的に、髭オヤジの基盤を確立できた。

まぁ、こんなモノだろう、というのがイランの髭オヤジの思考論理だ。

海賊行為であろうと、武力行使であろうと、とにかく、ホルムズ海峡を我が物顔で押し進米国と英国へ一発お見舞いしたわけだ。

しかし本音は、「厄介なことになった!?」と考えただろうと思う。
弱気を見せれば、国内で叩かれる。
強気を示せば、本当に欧米との一戦を覚悟することになる。
一戦交えるのは簡単なことだが、石油収入はほぼゼロになる。
国内経済が保たない。

髭オヤジは、案外、現実的な思考回路を巡らせ考えた挙げ句、いろいろ御託を並べ立てた挙げ句、打開の糸口を見出せないまま泥沼に陥ることを避けた。

革命防衛隊の隊長に名誉というアメ玉を与え、逃げ切りを図ったわけだ。

国際政治の力の論理って、まぁ、こんなモノかなぁ~!

引用開始→ 英兵15人釈放へ イラン大統領が表明  (asahi.com)
2007年04月05日00時20分

イランのアフマディネジャド大統領は4日、テヘラン市内で記者会見し、3月23日にペルシャ湾でイランに拘束された英兵士ら15人を釈放すると発表した。英兵士らは近く英国へ送還される見込み。両国間で高まった緊張はひとまず沈静化する。大統領は「英国民に対する贈り物だ」と述べ、人道的見地からの恩赦であると強調した。

大統領は、記者会見で終始、国連安保理が米英両大国の意思を通すための道具となっていると非難。安保理による経済制裁を受ける核問題でも、イランの核平和利用の正当性を主張した。そのうえで、イランの国土を勇敢に守ったとして、拘束を指揮した革命防衛隊の司令官に栄誉メダルを贈った。

04年にも同じ水域で英兵士らの拘束があったが、当時の改革派ハタミ政権は3日で釈放。今回は、保守強硬派のアフマディネジャド政権下で、解決に時間がかかった。イラン・イラク国境線に位置し、歴史的に紛争の種となってきた海域で、英国はイラク海域だったと主張。イラン側は「15人がすべてイラン水域に入ったと告白した」と応じ、ペルシャ湾で米軍が演習を続ける情勢の下で軍事的緊張につながりかねない懸念も生じた。

国営イラン通信は4日、1月に北イラクのアルビルで米軍に拘束されたままのイラン人5人に関し、近く在イラクのイラン大使が面会すると報じた。大統領は会見で、「人質交換のような取引では」との質問を否定したが、在テヘラン外交筋の間では、イラン側が今回の英兵士拘束を最大限に利用したとの観測が高まっている。

核問題で米英の経済制裁による圧力を受け、イラクの治安悪化への関与でも非難を受けるイランにとって、イラク治安情勢への影響力は有利な取引材料だ。米国は、拘束したイラン人を、革命防衛隊の関係者とし、イラン側は領事館に属する外交官だと釈放を米国に要求し続けてきた。

外交筋は、イランが英兵士の拘束というカードを最大限に使い、米英側から大きな譲歩を引き出そうとしたと見ており、イラクでのイラン人釈放が実現すれば、国内的にもアフマディネジャド大統領は強硬姿勢を貫いたことで、大きく得点を稼ぐことになる。
(WEB朝日新聞 asahi.com) ←引用終わり

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