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2007/05/20

中国人民銀行、対米柔軟政策を先取りか?人民元の変動幅拡大を発表!

中国人民銀行が、18日「対ドル為替変動幅、現在の対米ドル0.3から0.5へ拡大」を発表!

いよいよ、米ドルと人民元の綱引きが先鋭化するのだろうか?
週明け以降、目が離せない状態になるのではないか?

中国は、対米貿易黒字の拡大基調が続く中で、これ以上、米国との貿易不均衡を放置するのも気が退けるのか、あるいは、来年の大統領選挙を控え、前哨戦段階で「対中国脅威論」が吹き荒れる前に、対米政策の面で手を打ちたいのか、いくつかの思惑を交錯させているのだろうが、いずれも「米ドルと人民元」変動幅が少し大きくなるわけだ。

とは言っても、日本円の独歩安は三極通貨の中では、悲しいかな抜き出ている。
現在のところ、ユーロが一人勝ち状態で、米ドルも混戦から抜け出したような印象を受ける中で、日本円だけが沈み続けている。

いよいよ、アジア地域全体を通暁した共通通貨のためのロードマップについての議論も必要な時期を迎えつつある時期に、日本円だけが三極通貨の中で弱体ぶりなのは、いかがなモノか?

「輸出企業が、円安で儲かる」。それは確かだろうが、産業資源とエネルギーは円安で上昇するわけだから、その点も含め、そろそろ円安誘導には終止符を打った方がよいのではないか。
それでなくても、中国の経済成長に合わせ、エネルギー需給は世界で逼迫し高騰を続けている。これに加え中国の粗鋼生産量の急増により、鉄鉱石などの産業資源も高騰しているという事実を厳粛に受け止めなければ、針路を見誤ることになりかねない。

週明けには、米ドルと人民元の攻防を見守りたい。

引用開始→ NY円、反発――1ドル=121円05―15銭、人民元変動幅拡大発表で
(日経NET)

18日のニューヨーク外国為替市場で円相場は三営業日ぶりに反発。前日比20銭円高・ドル安の1ドル=121円05―15銭で終えた。中国人民銀行(中央銀行)が対米ドルでの人民元相場の変動幅拡大を発表。元の対ドルでの上昇につれ円も対ドルで上昇するとの思惑から円買い・ドル売りが先行した。ただ5月の米消費者態度指数が市場予想を上回ったことなどから、円は伸び悩んだ。

中国人民銀行は人民元の変動幅拡大に加え、預金・貸出基準金利と預金準備率の引き上げを発表。これを受け、ロンドン市場で円は一時120円69銭まで上昇した。低金利の円を借りて高金利通貨や株式などに投資する「円キャリー取引」を解消する動きが広がるとの見方も出て、円買いが膨らんだ。ニューヨーク市場での円の高値は120円76銭だった。

午前10時発表の消費者態度指数(5月速報値、ミシガン大調べ)が88.7と4月確報値(87.1)から上昇し、市場予想(86前後)を上回ったことが、ドルの支援材料になった。18日のニューヨーク株式相場が反発して円キャリー取引解消の思惑を抑えたことも、ドルの買い戻しにつながった。円は一時下げに転じ、121円32銭を付けた。

円は対ユーロで小幅に反発。前日比5銭円高・ユーロ安の1ユーロ=163円60―70銭で終えた。人民元の変動幅拡大発表を受け、対ドル同様に対ユーロでも円買いが優勢になった。ただ米株相場が堅調で円キャリー取引解消に対する懸念が広がらなかったため、高水準の日欧金利差に着目した円売りが出て円は次第に伸び悩んだ。

ユーロは対ドルで三営業日ぶりに反発。前日終値の1ユーロ=1.34ドル台後半から1.35ドル台前半に上昇した。ロンドン市場で約一週間ぶりの安値圏まで下落した後、下値の堅さが意識され買い戻された。この日のユーロの高値は1.3522ドル、安値は1.3473ドル。

カナダドルが対米ドルで大幅高。ダウ・ジョーンズ通信によれば、1977年以来の高値を付けた。18日発表の3月小売売上高が市場予想を大きく上回り、利上げ観測が高まってカナダドル買いが膨らんだ。一時一米ドル=1.088カナダドル近辺まで上昇した。
〔NQNニューヨーク=川勝充郎〕(10:32)
(C) 2007 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

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