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2007/07/29

尻に火がついた、パキスタンのムシャラフ大統領!後ろで操る米国の思惑は?

米国にイイように弄ばれたパキスタン。ムシャラフ大統領は、とうとう尻に火がついた!

「テロとの戦い」って響きの良い言葉、イイねぇ!とても便利な言葉だ!
ホントに魔法の言葉だ!

アフガニスタンに始まったイスラム・テロの恩讐は、ソマリアで、エチオピアで、スーダンで、イラクで、パレスチナで、レバノンでと飛び飛びに火がついては消える(消される)展開だったが、最近は、ついにパキスタンを内戦寸前の状況へ追い込もうとしている。

パキスタンの政権が崩壊すると、次はインドを巻き込みインド亜大陸全体を覆いバングラディシュも戦争に引き込まれる形へ発展するだろう。インドネシアまで飛び火すればフィリピンも無事ではない。

イスラム社会全体を串刺しにする形で大戦争に発展する可能性を秘めている。

ここは一番、大一番、パキスタンが踏ん張らなければ、実際には話にならない。
米国は必死だろう。イランとの対峙を考えても、ここは退くわけにはいかないのだ。

パキスタンの政治は、実に複雑怪奇だ。余りにも富が偏在している事もある。何よりも、パキスタンの西半分は「パキスタンであって、パキスタンでない」事実が、全てを複雑にする。アフガニスタンの急進的破壊勢力タリバンの生みの親はパキスタンの西側に広がる地域に居住するタリバンを構成するのと同じパシュトン人だ。
一般論として、非イスラム社会では「タリバンは、少々狂っている」と思う人が多いわけだろうが、ドッコイ、タリバンはイスラムの正義を守るために純粋な気持ちで闘っていると主張し続けている。
イスラムの大地に踏み込む異教徒を許すことはできないのである。従って、バーミヤンの地域に1200年にわたり残されたチンギスハーンの末裔であるモンゴリアン系の民族は、例えいまイスラムを信奉していても、1200年前に踏みつけられた怨念を背景に許せないのだ。

話は、飛ぶが、その種の理由で、はるばる成金の韓国から踏み込んできたキリスト教徒の押しつけ布教活動を前提にした脳天気でアホーの人道援助団体なんぞ、許せるわけがないのだ。
だから、成金の韓国から相当の資金を分捕るか、タリバン兵の釈放が達成されなければ、全員を処刑するだろう。理由は「邪魔だし、使い途がない」という程度の話だ。
出かけた側が単に脳天気なだけである。

話をパキスタンに戻すが、現在のパキスタンで富める側の中枢を占めるパキスタン人(民族関係が複雑なので、とりあえずこのように規定する)は、そのいずれもが米国との貿易に関わり富を得る人たちである。直接的に米国に関わらなくても、欧州各国やANZ(豪州とニュージーランド)などとの貿易に関わり一儲けしている人たちだ。

偏狭なイスラム思想にとりつかれた側には、認められない悪業に映る。従って、打倒の対象でしかないわけだ。何よりもパキスタンの一人当たりGDPが2000米ドルになっている。いつの間にか1000米ドル以上膨らんでいる。あり得ないことが起きているのだろう。以前も貧富の差が極限状態みたいな国だった。それが2000米ドルを超えたのなら、その格差はとんでもない天地の開きへ発展していることだろう。

タリバンが活動する条件が揃いすぎている。アルカイダが活動するにはピッタリの条件を備えた国になったといえるだろう。
そして、この一年ほどで、パキスタンの政局が乱れ始めた。おそらく後ろで操っているのは米国だろうが、アフガニスタンでタリバンが息を吹き返し勢力を回復したことと無縁ではないだろう。パキスタンの西側を占める地域とアフガニスタンとの国境は事実上ないのだから、いくらでも自由に往き来できる。アフガニスタンでテロ攻撃や戦闘を繰り広げたタリバン兵が危険を感じたら、パキスタン側の山岳地帯へ身を隠す。疲れるとクェッタかカラチへ出没し体を休めるなんてことは簡単な話だ。
その際、浸透したパキスタンで、「ムシャラフ大統領が米国と組んでタリバンを攻撃し掃討するのは、イスラムの正義に叛することだ、異教徒の手先ムシャラフを倒せ!」と主張しているに違いない。
パキスタンのイスラム神学校は、その昔、タリバンが侵攻したソ連兵相手にゲリラ戦を闘っていたとき、パキスタンのイスラム神学校こそが兵站の拠点であり兵士補給や徴兵の基地だった。
タリバンは、パキスタンがあっての存在だった。
そのパキスタンが、アルカイダが仕掛けたとされるニューヨークでの航空機テロ以来、米国の手先になり、事もあろうにタリバンを攻撃する側に廻ったわけだから話にならない。タリバンとしては許せないわけだ。

様々な理由により、タリバンはパキスタン内でテロ活動を公然と行うようになった。それに呼応するイスラム神学校もテロ活動を引き受けている可能性がある。
まずは、弱い立場が標的にされ狙われる。次に米国の手先や走狗の側が狙われる。そしていよいよ政治的な立場を明らかにしている政治勢力を狙いすませたように強力なテロを加え警告する。次が政権の中枢へテロ攻撃をかける。
ほぼ、教科書通りのテロ活動がパキスタンでは繰り広げられてきた。

ムシャラフ大統領は、既に危機的な状況にあることを理解しているのだ。後ろに控える米国が、いま何をどう考えているのか、全く分からないまま暗中模索しているのだろう。
この危機を突破するのは、ブット元首相、シャリフ元首相を取り込み、お金持ち世俗イスラム連合を強力に築き上げ、乗り切るしか途はないのだ。

しかし、これこそタリバンやアルカイダの思う壺ではないか。来年以降、タリバンとアルカイダは一気にパキスタン全体を包み込み戦線を拡大するだろう。
ムシャラフ大統領は、その点を十二分に理解し織り込み済みのため、大統領と国軍参謀総長の兼務を譲ることができないのだ。

いよいよ、中東から南アジアを巻き込むテロ戦争が準備されようとしている。
米国は、どうするつもりなのか?そもそも、ジミー・カーターが大統領の時代に、イランコントラゲートで失敗し、パーレビ王制が倒されたホメイニ革命への対応を誤り、米国の中東政策は混迷したままである。混迷した中東政策を打破する狙いで打ち出すのは全てが「軍事行動」ばかりだった。それを南アジアまで広げるわけだが、これだけ長大な戦線を背景に行動するテロリストを相手に、正規軍でどう対処するのか他人ごとながら思わず心配してしまう。
アルカイダの主張のように、日本が直接テロで狙われることはないだろうが、しかし、この地域は日本の基礎エネルギー資源の輸送路に直結していることを肝に銘じるべきである。

ムシャラフ大統領を、ブット元首相と強引に引見させたのは米国だろう。そうでなければムシャラフ大統領が自ら会うわけがない。シャリフ元首相の場合も含めて米国の差し金だろう見え見えだ。
米国は、10年や20年の短期ではなく、100年程度のスパンでこの地域をどうしようと考えているのだろうか?
それも示されず、ロードマップを欠いたまま、展望もない状態で、パキスタンは形式的に大統領選挙と下院議員選挙を執り行い、テロとの戦争の最前線を担わされるのである。
ムシャラフも、シャリフも、ブットも声を揃えて「ここはパキスタンだから、米国の言いなりにはならない」と主張すれば、世界の喝采を浴びるだろうが、その瞬間からパキスタン経済は一気に衰退し破綻する。いよいよアフガニスタンと殆ど変わらない経済状態へ追い込まれることだろう。それもテロ戦争を仕掛ける側には有利に働く効果を持つだろう。

もう、パキスタンは退くに退けない、進に進めない状態へ追い込まれたと見るのが、この報道の正しい見方だろう。
本邦の外務省、南アジア課のメンバーは、事態をどのように捉え分析しているのだろうか、本音は、聞いてみたい誘惑に駆られている。

引用開始→ パキスタン大統領、ブット元首相と極秘会談・民放TV報道  (日経NET)

パキスタンの民放ジオTVなど有力3局は27日、ムシャラフ大統領とブット元首相がアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで極秘会談したと伝えた。モスク(イスラム教礼拝所)への武力突入や報復テロ続発などで苦境に立つ大統領が、今秋の大統領選挙を控え、国内にも支持者が多いブット氏との政治取引を目指した可能性がある。

クレシ大統領報道官は報道を否定したが、ロイター通信によると与党パキスタン・イスラム教徒連盟のフサイン総裁は「(ブット氏との)接触についての可能性を閉ざすべきではない」と、発言に含みを持たせた。

ブット氏は汚職容疑での捜査を逃れるため国外脱出し、英国やUAEで事実上の亡命生活を送っていた。パキスタン有力紙は今年4月、ブット氏が自身への刑事訴追取り下げと引き換えにムシャラフ氏の再選支持に合意したと伝えていた。(ニューデリー=山田剛)(11:06)
Copyright 2007 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.  ←引用終わり

引用開始→ 苦境打開狙うムシャラフ大統領、政敵・ブット元首相と会談  (讀賣On Line)

【イスラマバード=佐藤昌宏】28日付のパキスタン各紙は、ムシャラフ大統領が27日、訪問先のアラブ首長国連邦のアブダビで、有力野党パキスタン人民党(PPP)総裁のベナジル・ブット元首相と会談したと一斉に報じた。

モスク(イスラム教礼拝所)立てこもり事件や続発する報復テロなどで、政治力が低下している大統領が苦境打開のため、政敵の元首相に急接近した形だ。会談では、11月に任期満了となる大統領が再選への協力を依頼したが、合意には至らなかった模様だ。

両者の直接会談は、大統領が権力を掌握した1999年10月以来、初めて。大統領側が持ちかけ、2人だけで行われたという。

報道によると、大統領は会談で、次期任期でも陸軍参謀長を兼務することに理解を求めたうえで、見返りとして、元首相に対する汚職などの訴追を撤回し、首相ポストの提供を打診。これに対し、元首相が大統領の軍ポスト兼務に難色を示したため、合意には至らなかったものの、交渉は継続される見込みという。

元首相は、90年代後半からロンドンなどで事実上の亡命生活を送っている。その一方で、来年初頭までに行われる下院選への出馬を目指し、早ければ9月の帰国を目指してきた。

大統領と元首相の水面下の交渉は昨年12月ごろに開始されたが、今年5月に死傷者約200人を出した南部カラチの政治暴動で、PPPに多数の死傷者が出たため、元首相が態度を硬化、一時は決裂も取りざたされた。だが、元首相は今月中旬、本紙との会見で、大統領側と接触を続けていることを明らかにしていた。

今回、異例の会談が行われた背景には、5月の暴動以降、野党側が結束、大統領が政治的窮地に陥っていたことがある。

さらに、大統領から職務停止を言い渡されていた反大統領派のイフティカル・チョードリー最高裁長官が今月20日、最高裁の命令で職務復帰。同長官が野党側と協力し、大統領の再選戦略を法的に認めない動きを見せ始めていたことも、直接会談を急がせた理由とみられる。

大統領は28日にも次の訪問先のサウジアラビアで、ブット元首相と同様に事実上の亡命状態にある野党指導者のナワズ・シャリフ元首相の弟と会談するとの情報もあり、パキスタン政情が急展開する可能性もある。

一方、27日の直接会談に続く夕食会には、米国の外交官も同席したとされる。

モスク立てこもり事件以降、イスラム原理主義の影響がパキスタンで強まるなか、ムシャラフ政権の最大の後ろ盾となっている米国は、野党の中で最も世俗色の強いPPPを取り込むのが政権の基盤強化に最適として、直接会談を後押したとみられる。
(2007年7月28日21時44分  読売新聞)
Copyright © The Yomiuri Shimbun.    ←引用終わり

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