ナマのベトナムが分かる、週刊ベトナムニュース第124号
ウィークリー・ベトナム・ニュース
■ 平成19年7月21日 土曜日 第124号
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■ こんにちは!!
いつもお世話になっておりますベトナムから、ニャットアインです。
今日もここ一週間のベトナムの主なニュースをご笑覧下さい。
翻訳は直訳とせず、日本語に馴染む意訳としておりますので、ご注意下さい(笑)また、訳者の独断と偏見を交えた辛口寸評を入れてみました。内容が片寄り、言葉が多少過ぎる箇所も多々あろうかと存じますが、これもベトナムを愛するゆえの諫言とお許し下さい。
誤字・脱字はご愛敬ってことでお願いします<(_ _)>
尚、記事の転送は営利目的以外なら原則自由ですが、自己責任において行い、その中で被った被害・損害に対し筆者は責任を負えませんのでご了解下さい。
ベトナム・ニュース その124 今週のヘッドライン
* 7月16日(月) サンマリノ公国と国交樹立
* 7月17日(火) 実るほど頭を垂れる稲穂かな。。。
* 7月18日(水) 売りの有望株 買うなら今よ!
* 7月19日(木) みずから仕掛けた罠に落ちたワナ
* 7月20日 (金) 2007年ミス・インターネット人気度選手権
* 7月21日 (土) 米金融機関とベトナム銀行との提携
* 旅のエッセイ ひとりで行けるもん、、、。
7月16日(月) サンマリノ公国と国交樹立
* ベトナムとサンマリノ公国が外交関係を樹立した。駐伊ベトナム大使館のグエン・ヴァン・ナム大使と駐伊サンマリノ大使館のバーバラ・パラ大使は、それぞれ両国の代理人として先週金曜日、イタリアの首都ローマに於いて国交関係を樹立する調印式を行った。
調印後、二人の大使はお互いの国の情報を共有し、友好関係の促進と観光業及び文化の二国間協力を加速させてゆくことを確認した。
イタリアに囲まれているサンマリノ公国は、ヨーロッパで最も古い共和国且つ国土面積の狭い国家のひとつで、その歴史は紀元前301年まで遡ることが出来、14世紀に共和国となった。国の総面積は63キロ平米で、人口は約3万人、世界中でも稀にみる小さな国だ。
サンマリノ公国は国連のメンバーで70以上の国際機関に属しており、国民総生産の5割は観光収入である。
(辛口寸評)
全方位外交を国是とするベトナムにあっても、まさかサンマリノのような小さな国とも外交関係を持つとは正直、記事を見たとき驚きを禁じ得なかった。筆者は以前、イギリスで暮らしていたとき、ローマ旅行の途中で、サンマリノへ立ち寄ったことがある。山に包まれた盆地の中にひっそりとあるその国は、イタリア領内のリミニから乗ってきたローカルバスの運転手に“サンマリノ”と告げられなければ、ここが“外国”とは思いもつかなかっただろう。海岸線は持っていないものの、海岸までは僅か23キロしか離れて無く、しかも国全体が高台にあるため、アドリア海を望むことが出来る。
公用語はイタリア語だが、さすが観光立国、サンマリノ・グランプリなども開催されるお国だけにイタリア以上に英語が通じる。ヨーロッパの別の小国リヒテンシュタイン同様、記念切手の発行にも力を入れており、その収入がGNPの5%を稼ぎ出しているそうで、国を挙げて国の売り込みに力を入れているといえるだろう。今回、ベトナムがサンマリノと国交を結んだその真意はわからないが、将来のベトナムGPXの布石だったらと思うと夢が弾むというものだ。因みに、ここにも2005年10月時点で在留日本人の数は5人を数えるそうである。
7月17日(火) 実るほど頭を垂れる稲穂かな。。。
* ベトナムは近年急速な経済発展を遂げてきてはいるものの、この国が先進国の仲間入りしたということにはほど遠いと、ベトナムの経済学者は外国人専門家の意見を引用して語る。元政府経済学者、レ・ダン・ドアン博士が、先週火曜日、トイチェ紙上に於いて彼の署名付き記事の中で、この4月彼が台湾の学会で5人の外国人経済学者との座談会の様子をつまびらかにした。あるエネルギー経済専門家の台湾人教授は、ドアン博士に、「ベトナムは未だ虎になりきれていない。ましてや龍になるのは未だ膨大な時間を費やさなくてはならないだろう。尤も、今の現状だけではベトナム自体は、虎にも龍にも成れる保障は全くない。」と指摘したという。
ドアン博士は、ベトナムがこの20年間で若干の輝かしい業績を残したことは確かだが、今も発展途上国であることは間違いないと言う。昨年の一人辺りのGDPはUS760$でしか無く、フィリピンやインドネシアのUS1000$、タイの場合はUS2500$と、これからも判るようにベトナムは実際まだまだなのだ。1960年代、ベトナムの現在のGDPと同じくらいのレベルであった韓国と台湾は前者が今年のGDP US24500$、後者がUS16000$で過去数十年間経済成長率は平均9%台を維持してきているのである。アジア経済通貨危機10年を振り返り、世界銀行は所謂、途上国が陥る“中程の収入蟻地獄”と言うものを指摘する。つまりGDPがUS1000$を超えた辺りから、成長が鈍化し先進国レベルのUS10000$になかなか到達出来ないのだ。
アジアの虎と喩えられている、フィリピン・インドネシア・マレーシア・タイ等は今もUS10000$以下の中で足踏み状態に陥っているのはまさにこのことを意味している。アジア経済でも少数の韓国・台湾・シンガポールはUS10000$の大台を超え龍に成長することが出来たのだ。今のところベトナムは、2010年にGDP US1000$に乗せることが出来ると予想されているものの、龍になって更に舞い上がるためには“中程の収入蟻地獄”を克服する必要があるのだ。
しかし、事は容易ではないとドアン博士。これらの国々の経験から、ベトナムがゴールに到達するには、高くて持続的な経済成長と経費の抑制をし、効率の高い投資を行い、富の分配と、強い投資を呼び込むための教育制度改革、科学技術の発展が必要になってくるのだ。
ベトナムは、併せて汚職や不正の撲滅を国是としクリーンで効率的な政府を作り上げ、ビジネスの競争力の向上と発展に力を注いで行かねばならない。「これらのレッスンに秘密など無く、要するにベトナムのやる気に掛かっているのだ。」とドアン博士は訴える。ドアン博士は、件の台湾の教授にベトナムは過去の知恵に学んで経済の“虎”に成れるでしょうと伝えたという。台湾の教授は応えて曰く、虎に成れるかどうかは、言葉ではなく要するにベトナム自身の今後のアクションに掛かっているのですと結んだという。
(辛口寸評)
この頃、周囲のベトナム人を見渡すと、誰も彼もが自信に満ち溢れ、背筋をしゃんと伸ばし、通りを闊歩する。経済の発展が否応なしにベトナム人たちに精気を与えているかのような。しかし、その一方で、過度な自信の持ちすぎの輩も多く、確かに何千万の住宅に住み高級外車を転がすほどになっているものもこの頃はあちこちで見られるようになったが、そんな人たちほど、自分たちが、ベトナムが偉いからこうなったんだと心底思っているようで、筆者は危うさを感じている。事実、以前にもここに書いたが、これから5年先のベトナムの姿が私には全く見えないでいる。ひょっとすると、ベトナムから外資の撤退が始まり、20年前に戻る事だって十分、現状のベトナムの仕組みを知るものとしては考えられるのである。
そんなところへ、今回の記事を見て、筆者は少し安心した。
ベトナムの中にも、冷静に他と比較して、この国が今、どのようなポジションにいるのかを理解し、そして向上する為に何が必要なのかを真剣に考える人々の存在は私に取って心強い。国でも人でも同じように、力が付けば付くほど、謙虚さを磨かなければならない。ややもすると環境や立場が取り敢えず、今のポジションを差配させているだけなのに、それを勘違いして自分の力と思いこむ愚か者にならぬことだ。実るほど頭を垂れる稲穂かな。。。
この言葉、ベトナムにも、そして私にも必要な言葉だと思う。
7月18日(水) 売りの有望株 買うなら今よ!
*このところ市場の下落基調の中、株式投資家の多くはこれまで保持してきた有望株を手放し、大きな成長の高い可能性を秘めた小型株への再投資を行い始めているという。最近の売買統計から、ベンチェ建設技術社(BTC)・サイゴン飲料社(TRI)・620チェウトイセメント社(BT6)のような小型株に興味を示す株式投資家たちの数が増加傾向にあり、実際、二週間前までの売買と比べると数倍のトレードボリュームを持つに至っている。業界関係者に因れば、国内株式投資家にとって値動きの動きがほとんど無くなった有望株は以前ほど魅力的なものとして映らず、高値づかみをしたと考える国内投資家たちは有望株に見切りをつけて、より多くの利益を生み出しそうで、安価な小型株に再投資を開始したのだとのこと。某証券会社社長は、この背景について最近、国家中央銀行が商業銀行へ課した証券融資の3%枠のキャップ制への移行が現在の流れを生み出すことに帰依したものだという。
サイゴン商業銀行・アジア商業銀行・FPT社・サコムケーブル社の上半期の業績はいずれも好調だったにも関わらず、株価は一向に戻る気配が見られない。ハイフォン証券コンサルティング課のダオ・チョン・ティエン課長は、有望株の下落原因はこれらの企業が近い将来、増資の発表をしより多くの株が市場に出回りだぶつき現象を株式投資家の多くが恐れるからだと指摘する。
アジア商業銀行は今月14300万株の追加上場を計画しており、FPT社は今年10月に3000万株を同様に追加上場する予定だ。
加えてフーミー肥料社・バオベト保険・ペトロベトナム保険などの主要国営企業の何百万株もの株券がIPOを通じ、市場に投下された為、その分、有望株の停滞に繋がり、その価値を薄めてしまったのが現状のようだ。
(辛口寸評)
筆者も記事の中でも出てくる有望株をしこたま仕込んでいるのだが、相変わらず今を買い場と見て、せっせと買い付けている。正直なところ株価はほとんど停まったままで上がりもしなければ下がりもしないので、退屈なことこの上なしだ。とは言え、最低5年の長期保有と決めたからには、兎に角、焦らずじっくりと雨が降ろうが槍が降ろうが、買い続けてゆく。現状、ベトナムインデックスは1000ポイントを僅かばかり超えたところであるが、筆者は今後、インデックスは更に下がり続けて、850ポイント辺りまで下落すると踏んでいる。下落するのに何で、買い続けるの?と思われる向きもきっとお有りだろうが、相場の神様と知られたあの是川銀蔵氏ですら、ある銘柄を1200円から300円までナンピン買い下がりをし、仕込んだといわれている。尤も、筆者はそれほどの財力も度量も無いので、氏と同じことは適わないまでも、やはり人が買いたくない時に勝負を仕掛けるのが、勝つコツで有り、また損するコツでもあるのだ。損を知らなければ、そもそも勝つことも出来ないのでは無いだろうか。
それと、やっぱりと言うか、ベトナム株ファンドをネタに詐欺を働く日本人の噂が筆者のところにも伝わってきている。しかも、その詐欺師ときたら自称ファンドマネージャーだそうだが、株の知識はおろか最低限のビジネスの道理さえ判っていない人物が、押し出しを聞かせて、ホラを到る処で吹き資金を集めては、ベトナム未公開株に数億単位の資金を投入している。ところが、未公開株とは名ばかりで、株券は無く、その代わりに投資したベトナム企業のオーナーの手書きの株式贈与確約書を貰い、それで投資したと本人は思っているそうだから笑いを堪えるのに涙が止まらなかった。普通、株式会社化されていればどんな状況であれ、一旦、株の譲渡契約を締結すれば株券化し保管可能なのに、この件のファンドマネージャー氏は、そんなことさえ判らず、手書きの契約書のと引き替えに数億円を振り込んだそうだ。
本人は詐欺師の積もりは無くても、これほどベトナムとベトナム人を知らず、しかもまともにビジネス経験も無いような男が、そもそも私設ファンドを作り客を集め投資なんてしようという了見自体、全くどうかしているしているし、それが原因でみすみすベトナム人に騙されているのだからもはや人災であろう。また、可哀想だが、この様なド素人の自称ファンドマネージャーを信じて金を巻き上げられた客も愚かで、欲に眩み人を見る目が無かった点では自己を責めるべきだろう。兎に角、今、有象無象の様々なファンドが色々な国で立ち上げられベトナムに投資すべく参入してくるが、上述のようにいい加減なのが多いので気をつけたが良かろう。
7月19日(木) みずから仕掛けた罠に落ちたワナ
* ハノイ市警は先週、インターネットのチャットを利用し少女たちを中国売春組織に売り飛ばした嫌疑により二人の若者を逮捕した。7月3日、チャン・ヴァン・クエン24歳とグエン・ヴァン・ドック22歳の二人は、以前、中国の売春組織に売り飛ばし、そこから脱出してきた少女の通報により、逮捕に至ったという。被害女性のCさん22歳が警察に語ったところに因れば、昨年3月、彼女はthatlongxinloiem_1281のユーザーネームを持つ、ヤフーチャットでクエンと知り合った。その時、彼女はクエンに対し20万ドン(US12.5$)の借金をインターネットカフェのネット代金として申し込んだという。そこで、クエンは仲間のドックを彼女のところへ精算するために向かわせたのだった。
ドックはCさんに自分が中国人パートナーと携帯電話ビジネスをしていることを話し、Cさんに彼のところで働くよう持ちかけ彼女はそれに同意すると中国側へ彼女を連れて行った。Cさんを中国側組織に引き渡すと、直ぐにドックはその場から立ち去って行った。Cさんは約1000元(US130$)で売られると、早速、日に5~7人の客を毎日取らされるようになったのだった。そしていくつもの置屋に転売させられたという。そんな日が暫く続いたある日、Cさんは同じような境遇で売られてきたベトナム人女性と協力し、遂にベトナムへ逃げ帰る事に成功した。
ベトナムに帰って来たCさん、何とか自分を中国に売り飛ばした犯人を捜そうと、原因を作ったヤフーチャットに新しいユーザー名を登録し、早速thatlongxinloiem_1281を誘き出すために、お金が必要とした偽りのメッセージを送ると、今度は主犯のクエンがCさんの前に現れたのだった。警察に因れば、この二人の若者は他にも同様の手口で6件の余罪があると考えられており、これまでに少女ひとりにつき、170万~300万ドン(US106~187$)の利益を得ていると現在、尋問を続けているという。
(辛口寸評)
前にも記事で採り上げたけど、ベトナムのインターネット普及率拡大の縁の下の力持ちとして、ネットカフェの存在が欠かせない。街の中心地で外国人が利用するようなネットカフェは、外国人料金となっているが、ローカルベトナム人が利用するようなそれの料金は一時間3000ドン(23円)程度で今日ではどこも満員盛況を博している。しかし、その一方でネット犯罪も少しずつ進化してきており、若い女性ネットユーザーたちの中には、ついついネットにお金を注ぎ込み過ぎ、気がつけばそれが払えない額になっているという状況が生まれるわけだ。
そんな時にチャットを利用し、適当に気前の良さそうな男性を見つけそれをカバーさせ、それがベトナム版援助交際を助長しているとも言われており、一般的なベトナム人の感覚からすると、見も知らぬ相手に如何にチャットであろうとお金を求めるような真似は、そもそもはしたないとされる。故に、犯罪は憎むものの今回、被害に遭ったCさんには気の毒だけど、このケースは自ら呼び込んだものとも言える。ただ、彼女は泣き寝入りすることなく、その執念を燃やしネットを逆利用し犯人を誘き寄せ逮捕に結びつけた技は流石にあっぱれ!ベトナム人女性の逞しい片鱗を見せられたように思った。
7月20日(金) 2007年ミス・インターネット人気度選手権
* ベトナムが誇る美少女チィウ・チャン・トウ・チャンが現在、開催中の2007年ミス・インターネット人気度選手権において圧倒的なリードを保っている。このミス・インターネット人気度選手権は、現在、中国で開催中のミス・インターナショナル・ツーリズム・クイーン・ページェントの催しのひとつで、我がチャンさんはただ今のところ2100票を得ており、タイから来た第二位1400票、韓国から来た第三位1300票を大きく引き離している模様だ。
今年21歳のモデル、チャンさんは昨年開催された北部ベトナム・トウエン・クワン・ビューティー・ページェントで第二位の地位を得た功で今回のミス・インターネット人気度選手権への出場資格を得たのである。ミス・インターナショナル・ツーリズムは、世界各国から110人の選手を集め7月7日から8月2日までの間、鄭州で競われている。ビューティー・ページェントに因って、観光業の発展と国際友好親善及び文化交換などが繰り広げられる今年で4回目のコンテストとなる。ミス・インターネット人気度選手権の投票打ち切りは7月30日となっている。
(辛口寸評)
え~~美人に目がない男、そして結局、詐欺で捕まった羽賀けんじです。。。いやニャットアインです。ミス・インターネット人気度選手権、これは英語で、Miss Internet Popularityと綴るんだそうでして、しかも現在、開催中、早速、僕も投票に参加しようと決め込んで、検索エンジンにかけてみたところ、意に反し、それらしいものが全くヒットせず、詳細は不明のままだが、嬉しいですね~。ベトナム人女性の逞しさ力強さのみならず、昨今では美しさも世界的評価を得るようになってきました。ベト嫁のかみさんと結婚前に僕は彼女に言いました。「君を守ってあげたい」なんて!!ところが結婚し、やがて子供が産まれ、暫く経った今、なぜか「守られている」そんな気がする毎日を送っています。(^_^;)独身の日本男児諸君、君たちも僕の仲間になってみませんか、、、、!(^^)!
7月21日(土) 米金融機関とベトナム銀行との提携
*世界の牽引的金融機関のJPモルガンが、ベトナム国営銀行が今年後半に予定しているIPOに関するコンサルティング・サービスに参入した。先週、火曜日に調印された契約書には、JPモルガン証券アジア大洋州支店は、工業及び商業銀行(Incombank)へIPOの計画策定と株式市場への上場についてアドバイスを行って行くという。コンサルティング業務は9月には完了し、10月のIPOへの道筋をつけさせた後、上場を果たすという段取りとの事。現状、Incombankは上場場所についてハノイであるか、ホーチミンであるかは明らかにしていない。
JPモルガン証券は、Incombankに対し、戦略的投資家の発掘の手伝いの他、今年後半に予定されている海外での株式発行準備にも一役買う事で同銀行と合意している。同銀行はベトナム政府が同行の持つ49%の株式を戦略的パートナー・外国金融機関・一般投資家・幹部社員への販売許可は簡単に承認するものと考えていたものの、政府は最終的に外部への販売枠を30%までしか認めなかった。上場後も同行の株式の70%は国家の管理下に置かれるという。
国内に137カ所の支店と500の出張所を持つ、ハノイ拠点のIncombankの総資産額は97億米ドルと報告されており、同行は既に通信・エネルギー・建設関係のプロジェクト、ベトナム初の衛星通信及び4つの火力発電所建設計画などに多額の投資を行っている。昨年度の利益は7800億ドンで、目標値の6500億ドンを大きく超えた額となった。同行の不良債権については全体の1.38%で、国営銀行の中では最も低い数値を維持しているという。
(辛口寸評)
既に様々なニュースで採り上げられているように、このところアメリカ系投資銀行や証券会社のベトナム金融機関との業務提携が盛んになってきている。実は、最近、筆者のところへもハワイの取引先から、リーマンブラザーズ証券アジア大洋州からベトナムへ人をやるので、どこかのローカルバンクと提携を模索できないか、適当な銀行と渡りをつけてくれないかとの依頼を受けたので、何行かコネを通じ紹介することになった。リーマンといえばモルスタと並んで、さすがアシケナージ・ユダヤの血を引くだけあって、鼻につくようなえげつなさとあくどさを兼ね備えた米国金融界でも定評が有り、間接的にせよ、うちを通さなくても幾らでもリーマンの名を出せば、ベトナムで会えない人間はいないだろうにとも思ったが、取り敢えず取引先の顔を立てなければならない。
目論見書を受け取り、早速、ベトナムの銀行を何社か周り、リーマンと会うか4行ほど尋ねてみた。結論から言うと、その内の1行だけが会うことに快諾してくれた。他の3行は、いずれも担当者レベルでの判断を超えていたのだろうか、その先に話を繋ぐことさえ適わなかったのだ。受けてくれた銀行は南部銀行だった。うちの取引銀行でもある。やがて、アポの日程が来ると、香港から二人の男がやってきた。リーマンのスタッフである。4時間ほどの会見をし、その足で香港に舞い戻って行った。後日、取引先に会見の模様を尋ねると、南部銀行がリーマンに出した要求事項は余りにも常識外れの桁違いで、現在頭を痛めているところだという。
筆者は取引先に、これがベトナムで有り、本質的に15年前から変わっていないのだ伝えた。この先、リーマンと南部銀行が提携するかどうかは未定だが、もし仮にそんな記事がニュースになったなら、ニャットアインもこの件で汗を掻いていた事を思い出して貰えたら、ちょっぴり嬉しいかもなぁ~(笑う)
旅のエッセイ ひとりで行けるもん、、、
*6月に10歳を迎えた娘に今年の夏休みはひとりで日本のお祖父ちゃんのところへ帰りなさいねと話したら、彼女は意外にも躊躇することなく「うん そうする!」と応えた。我が家では、娘が小学校に上がった年から毎年、夏休みには家内と娘を日本に帰省させ、約二ヶ月余り、娘の祖父、つまり僕の親父と過ごすのが恒例となっている。お袋を亡くしたのは未だ、娘が幼稚園に通っていた頃だったから、それ以来、親父は日本で独り暮らしをしているのだ。
親父を独りにしておくのは申し訳ないと日頃から考えつつも、如何せん年を追う事にベトナムでの責任が重みを増してきてる事に加え、娘も小学生になってからというもの、なかなか纏まった休みも取りにくく、結局、妥協案として夏休みの間は、日本でお祖父ちゃんと過ごす事でお茶を濁している次第だ。もちろん、この間、僕はベトナムで留守番だ。一年の内、10ヶ月を独りで暮らす親父を思えば、僅か2ヶ月間の辛抱などどうって事はない。
しかし、家の会社の経理課長で、しかも家内の妹が、今年3月後半に出産し、7月半ばまで産休を取るため、どうしても彼女が職場復帰するまで家内は身動きが出来ず、いつもなら娘と一緒に日本へ帰省するのだが、結局、冒頭の話を娘にしなくてはならなくなったというわけなのだ。正直言って、日本とベトナムの二重国籍を持つ娘の単独での帰省には心配のみならず不安な点も多い。その中でも、特にベトナムサイドは原則、日本とは異なり二重国籍を認めていない為、ひょっとすると出国審査で引っ掛かり、出国出来ないのでは無いかという問題が一番の懸念で、仮に出国出来なくなれば、あれほど日本への帰省を楽しみにしていた娘の気持ちに冷や水を浴びせる事になりかねない。
ひとり旅を娘にさせるにせよ、先の問題を考慮すればここは日系の航空会社を使った方が安心だ。ベトナム航空を利用すれば確かにホーチミンから名古屋までの直行便が便利だけれど、同航空会社のベトナム人スタッフに微妙且つ繊細な用事をハンドリングさせるのは何とも気が引けた。例えば、ベトナムでの出国時に誤って日本のパスポートを係官に見せてしまったりするようなことは十分考えられる。そんなわけで結局、僕がいつも利用しているスターアライアンスメンバーの全日空にお世話になることにした。この航空会社では、ジュニアパイロット?(名前は定かではないが)といったプログラムが有り、子供のひとり旅をサポートしてくれるのだ。通常11歳まで子供料金が適応される航空券だが、このプログラムを利用する場合、チケットは大人料金扱いとなる。故になんだかんだで税金まで含めると往復航空運賃は1000ドルを超えるが、子供のひとり旅の保険と安心料と考えればまあ安いものだ。
あっという間に月日は流れ、7月10日。いよいよ娘の日本への旅立ちの日がやってきた。朝から、彼女はエキサイトしているようで、誰彼構わず会う人に「今夜から日本へ帰省する」とつげ回っていた。夜になり10時頃、僕とかみさんの二人で、娘をタンソンニヤット空港へ送っていった。その途上、娘に突如不安感がもたげてきたようで、彼女は少しナーバスになってきたという。僕はわざと戯けて「じゃお家にもどろう」と言うと、彼女は気力を鼓舞して「大丈夫、大丈夫、、、」と自分に言い聞かせるように云っていた。やがて空港に到着し、親子三人はそれぞれのパスポートを入り口のガードマンに見せ、中に入り全日空チェックインカウンターに赴いた。
カウンターでは到着時間を遅めにずらした事もあって、既にほとんどの客は搭乗手続きを完了していたようで我ら以外に客は2組ぐらいしかいなかった。全日空の係員に予約券を見せると、テキパキと処理をし、それが済むと別の担当のベトナム人女性が、娘の手を引いてカウンターを後にした。娘の後ろ姿が見えなくなるところまで見送り、振り返って手を振る娘のその顔にもはや不安感は消えていた。娘が見えなくなっても僕とかみさんは暫く、カウンターの前で全日空地上勤の係員と世間話をしながら様子を見ることにした。かれこれ30分経過し、係員に飛行機が無事離陸を終えたら携帯にメッセージを「OK」と入れて打つようお願いし家路についた。
真っ暗な寝室の中、ベットの上で、天井を見つめながら、静かに耳を凝らす。やがてゴォォオオオーという重低音の飛行機の滑走音が遠くに聞こえてきた。と、同時に地上勤の係員からメッセージが届いた。携帯電話を確認すると丁度、娘の乗った飛行機の離陸時間だった。隣で寝ていると思っていたかみさんが、「出発したようね」と呟いた。やはり母親として彼女も心配なんだと改めて認識する。どちらに転んでも、後は全日空に託すしかない。娘のひとり旅が今、始まった。
以上
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