« 中国・四川省の巨大地震の被害は、かなり厳しい事になると思う! | トップページ | 日本の総合的な国際競争力は回復しているのか、後退しているのか?行政の非効率を考える! »

2008/05/15

日本とベトナムは「原子力開発協力文書」を交換へ!2015年原発着工への準備に

以前から、検討され続けてきた事で、ベトナムも「原発」導入へ向かう事を明らかにしていたが、今後7年ほどを目処に導入に向けたプログラムへ着手する事を日本との間で合意した。

ベトナムは、化石燃料の素である石炭と石油を産出する国だ。
日本は、ベトナムから両方の化石燃料を輸入している。ASEAN諸国と日本との貿易で珍しくベトナムの対日貿易は黒字である。

エネルギー産出国であるベトナムも、化石燃料をベースにした「火力発電」を維持している。まずは「水力発電」が機軸であるけれど。
産業を拡大し「工業国」へ転換するには、何よりも「電気エネルギー」の安定供給を欠かす事ができない。一方では「Co2」の削減が国際政治の俎上に上り、先進工業諸国と発展途上国の間で「Co2」の目標削減量の公平性がテーマになっている。
これまで、先進工業国が「Co2」を勝手に散々まき散らした事(量)を基本的に保留したまま、発展途上国側にも同様に削減率を当てはめ「Co2」削減を求める事への反発は強い。
しかし、この点を先進工業諸国と発展途上国との間で、目標数値の正鵠さや公平性あるいは透明性を争ってみても仕方がない。
「Co2」の削減は、もはや地球的課題であるとの認識が醸成された。
この現実を前に、発展途上国が中進的な工業国を目指すには、必要とする「電力量」を自ら確保に向け手当てする以外に途はない。
多くの途上国で、自然エネルギーの導入を含め、様々な方法が議論されている。
しかしながら、必要量の産業用電力供給を安定的に維持するには、自然エネルギーの導入展開では間尺に合わない。
そこで「原子力発電」の導入が検討されるワケである。
「原発」導入には、少なくとも二つの局面がある。
一つは、文字通り「供給電力量の安定的確保」であり、もう一つは、「維持点検を含めた技術力の移転(または保持)」である。

もう一点、敢えて付記するなら「原発」導入は、地域の政治が安定している事が不可欠である。

以前、ベトナムでの「原子力発電」を取り上げた際、ベトナムに在住される日本人から、かなり大きな反発を受けた。
曰く「ベトナムに『原子力発電』は相応しくない」と極めて感情的な反発だった。
ある人は「なぜ、ベトナムに『原発』が必要なのか」と、これまた感情的だった。
別の人は「水力発電用のダムを造る事にも反対」していた。

ベトナムに在住される日本人の多くは「暑くなれば『エアコン』に頼り、夜半の住居は煌々と灯りを点されている」。先進工業国は勿論、他のアジアNIEs諸国からの在留者も含めほとんど同じパターンである。
ベトナムの主人公である肝心のベトナム人は、潤沢なカネもないから、そのような無駄な電気使用はしないのである。
いまも、ベトナムでは突如として停電に襲われる。
原因は様々である。大きな停電要因の一つは「配電網の老朽化」が上げられる。これは老朽化もあるが想定供給量を超える電力使用も主原因を成している。
もう一つは、基本的に供給電力量が不足するため、「計画停電」を余儀なくされるワケである。工業力(強化)のために生じる「停電」ではない。主要因は「一般的な消費電力の急増」が供給量を上回るために生じる事が原因のようである。

最近、先進工業諸国からベトナムに在留している人は「冷蔵庫(の中)は冷えているのが当たり前」「テレビは薄型(液晶かプラズマ)が当たり前」「部屋はエアコンが効いていて当たり前」と考えている「レストランで提供される飲み物は冷えていて当たり前」でしょう。
経済発展を重ねるには、外国からの投資者も加わり、それらの人も含め一緒に発展しているワケです。
その人達は、必ず、自らの母国での生活と同じ水準をベトナムで求めます。
それを支えるのは「電力」です。
少なくとも、1995年頃までは、暑くても仕方がなかった。
停電しても仕方がなかった。
携帯電話も、ほとんどの人が持っていなかった。
バイクも増えていたが、自転車も一方の主役だった。
何と言っても「タクシー」より「シクロ」が移動の足を支えもした。

「原発」に異議を唱える日本人の中には、驚くなかれ「ODA」に関わるプロジェクトにぶら下がり生計を立てている人もある。
どの口が言っているのか?って思わず怒鳴ってやろうかと考えた事もある。
ベトナムで生じる事に対し、いつも自己中心にブツブツ批判的である。
ハッキリ言って「ベトナムを見下している」のである。単に「傲岸」なのである。

中には「ベトナムは、農業と自然を大切に生きた方がよい」と言い切る日本人もいる。
聞かされる側は、「開いた口を塞ぐ手立てがない」状態に陥る。

主権国家の行く末を決めるのは、「当該国の人」である。
仮寓に過ぎない外国人の側が、偉そうにアレコレ口を差し挟むモノではない。
如何に長期在住者であろうともである。人としての辨えが大切なのである。

引用開始→ 経産省 ベトナムと原子力協力文書 署名へ  (産経MSN)
2008.5.14 00:40

【ハノイ=坂本一之】経済産業省とベトナム政府が原子力分野の協力文書に近く署名することが13日、分かった。日本は原子力発電の導入を計画するベトナムと協力の枠組みを整備することで核不拡散や日本の原発産業進出を後押しする。ベトナム政府は2015年までの原発初号機の着工を目指しており、原発運転に実績のある日本から政策やノウハウを取り入れる考えだ。

原子力協力文書は「原発開発の準備・計画・推進」「原発開発にかかわる人材育成」「安全規制の整備」「広報活動」などの分野で日本が支援することを盛り込む。ベトナム政府内で商業炉の行政担当となった商工省と結ぶ。同文書に基づく協力期間は10年3月末まで。期間延長も両者合意で可能にする。

日本はすでに、官民によるベトナム支援を進めているが、経産省と商工省で密接な枠組みを整えたことで、ベトナムの原発導入に向けた協力姿勢を強く打ち出すことになる。

ベトナムに関しては06年に当時の片山さつき経産政務官を団長とする官民ミッションを派遣し、日本貿易振興機構(ジェトロ)も窓口となって専門家を派遣。経産省は国内の原発需要が減少するなかで、国際競争力のある原発メーカーの技術水準を維持するため、海外での受注獲得をサポートしている。

また、ベトナムを制度面で支援することは現地の核不拡散や原発の安全につながるとみている。日本は民間の原発技術の輸出に向けて協定の締結も視野に入れており、今後も積極的に官民支援を実施する方針だ。
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital  ←引用終わり

|

« 中国・四川省の巨大地震の被害は、かなり厳しい事になると思う! | トップページ | 日本の総合的な国際競争力は回復しているのか、後退しているのか?行政の非効率を考える! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 中国・四川省の巨大地震の被害は、かなり厳しい事になると思う! | トップページ | 日本の総合的な国際競争力は回復しているのか、後退しているのか?行政の非効率を考える! »