都市鉱山を開発する!「携帯電話は、お宝の山!」キャンペーン
「世の中は、嘘と真が入り乱れ」ですが。最近、報じられるところでは、東京都は「都市鉱山を開発」するってんで、いわゆる携帯電話に使用される「金」を始めとする様々数々の「レアメタル」を取り出そうとのキャンペーンを展開し懸命なようです。
キャッチフレーズは、「モバイル・リサイクル・ネットワーク」。
いわく「携帯電話に含まれる希少金属(レアメタル)を回収すると、東京は、世界有数の都市鉱山だ」との認識です。
この認識そのものに、間違いはありません。
携帯電話は、一つひとつは少量ですが、一定量を回収すると「お宝の山」です。
1トン近く集めると、計算上「金」は1キロ程度回収できるのじゃないですか。
もちろん、「白金」、レアメタルの「パラジウム」などなどが詰まっていると思いますよ。
だから、これを回収し再生すれば、かなりの事ができますよね。
でも、「お宝の山」だって分かると、「中国」から引き取り手のバイヤーが揉み手で現れ、回現金で回収業者の横面を張り倒して、安値で持ち去るのが世の常です。
日本人は、根本的に考える能力を欠いていますから、全く無防備です。
これは米国も同じ事、同じ状況です。
ちょっとコゼニが回るようになると、人は大きな誤解をしちゃうワケですね。
「ゼニ」に敏感で実利的な中国人は、直ぐにその隙を狙って踏み込んできます。
何よりも、この手の事業(現場で回収)に携わる事業者の多くは、目の前で自分の損得を勘定しますが、国益とか、それの有効活用で生じる「戦略的優位性」なんて全く考えませんからねぇ。
「いま、儲かるかどうかだけです!ハイ」。
ですから、資源の回収リサイクルって、表向きで事実上半分は破綻しているんじゃないですか。
建前や綺麗事なんて、何とかの念仏みたいなもので「いくらでも繰り出せます」からねぇ。
ですから、東京都のお役人の発想は、「素晴らしい!」。
この一語に尽きますが、後の組織的手立てを考えずに旗を振り「キャンペーン」を展開してみても、「資源ゴミ」の実態と同じく「中国」へオイシイところを総ざらえされ、「一体全体、ナンの事やら?」になり兼ねないんじゃないですか?
実際、「日本で分別回収された『ペットボトル』はどこへ消えているのでしょうか?」、その大半は「中国」へ持ち去られています。
日本で処理するための「手間ヒマ」にかかる費用よりも、「中国」へ叩き売る方が「処理が楽」だからです。全員が全部、そうしているワケではありません。多くの回収事業者は真剣にリサイクルに取り組んでいます。
しかし、一部の不心得者は、テメーの目先の「ゼニ儲け」に忙しいのです。
ゴミ処理は、毎日のことです。
携帯電話の回収も毎日のことです。
机の上で、頭の中で、美しいプロジェクトを考案し、一部で賛同してくれる事業者を獲得できた、それならキャンペーンを張り実行に移す。
小規模な間は、巧く機能します。管理が行き届くからです。
しかし、規模が徐々に大きくなると、目が行き届かなくなり管理不十分になります。
「中国」は空かさず踏み込んできます。
その事を、よく理解しているのでしょうかねぇ~!?
多少なりとも、「資源リサイクル」の現場を多数取材してきた側からみると、最初は「日本」ためになり、やがて「中国」のためにワークしてやるような事になるのは、日の目を見るより明らかな事だと考えますけどねぇ。
国外流出の「防止策、禁止策」を考え、違反者へは相当な「刑事罰」を課すようにでもしないと「資源リサイクル」と同じように「携帯電話・回収リサイクル」は早晩、「中国」の戦略優位確立へのお手伝いになること必定でしょうなぁ!
で、キャンペーン訴求記事と、
不心得告発記事を、併せて引用紹介してみます。
お考えください。
引用開始→ 携帯電話に埋まっている貴重なお宝をリサイクルする
Anonymous :2008.08.26 19:04機種変更した際にいらなくなった携帯電話、どうしてますか?
古い携帯電話でも、個人情報が満載だったりするので、何となく手元に置いておく人も結構いますよね。
でも、そんな携帯電話、実はたいへん世の中の役に立つんですよ。
実は携帯電話にはレアメタルと呼ばれる希少な金属類が使われているのです。レアメタルは携帯電話をはじめ、電化製品に多く使われています。
携帯電話に使われているのは、チタンやパラジウム、ガリウム、インジウムなど、約20種類といわれてます。
レアメタルは産出量が少ない上に、携帯電話をはじめとした電化製品の需要が高まっているため、不足傾向にあるそうです。
そこで、古い携帯電話をリサイクルしてレアメタルを確保しようという動きが起こっています。
現在は、社団法人電気通信事業者協会が中心となり「モバイル・リサイクル・ネットワーク」という活動が行われています。これは、各キャリアの携帯電話ショップなどの加盟店で、あらゆる携帯電話を回収してくれるというものです。
この活動を、東京都が全面バックアップ。広報誌やイベントを通して、携帯電話の回収・リサイクルへの関心を高める活動を行っています。
レアメタルの供給が間に合わないと、僕らが大好きなガジェット類が作れなくなっちゃう可能性もあります。
もし家に古い携帯電話があったら、「モバイル・リサイクル・ネットワーク」のマークがあるお店に持って行って、リサイクルしてみてはいかがでしょうか?
[モバイル・リサイクル・ネットワーク](三浦一紀) ←引用終わり
引用開始→ ケータイやPCのリサイクル「資源有効利用」は真っ赤なウソかもしれない最新実態 2008年9月30日 9時45分(ギズモード・ジャパン)
地球環境保護だ、グリーンITだと、皆が真剣に取り組んでいるのに、なんとも穏やかならぬ発言であります。(ギズモード・ジャパン)
「リサイクルは環境に優しい」な~んて、もしや真っ赤なウソですか?
地球環境保護だ、グリーンITだと、皆が真剣に取り組んでいるのに、なんとも穏やかならぬ発言であります。実際、資源有効利用促進を目指して、使用済みPCや携帯電話を始めとする家電製品の回収やリサイクルが、各方面で熱心に進められており、レアメタルの確保だって行われたりしているそうですが、でも残念ながら、皆が皆、ハッピーな使われ方をされてるわけではないんですね…
このほど米会計検査院(Government Accountability Office)が公表した、67ページに及ぶ国連調査報告書によると、米国の家電リサイクルが陥っている、悲惨な実態が深刻化しているそうですよ。なんでも米環境保護庁(Environmental Protection Agency)が、回収された電気製品を、海外のリサイクル拠点へと輸出するのを認めてしまったことが、問題の発端とされています。
適正な法規制と、リサイクルに必要とされる最新技術が備わった、ごく一部の国や地域では、回収された電気製品が、確かに資源有効利用に貢献しているのは事実である。しかしながら、非常に多くの回収製品が、リサイクル不能な状況下の人々の手に渡り、危険な環境汚染につながってしまっている。特に米国から、アジア各国に輸出された中古家電製品が、ふさわしい資源有効利用に寄与することなく、輸出先の環境破壊を引き起こしている事態を憂慮している。
シリコンバレーで、電子機器廃棄物から出される有害物質の問題に取り組む、環境保護団体のSilicon Valley Toxics Coalition(SVTC)からは、中国、インド、ベトナム、韓国、マレーシアなどへ、米国から輸出されたものの、実際のところはリサイクルされずに廃棄されてしまっている回収電化製品が、すでに2000万ポンド(約9000トン)規模に達しているとの警告まで出されています。
今回の報告書は、「使用済み製品を回収し、リサイクルに取り組んでいます」というメッセージが、単に環境に優しい企業であることをアピールするためだけに用いられ、実際のところは、それほど環境保護に役立っていないケースも多いという、厳しい指摘でまとめられているんですけど、これって日本の企業は大丈夫なんでしょうかねぇ…
John Mahoney(訳:湯木進悟)
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