タイの政治 破局へ向かうか、終局へ向かうか? PADに負けずとタクシン一派も決起集会!
タイの政治は、事前に予想された、想定どおりの展開になってきた。
ここで破局へ向かうのか?それとも終局へ向かおうとするのか?
PAD、タクシン一派、いずれの側が政権を握っても、タイ(の政治)が抱える本質的で最大の問題は解決される事はない。
「バンコク首都圏」と「伝統的な農村地域」の貧困格差の解消にはほど遠い。
根本的な解決を試みるには、現在のタイの経済力(税収力=政治)で解消する事は不可能だ。
ましてや、出発点でネズミが喰い千切ってしまう状況では如何ともし難い。
PADもタクシン一派も、政治権力を握(る事ができ)る勢力である。
いずれの側も、自らが握った政治権力は、タイの政治や経済のために行使されるよりも、それぞれの周辺を固める勢力への配分に費消されてきた。
従って、いずれの側も「自分達の手はきれい、自分達こそ『改革派』だ」と、臆面もなく主張して止まない。恥知らずとはこの種の人達の事を指す言葉ではないか。
いずれの側に与しても、勢力のボスは基本的には「華人(=中国人)」である。
タイの政治と経済、それに付随するあらゆる利権を握って離さない、華人のいわゆるゴロツキどもである。
従って、タイの主軸を成すタイ族の市民は、「ゴロツキ華人は、タイから出ていって貰いたい」と心底願っている。
この紹介をしたところ、痛烈な批判がいくつも寄せられました。その中の一本をコメント欄へ紹介掲出しています。
要約すれば「タイはよい国だ。タイの華人はタイの姓名を名乗り溶け込んでいる。経済でも貢献している。実によく努力している。『コラコラコラム』は偏見に満ちている」とする「心情風景というか心情論理」に依拠した代物でした。
「何が何に対し、誰が誰に対し、よいのか?」よく分かりません。
国民国家であり領域国家であるタイとその市民社会に溶け込みタイ族の姓を名乗る華人。
実際には、華人としての姓を捨てる事はありません(二重姓名を呼称しています)。
誰が誰のために一生懸命に努力しているのか?
それは、華人が華人勢力のために一生懸命努力しているワケで、結果として、それがタイの経済成長に寄与していると考える方が良いのではないでしょうか。
救われないのは、タイの主軸を為すタイ族の市民です。
引用開始→ タイでタクシン派が大集会 元首相、ビデオ演説で参加
(日経NET 2008/12/14. 00:26)【バンコク=三河正久】タイのタクシン元首相を支持する市民団体「反独裁民主同盟」は13日、バンコク中心部の国立競技場で大規模集会を開いた。主催者によると集まったのは約5万人。タクシン氏もビデオ演説で参加し「権力を持つ者は民主主義の前進を妨げるな」などと主張。軍部や司法の政治介入や、こうした勢力に影響力を持つ守旧派層の専横行為を強く批判した。←引用終わり
Copyright 2008 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.
イロイロあるのは構いません。民主派と呼ばれたり守旧派と呼び返したり、相互に非難を繰り広げ応酬するのは結構ですが、タイの主軸を成すタイ族市民社会を無視し踏みにじり、挙げ句の果てにはASEAN地域の経済活動や国際社会を人質にとり、自分達の邪な利権確保へ向けた配分を試みる事は止めて貰いたい。
双方とも政治家ならば、タイの政治と経済に、何らの貢献もしていない事を、まず何よりも弁知すべきではないか。
| 固定リンク
コメント