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2009/03/13

残留フィリピン人一家について、「政治の知恵」が必要だ

「なぜ、フィリピン人一家の問題を採り上げないのか」と、強いお叱りメールを何本か受けているが、これまで触れずに見守ってきた。
しかし、今日(3/13)が「自主退去」か「強制収容(強制退去)」かを決断する日であり、拒否した場合は17日に「強制収容(強制退去)」処分が待っている。

この件を採り上げなかったのは簡単な理由である。
 ① 父親カルデロン・アラン氏は、他人名義の旅券(偽造旅券)で、日本へ入国した。
 ② 続いて、母親も同様の手口で、日本へ入国した。
この2件が問われ、「不法入国と不法滞在」は最高裁まで上告し争ったものの、二人の不法行為は取り消しようもなく「判決は確定」したのである。

ところが、厄介なことに、二人の「不法入国と不法滞在」が発覚するまでに、既に、小学高学年になっていた日本で生まれた「娘」の存在が明らかになった。
最高裁まで争っているうちに、「娘」は「中学生」へ進級したのである。
問題は、「娘」が日本で生まれ日本で日本語で育ったため、いきなり「フィリピンへ送り返されてもタガログ語は勿論のこと英語も話せないため、生きていきいけない」と、一家と一家を支援する人たちが「国際社会が共有する児童の権利」に基づき、一家の「特別残留」を国(入管と法務省)に求めている。この間、「東京入管(というより法務省)」は強制収容を引き延ばし「在留か退去か」の判断に逡巡し続けた。
しかし、日本の法制度を遵守する観点から、放置できない状況と考え、今日(13日)を最終期限として回答を求めているのである。
国としての意志を示すため、先日、父親を東京入管が強制収容している。
(日本で生まれた「娘」は日本での滞在を認めている)

あとは一家の判断である事を示しているのである。

しかし、13歳の娘が一人、日本で生きていけるワケがない。従って、一家を挙げて退去しなさいという事である。
その場合、「娘」は両親の母国フィリピンへ帰って、言葉もママならず生きていけないとの主張は、国際社会で共有される思考論理では当然理解できる。

ここまでの背景解説は、これまでメールで答えてきた範囲である。
では、どうするのか?
「コラコラコラム」は、どうなのか?

基本的には、
①偽造旅券による不法入国・不法滞在は認めることができない。従って、一家はどのような理由があろうとも「罰」を受ける必要がある。何よりも、最高裁での判断が確定している事実は重い(日本は法治国家である)。
②しかしながら、日本は国も自治体(蕨市)もこの「フィリピン人一家」について、長年、見過ごしてきた(法整備の面でも不都合を抱えたまま見過ごしてきた)。この看過し放置し続けていた事実は大きな問題(制度上の瑕疵を抱えている)である。
③この「フィリピン人一家」は、地域社会に溶け込み迎え入れられている。「娘」も遅滞なく日本の義務教育を正当に受けている。

そこで、
①日本国政府は、まず、カルデロン・アラン氏の一家に「国外退去」を命令すべきである。
②カルデロン・アラン氏の一家は、異議を唱えず「国外退去」命令に従うべきである。
ここまでは、日本の法律制度に基づいた議論であり法の執行である。

解決策は、
①カルデロン・アラン氏の一家は、フィリピンへ帰国した後、フィリピン政府は正規の旅券を発給し、一家はこれを取得し、フィリピン駐在日本国大使館から「入国査証」の発給を受け「再来日」し、日本国は一家の滞在を許可するのである。
(こんな簡単な事は「東京」で全てを解決できる)
②「日本国」の法律制度は遵守される。入国管理体制も不備ながらも遵守される。そして、日本は人道措置を採ったと国際社会へ主張できる。

一家が、日本を離れるのは3~4日でよい。2泊3日か3泊4日の母国訪問旅行である。
再入国後にも、一家が問題を起こさなければ「永住許可」を与えれば良いではないか。

これらの一連の流れを実現するには、高度な政治判断に基づく決断が必要だ。

この事件を扱っているW弁護士の側は「法律論と人道論」だけで、議論しているようにしか見えない。それで解決できる問題だとは到底考えられない。

双方の国の「法制度」としての面子や建前を汚さず、なおかつ「人道的」な観点からも対処できる「実務的な解決」方法は、これ以外にないと考えるが。
W弁護士の側は、いささか「法律面」での名誉というか功名狙いの「法律論至上主義」「人道論至上主義」のみを展開した点に弱さがあると、「コラコラコラム」は捉えている。

この種の問題は、「政治判断」を欠いては解決できないのである。
それが「三権分立」の基本原則でもある。

だから、誰かが「提案」し「議論」し「実務的に解決」するのではないかと、黙って見守ってきたのである。弁護人に「知恵」がないのではと見ているのだが。
違っておりましたら、W弁護士さんには、先に「お詫び」しておきます。

なおかつ「ネット社会の論調」は、一家に対し、極めて厳しい見解が飛び交っているという。
「そりゃぁ、そうだろう!」。日本人の全てが「開明的なワケではないから当然だ」。
しかし、日本が拠って立つ位置や何を以て国を維持しているのかを、普通に考える思考体系を持つ人なら「容易に理解できる」事である。
「ネット社会の論調が絶対多数であっても、それが正しいワケではない」。
単なるポピュリズムに過ぎない事が多いのだから。

引用開始→ 社説2 一家の在留に首相の決断を
(日本経済新聞2009/3/13)

これは政治決断が必要なケースである。不法滞在で東京入国管理局から強制退去処分を受けた埼玉県蕨市のフィリピン人一家が、家族そろって日本にとどまりたいと在留特別許可を求めている問題だ。

埼玉県蕨市に暮らす会社員、カルデロン・アランさんと妻のサラさんは1990年代に他人名義の旅券で入国し、娘ののり子さんをもうけた。のり子さんは同市内の中学1年生で13歳。フィリピンに渡ったこともないし、日本語しか話せない。

一家に対する強制退去処分は裁判で確定している。東京入管は(1)両親が自主的に出国するならのり子さんだけは在留を認める(2)自主的に出国しない場合は一家を強制送還する――と通告し、今週初め、まずアランさんを施設に収容した。

入管当局はきょう13日を回答期限としているが、両親にとって13歳の娘を残した出国はつらい選択だ。このままだと母子も収容され、17日に送還される可能性がある。

たしかに不法滞在者には厳格な対応が欠かせない。しかしこの一家の場合、両親は地域社会に溶け込んで平穏に暮らしてきた。のり子さんもすっかり日本人として育ち、級友に囲まれて学校生活を送っている。

過去には中学生になった子どもを持つ家族には在留を認めた例もある。しかし法務省や入管当局は、一家に退去命令が出たのがのり子さんの中学入学前だから特別扱いはできないという。前例に固執した、あまりにもかたくなな姿勢ではないか。

欧州諸国などでは、不法滞在でも平穏に過ごして子どもを育てている場合は柔軟に対応している。それだけに今回の問題には海外メディアも関心を示し、国連の人権理事会が調査を進めるなど国際社会も注目していることを忘れてはならない。

不法滞在の取り締まりと例外との兼ね合いは難しいテーマだ。制度改革や運用の改善は今後の課題だが、今回はまず人道的な立場から一家の在留を許可すべきである。これを認めたからといって、入管行政の根本が揺らぐわけではないだろう。

もう時間がない。ここは政治家の出番である。森英介法相、そして麻生太郎首相は一家が日本に残れるよう決断を下してほしい。←引用終わり
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