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2009/04/10

ユニクロの絶好調で、ファースト・リテイリング業績急続伸!

一つの企業が一つの事業で、事業は勿論、社会的にも成功を手に入れる事は、かなりの努力が求められる。何よりも市場で顧客から熱烈な支持を受けない限り、それを達成する事はできない。

15年ほど前に、ユニクロを率いる柳井社長が山口に本拠を構え社業を一定の規模へ拡大された頃、「事業について、お聞かせ頂きたい」と、無理に無理を重ねお願いした事があった。基本的な遣り取りを終え「ご諒解頂き、某月某日、講演の形で実現」した。
聴衆は、ホールセラー業務(卸売業)、大中小のリテイラー(小売業)、衣料品製造業(工場)、繊維業務専門紙・誌報道者、業界を目指す学生などだった。

その頃、「ユニクロ」は、いわゆる中・四国地域から、関西、あるいは中部・東海地域への店舗拡大を企図していた。
柳井社長は、社業および事業について、ご自身の考え方を簡潔に述べられ、当時300億円ほどの年間売上高を、数年以内に2倍程度まで伸張させたいとの希望というか見通しを披瀝された。

若干の質疑応答を設けたところ、
「(当時)あの程度の商品で、そこまで売れると思っているのか?」。
「中・四国地域でも圧倒的に売れているワケではない!」。
「大阪や名古屋は、山口や広島ほど田舎ではない!」。
<<これは、実に、大阪や名古屋が大都市であり、山口や広島は田舎町だとの、勝手な思い込みによる「自己優越意識」が発言の根拠と考える。実に差別的な発言だった。しかし、ここでは、某月某日、「概ね」この種の発言をしたヒトがいる事を付記しておく>>
「自分たち(質問者)が、取り扱う商材でも苦戦している!」。
「ナンでもカンでも、『中国』の安い手で、完成度の低い商品を作り輸入し、安い値段で販売されて、それを標準されるのは困る」。
<<これも、「概ね」の発言を記録したノートから>>

ナンとも、聞くに堪えない
「ユニクロ、柳井社長を糾弾する質問というか意見表明」続出となった。
主催者側としては、かなりの衝撃を受け、実に申し訳ない事態を招いてしまった。

それらの罵詈雑言にも近い発言に対し、柳井社長は、一つひとつ丁寧に答えを返した。
例えば、
「商品力が弱体である点は、克服すべきテーマだと考えています。いずれの商品であれ、市場での競争に打ち勝てる、つまり、自分たちが想定する顧客(消費者)に納得頂ける、支持を頂戴できる『商品力・品質』が必要な事は言うまでもありません」。
「中・四国地域でも圧倒的に売れているワケではない。それはご指摘のとおりです。顧客数(人口集積)という絶対数も考える必要があります」。
「大阪や名古屋は、山口や広島と比べると、『競争』は激しいと考えています。『競争が激しいという事は、市場の可能性がそれだけ大きく豊かである』ともいえます。当に、事業を大きく育てる上で避ける事はできません」。
「市場で販売する商品の善し悪し(納得性)は、顧客(消費者)が決める事であると考えています」。
「中国での生産は、更に拡大するのではないか、自分たちが、日本での生産を無視するという問題ではなく、『世界的な潮流』として中国生産は避けて通れないと考えています」。
との遣り取りをノートに記録している。

この質疑応答で浮き彫りになったのは、
質問者の多くは、ユニクロを掲げる柳井社長が目指す「ビジネスのモデル」について指摘したり議論する事ではなく、自らの(当時の)感情をストレートに顕し、実に枝葉末節な議論を繰り広げた点である。それが「商品の質」、「中国生産」、「市場価格」に置き換えられただけで、「ビジネスの本質」や「向かうべき地点」について賛否は別に、日本の繊維加工業と流通業を含めた視野で、次の「ビジネスモデル」を論じようとしたヒトがいなかった事が主催者として残念であった。

終了後、柳井社長は「社業に戻る」ため、事前の約束どおり日帰りで山口へ帰社された。

この議論のあと、ユニクロは、関西圏、中部・東海圏はおろか首都圏でも成功を収め、北海道から沖縄まで、日本全国を隈無く有店舗ネット化し、今日の業容を確立した。

そして、いま「世界を視野」に入れた事業戦略を展開している。
ユニクロがなければ、日本のカジュアル市場は、「GAP」、「ZARA」、「H&M」、「FOREVER21」などの手で、好きなようにオモチャにされて終わってしまうのではないか。

ファッションビジネスも「J型モデル」を確立し、世界市場で勝ち抜く事を考えるべきである。その思考論理が必要であるにも関わらず、相も変わらず、目の前の出来事にしか目を働かせられない「視野狭窄」に驚かされる毎日で、モグラ叩きの連続では、世界市場で勝てないのではないかと考える。

引用開始→ ファストリ、09年8月期の営業益15%増に上方修正
(日経NET 2009/04/09 20:37)

ファーストリテイリングは9日、2009年8月期の連結営業利益が前期比15%増の1010億円になりそうだと発表した。従来予想の990億円から上方修正した。3月に株式を追加取得し、連結子会社化するリンク・セオリー・ホールディングスの業績予想を織り込んだことや国内のカジュアル衣料品「ユニクロ」事業の売上高と営業利益を上方修正したため。売上高は13%増の6600億円(従来予想は6270億円)を見込む。経常利益、純利益は従来予想を据え置いた。

ファーストリテイリングの柳井正社長は記者会見で、「グローバルブランドとは『コカ・コーラ』や『マクドナルド』、『ソニー』のように世界中の誰もが知っていて買ったことがあるブランド。(ユニクロは)グローバルでのマーケティングや商品戦略がまだできていない」と述べ、海外展開の強化が最重要課題であることを改めて指摘した。

同社は、国内ユニクロ事業の2009年8月期の売上高予想を190億円、営業利益予想を50億円上方修正。一方、海外のユニクロ事業は円高で通期の売上高の予想を下方修正した。〔NQN〕←引用終わり
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コメント

中途半端でなく、徹底していることが勝因です。社長の首きりましたよね、たぶんおごり高ぶった戦略を考えたんでしょうね。創業者のビジネスコンセプトが進歩を、という拡大を志向しない場合、後継者は育たず、創業者の死とともに企業も滅びる、そんな運命をユニクロに関して予感しています。
http://www.businessmodels101.com/

投稿: いのうえ | 2009/04/10 09:47

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