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2009/08/18

ハノイのニャッタン橋(斜張橋)建設をIHI+三井住友建設が受注!

このネタは、「東京発である」というより、IHIの広報発表(ニュース・リリース)による取材記事という扱いなんだろうか?!

ベトナムの首都ハノイの玄関口「ノイバイ空港」とハノイ市内は30キロほどである。普通は、現地の会社や機関が廻す送迎車で移動する。その提供を受けられない人はタクシーを利用し移動する。
タクシー料金は、メーター制の場合発着先にもよるが2500円程が上限か、これも多少の知恵を働かせ工夫次第で有利な条件を得る事もある。
最近は、ベトナム航空が地上サービスで、ハノイ市内まで「乗り合いバス(有料)」を提供している。これは安い。
しかし、このバスはドライバーにもよるが、ときどき所定のコースを離れて平気でルートを変える。
以前に経験した事は、乗客の誰(名前は不明)かが要請したからだろうけれど、ノイバイ空港へ向かう途中に「タンロン遺跡」発掘現場へ案内してくれた。しかもワザワザ停車し、その客はVTRを構え数分間現場の撮影をしたワケだ。
日本なら、重大な問題に発展するだろうし、ドライバーは間違いなく処分されるだろう。
しかし、ベトナムでは、その種の事は起こりえない。

ホォ~!ここが、タンロン遺跡の発掘現場か? となるワケで、このドライバーは気が利いている。道中でよい経験ができた。 というのが、相場である。細かいことは言わないのだ。(従って、変に神経のか細い日本人には住み辛い事だろう)

ナンのことだったっけ?

あぁ、そうだ。ノイバイ空港とハノイ市内を結ぶハナシだった。

1995年だったっけ、ノイバイと紅河まで一部区間有料で、ほぼ自動車専用道路(片側2車線)が開通した。
*ほぼ「自動車専用道路」というのが、ナンともベトナムらしいハナシで、ときどき、自動車以外も使用するのだ。
平面交差で、信号無しで、爆走する自動車の合間を住まいから耕作地の田圃まで横断するのである。人、水牛、トラクター、自転車、荷車、などなどだ。この横断は狂気の沙汰で文字どおり「生命を賭して」という事になる。
この道路を走行する車両も、様々だから、最大荷重(規定の4~5倍積載)のトラック同士が追い越しをかけようものなら、後続の車はたちまち自転車なみの速度への低下に付き合う羽目になる。自分の車は速いと自信たっぷりに思い込むところがベトナムのトラックドライバーが保つ一般的な思考である。
従って、この程度の事で大渋滞する。はるか後ろに従いた時など、大渋滞の理由が分からないまま、舌打ちして耐えるのである。

近年、このノイバイ空港を含む地域に「ノイバイ工業団地」建設の槌音が盛んになってきた。10年ほど前は、この地域の工業は、「ホンダ・ベトナム」と「ベトナム・トヨタ」の日系二社だけだった。
いまや、ベトナムは「臨空産業」(おぉ!どこかで聞いた事がある!)の誘致と育成に取り組んでいる。
そのため、ノイバイはまだ空港があるから救われるが、その隣接地域のソク・チャン村(昨年、拡大ハノイ首都圏構想でハノイへ編入)でも、田圃が工業団地に変わると住民の期待を高めている(らしい)。

このような事になれば、物的流通を保障する「道路」の建設が必要になる。
ましてハノイ(Ha Noi=河内)は、紅河(Hong Ha)により形成された中州のような土地である。なにせ、河床の方が街より高いのだから。

海のような川に橋を架ける、接続道路を建設するなら、日本のゼネコンは世界のチャンピオンだと言わんばかりで名乗りを挙げる。
おりから日本国内は不況で仕事もない。だったら、仕事を取れそうなベトナムでということで、雪崩を打つように、ベトナム各地へスーパーゼネコンを始めありとあらゆるゼネコンが「号令一過」押し寄せるのである。
迷惑なのは、ベトナムの庶民である。

今回の案件は、ODAではなく「円借款」である。
この点が、IHIにも三井住友建設にもオ・イ・シ・イところだ。
回収の心配がない。原則として日本国内で決済してしまうワケだから。
ベトナムは「橋」を手に入れ、決済面で、日本へツケを払う義務だけが残る構図だ。
**なぜ、橋の名前が「ニャッタン橋」で「IHI+三井住友建設」が受注したのか、深読みできる人は、相当なベトナムフリークである。と申し上げておこう!

でも、橋も大切だけど、ハノイ市内の道路整備を急がなければ、バイクだけでも朝夕のラッシュ時には収拾がつかない状況に陥っている。
これに、いま以上の物流車両が加われば「トンデモナイ」事になりそうな気配だ。
ハノイは、都市交通整備と抜本的な道路計画は避けて通れないところへ来ている。

引用開始→ ベトナムで大型橋梁受注 IHIと三井住友建設、400億円で
(日経NET 2009/08/18. 10:05)

IHIは三井住友建設と共同で、ベトナムの大型橋梁(きょうりょう)建設を約400億円で受注した。川幅が広い場所や海峡に適した「斜張橋」と呼ばれる工法では、世界最大規模となる。公共工事削減で国内の橋梁市場が縮小しているのに対応。高い技術力を生かし、輸送インフラ整備が進む東南アジアなど新興国で受注拡大を狙う。

ベトナム政府から受注したのは、連結道路を含め総延長9200メートルの「ニャッタン橋プロジェクト」の主要部分。IHIは首都ハノイを流れる紅河にかかる橋を含む3080メートルの区間について、設計から部材製造、架設まで請け負う。三井住友は同区間の橋塔や橋げたの基礎工事などを担当。10月にも着工し3年で完成させる。事業費は円借款でまかなう。←引用終わり
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