« 「コラコラコラム」の主宰者探しは無駄な事と警告します! | トップページ | 衆議院総選挙、真夏の悪夢が終わった後に!国旗が変わるとか?! »

2009/08/17

ASEANは中国と投資協定を! インドとは自由貿易協定を締結!

東アジア市場は大きくなり、地域の小国家概念は縮小していくのかな。
しかし、経済のというか市場の原則である巨大な「人口×購買意欲×購買力」が生まれるわけだから、ほぼ10年後の2020年頃には、「ごった煮ながら」曲がりなりにもそれなりの魅力を持つ巨大市場が形成されるのだろうなぁ。
すると、カネを求める「カネ亡者」が大挙して各国というか各市場から、ASEAN地域へ僅かなチャンスを求めて大量移動してくるのだろうなぁ。

それが、次の成長エネルギーを生み出す素になるのだろう。で、結局、この巨大なエネルギーを剥き出しにする市場を誰が手に入れるのか?
ここが最大のポイントだろうな。

何たって、この市場を手に入れるのは「中国」だろうと、多くの人は考えるだろう。
それは正常な思考力だと思う。

インドかも知れない。
この思考力は、やや後退するだろうなぁ。

この地域に「中国人」というより「華人」が張り巡らせた「ヒト・モノ・カネ」のネットワークは尋常なモノではない。
ベトナムを除くASEANの実質経済は、ほとんど「華人」が握り支配している。
タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンは言うに及ばず、ミャンマーの支配者は「華人」である。これらの司令塔は言わずと知れたシンガポールである。
ブルネイは「天然資源」の力で、辛うじて「華人」の支配から孤高を保つかに見える。

ベトナムは、「中国」と「華人」に、これまで様々な目に遭わされた経験を持つため、34年前の全土解放達成に機を合わせ、「華人」の影響力排除に努めてきた。
基本的に、カンボジアもラオスも同様の方法で「華人」に国内経済を握らせまいと取り組んできた。
しかしながら、そのベトナムでも、中国と接する北部国境地域では「人民弊」が貿易決済の通貨として登場する始末で、瞬く間に、首都のハノイまでその勢いが押し寄せている。
ナンということだ。

ラオスに至っては、間もなく開催される「東南アジアスポーツ大会」の競技場建設に四苦八苦していると、中国は雲南のゼネコン事業者を引き連れ「無償で建設しよう、贈呈しよう」と言葉巧みにラオス政府をかき口説き、その代償(無償ではなかったのか?)としてラオス中部の広大な土地の無期限使用権を奪取したという。さらに、この土地へ「中国人」30万人の移住計画構想を発表している。
合法的なというか、小国の足下を見た「現代版土地強奪(新植民地)」ではないか。
この成り行きに、ラオスの友人であり兄貴分を自認するベトナムは面白いはずがない。
いまやラオスは、ベトナム×中国×タイの三国による草刈り場と化している。これに日本も参戦しようというのだから何をか況やである。

ラオスと同様にカンボジアも、草刈り場へ向かおうとしている。
カンボジアは、ベトナムの威光がまだ輝いている事もあり、中国は勝手な振る舞いを控えているが、いつ、どうなるか全く分からない。
カンボジアでは、中国に代わって不遜な態度をみせるのは「北朝鮮」である。
在日の北系社会もカンボジアを一つの拠点に組み入れたようだ。本当に困ったヤツラである。ここへタイの困ったヤツラが入り込み、カンボジアの警察力が弱体である点に目を付け連携を図り巣窟を形成しようと暗躍している。

まぁ、表で経済開発が進み「ヒト・モノ・カネ」の移動が活発になると、それに伴われるように「裏の経済もネットワーク化が進み開発」される構図は変わらない。

今後、自由貿易や経済連携に伴い貿易活動が活発になり、市場が統合されるに従い、この地域における「文化障壁」「社会習慣障壁」が露わになる事だろう。
そこで勝利を収めるのは、「押し出しが強く、巨大ネットワーク」を保持する側である。
なぜなら、彼らの論理こそが「デファクトスタンダード(事実上の標準)」なのだから。

この暴力的な剥き出しの論理を前に、「日本の綺麗事」なんぞは、見事に簡単に吹き飛ばされるのがオチである。
押し出しの強さにおいては「インド(印僑)」も負けてはいない。彼らも世界各地の貧民市場で鍛え抜かれている。

最後に、中国は、なぜASEANに目を付けるのか?
それは、その先にある巨大な市場「アフリカ大陸」の制覇を目指しているからだ。
その中継地点、兵站基地として安定したASEANが必要なのである。
では、中国は、なぜ「アフリカ大陸」の制覇を目指すのか?
それは簡単な理由だ「アフリカ大陸」は「稀少金属(レアメタル)の宝庫」だから!
「稀少金属(レアメタル)」を制する者が、今後の世界を制するからである。
同時に、「アフリカ大陸」の支配を強める事で、国内で困窮する「漢族」を大量移住させ「アフリカ大陸経営」に当たらせる事で、国内問題(様々な矛盾)を一挙に解決しようと企んでいるのだ。
ラオスの土地を手に入れるのも同じ思考からである。

これは悪い冗談だけど、
そのうち、横浜の中華街も、神戸の南京街も、中国領に組み入れられてしまうだろう。

日本が、ASEAN地域でモタモタしているワケではない。
それなりに経済連携協定やら自由貿易協定を繰り出し、「経済格差」を考慮しながら正当に位置付ける努力を重ねている。
しかも優等生の思考論理で。
だが、この地域は「剥き出しの『力』による論理に支配されている」。
この点をどう捉えるかで、日本は余りにも紳士的である。

引用開始→ インド:ASEANとFTAに署名
(毎日新聞 2009年8月13日 19時28分)

東南アジア諸国連合(ASEAN)とインドの経済閣僚会議が13日、バンコクで開かれ、両者間のモノの貿易で関税を撤廃する自由貿易協定(FTA)に署名した。

ASEANはすでに日本や中国、韓国に加え、オーストラリア・ニュージーランドとFTAや経済連携協定(EPA)を締結しており、今回のインドとの署名で周辺主要国を網羅したFTA・EPA網が完成。地域経済統合への下地が整う。

タイ政府によると、ASEAN主要国とインドは対象となる品目の80%について、2016年までに関税をゼロにする。ASEAN内に製造拠点を設ける自動車や家電などの日本企業にとっても、12億人のインド市場への輸出の加速が期待できる。

ASEANとインドはサービスや投資分野の自由化交渉も進めており、来年末までの妥結を目指している。(共同)←引用終わり
(毎日新聞)

引用開始→ 中国・ASEAN、投資協定に署名
(asahi.com 2009年8月15日19時32分)

【バンコク=高野弦】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は15日、投資協定に署名した。すでにモノやサービスの自由貿易協定(FTA)を発効しており、今回の署名で自由化に向けた一連の手続きを終えたことになる。

投資協定には、他国と自国の投資家を平等に扱うことや、政府が強制収用に乗り出した場合の補償や紛争処理などが盛り込まれた。08年までに中国が実施したASEANに対する累積の直接投資額は61億ドルと、国別で8番目。協定発効で「直接投資は今後2年間で40~60%増える」(タイ政府高官)とみられる。

中国は同日の会合で、ASEAN域内のインフラ整備のための100億ドル(約1兆円)の基金設置と、150億ドルの融資の実施を提案した。中国とASEANは10年にも自由貿易圏を完成させる計画で、中国の陳徳銘商務相は「19億人の巨大な自由貿易圏が生まれる」と語った。←引用終わり
(朝日新聞社asahi.com)

|

« 「コラコラコラム」の主宰者探しは無駄な事と警告します! | トップページ | 衆議院総選挙、真夏の悪夢が終わった後に!国旗が変わるとか?! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「コラコラコラム」の主宰者探しは無駄な事と警告します! | トップページ | 衆議院総選挙、真夏の悪夢が終わった後に!国旗が変わるとか?! »