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2009/12/12

「ベトナムの新幹線」構想は古くて新しい案件だ!

日本経済新聞は、12月11日の夕刊の一面で「ベトナムの新幹線」建設が、完全決定したかのような報じ方をまたもや行った。
この案件は、実に古くて新しい案件である。
いつも話題になる案件である。またいつも話題の中心を占めたがる案件である。

ベトナムについては長年の友人である「コラコラコラム」は、8月に報じられた時にも一定の批判を加えた!
それでも、日本国内の景気を反映し、社会基盤(インフラ)整備の関わるゼネコンを中心に依然として大きな期待があり関心が高い案件である。
これに鉄道関係者を巻き込み「建設」する事に問題の軸足を移し勝手な議論が続いている。
日本の鉄道技術は高く安定している。
その象徴が「新幹線」である事は否定しない。
従って、現在の「市場環境」は追い風であり、新規で全面的なという流れに期待が集まるのは致し方がない。

しかしながら、これは相手があっての話である。
相手の政策順位を考慮した上での話なのだ。

それを無視しても推進したいと考えるなら、日経が報じたように建設費「5兆円」を日本側が全額負担し建設した上で寄贈する事だ。それがよかろう!
そんな事はできるワケがないだろう!

よく冷静に考えて見よ!
ベトナムの国家予算は総額(日本円換算)で「1兆円」に満たない規模だ。
現在の、GDPを考慮し、輸出で得る「外貨の大半」は、FDI(外国からの直接投資)によりベトナムへ進出した「外資系企業」が稼いでいる事実を冷静に捉えなければならない。

いまのベトナムで、一番大切な案件は:
① 南北と近隣諸国の物流を支える道路整備である
② 社会の通信基盤を整える事である
③ 大規模な国内物流を支え輸出の拠点となる大規模港湾設備の建設である
④ 社会を支える中堅人材の大量育成としての分野別専門教育である
⑤ 安定した電力供給を保障できる発電・送電網の整備である
⑥ 拠点都市を結ぶ航空路整備に伴う空港施設の強化である
 (国土幅が狭く南北に長いベトナムの地勢と優先順位を考慮すれば当然である)

「ベトナムの新幹線」のテーマが、古くて新しい案件というのは、ずっと議論され検証されてきたからに過ぎない。ネックは「建設費」であり「運用と点検保守にかかる人材・技術」の問題である。
これにはベトナムの産業構成や工業力が重要なファクターとして立ち塞がる。

8月に、ちょっぴり華々しく「ベトナムで、『ベトナムの新幹線』建設構想を発表」するべく計画していたのだが、日本国内の諸般の事情がこの場を提供できなかった。
そして、その発表を描いていた側から「ベトナムの新幹線」建設構想が漏れ出し、日本経済新聞が報じる事になった。
しかし報じた内容は少々オソマツな内容であった。
ために、後日、日本経済新聞は補強記事を追加し面目を保った(と考えている)。

そして、11月の「日本・メコン川流域首脳会議」を東京で開催したとき、訪日した、グェン・タン・ズン首相から一定のコメント「日本の新幹線技術は有力な選択肢の一つである」を取り、それに裏付けを重ねた上での報道だろうと思量する。
これまでの流れからして、ズン首相が、「日本の新幹線についての印象」を語ったとしても不思議ではない。
「有力な一つの選択肢」なのである。

しかしながら、ベトナムでは「新幹線の建設は(心の中における優先度の高い)理想」に過ぎない。
なぜなら「建設費」の調達ができないからである。

それほど日本側が建設したいと希望しているなら:
深く読めば日本側が「建設費」を全額負担し「新幹線を建設」した上で寄贈してくれるなら問題は一挙解決だ!とも読み取れるワケだ。

ベトナム政府も国営鉄道公社も、①どこから建設すべきか、②どのように償還すべきか、③効率と効果を様々な条件で勘案している途上にある。
日経が11日の夕刊で報じた中身から考えると、様々な要素を考慮し現実感を伴う路線提案になったような気もする。

もう一つ、ベトナムは「原子力発電所」の建設に着手し推進するが、日本側は有利な立場での受注を考えているようだが、「原子力発電所」の受注はフランス企業も当たり前の事だが有力である。
日本が、ドロ沼の「第二次世界大戦」へ進まざるを得なくなった理由についても、よくよく考える必要がある。
様々な歴史を深く考えないと進められない事を肝に銘じておく必要がある。
日本とフランスは、ともに「高速鉄道技術」、「原子力発電技術」の面で、優位な立場を保持しているのな事実である。

多少、ベトナムへのODAが多いからという事を理由にした、日本のあるいは日系企業の傲慢な思考や行動が許容されるほど、ベトナム市場は甘くない。

引用開始→ ベトナムの高速鉄道、日本の新幹線を採用 総事業費5兆円

ベトナム政府が東南アジア最大規模の交通インフラ整備事業「南北高速鉄道」に日本の新幹線方式の採用を決めたことが11日明らかになった。11月の日越首脳会談でグエン・タン・ズン首相が鳩山由紀夫首相に表明した。海外での同方式採用は台湾に次ぎ2番目。日本政府は近く、計画の推進を目指した次官級協議を提案する予定。総事業費560億ドル(約5兆円)の大規模事業が具体化に向けて動き出す。

南北高速鉄道はベトナム北部の首都ハノイと南部の商都ホーチミン間(1560キロメートル)を結ぶ計画。事業規模が大きいため、ベトナム政府は一部区間を優先して着工する案を検討する。具体的には北部のハノイ―ビン間(280キロメートル)、南部のニャチャン―ホーチミン間(380キロメートル)の2区間で整備を先行する構想が浮上している。←引用終わり
(日経NET 2009/12/11 16:00)
Copyright 2009 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.

引用開始→ 日本・ベトナム、インフラ整備で次官級の定期協議

【ハノイ=岩本陽一】訪越中の辻元清美国交副大臣は11日夜、ハノイで記者会見し、ベトナム運輸省と次官級の定期協議の枠組み創設で合意したことを明らかにした。「南北高速鉄道」などベトナム政府が進める大型のインフラ整備事業について、計画の具体化に向けた課題への対応策を話し合う。

次官級協議は年1回の開催予定。高速鉄道のほか高速道路、港湾、空港などの整備事業が対象。各プロジェクトを円滑に進めるための技術協力や人材開発などが主なテーマとなる。

ベトナムのズン首相と鳩山由紀夫首相が基本合意した高速鉄道への新幹線方式採用については「日本として協力したいという方針は変わらない」と語った。ただ「ベトナムには高速道路や港湾の整備など、より緊急性の高い案件があるため、(新幹線の件は)具体的な話にはなっていない」と指摘。「ベトナムに限らず新幹線の技術を利用して世界に貢献したい」と強調した。←引用終わり
(日経NET 2009/12/12. 02:21)
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