ベトナム中部・ダナン市の「がん」高度治療専門病院を支援!
ベトナムの新幹線を取り上げましたから、民間団体の「病院支援」計画も掲出しておきましょうか。
ということで、1570本目の記述は「がん治療向上へベトナムを支援」という、これも1月5日の日本経済新聞(夕刊)の記事の紹介です。
→→ 「20100105nikkeivnhospital.pdf」をダウンロード クリックして下さい。
主体は「日本・ベトナム文化交流協会」が支援すると報じられています。
ベトナム中部のダナン市に開設される病院を支援するという事のようです。
ベトナムは、人口構成の面で1975年以降に生まれた世代の30代~20代が多くを占めています。いまは、経済力を強化する上で不足気味に推移する労働力として吸収できます。
また、ドイモイ政策へ戦略転換した1986年以降に出生した若い労働力も溢れています。
それらが、混然一体となり剥き出しの「生」へのエネルギーを描き、ベトナムの活力を見せています。
その一方で、戦争を生き抜いてきた50代~60代が社会から引退する時期に差し掛かっています。いわば、解放戦争を第一線で戦い抜いた人達の層に当たります。
また、この上の世代は、解放戦争を支えた層(60代~70代)、指導した層(70代~80代)、休む暇もなく働き詰めで人生を送った人達です。
心身ともに物凄いストレスを抱えています。
友人の多くが言います。
「退職したら、のんびり、釣りでもしながら暮らしたい」と。
最初に、ベトナムへ行った時にも、ドイモイが始まりベトナムへ行った時も、どんなに貧乏をしても、「タバコを、どうですか?」と遠来の客に勧め「もてなし」を忘れない事に強い印象が残された。
老人を敬い大切にするのがベトナムの文化であり誇りである。
老いた人に教えられる事は多い。何を教えられるのか、それは「語り継がれる歴史」であり、その歴史に磨かれた「智慧」である。
若い世代は、近代科学に裏付けられた「思考論理や技術」を「知識」として保持する事が求められる。
しかし、ベトナムのベトナム人としての「歴史や文化」は、自らが固有に守らなければならない。老人は経験を通して体現し、若者は学習を通して知見を拡げ、共有する事で蓄積できる。このように考えるのがベトナム社会の思考方法だとみている。
従って、老いた人を大切に、老いた人の命を大切に考える。
全く、国に資金もなく、打ち捨てられた過去のベトナムではない。
いまは、それ相応に苦闘させられるが、「新興工業国家」に手が届く射程内にある。
政策目標として「工業優先」は避けられないが、少しでも「余剰」を得る事ができるなら、高齢化する「人生の先達」、「国家建設の先達」に対する高度な「医療手当」を準備するのは実に真っ当な事である。
ダナン市に設けられる「病院」が、中部地域のセンター病院としての役割を担って貰いたい。
ダナン市やフエ市を中心にベトナム中部も、枯れ葉剤被害者が多数あり、日々、苦しんでいる。米国は知らぬ顔を続けている。
ベトナム政府も、言いたいことは山ほどあるだろうが、国際的には米国との友好関係を優先せざるを得ない状況にあり、その点から辛抱に辛抱を重ね抑制している。
次は、この面での「高度治療」ができるセンター病院がベトナム中部にも求められるのである。
この医療施設と研究施設の開設を、米国の良心ある市民に呼び掛け求めたい。
その理由は、米国の贖罪であるからだ。
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