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2010/06/01

「ホンダの部品工場(日系企業)」の労働争議に比べ、「鴻海精密工業」の苛酷強制労働放置を糾す!

ホンダ系部品製造事業者が追い込まれている「労働争議」について考えたい。
ホンダは、中国(中央)政府から乞われ、なおかつ、広東省人民政府から懇請され日系自動車産業の一番バッターとして中国生産を開始したのである。

その際、組立工場として進出したが、部品の国産化(技術移転)を求める中国(中央政府)の要請に応える形で「ホンダ・ファミリー」に働きかけ、それらを率いて投資したのである。

この間、多くの技術移転を果たすと同時に、数多くの分野で雇用を増やし、中国の経済に寄与したものと考える。
中国のホンダ、とりわけ広東省のホンダは、全てのファミリー企業を含め中国での優等生だったと考えている。

しかし、成長著しい「広東省」の各地で「労働争議」が頻発している。あるいは、労働者の自殺や失踪が相次いでいる。

その象徴として、
5月28日のスレッド「台湾の『鴻海精密工業』グループは、劣悪苛酷労働強制事業者として全世界を席捲中」↓
    https://febnet.cocolog-nifty.com/column/2010/05/post-0caa.html ←を掲出した。

中国生産における労務費抑制の方法として編み出された「低賃金労働」については、工場の生産ラインを「丸ごと請け負う」、いわゆる「製造下請け(=労働下請け)」をライン毎に、親方(ボス)が引き受け(工場側と契約)、自ら生産ラインに就く作業労務者を低賃金(劣悪条件)で自らが採用し従事させている場合が多い。

「鴻海精密工業」も、この方法を多用していると受け止められている。
この方法は、日本でも「派遣労働」を変形させる形で多用されてきた。
日本でこの脱法行為が露呈したのは、2008年秋に発生した「リーマンショック」による市場縮小に伴う生産縮小の過程で、いきなり派遣労働者が解雇されたときであった。
日本の派遣労働者には様々な雇用形態があり、そのいくつかの実態は「生産ラインの下請け会社で生産に従事する労働だった」事が白日の下に明かされてしまった。

この時、涙もろい日本人の多くが、実態に触れ知る事で怒りを爆発させ、政府と経済界を激しく批判し非難した。

しかし中国では、もっと激しくより徹底した劣悪苛酷強制労働が平然と行われ、その成果として市場へ供給される製品を世界の消費者が喜々として手に入れ、ニンマリしている事についての自省は為されなかった。

先日の暴露でバレバレになったが、任天堂の「ゲームボーイ」も、アップルの「i Phone」も、日本人は安価で手に入れ喜んでいるのである。

国際経済政策を論じる研究者の多くは、工場での労働実態を取材するワケでもなく(足を運んでも実態を見抜けない)、「生産の移転に伴う技術移転により労働分配率が向上し、地域の経済発展に資する」と手放しの褒めようで、「生産コストと市場販売価格に大幅な差異が生じる事は『価格移転』と捉え、付加価値生産を得た結果」だと、前向きな評価を与え続け、これらの成果の積み上げが「企業利益」に貢献し「先進市場における消費者へ大きな利益をもたらした」と全てを積極的に評価し続ける。

その陰に潜む無茶苦茶な労働分配率の不平等や不公正について、正面から指摘する研究者はほとんど見かけなかった。
先進市場が途上国による「汗の労働」で太り続ける事に自省はないのか、と問うても一笑に付されるのがオチであった。

公正な労働分配を欠いたまま「市場」を確立してみても、「砂上の楼閣」に過ぎず、持続性も循環性も欠くのではないか。

従って、2008年に上海の某大学で、この点を指摘し質問を加えたのである。

その時のやり取りを要約した内容を5月28日に一部掲出してみた。

”「鴻海精密工業」について、上海の某大学で「問題点」を指摘した。
その上で、行くつもの例を挙げ、合法的に見える行為は限りなく「脱法行為」にあり、条件次第では「不法行為」に当たると判断できるが、中国はなぜ放置し続けるのかと質問した。
答えは意図も簡単で、反論しようにもバカバカしい状態だった。

「”まるでのうそまろバカセ”、血は水より濃いのです。大陸の同胞とと台湾同胞は”兄弟”の契りで結ばれています。いまは”水魚の交わり”を保っているのです。日系企業と同じに扱うワケがありません」と宣もうたのである。
分かっていながら質問した事もバカげていたが、回答には「唖然」であった。”

この時の回答のように、現在、ホンダの部品工場で起きている労働争議(長期ストライキ)は、中国の国家としての発展戦略に懸かる「開放経済政策」に伴う「外資導入政策」が、その後に生じるであろう「働き手」の雇用・賃金・社会政策を軸に「労働政策」全体との整合性などの一切を考慮しなかった事を象徴的に露呈しているワケである。
とりわけ、中国は台湾企業と日系企業を始め他の諸国の企業を同列に扱わないと、中国で政策に影響力を与えられる研究者が言い放つのである。

鄧小平はエライのだろうが、都市が農村を収奪し続ける構造は、いずれの国でも同じ事なのだ。

しかしながら、上海の某大学の研究者いわく、
「”まるでのうそまろバカセ”、血は水より濃いのです。大陸の同胞とと台湾同胞は”兄弟”の契りで結ばれています。いまは”水魚の交わり”を保っているのです。日系企業と同じに扱うワケがありません」との指摘が、いま、不平等、不公正にも日系の「ホンダ系部品製造事業者」と韓国の「現代系部品製造事業者」へのしかかっているワケだ。

中国政府が、この件を解決する上で、どのような見解を示しどのような態度に出るかを注視する必要がある。

引用開始→ ホンダ中国スト、外資系に飛び火懸念 賃金上昇で“世界の工場”転機
(産経MSN2010.5.31 21:33)

【上海=河崎真澄】部品工場のストでホンダが生産の全面停止に追い込まれた中国で、外資系製造業にストが飛び火する懸念が出ている。中国紙「京華時報」(電子版)は31日、北京にある韓国現代自動車系部品工場でも1千人規模の賃上げ要求ストが起き、完成車の生産に影響が出たと伝えた。出稼ぎ農民の減少による労働力の不足も背景にあり、外資にとっては賃金コストの上昇は避けられない。スト多発は、安くて豊富な労働力を背景とした「世界の工場」の転機を象徴している。

同紙によると、ホンダ系に続いてストを打った韓国現代系の自動車部品メーカーは北京星宇車科技。同社の部品供給先である完成メーカーで特別手当が支給されたことから、同様の手当を求め、生産がストップした。現代側の調停でストは収拾に向かっているが、大幅な賃上げ要求は撤回されていない。

ホンダと韓国現代のケースで共通しているのは、完成車工場と部品工場の待遇差だ。外資系企業では、より高い付加価値を産み出す労働にはより高い賃金で報いるとの考え方が一般的。だが、計画経済時代の意識が残る中国のブルーワーカーからすれば、同じ工場労働にもかかわらず部品工場が冷遇されているとの差別感がある。

中国内の急速な需要拡大に対応するため、完成車工場での厚遇を進めたこともあだになった。しかも、工場労働者は日本や韓国など本国から派遣された管理職や駐在員とのケタ違いの給与格差が中国メディアで報道されたことで、被害者意識を増幅させている。

経済成長率よりも低い工場勤務の賃上げ率に、現場の不満がここにきて一気に噴き出した格好だ。

中国に進出している外資系製造業の給与格差問題は、ほぼすべての業種に当てはまる。労組の全国組織である中華全国総工会が、外資系の製造業をターゲットに厳格な労使交渉を進めるよう指示しているとの情報もある。

工場従業員の大半は「農民工」と呼ばれる農村からの出稼ぎ労働者だが、少子化と高学歴化の影響で、供給が減少。しかも4兆元(約52兆円)にのぼる景気対策で内陸部の公共工事が増大し、「沿岸都市部に出稼ぎする労働者に不足感がでている」(みずほ総研上席主任研究員の鈴木貴元氏)。

中国では2008年の労働契約法施行で労働者の権利意識が高まり、昨年は約60万件の労働争議が発生している。06年の倍の勢いで、今年も増加傾向にある。また「同一労働、同一賃金」を明文化する「賃金法」の年内成立も検討されており、鈴木氏は「中国人従業員とのあいまいな労使契約が多い日系企業に紛争が広がる懸念がある」と警告している。←引用終わり
Copyright 2010 The Sankei Shimbun & Sankei Digital

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