京都「五山の送り火」は精霊送り
七月の京都は「祇園祭」の宵山で賑わっていた。
八月の京都は「五山の送り火」で静かな賑わいと言おうか。
今年は、京都で業務を守る大切な友人の「母堂」の初盆だった。
それもあり、友人の家族にとり、今年の「五山の送り火」は一際、厳粛で大切な行事であり、日頃の御恩への感謝を込め「精霊送り=送り火」を共にさせて貰った。
京都の生活と宗教律に基づく「お盆の精霊送り」の行事が伝統的な仕来りで淡々と行われる。
京都に住む人のそれぞれの思いを込めた「送り火」である。
いつのころからか、京都の観光行事として捉えられるようになった。
それに伴い、京都の風情を求めて押し寄せる観光客が増えてきた。
「五山の送り火」は、純粋な日常生活の中にある宗教律である。
決して「イベント」ではない。
京都の夏を締めくくる「律」である。
花火を見る気分で押し寄せる観光客には少々閉口させられた。
日本人は、いつから「宗教律」を「イベント」に置き換える、恥知らずな民に堕してしまったのか。
情けない気分に包まれた。
「心」の行事に基づく事で、風情が感じられない状態は少なからず残念な事だ。
「送り火」も終えたし、近いうちに「貴船」へ出かけようかな。
引用開始→ 京都五山送り火:古都の夜空を焦がす炎 観光客ら見守る
(毎日新聞 2010年8月16日 22時09分)
夜空に浮かび上がる「大文字」の送り火を見る人たち=京都市上京区で2010年8月16日、幾島健太郎撮影
京都の夏の風物詩「京都五山送り火」が16日夜、京都市街を囲む山々でともされ、観光客らが古都の夜空を焦がす炎を見守った。送り火は、お盆に戻ってきた先祖の霊をあの世へ送り返す伝統行事。午後8時、東山・如意ケ岳の「大文字」から、時計とは反対回りに「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順に点火された。
ナラ枯れの被害が目立つ大文字では、枯れ木に火の粉が燃え移らないよう配慮して、薪を例年の300束から250束に減らした。【田辺佑介】←引用終わり
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