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2011/10/03

NYで「ウォール街で行き過ぎた市場経済」に抗議! 米国でも社会的格差拡大に対する「怒り」は強く大きいのだ!

グローバリゼーション発祥の地米国、しかもニューヨーク、その根源であるウォール街で、行き過ぎた市場経済に対する抗議デモが起きたという。

米国の若者も怒っているのだ!
それが、とてもよく理解できた。

そうだろうなぁ~!
行き過ぎた市場経済、行き過ぎたグローバリズムは、先進工業国でも新興国でも各国で深刻な社会の不均衡を産み出し続けている。
グローバリズムは、先進国では若年労働者(非熟練単純労働)の職を奪い人生を奪っている。
また同様に、新興国の側でも、先進工業国の資本や生産手段に接点を偶然に持てた側と、そうでない側(単純労働の側に組み入れられた)との間に生じた格差は、先進国内の社会的格差どころではない社会の歪みを生み出してしまっている。

かつて先進工業国であった米国は、生産工業の多くを発展途上国(新興国)へ移転させ、生産せずに輸入し消費する途を選んだワケで、その事を綺麗に「市場を提供した」と飾り立てている。
消費財も生産せずに輸入し消費し続ける。
これは貿易の不均衡を産み出す要因になる。
輸出より輸入が過大なのだから、当然にも貿易収支は基本的に赤字基調となる。
財政面でも出費が続いた米国は財政赤字を埋める国債を発行する。
米国貿易で稼ぐ、中国(約30%)と日本(約20%)が米国債を買い支える事で米国は成立している。つまり中国は第一番目の大株主で二番目の大株主は日本である。
日中合わせると50%超の大株主って事になる。
つまり米国は中国ともいえるし日本ともいえる。
それでもカネ(US$)が不足気味になくなると米ドルを大量に刷る。
米ドルの値打ちは下がる。
米ドルが下がると貿易収支は改善されるはずだが、もう、製造業が米国内に殆ど残されていない事ため大きく寄与しない。

そこで流通やサービス業に就業機会を設け若者を誘導しようと政策で試みる。
しかし最も不安定な職業であり賃金は抑制されたままだ。
社会的格差の解消には一向に結びつかない。

ここで指摘しようと考えていた事から少し離れたので元に戻しておこう。
米国は、サービス業とりわけ金融業で世界を制覇しようと考えたのか、「ウォール街」のプレイヤーに対し特権を与え続けている。
「金融立国」から「金融帝国」を目指しての事だ。
それを操るのは、特定のナショナリティを持つ極めて偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団である事は世界的にも公知の事実だ。
言い換えれば、米国はこの偏狭で閉鎖的な集団に囲い込まれた奴隷国家でもある。
米国は、これらの極めて偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団から、命じられるとアフガニスタンへもイラクへも戦争をしに出かけるし、パレスティナの求めを平然と蹂躙し続ける。
この極めて偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団が考案したのが、いまや殆どペテンとしか言いようのない実に複雑怪奇で実態を伴う事のない「博打場の金融システム」だ。
それを破綻させたのが、2007年の「サブプライムローン」の焦げ付きだ。
翌年2008年には、リーマンブラザーズの破綻に端を発した金融危機を発生させた。
しかしながら、当事者は極めて偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団により手厚く保護され悠々自適の生活を保障されているらしい。

サブプライムローンの破綻やリーマンショックにより、米国が目指した「金融立国」が如何に虚飾と幻想であったかを世界に示した。
しかしながら、米国は基本的な病巣を摘出しない。
それを行う事で、かつてのドイツが犯したのと同じ立場へ追い込まれる事を巧妙に忌避し続けている。
一方では、無辜の米国市民が無碍にも人生を断たれている。

かつて日本にも米国の社会に巣喰う偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団から教唆された竹中平蔵という珍奇でクレージーなヤロウがいた。
本人はクレイバー(能力がある)のだと誤解しているようだが、クレイバーではなくクレージーなだけだった。
コヤツが小泉純一郎と組み、日本の経済や社会を、米国の偏狭で閉鎖的なマイノリティ集団の求めに沿うよう改善(改悪)を試みたが、実態を見抜いた日本国民の知恵で破綻させられた。

しかし、一部は日本社会に定着した。
米国の若者と同様に、日本の若者も、ファンドという個人の姿が見えない資本家とそれを操る手先により、定まった職業への就業機会を奪われ、所得を奪われ、人生を奪われ続けている。
日本の社会も極めて不公正な方法で格差拡大を続けている。
米国の若者は実に健全な社会的主張を始めたと受け止める。

「金融資本主義」は、グローバリズムを都合良く解釈し、これまでに多くの社会的不幸を、新興国でも先進国でも生み続け、正統な理由のない社会的格差を拡大させたのではないか。

引用開始→ 米国:ウォール街デモ 参加者700人超を逮捕
(毎日新聞 2011年10月2日 19時43分)

20111003k0000m030029000p_size5 ブルックリン橋を歩くデモ参加者=AP
【ニューヨーク山科武司】米ニューヨークのウォール街で先月から続くデモは1日午後、ニューヨーク市内のブルックリン橋に広がり、市警は橋の車の通行を妨げたとして、デモ参加者700人以上を逮捕した。AP通信などが伝えた。

マンハッタン南部を出発したデモ隊は、マンハッタンとブルックリン地区を結ぶブルックリン橋のたもとで、車道にも人があふれ出し、警察は歩道に戻らなかったデモ参加者を逮捕した。←引用終わり
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引用開始→ ウォール街デモ:市場経済行き過ぎ抗議 アラブの春に触発
(毎日新聞 2011年10月1日 17時29分)

【ニューヨーク山科武司】米ニューヨーク・マンハッタンにある世界最大の金融街・ウォール街近くで、行き過ぎた市場経済に抗議する運動が続いている。「ウォール街を占拠しよう」を合言葉に、若者ら数百人が公園に座り込んで格差是正や貧困撲滅などを訴える運動は30日で2週間。民衆が強権政権を倒した「アラブの春」に触発された動きといえそうだ。

きっかけは環境問題を扱うカナダの雑誌「アドバターズ」の呼びかけ。ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアで若者らに広がり、今月17日にウォール街から北に約200メートルの公園で座り込みが始まった。

高い家賃や高学費、失業問題、年金問題など訴える内容はさまざまで、「(国民の)1%が富を独占している。残りの99%の声を集めよう」と呼びかける人は多い。

口に1ドル札を張った姿で拝金主義に抗議していたロバート・カールソンさん(25)はミネソタ州在住の家庭教師。この運動に参加して6日になる。「この国には問題が多くあると皆に気づいてほしかった。アラブの人々も立ち上がった」と語り、「アラブの春」に触発されたことをうかがわせる。シカゴやサンフランシスコでも同様のデモや座り込みが始まっている。

一日に2回、「ゼネラル・アッセンブリー(総会)」と呼ばれる会合を参加者全員で開き、予定を決める。病気の参加者を治療する「医療班」や食料を担当する「食料班」のほか、集会やデモの様子をインターネット上に動画で流す「メディア班」もある。

警察との衝突も増え、24日にはデモの参加者約80人が公務執行妨害などで逮捕された。警官が参加者に催涙スプレーを吹き付けるトラブルも起き、ニューヨークのブルームバーグ市長は30日、「抗議する権利はあるが、抗議に煩わされない権利もある」と述べ、運動を抑止する姿勢を示唆した。←引用終わり
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