トランプが登場し妄言を吐き続け それに乗せられ米国の世論は分裂しない(してほしくない)と!
「無知蒙昧」という言葉があるが、
これほど「無知蒙昧」な人物が、米国大統領選に手を上げるとは想像だにしなかった。
直接的な利害関係を保持しない外国人が、米国の大統領予備選挙にアレコレ言うのは烏滸がましい限りだけれど。
世界は固唾を呑んで、その展開を見守っている。
西部や南部諸州で人気を得ているに過ぎないと冷たく観ていたトランプが「スーパーサタデー」の戦いで、合衆国のシーズでをなす東部の州で勝利した事に驚かされた。
敵を作り出し、低次元の論難を加える事で「支持票」を伸ばす。
従来の支配層は「そのうち潰れる」と高を括り高みの見物をしてきたが、
現実はそうとも言ってられない状況に嵌まろうとしている。
深刻な事態は「世論の分裂」である「世論の分裂」は「国民国家の分裂」の側面でもある。
世界は、米国、中国、ドイツ、トルコ、これらの性事潮流から目が離せない状況に陥ろうとしている。
引用開始→ 春秋
(日本経済新聞2016年3月3日)「ヤンキーが来る!」といっても、改造バイクに乗ったやんちゃな若者のことではない。南北戦争に翻弄される米南部の女性、スカーレットの半生を描いた「風と共に去りぬ」の一節である。ヤンキーとは北軍の兵のことだ。1865年、終戦を迎え奴隷制も終わった。
▼米では「内戦」と呼ぶ。技術革新の波に乗って工業化が進む北部と、綿花や砂糖などのプランテーションが根付く南部の利害の対立が背景にあったとされる。62万人にも及ぶ戦死者は、独立戦争からベトナム戦争まで8度の対外戦争の死者の総計58万人より多い。当時の米国はかなり深刻な「分断」の瀬戸際にあったのだ。
▼大統領選の天王山、スーパーチューズデーに150年後の「分断」の一面が感じ取れる。同じ党内でさえ候補の主張が大きく違う。もし、共和党がトランプ氏、民主党はクリントン氏の指名となれば、ものの考え方から政治経験まで正反対の2人の一騎打ちだ。選挙後、不満のマグマが噴き出したりしないかと心配になる。
▼南北戦争後、米国は欧州から多くの移民を迎え、好況期に入った。「金ぴか時代」という。やがて、世界の覇権を握るに至ったが、曲折を経て今や手からこぼれ落ちそうだ。赤い舌の伸びる南シナ海や、もつれた中東情勢は誰に委ねられるか。投票権はないが、結果が大いに波及してくる我々としては固唾をのむしかない。←引用終わり
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