AM7時に始まりPM11時に終わる 組織人事の失敗は組織崩壊の始まりだ!
偉大なとか、中興のとか、業界を創り上げたとか、
カリスマ経営者だとか、そのように周囲から言われ持ち上げられ囃し立てられ、その気になる人物は「大者」と言われてみたところで所詮は「小心者」なのだ。
周囲の評価などは、その人物を担ぎ上げる事で何らかの「利益」を得ようとする者の策に過ぎないのだ。
ところが煽てられ囃し立てられ「時の人」になると、一般的には自らを「担ぐ者」を周辺に配し、いよいよ「カリスマ」の演出に執念を燃やすワケである。
発表する情報も、指示命令も、目標に際し「策」が演出構成され、都合よく「策」の基盤強化に軸足が置かれるのである。
それは有力な「利益共同体」の一翼を担う者には不可欠とも云える。
ゆえに「カリスマ」の覚え目出度い「者」が自然に集まり、いわゆる「子飼い」が主要なポジションを占めるのである。
これらの「策」の仕組みを察知されず露呈させないためにも、
様々な仕組みやシステムを構築し「権力」の固定化を図り強化するのである。
「カリスマ」が「カリスマ」であり続けるためには、
何よりも、自らを越える「人材」を敬遠する事である。
そのためには権力者が自らのために「クーデター」を起こすのである。
古くは中華毒入饅頭珍民低国であの「毛沢東」が引き起こした「大躍進政策」「百家争鳴」「文化大革命」と同じで、最終的には墓穴を掘りあらゆる文物が死にゆくのである。
業績を伸ばし続ける社長を辞めさせ交代させるのは、好き嫌いではなく、それ相当の合理的な理由が必要だ。
合理的に理解できない無理筋の「抽象的な理屈」を並べ起てても・・・・・
子飼い以外には理解もされず反対され自らの立場を喪ったとも云える。
「策士」が「策」に溺れるのは、冷静沈着な思考を保持するようで自らが「陥穽」に囚われる事を認識しないからとも考える。
自らが「陥穽」を求めるワケではないが、仕組んだシステムや取り巻きが自然(意識せず)に「陥穽」へ踏み込むとみている。
この点で鈴木敏文会長・CEOは「カリスマ」でもナンでもなかった。
そこらの中小零細の創業社長と差して変わらなかった事を証明してみせた。
偶像化された偉大な人物もやはり人の子で、人を好き嫌いで判断する事に変わりはないのだ。
市場は冷静に眺め、「7 & i 」の指名委員会や取締役会の統治機能を評価したようで、好感を示し株価は上昇に転じている。
引用開始→ 春秋
(日本経済新聞2016/4/9付)新しげな経営の仕組みと、古めかしい人間関係。日本型コンビニエンスストアの生みの親である鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス会長兼最高経営責任者(CEO)が経営から退くと表明した。記者会見に出席して感じたのは新旧の経営が同居するちぐはぐさだ。
▼鈴木氏は業績好調な子会社の社長を解任しようとした。しかし人事の透明化のために今春立ち上げた「指名報酬委員会」で、社外メンバーの同意を得られなかった。それでも取締役会に提案し、賛同者が半数を超えず正式に否決された。実力あるトップの人事案も社外の目が納得しなければ実現しない時代になったわけだ。
▼しかし鈴木氏が辞任の理由で強調したのは、社外の目というより、創業者・伊藤雅俊名誉会長の反応だった。これまで経営に関する提案で創業家から反対されることはなかった。今回、初めて拒否されたという。焦点の子会社社長との意思疎通も十分ではない様子だ。明るく開放的なコンビニのイメージからは、やや遠い。
▼経営者の引き際は難しい。業績が好調でも不振でも「まだ自分が」と考える。ダイエー、セゾン、そごう。いずれも強力な創業者や中興の祖が率い隆盛を誇った流通グループだったが、経営の失速からトップは満身創痍(そうい)で退いた。鈴木氏は好業績下での退任とはいえ、きれいなバトンタッチとはいかなかった。残念に思う。←引用終わり
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