2016年の「ノーベル経済学賞」は「契約理論」の研究者へ!
久々に地味でも大切な研究にスポットが当てられた。
グローバル市場を相手にしようと、国内や地域のドメスティック・ローカル市場を相手にしようと、協力者がいなければ経済活動はできない。
「市場」を形成する、
①「資本」、
②「知財・知力」、
③「労働力」、
④「資源」、
これらが適正な「契約」に基づき「協力」し、
適正に「協働」する事で「成果」を得る事ができる。
得た「果実」を適正に「配分」する事で「市場」は健全に保たれる。
強欲な「利益」分割に重点をおいた主張は退けられるべきである。
その種の「経済理論」に対し、過去に「ノーベル経済学賞」が与えられた事を恥じるべきである。
過剰な「資本」重視政策や「株主」第一主義が、今日の混乱を招いたとも云え、米国大統領予備選挙では民主党のサンダース候補が熱く期待された要因でもある。
このように思えば、故・青木昌彦先生が挑まれた「制度の研究」がスポットを浴びながら、選に漏れた事を残念に思うと同時に、青木昌彦先生を悼みます。
引用開始→ ノーベル経済学賞に米経済学者2人 契約理論に貢献
(日本経済新聞2016/10/10 19:47)http://www.nikkei.com/article/DGXLASGH10H2E_Q6A011C1000000/?nf=1
【ロンドン=小滝麻理子】スウェーデン王立科学アカデミーは10日、2016年のノーベル経済学賞を米ハーバード大学のオリバー・ハート教授、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のベント・ホルムストロム教授に授与すると発表した。授賞理由は「契約理論への貢献」。社会の様々な契約やそれに伴う諸問題に関する分析が評価された。
ハート氏は1948年のロンドン生まれ、ホルムストロム氏は49年のフィンランド生まれ。両氏は経済学に契約理論を導入した先駆的存在として知られる。経済社会で人々の利害が異なる中で、どのようにして協力して、利得を受けるかという点について契約が大きなツールと考え、契約のあり方を分析した。
例えば経営者と労働者の雇用契約では、どのような契約を結べば労働者に効率よく働いてくれるかといったことが問題になる。給与や労働者の努力、実績など様々な要素の中で、最適な契約は何かという分析に貢献した。
同アカデミーはハート氏らの業績について「契約理論は経済学のみならず、社会全体に大きな影響を与えた。企業統治など現実世界で人々が経験する契約を巡り大きな理解につながった」としている。
授賞式は12月10日にストックホルムで開く。賞金は800万クローナ(約9500万円)。←引用終わり
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