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2020/07/10

「女帝 小池百合子」の著者「石井妙子」さんのインタビュー記事を、久々に<まるでのそまろばかせ>が高く評価し、紹介投稿する!

オイケポチャコの素顔を書いた石井妙子さんが、
神戸新聞社のインタビューを受け、丁寧に「女帝 小池百合子」の執筆意図について答えている。
(都知事選挙も終わりましたから「公職選挙法違反」の選挙妨害にはならないので)


バブル期に「TV東京」で華々しく姿を見せた頃から、疑いの目で見てきた者として、執筆された中身に大きな違和感はなく、また政界を渡り歩く姿を、オヤジの私設秘書として私淑し仕えていた知人(故人)から、漏れ聞こえた人と形に接した側には、
「そうか!そうだろうなぁ!」程度に過ぎない。
小選挙区制で「兵庫6区」へ参入してきた時は、邪魔者が現れたなとしか観なかった。


参議院通常選挙に、細川護煕の引きで「日本新党」という、当時は日の出の勢いだった、最も胡散臭い「ポピュリズム政党」から、国政に打って出て当選を得たのが、渡り鳥の始まりだった。


その後は、細川連立政権やら「日本新党」崩潰と共に、小澤一郎に乗り換え、様々な手練手管を繰り出し、中身の無い空虚なスローガンを打つ事で注目させ、堕ちても墜ちず性事屋だった。


小澤の下で、今日に至る「威迫政治手法」を磨いたものと考える。
ある時、選挙告示前に、当時の新進党で小澤一郎から指示され、ニワカ仕立てで苦手な「朝立ち演説」を、何度かしていたが、その不様な演説に強烈なヤジと批判を浴びせた事で、街頭演説を支えるスタッフと応酬があった。
しかし、此方のヤジや批判は、聞かせたので、周囲の聴衆は答えに窮し立ち往生する姿を何度か見せられ、満座の失笑が漏れ出た。此方はハジでは負けず、ヤジでも負けない、自信の塊だかた、往生させられたのだろう。
その後、選挙期間も含め街頭演説はしなくなったのか聞く事もなくなった。


小澤の下を二階俊博らと共に離れ、2000年代には自民党へ復し小泉純一郎の引きで、郵政民営化に反対する自民党議員への刺客として東京の選挙区へ転出した。


まるで口から出任せというか、誠意を欠き実態を伴う事もない「スローガン」を並べ立て煙に巻く姿そのものだった。
二階俊博と共に小池百合子を引き立てた、小泉純一郎の悪手を如実に表した出来事でもあった。


引用開始→「女帝 小池百合子」蜃気楼に喝采送る危うさ 100人超の証言集め数奇な半生描く
(神戸新聞NEXT 2020/7/9 12:30)

「女帝 小池百合子」(文芸春秋刊)
 東京都知事選で歴代2番目の得票数で再選された小池百合子氏(67)。その数奇な半生を描いた「女帝 小池百合子」が、ノンフィクション作品として異例の20万部を超す売れ行きとなっている。3年半をかけて取材した著者の石井妙子さんが浮き彫りにするのは、聞き心地の良い甘美な物語を上書きしてきたポピュリスト政治家の実像だ。「小池氏は私たちが生み出した平成の写し鏡。蜃気楼(しんきろう)に喝采を送るような危うさをはらんでいることをもっと知るべきだ」と警鐘を鳴らす。(加藤正文)

 「芦屋令嬢」「カイロ大首席卒業」と称した看板を武器にキャスター、政治家へ。政界再編の中で政党を渡り歩き、環境相、防衛相を歴任、いま首都のかじ取りを担う。

 「学歴の詐称疑惑が注目されたが、書きたかったのは平成という時代そのもの。平気でうそをつくという自身の問題もさることながら、なぜこうした人物が生まれ、なぜ選ばれ続けるのか。政治のあり方、メディアの責任、ひいては民主主義を問い直したかった」

 100人を超す関係者の証言を集めた。徹底した現場取材、丹念な資料の読み込み。何より土地に刻まれた情念やエピソードの背景を読む感受性が、作品に深みと凄(すご)みを与えている。

 〈その場に立った時、「芦屋令嬢」という言葉が、初めて胸に切なく迫った〉

 甲南女子中・高を経て関西学院大中退。経歴をたどり、神戸・阪神間の雰囲気を作品に落とし込んだ。線路脇の生家跡はコインパーキングになっていた。そこで感じたのは「階層の格差」だ。富めるものは富み、貧しいものは貧しい。「上へ上へという脇目もふらぬ上昇志向は芦屋で育ったことが影響している」

 ◇権力を手に

 平成とともにテレビから政界へ。日本新党、新進党、自由党、保守党、自民党。機を見るに敏、風向きを読むのに長(た)けていた。

 〈男の為政者に引き立てられて位を極め、さらには男社会を敵に見立てて、階段を上っていった。女性初の総理候補者として、何度も名を取り上げられている。ここまで権力を求め、権力を手にした女は、過去にいない〉

 女性の政治進出は日本は遅れている。女性史に力を注ぐ石井さんは小池氏の「快進撃」に際して気持ちは重く塞(ふさ)ぐばかりという。実現したい政策や政治哲学は見えず、目立ちたいという目的意識が前に出る。

 かつて小池氏と衆院旧兵庫2区で戦った土井たか子氏(元衆院議長、故人)を挙げて「毅然(きぜん)として人間に核があった。そんな女性政治家がいなくなった」。

 女性議員は増える傾向だが、「男性がスカウトしてきたような人ばかりで男性社会に過剰適応しようとする。首相に好かれようと妍(けん)を競う。女性だからと選ぶとだまされてしまう」と嘆いた。

 ◇期待裏切る

 紅一点を好み、権力者に近づき、引き上げられたいと願う。その一方で自身と競合する女性を敵視し、社会的弱者への関心は薄い。

 2005年、環境相在任中、尼崎市のクボタ石綿禍が発覚。国は救済法制定に動く。補償に踏み込むのか。患者らは古い男性政治家や官僚出身者ではなく「女性でクリーンで善良そうな」小池大臣に好感を抱く。

 尼崎で患者と面会した際、「崖から飛び降りますよ」と期待させる物言いをする。可決された法案の内容は補償にほど遠く、官僚が主導した「見舞金の延長」にとどまった。

 16年、「崖から-」「ジャンヌダルクになる」と叫んで都知事に就任。築地から豊洲への市場移転の際も対応は石綿禍と同様だった。「築地は守る、豊洲を活(い)かす」と築地に市場機能を残すことを期待させる発言をしたが、反故(ほご)に。また17年の衆院選で新党「希望の党」を率いた時、当時の民進党との合流方針を巡り、政策や理念の合わない候補者を選別する「排除の論理」をふりかざした。その発言を機に失速し敗北した。

 ◇ビニールシート

 石井さんが小池氏を注視し始めたのは前回の都知事選だった。自民党都連とのバトルで注目を集め、フィーバーが巻き起こった。駅前はシンボルカラーの緑を身につけた人で埋まった。

 「人々は彼女を見て空をゆく飛翔(ひしょう)体に例え、すごいエンジンを持つロケットみたいだとほめそやす。私は疑問を持った。この人はただのビニールシート。風に舞って高く上がるが、落ちてきたらエンジンも翼もない。でもビニールだから強い。どんな風にも乗れてしまう」

 スポットライトを浴びるほどに表情が輝く。折しも新型コロナウイルスの感染拡大で露出が増えている。

 「小池百合子というのは実は存在せず、彼女が作り上げた理想のキャラクターなのだろう。そんな蜃気楼のようなものに大衆は快哉(かいさい)を叫ぶ。メディアであおる手法は維新の吉村洋文大阪府知事や橋下徹・元府知事に通ずる。軽視していると危うい。扇動された後の殺伐とした光景を想像しなければならない」

【いしい・たえこ】ノンフィクション作家。1969年神奈川県茅ケ崎市生まれ。白百合女子大大学院修士課程修了。伝説の銀座マダムの生涯を書いた「おそめ」、謎に包まれた映画女優の実像に迫った「原節子の真実」(新潮ドキュメント賞受賞)など。←引用終わり

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