共和党の呆怪は、
2015年の大統領候補選出過程で、呆気「トランプ」の煽りに政策で対抗せず、煽り続けた「集団ヒステリー」に屈し、政策論争を略しワケもなく平伏しトランプに隷属した事に始まっている。
その時点で、共和党は党綱領も投げ棄て、政策は「喝上げ」を吹聴し支持するトランプに支配された。
この4年間、一度も真面な政策は研究も検討も為されず、ただただトランプが撒き散らす「恐怖のヒステリー」に異も無く隷属し続けた。
国家としての主体性を棄てた日本は、その一挙手一投足に右往左往させられ、政治も経済も米国(トランプ)への従属を模索し続けた。
まだ主体性の回復(奪還)すら俎上に上げず、ひたすらに従属を模索している姿は、近代国家として実に情けない限りだ(と指摘しておきたい)。
引用開始→「トランプ教」に隷属する共和党の悲惨
(WEDGE 2020年12月28日斎藤 彰・ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長)
2020年共和党全国大会は去る8月、党史上初となる“椿事”のまま4日間の幕を閉じた。大統領選が行われる4年ごとの党大会では、民主、共和両党ともに、それぞれ党指名候補の選出と同時に、次期政権発足に向け独自の政策方針を示す「政策綱領」を採択するのが長年の慣例となってきた。ところが共和党だけは今回、再選に向けたトランプ・ペンス正副大統領候補指名と、わずか1ページの「大統領のアメリカ・ファースト政策支持」宣言を満場一致で承認したのみで、「政策綱領」抜きのまま閉幕した。1854年党結成以来、党としての詳細な政策方針が国民の前に示されなかったことは一度もない異例事態だった。
理由は明らかだった。トランプ氏がその必要性を認めず、大統領としての剛腕ぶりに骨抜きにされた格好の共和党首脳陣が、施政についての「白紙手形」を彼に出さざるを得なくなったからにほかならない。
英国BBC放送は「この瞬間、共和党が『トランプ党』に変質した」と報じた。
その後、上院、下院を問わず、共和党議員たちのほぼ全員が、大統領が次々に打ち出す常軌を逸する「大統領命令」や言動にも異議を唱えることなく、黙認してきた。その様はまるで「金縛り状態」とも言えた。
これが端的に示されたのが、今回大統領選投票後、まったく根拠のない「大規模不正」を理由にバイデン氏の当選を否認し続けるトランプ氏の主張に同調する共和党議員たちの驚くべき隷属ぶりだった。
とくに下院では、テキサス州共和党議員が今回大統領選挙におけるミシガン、ペンシルバニア、ウイスコンシン、ジョージア各州の選挙結果の「無効化」を求め最高裁に上告する前代未聞の無謀な行動に出た際に、これを支持する124人もの同党下院議員が「法廷助言書amicus brief」にまで署名した。
上院でも、はじめから上告での勝算は皆無に近いことを承知しつつも、トランプ氏への気兼ねから、民主主義体制を根本から揺るがす突飛な法廷闘争に目をつむったままだった。結局、最高裁は共和党系判事が6人の多数を占めながらも、この訴えを門前払いのかたちで却下、共和党は世間の恥さらしとなった。
その後、各州に割り当てられた計538人の大統領選挙人が去る12月14日、正式に投票した結果、トランプ支持票232に対し、バイデン支持票306の大差でバイデン氏の当選が最終確定した。それでもなお、共和党議員の多くは、トランプ大統領同様、敗北を認めず、「選挙は略奪された」との従来からの何の根拠もない主張を繰り返している。
中でも際立っているのが、下院共和党のトップの座にあるケビン・マッカーシー同党院内総務(カリフォルニア州選出)の存在だ。同議員は当選歴も浅く、政治実績、人望面でも精彩を欠いてきたが、2016年大統領選当初からトランプ候補を熱烈支持してきたことで大統領の厚い信頼を得た。2年前の院内総務選出レースでは、トランプ氏の強力な後押しで他の大物候補たちを退け、下院最高ポストの座についたという筋金入りのトランプ支持者として知られる。
今回の選挙結果についても、それまで沈黙し続けてきた上院のトップであるミッチ・マコーネル同党院内総務が、今月14日の選挙人投票で最終結果が確定した段階でようやく「バイデン当選」を公言したのとは対照的に、マッカーシー議員だけは依然、大統領同様に「選挙は略奪され無効」との主張を崩していない。124人という多数の同党下院議員が「選挙無効」を訴え最高裁上訴に名を連ねたのも、明らかに院内総務の意をくんだものだった。上院でも共和党は、トランプ大統領からの“戦列離脱”の批判を恐れ、いまだに多くの議員が「トランプ敗北」を表立って認めていない。
こうしたマスコミからも冷笑を浴びるほどの共和党の卑屈な姿勢は、2016年大統領選当時とは大違いだ。
前回、予備選が始まる前年の2015年の時点で共和党では、マルコ・ルビオ、テッド・クルス両上院議員、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(G・W・ブッシュ元大統領の実弟)、ジョン・ケーシック元オハイオ州知事ら有力者10数人が早くから名乗りを上げる一方、同年6月に立候補を正式表明したトランプ氏は同党主流派から“異端児”扱いされてきた。翌2016年2月1日、選挙戦の口火を切ったアイオワ州党員集会でテッド・クルス候補が1位、トランプ候補2位、ルビオ候補3位、これに続く同月9日のニューハンプシャー予備選でトランプ氏が2位以下のケーシック、クルス候補らを押さえついに1位に躍り出てからも、共和党全国委員会(RNC)幹部たちは、極端な人種差別発言や女性スキャンダルで世論を揺さぶるトランプ候補の存在を厄介者扱いし続けた。
その後、他州での予備選でもトランプ候補の独走態勢がはっきりしてきた3月半ば時点で、ルビオ、ブッシュ各氏らほとんどの候補が選挙戦から相次いで撤退を表明、同年8月の党大会でトランプ氏が党候補として最終指名された段階でも、なお共和党議員たちのトランプ批判はあいついだ。
たまたま筆者は当時、ワシントンに駐在し、こうしたいきさつをつぶさに見てきただけに、それからわずか4年の間に、共和党とトランプ氏の“主従関係”がかくも見事に逆転したことに驚かされた。
そして今日、共和党はBBCがいち早く指摘した通り「トランプ党Trump Party」になり下がってしまった。
有権者たちの動向を恐れた
有力誌「The Atlantic」は最近号で、同党が隷属状態となった背景について以下のように説明している:
「共和党主流はトランプ氏が当選し、ホワイトハウスの主となるまでは、その尋常ならざる言動とは一線を画し、ある意味では軽蔑の対象でもあった。しかし、彼がひとたび絶大な権限を背景に連日のように自分のツイッターで型破りの持論や政策方針を打ち出すにつれ、瞬く間に何千万人というフォロワーに膨れ上がっていった。その後は大統領批判をすればただちに彼のツイッター攻撃の餌食とされ、結果的に有権者の支持を失うことを恐れ、まともに物も言えなくなった。結局、共和党議員たちは、トランプ大統領自身を恐れたのではなく、彼の言動でそそのかされた有権者たちの動向を恐れていたというのが真相だろう」
この点、ニューヨーク・タイムズ紙も、大統領の移民政策や国民健康保険制度に対する節度を欠いた姿勢を党内で批判したため、大統領のツイッター攻撃を受け、わずか2期の任期で退任に追い込まれたデーブ・トロット下院議員(ミシガン州)の例を紹介、同議員が「大統領を批判すると、すぐにツイッターで反撃を受け、政治生命が脅かされることを覚悟しなければならない」と告白したと報じたことがある(2019年12月22日付)
実際に、トランプ氏は大統領就任前までは、自分のツイート発信回数は1カ月平均で60回程度に過ぎなかった。ところが、ホワイトハウス入りとともに急上昇し、今年10月には1カ月で1万9600回という記録的数字にまで膨れ上がった。フォロワーも大統領就任当初はわずか数千人だったが、今年になって6000万人を突破、この間、トランプ・ツイッターで攻撃にさらされた与野党政治家は数多い(本欄拙稿12月7日付『トランプ風船がしぼむ時』参照)
「トランピズム」から抜け出せるか
今後最大の関心は、共和党の対トランプ隷属関係がいつまで続くかにある。もし、トランプ大統領が来月20日、ホワイトハウスを離れたのちも同党が「Trumpism(トランプ教)」の呪縛から解き放されないとすれば、共和党の将来は惨憺たる状況になりかねない。なぜなら、「Trumpism」の実体は、未来志向型の都会および都市近郊居住の白人中産階級、そして黒人、ヒスパニックなどのマイノリティ有権者層に背を向け、主として成長の見込みのない「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」やグローバル競争から完全に取り残された高卒以下の低学歴白人労働者の狂信的支持に支えられているからにほかならない。
しかも、偏狂思想で固められた時代遅れの「Trumpism」は、建党以来の共和党の伝統とはおよそ似てもつかないものだ。
トランプ大統領は今回の選挙期間終盤に入り、劣勢挽回策の一環として、米国史上最も偉大な大統領の一人として知られるリンカーン大統領(共和党)の記念堂テラスに自ら陣取り、30分近くにわたり報道陣を前に熱弁を振るった。
しかし、黒人奴隷解放のために政治生命を賭して戦ったリンカーン大統領に自らのイメージをかぶせて偉大さを誇るという浅薄で高邁な態度に、民主党のみならず共和党支持者の間でも失笑が渦巻いたほどだった。
共和党と言えば近年、「保守主義、軍事力重視、自由競争重視、『スモール・ガバメント(小さな政府)』志向、中西部および南部を基盤とする白人中心主義」のイメージが定着してきたが、1861年リンカーン共和党大統領誕生当時は、「リベラル志向、人種平等主義、『「ビッグ・ガバメント』支持、北東部工業諸州傾倒」を特徴とする政党だった。民主党はその逆で「保守、南部および中西部重視、人種差別主義」の政党だった。そして共和党はこうした都会重視型の政策を推進することにより支持基盤を拡大し続け、19世紀後半にかけて民主党を圧倒する大政党に成長した経緯がある。
しかし、その共和党はそれから1世紀半を経て今や「トランピズム」の奴隷となり、偏狭な農村、“煙突産業”重視型の政党にまでなり下がってしまった。
同党が近い将来、幅広い国民支持層に支えられた本来の「ビッグ・テントの党」に立ち返ることができるかどうかは、一にいかに早く「トランピズム」から抜け出せるかどうかにかかっていると言えよう。←引用終わり
何処の誰の「大統領」なのか?
花札を繰りつつ、都合のヨイ花札を切っている場合じゃないかと。
自分に都合が悪ければ、それはフェイク(Fake)だとヒステリックに主張し続け。
ただただ、自らが就いた強大な「権力」を放したくない。
それだけの事で、様々な駆け引きを繰り広げ、阿呆を煽り立て「集団ヒステリー」を巻き起こし、それを自らに対する支持だと「自家中毒」に陥り。
「トランプ帝国」を築こうと阿呆の限りを尽くしているが・・・・・
世界は、トランプオヤジが賭場で繰り出す「花札勝負」に、4年に渡り掻き回されただけで、何も築かず、何も築けず、ひたすら「トランプ親分」のヒステリーを振り掛けられ、右往左往させられただけだった。
カネのかかる「戦争」はしなかったが、結局は何もできず、何もせずにバージニアの片隅のWDCはWHに籠もり自らの「夢想」に浸るだけだった。
「米国」では史上サァ~ィテェ~の大統領で、世界では「中国」の毛沢東や習近平と並ぶ無能による権力欲阿呆の典型だ。
引用開始→ 米大統領、追加コロナ対策・歳出法案に署名 政府機関の閉鎖回避
(Reuters Staff 2020年12月28日10:33)
[パームビーチ(米フロリダ州) 27日 ロイター] - トランプ米大統領は27日、新型コロナウイルス追加景気対策・歳出法案に署名した。
トランプ米大統領は27日、新型コロナウイルス追加景気対策・歳出法案に署名した。写真は今月23日、米メリーランド州アンドルーズ空軍基地で大統領専用機に乗り込む同大統領。(2020年 ロイター/Tom Brenner )
これにより、失業給付の特例措置が再導入され、連邦政府機関の一部閉鎖も回避されることになった。
法案には、年末で失効予定だった強制退去の猶予措置の延長、新たな中小企業支援策、学校の授業再開に向けた予算、輸送業界やワクチン配布向けの支援策も盛り込まれている。
トランプ氏はこれまで、先週議会を通過した同法案への署名を拒否。これを受けて26日に失業給付の特例措置が失効していた。
また、トランプ氏が署名を拒否し続ければ、29日から一部の政府機関が閉鎖され、多くの政府職員の所得に影響が出る可能性もあった。
27日には民主・共和両党の議員から、トランプ氏に署名を促す声が相次いでいた。
トランプ氏がなぜ従来の方針を転換したのかは現時点で不明。
失業給付の特例措置の適用を受けていた失業者は約1400万人。トランプ氏は議会に対し、景気対策法案を修正して現金給付を1人600ドルから2000ドルに引き上げるよう要求していた。民主党は2000ドルへの引き上げを支持していたが、多くの共和党議員は同案に反対している。
ホワイトハウスは、トランプ氏の意向について口を閉ざしていたが、関係筋によると、一部の顧問は法案への署名を大統領を提言。側近の間では、トランプ氏が強硬姿勢を和らげるとの見方が一部で出ていたが、同氏がどのような行動に出るかは予測不能で、態度を変えない可能性があることも認めていたという。
トランプ氏は、フロリダ州の別荘「マール・ア・ラーゴ」でクリスマス休暇を過ごしている。27日午前の段階ではゴルフをしており、議会との対立解消を急ぐ姿勢を見せていなかった。
市場にポジティブ
トランプ大統領の署名を受けて、株式市場は上昇。米S&P先物と日経平均は約0.4%値上がりした。金のスポット価格は1%近く上昇。
三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト、市川雅浩氏は、政府機関が一部閉鎖される可能性があったことを考えると、市場にとってポジティブだと指摘。景気対策を巡る混乱が収まったとの認識を示した。
トランプ氏は「無駄な項目を削る必要があることを議会にはっきりと示す強力なメッセージ」とともに法案に署名すると表明。下院が28日に現金給付を600ドルから2000ドルに引き上げる案を採決する計画であることに触れ、上院も引き上げの承認に向けた「作業を開始するだろう」と述べた。
「はるかに大きな金額が追加される」と主張したが、同氏の任期は1カ月を切っており、議員に行動を促す影響力はほとんどない。
共和党のマコネル上院院内総務は「大統領がこの救済策に署名し、法案が成立したことに感謝する」としながらも、現金給付を引き上げる案を上院で採決する計画は示さなかった。
トランプ氏は同法案について、特別利益団体、文化事業、海外支援向けの予算が多すぎるとも批判していた。
議員は安堵(あんど)
民主党のペロシ下院議長は、トランプ氏の署名を歓迎。「必要な額の頭金」を確保できたとし「大統領は直ちに共和党議員に対し、妨害を止め、大統領や民主党とともに現金給付を2000ドルに引き上げる単独の法案を支持するよう呼び掛ける必要がある」と述べた。
トランプ氏が拒否権の行使を取りやめたことについて共和党関係者の間でも、1月にジョージア州で行われる連邦上院選の決選投票で同党候補に追い風になるとして安堵感が広がった。
一方、トランプ氏は署名に際し、11月の大統領選に不正があったと改めて主張。「(上下両院が)この非常に大規模な不正投票の問題に重点的に取り込むことに合意した」とし、上院が調査を始めるだろうと述べた。
マコネル院内総務もペロシ下院議長も、そうした合意が成立したとは述べていない。トランプ氏は不正の根拠を示しておらず、民主党や一部の共和党議員はトランプ氏の主張を一貫して否定。マコネル院内総務も民主党のバイデン氏を次期大統領として認め、トランプ氏の怒りを買った。←引用終わり
自由の権利を保証するUSAでは、
破綻し追い詰められ落胆し路上で死を迎える自由もある。
政治は、救援し救助する場合もあれば、無視で放置も普通
にあり、見捨てられ終わる自由も保障されているかと。
引用開始→ 焦点:コロナ禍の米国でホームレス急増、「破滅的危機」懸念も
(ロイター 2020年12月26日8:10)
[フェニックス(米アリゾナ州) 23日 ロイター]
- 米アリゾナ州マリコパ郡の州都フェニックスに住むナディーン・ベンダーさん(43)は、小さなぼろぼろの2人用テントで暮らしている。その周りには使い古されたアマゾンの段ボール箱がいくつもある。夜が明けると、それらの箱を1つ1つ念入りに調べ、自分の生活用品が何も盗まれていないか確認する。それが彼女の日課だ。
12月23日、米アリゾナ州マリコパ郡の州都フェニックスに住むナディーン・ベンダーさん(43)は、小さなぼろぼろの2人用テントで暮らしている。フェニックスの「テント村」で18日撮影(2020年 ロイター/Michelle Conlin)
やせ細った姿のベンダーさんは、クリスマスの予定を聞かれると、マスクを着けたまま「その話題を見聞きしないようにすること」と語り、泣き出した。
フェニックス中心部に7カ月前に設置された路上生活者(ホームレス)用のテント村が彼女の生活拠点だ。道路1本を隔てた向こう側には、高層マンションや高級レストランが立ち並ぶ。もともとは駐車場だったが、新型コロナウイルスの感染大流行中にホームレスが急増したため、彼らや彼女らの安全な距離を確保する必要から、郡当局が居住拠点を設けた。
フェンスと有刺鉄線に囲まれた敷地のアスファルト面には、1世帯ごとに12フィート四方の空間がペンキで表示され、相互の距離をできるだけ取るよう求められている。
コロナでホームレス急増
同郡の路上では今、7500人以上のホームレスが暮らす。一方で同郡のコロナの死者も5000人に達している。
ホームレスは近年、増加が続いていたが、人数はコロナで一気に膨れ上がった。その悲惨さはフェニックスだけでなく、米国内の多くの都市でも目に見えて広がっている。
新型コロナの脅威は最も弱い人たちを感染させ重症化させていくことだけではない。何百人もの雇用を失わせ、失業者が家の強制立ち退きに直面する事態になっている。専門家によると、このままでは破滅的な住宅難民問題が起こり、今以上にさらにホームレスが生まれかねない。
感染対策のロックダウン(都市封鎖)の影響で各自治体は税収の基盤がひどく損なわれているため、ホームレス支援団体は、連邦政府が手を差し伸べるべきだと主張する。すぐに必要な資金だけでも115億ドル(に上る見込みという。
米議会は21日に9000億ドル(約93兆2200億円)規模の追加経済対策を可決したが、新たなホームレス支援予算は盛り込まれていない。一方で、3月に成立したコロナウイルス支援・救済・経済安全保障(CARES)法などを通じた住宅支援の40億ドルは底を突こうとしている。
全米低所得者向け住宅連合(NLIHC)事務局長でバイデン次期大統領の政権移行チームに助言したダイアン・イェンテル氏は「単なるパンデミック(感染の世界的な大流行)の話ではない。問題はパンデミックがもたらす金銭的な影響に加えて、連邦政府による包括的対応が全く欠如していることだ」と訴える。
バイデン氏のチームはコメント要請に応じていない。ただ陣営は公約の一つに、手ごろな価格で買える住宅の危機的な不足の解消を挙げていた。そうした住宅建設とホームレス問題解消のため10年間で6400億ドルを投じるとしている。
ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院の教授で、医療と住宅難に取り組む新プロジェクトの座長を務めるハワード・K・コー博士は「現代において、住宅難は健康面の公平性にかかわる最も切迫した課題なのに、事態は悪化しようとしている」と警告した。
強まる立ち退き圧力
米国でコロナの拡大が始まった春、連邦、州、下部の各自治体は経済的保護と、ホームレスが地域の感染を拡大させる懸念から、多くの住宅立ち退き案件について一時的な執行停止措置を取った。9月になると、疾病対策センター(CDC)が感染対策上の権限に基づいて、全米一律に執行を禁じた。これは今回の議会の対策が実施されれば来年1月末まで継続することになる。
しかしプリンストン大学の調査では、パンデミック発生以降、27の都市で計16万2000件強の住宅退去処分が申請されている。連邦議会は現段階ではCDCによる執行禁止措置の期限切れ問題にどう対応するか方針を示していない。
アスペン研究所は、期限切れに伴い、新たに最大4000万人が立ち退きを迫られる恐れがあると試算する。ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は、期限が切れたとたん、問題になる家賃や公共料金の未払いは総額700億ドルを上回るとの見方を示した。
全米で活動するホームレス支援団体の見積もりでは、昨年段階で国内のホームレスは60万人近くだった。専門家や学者によると、これが失業と住宅立ち退きによって急増すると、公衆衛生には甚大な影響が及び、パンデミックの被害はさらに格段に深刻になる。
21日に公表されたニューヨーク市会計監査官の報告書では、乳児を抱えたホームレスの家族がかびや、ネズミやゴキブリだらけの収容施設での生活を強いられていると指摘。市内を走る地下鉄がコロナ対策で午前1時から5時まで消毒のため閉鎖されるようになったため、それまで駅で暖を取っていたホームレスの多くが、地下鉄のトンネルのさらに奥に潜り込むか、防水シートや食料品店のショッピングカートで歩道に作った「小屋」に入り、凍えているしかないという。
支援団体によると、ニューヨーク市内のホームレスのコロナ死亡率は、そうでない人に比べ78%も高い。
カリフォルニア州ロサンゼルス市では、一部の市議会議員が大人数の収容が可能な大規模展示会・会議用施設をホームレスの避難場所として活用する計画を進めようとしている。しかし既に実行した同州サンディエゴ市では、そうした大規模施設でコロナ感染が拡大し、陽性者が利用者と職員で計190人出た。
ジョンズ・ホプキンス大学など5大学の11月30日の報告によると、CDCが9月に立ち退き執行を禁止する前、夏場にかけて執行猶予期限を迎えた27州では、新型コロナ死亡率が5.4倍に跳ね上がった。
人呼んで「トランプ村」
フェニックス中心部のホームレス収容拠点で暮らす人々は、その場所を「ゾーン」と名付けた。大恐慌時代の貧民地区が、当時のフーバー大統領の無策ぶりへのあてこすりで「フーバー村」と称されたのにならう動きもある。そういう人は「トランプ村」と呼ぶ。もちろんトランプ大統領によるコロナ対策への不満がうっ積しているからだ。
ゾーンに住む何百人もの人は、距離を保てと言われても密集状態になるのを避けられず、マスクを着用していない人も頻繁に目につく。多くは寝袋や防水シートの上で生活し、水道設備がないので、手洗いなど基本的な感染防止策は困難。敷地のへりに簡易トイレと洗濯場所を設置したが、排泄物やごみがあちこちに散乱、悪臭に覆われている場所もある。
ウイルス検査を受けられて陽性反応が出た人は、慈善団体が提供する宿泊施設に入ることもできる。これも空きがあればの話だ。
以前は子どもの養育の仕事をしていたベンダーさんは、パンデミック以降、ホームレスが多様化したと話す。医師だった人、法律事務所の職員だった人に出会ったこともあり、極めつけは元オペラ歌手もいたと話す。
「私たちの多くは働いて、路上生活から抜け出したいと思っている。でもパンデミックのせいで、さらに不可能になったようだ」と嘆くベンダーさん。求人に応募しようとインターネットに接続したくても、図書館がコロナ対策で閉鎖されているため、それもできない。国民への現金給付が連邦議会の対策に盛り込まれても、コンピューターも住所もない自分たちは、どうやって申請し受け取るのかと途方に暮れている。
「私は以前、人生がこれ以上に悪くなることがあるとは思わなかった。でも実際にそうなってしまった」とベンダーさんは悲痛な面持ちでつぶやいた。←引用終わり