« 「尖閣」は、「日米安保条約」適用を何度でも確認すりゃヨイが・・・・・ | トップページ | 「AI」は万能でも「AI」に人の「情緒」を予測できても、現段階では人の心に内包する「機微」や「琴線」を捉える事はできない! 「AI」に支配されるな »

2021/01/26

米国社会を分断されたと言うなら、それは主軸産業(ルーチンワークとクリエイティブの違い)と携わる人材の質による生産性の違いと指摘したい!

「日本の100年を振り返る」へ、
様々なご質問や感想をメールで頂戴し、
感謝申し上げます。


米国社会が形成した格差の本質は何か?
まず、始めに皆さんが「米国の繁栄している都市・地域」のイメージを、どう捉え、どう考えておられるかで議論は大きく分かれます。


現在、繁栄していると考える都市・地域を特別に挙げるなら躊躇なく、①ニューヨーク市、②サンフランシスコ(シリコンバレー)、③ヒューストン、を上げておきます。
他には、米国発祥の精神とでも言いますか④ボストンを、またリタイア者の楽園⑤タンパなどリゾート地、⑥ロサンゼルス(ハリウッド)、⑦ラスベガス、⑧ワシントン特別区、などでしょう。
後は、米国であってそれぞれの米国とも言えます。


また、見方は変わりますが、


①のNYC(ニューヨーク市)は、米国であって米国ではありません。
敢えて言えば、NYCです。
②のSFサンフランシスコ(シリコンバレー)も、米国であって米国ではなく、シリコンバレーです。
③のヒューストンも同様ですが、ここは米国であり米国のヒューストンを維持していると観ています。


⑥のLAロサンゼルス(ハリウッド)も、米国ですが米国というよりハリウッドでしょうね。
同様に、④のボストンも米国でありながら、米国ではないとも言えます。
⑤は文字どおり米国です。


①のNYCは、米国にある「メトロポリタン」です。
その主要産業として、半世紀前には「アパレル製品の縫製加工」が主流だった時代もありましたが、現在は誰もが知る「世界最大の金融都市」です。
NYCに棲み市民として活躍する様々な人々は、米国社会の市民権を持つ保たないに関わらず、主として「金融・保険サービス、情報サービス、不動産サービス、その関連サービスに従事する人」が中心で、その周りを固める様々な有形無形のサプライヤーであり、その外周を固めるビジネスに従事する事を生業と私生活を成立させています。


②のSF(サンフランシスコ/シリコンバレー)も、現在は「IT」分野に懸かる人を軸に、世界各地から人材を吸引し、その周りを固める有形無形のサプライヤーがあり、そのまた外周を固めるビジネスに従事する人達を巻き込む方法で、幅広く様々な都市ビジネスを成立させ繁栄を享受しています。


③のヒューストンは宇宙ビジネスを軸に、幅広く手厚く国際的に人材を集め形成しながら、先端研究や先端技術開発を高め合う事で、高い付加価値を生み出し世界をリードしています。


④のボストンは、米国社会の基盤を形成した「知恵と歴史」を保持し、なお且つ発展させ続ける最先端「大学教育都市」として、有形無形ながら世界に不動の「高付加価値」を生み続けると認識され、優位な地位を形成しています。


⑤はリタイア者のサンクチュリアであり「サービス消費」を続けさせる事で、地域が必要とする生活手段を創造し生産し提供しています。


⑥のLA(ロサンゼルス/ハリウッド)は、無形を有形にする創造的生産を保持し続ける事と、その配当を得ながら「(体験型)エンターテイメント」のサービス提供を幅広く限定的に催行する方法で、知恵を用いた集客により収益再生産を果敢に得ています。


⑦のラスベガスは、世界最初最大のギャンブルエンターテイメント都市として、世界から「欲」を集客し愉しませ収益を分ける事でリピーターを繋ぎ、飽きさせない方法で繁栄を手に入れたとも言えます。
ネバダ州が「核開発」のための実験場となった事に対する、謝罪カウンターとして特別に認められ、今日まで努力しながら100年近い繁栄を手にしたとも言えます。


⑧のWDC(ワシントン・コロンビア特別区)は、実はポトマック川を挟むバージニア州ですが、文字どおり米国連邦政府の首都ですから、いずれの国も同様に、情報サービスを始め、オフィサーやクラークなど高度な知識や技術を保つ特別なサービス産業が発展し、それらを中心に不可欠の存在として好不況に関わらず、熱く存在し続けるのです。
これら、①~⑧までの地また隣接地域で、一定の生産手段を保つ側は、これらの都市や地域の発展亦変化に合わせ対応を間違えさえしなければ、確実に対応した配分を得られのが米国と言えます。


反対に、ラストベルトと呼ばれる地域や中西部では、基本の生産手段が「ルーチン化」されたものであり、創造も発展も希薄であり、時間当たり生産性が異なるため、同一の尺度で計り論じる事が難しいと観ています。このため、2015年に始まった大統領予備選挙から2021年の新大統領就任を経た今も、極めて深刻な「米国社会の分断」という事実を巡り「神学論争」とも言える状況が続いているのです。


ちなみに、NYCはマンハッタンに建つ「トランプタワー」の最上階のペントハウス部分の価格は日本円で200億円とされています。
またマンハッタンで、平均的な1Kの部屋を新規に借りようとすれば、日本円で月50万円は下らないと、先日、大統領選挙後の状況を電話取材した際に耳にし、聞き間違いかと思わず疑いました。
ブルックリンでも急騰し、クィーンズまで行けば少しは・・・・・、との説明だったと記憶しています。


NYCは、21世紀に入り、FIRE(金融・保険・不動産・エンターテイメント)に注力し、ジュリアーの市長は都市再建を果たしました。
以降、マンハッタンの価値は急上昇し、いまや、「その土地代金を支払える者のみが、その土地を占有できる」と、都市の原理原則どおりになっています。
従って、それを支弁する能力を保持しない者は追い立てられ、放逐されると。


なぜですか、①のNYCも、②のSF(サンフランシスコ/シリコンバレー)も、それだけの生産力と生産性を保持する人財が、世界各地から押し寄せてくるためで、職住接近を狙うワケですから、当然ながら需給バランスが崩れるワケです。
それに従いていけない側は、都市から放逐されますが、その人達は大きな生産手段を保持しない事もあり、全米で敗退を余儀なくされ失意の底に堕ちるわけです。


このように、ルーチンの生産ではなくクリエイティビティの生産による真剣勝負ですから、その収益や配分が根本的に異なり「分断」は冷たく進むわけです。
つまり、それぞれの地域の主たる産業が異なり、それに従事する人の能力や技術などは国籍を超え、その産業としての構造も競争条件も違い、当然ながら得る収益が根本的に異なるのです。


大阪が、あるいは福岡が、香港から金融に長けた人材を吸引してでも、力強い「国際金融都市」を建設し、実現し世界に名を遂げようとするのであれば、過酷な現実を透視した決意が必要なのは言うまでもありません。
④のボストンに値する地域は、大阪を軸に考えれば「京都+北摂地域」が、既に不動の存在ともいえますので。

|

« 「尖閣」は、「日米安保条約」適用を何度でも確認すりゃヨイが・・・・・ | トップページ | 「AI」は万能でも「AI」に人の「情緒」を予測できても、現段階では人の心に内包する「機微」や「琴線」を捉える事はできない! 「AI」に支配されるな »