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2021/06/06

3回目の「緊急事態宣言」が三度延長され、ヒトは無言の「怒り」と「諦め」が相半ばし、「要請事項」を昂然たる姿勢で公然と無視しするが実に「平和」だ!

「緊急事態宣言」の延長から、最初の土曜日:


人は「籠もってろ」と言われても、居場所がない事もあり、息が詰まるという事で、ターミナルまで出かけてくる。
「大型商業施設は閉めよ」と強く要請され、争って血祭りに上げられる愚は冒さず。従って行き場のないまま、商業ビルの中をひたすら歩き、オープンスペースに溜まり、椅子に座り。


この風景を眺め観ると、つくづく日本人は一定の理解力があり、
「日本(社会)は平和」で、それなりに「秩序が保たれ」ている。


勿論、マシンガンを抱えた「武装警察官」の配置も姿もなく、静かに黙々と冷ややかに「要請事項」を眺め、公然と無視し昂然と不服従を抗う姿勢で示すが、暴動に至る事はない。
その表情からは、ハッキリ「もう疲れた」と「静かな怒り」が読み取れる。


都市の生態を眺める海外の知人達は、異口同音に、
何れの国も、何れの都市も、
① 都市域住居の構造が「お籠もり」に適していない。
② 通信環境が「テレワーク」や「リモートワーク」に対応できていない。
③ 基礎食糧を含め、現代の都市域は「籠城」を想定していない。
☆ 日本人は、本当に「不思議な人達」だ。と! やや驚いている。


今日も、ターミナルの主要駅までは、気分転換に「家族を伴い」出向いてくる人が多いように見受ける。


土曜日で関係ないのに、知人のバーへ出かけ「ランチ」を喰らう。
背に腹は代えられないのだと言い、かつての、いまの常連客が、然して美味くもない「ランチ」でも、潰してなるものかと応援に駆けつける。


御大尽は、ランチに釣り銭不要と大1枚を置き。この文化的な空間を潰したくないと。


よく「知ったバカぶり」のヒトが言うのは、
「〇〇は、△△のレシピを忠実に受け継いでいます」と。
「アホ~のモノ言いや、言い種は、寝てから言いやがれ!」と、黙って返す。


バーは、空間の文化なので、
酒を揃え、忠実にレシピを受け継いだからと言う理由で、元の店を受け継げるワケじゃない。
建物を含む空間の味わいが何より大切なのであり、


その空間をこよなく愛する常連を始め、一過性の立ち寄り客でも、それに溶け込める文化の共有ができてこそ、上質なバーなのだ。
ゆえに、旧いバーには、そのバーの歩んだ途が、苦労が空間に刻まれている。
それを愛でる常連客があり、それを求める客があり、様々な波を乗り越えるのだ。


以前、ある街のターミナルの一角に「ソルティードッグ」の美味いバーがあった。
まるで「オールドパー」の風格の老いたバーテンダー(主人)が、一人で切り盛りしていた。
いくつもの街で「ソルティードッグ」を頂戴したが、群を抜いて(好みに合った)いた。


寄る歳並に抗えず、閉店してしまい、そっくりそのまま「居抜き」で、レシピもテクも受け継いだのは、よく識る常連だった。
だが、残念ながら受け継げなかった。


先ず、空間は同じだ。
いわゆるレシピもテクも同じだ。
客も、最初は引き継いだ。
しかし何かが違う、何処かが違う。
それは「空間が醸し出す文化というか空気」だった。
それは、オールドパーのような主人が醸し出す、独特の個性なのだった。


客の少ない日は、主人が主人に「ソルティードッグ」を作り、
その支払いは常連客だった。
それにケチを付けるような無粋な客は一人もいなかった。
粋と鯔背が、主人の蘊蓄を聞き愉しみ、その醸し出される空間を共にした。
その種の文化空間としての「バー」を大切にする者としては、
その空間が潰されるのは堪え難い事なのだ。


土曜日は、往年のスーパースターの重鎮常連客が姿をみせ、懐かしむよう、ニコニコ笑顔で大枚を支払っていた。
まるで、旧交を温め合う「同好の士」「同窓の士」の集いになった。
誰かが宣伝したワケじゃない。
自然に、電話や、SMSや、メールで、状況を伝え合い、自然に強固な集まりになった。
本当に固定客を持つ店は、潰れず、潰さないのだ!

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