投開票前に結果が分かる衆議院議員の総選挙ですが、日頃の活動を怠り組織を手当てもせず、安穏と当選しようとは虫が・・・・・
衆議院議員総選挙を眺め、
大都市圏には「保・革・左・右・貧・富」を問わず、夫々に様々な不平不満が渦巻き沈殿し、集約されずに憎しみや諦めが、相互に混沌を増し、日本的「中道右派政治」への不信や諦めは既に埋めようもなく、煽り次第で噴出する機会を狙っているのか不気味だ。
投開票日前に、悲惨な結果が見える選挙は初めてだ。
日頃の地道な活動を怠り、県議や市議の手当を怠り、
地域で様々なお世話をする人をフォローもせず、当選できると考える思考構造ってどうよ!?
苦戦してますって、年明けに「空気」を指摘しただろう。
首長選、県議補選、隣接市の市議選、全て敗北の結果が出ているのを、真摯に受け止めず対処も対策も講じず。
大都市域には、いわゆる格差への巨大な不満がトグロを巻き、いつ噴火しても不思議でない状況があるのを捉えられず。
大都市域は「中道右派政治」の曖昧な政治に、
右は右で大きな不満を抱え、左は左で猛烈に批判し非難を重ね、
日頃から漫然と過ごし有効な対抗もせず。
尻に火がついてからじゃ遅い。
陣営の街頭演説が昼間とはいえ、義理で来た市議や県議に代理や取巻きを含め100人にも届かない。
追い上げる敵陣営は一目で500人を超える。
それを見て最終日に慌てても遅い。
そんな時に、
橋本健二氏の著作「東京23区 ✕ 格差と階級」中公新書
と
開高健氏の著作「ずばり東京」光文社文庫
を。
長年、都市ビジネスで「マーケティング・マネジメント」を扱ってきた者として、選挙は「最大のマーケティング」なのです。
何よりも、対象地域を捉える際に重視するのは、その対象を画き出した「社会地図」で、特に重要なのは様々なデータを平面と立体に表す「社会空間図」です。
そこには、その対象地の問題が凝縮されています。
行政の保つデータを切り分けプロット化し立体的に見える(捉えられる)ように置き換えるのです。
すると、理想や理念と現実のギャップが問題として表れます。
その解決方法を一つ一つ抽出し対処や対応策を課題として整理する事で目標ができます。(政治なら政策目標です)
都市域が抱える社会や経済の問題は複雑で、様々な困難な要因や要素が複雑に絡み合い一筋縄で答があるワケじゃありません。
橋本氏の著作は、2021年9月の発売です。
極めて立体的に、東京の成り立ち(江戸から東京:下町と山の手:都心と周辺:東・北・南 Vs 西の課題)を捉え、データ・資料を可視化する事で分かり易く解説しています。
都市問題は、右も左も保守も革新もなく直面し解決を要求される問題です。
都心三区の六本木に軸足を置き、銀座で拠点を置いてきた側ですが、江東区は、枝川でも、豊洲や深川・高橋でも、業務を熟してきた者として、
とても分かり易い展開です。
これを基に、他地域でも小規模地域の町丁目(ちょうちょうもく)毎に捉え比較検証する手法を採ればと考えます。
以前は「アクロス」が得意としていたのですが。
開高健氏の「ずばり東京」は、1963年時点の東京を地面に近い観点から捉えた、50本ほどのテーマを氏の視点で痛快に画き出したレポートです。
半世紀以上が経過しましたが、基本の情緒や底流に流れる「世間」は主体となる人間や、環境条件を形成する手法が変化しただけで、原点は然程も変わらずという点で、マーケティング屋としては非常に興味深いとも言えます。
実際に、マーケティング戦略を確実に形成しようとする良心を備えるなら、対象の詳細なデータで輪郭を捉え、その上で実際に現地へ足を運び「考現学」しデータと照合する事です。
なおかつ、その対象の成り立ちを押さえる「考古学」の視点が必要です。
それらの組み合わせにより対象の「社会空間」が、かなり立体的に姿を表します。
町丁目を細かくメッシュ化すれば、問題が浮き彫りになり傾向が分かります。
その上で面全体を押さえたいなら、最も適切で有効性の高い方法を見出す事ができます。
先ずは「点」を正確にプロットする事です。
次に「点」と「点」を結び「線」で繋ぎ、徐々に確かな「線」を形成する事です。
その線を「内側」と「外側」へ拡げる確実な方法を取る事が重要です。
一般的には「ランチェスター戦略」などとも称される古典的な方法で「面」を確実に形成し「ドメイン」を固める方法ですが、実に確実性があります。
実は、選挙こそ、この地道な方法が大切なのです。
リテールのマーケティングでも、一カ所を占有し拠点化する時には、必ず「点」と「線」を繋いで「面」を落とす方法を採ります。
簡易で稚拙ですが、ご参考に為さって下さい。
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