ウクライナはNATO諸国の支援を受け、一方的に奪取され占領されながらも、能く戦い善戦しているが、ロシアは着々と支配地を増やしている・・・
プーチンのロシアが一方的にウクライナへ侵略侵攻し
展開する「ウクライナ戦争」は、英国や米国の戦争検証機関やNATO諸国が発表する「希望的観測」は別に、プーチンの描いた作戦は大幅に遅滞しながらも着実に前進しているように見受けるが。
2014年に、
プーチンはクリミア半島をロシア領として回収した。
これが第一段階で、第二段階は東部2州で「親ロシア派(ロシア軍)」による内戦を展開させ、一挙に地域を不安定化させ(8年に渡り「一進一退の膠着」状態)た。
その上で、先ず当初の目標として
「ロシア国境からウクライナの東部のルハンスク州とドネツク州の2州を併合し、南部へルソン州も併合する事でクリミア半島までの陸路の回廊」を確保し形成する。
それを一気呵成に形成しようとして、首都キーウを歓楽させ傀儡政権の樹立を目指し、ベラルーシ側から国境を超え攻撃進軍」させたが、ウクライナ側の強力な反撃攻勢を受け撤退し、当初の目標を達成するための戦術に切り替え、東南部回廊の確保形成に全力を傾注し、ほぼ制圧の目処を立てたという処ではないか。
ウクライナ側の善戦粘り強い抵抗で、必要な前進が思うようにできているとは考えられないものの、基本的に目標とした「成果」を現段階で一定程度「固め」たと観るのだが。
また南部「オデーサ」への海上封鎖と陸上攻撃を続け、これも最終的には陥落させるまで戦端を収める事はしないだろう。
今後は、戦闘を繰り広げながら「占領地域」の統治に向けた取組みに着手し、実質的な領有を続けるものと考える。
その上で、時間をおいて最終的な目標である現在の「ウクライナ」の解体と踏み潰しへ向け、ベラルーシと合同でウクライナ北部からの侵攻を開始するだろう。
いよいよウクライナの経済力が保つかどうかに懸かり、EUとNATO加盟国のエネルギーや食糧また金融が維持でき、その圏域の民草が生活の困難を辛抱するかという状況に焦点が移るだろう。
基本的に、英国や米国の機関が発表する事は、現状の実況経過分析であり、当初にプーチンのロシアが描いた基本の戦術や作戦については深い検証も分析もないように受け止める。
ただ、6月はウクライナ側が決戦の時期と考える4ヶ月目に入り、当初予想のロシア経済の行き詰まり時期に至り、この点を捉えNATO諸国の強力援助の下で、ウクライナ側は一挙に反撃に出るとされるが、ロシアも兵隊の確保に必死の取組みをする様子で、プーチンの健康不安説も真しやかに流され予断を許さないが。
ロシアは通常のハイテク兵器の補充が利かなくなれば、凄惨な「白兵戦」に出るだろうし、何よりも「戦術核兵器」の使用に躊躇なく踏み切るだろう。
引用開始→ ウクライナ軍、退路断たれる恐れ 過去にも東部で包囲戦
(時事通信 2022年05月27日20時31分)ウクライナ軍が、東部ドンバス地方のルガンスク州でロシア軍の猛攻にさらされている。ガイダイ州知事によると、ウクライナの支配地域は「5%」に縮小。残る都市セベロドネツク周辺ではロシア軍が3方向から包囲を進め、退路を断たれたウクライナ部隊が完全に孤立する恐れが出ている。
住民の退避も完了していない中、ロシア軍は兵力を集中させてセベロドネツク一帯への無差別攻撃を継続。ウクライナのメディアは、激戦の末に陥落した南東部の要衝になぞらえて「第2のマリウポリ」になると警鐘を鳴らしている。
相手の退路を断つ包囲戦は、ロシア語で「カチョール(鍋)」と呼ばれる。ロシア軍は2014~15年、親ロシア派武装勢力を隠れみのにしたドンバス地方の紛争でこの戦術を多用し、ウクライナ軍を苦しめた。その結果、停戦交渉で優位に立つことができたという「成功体験」が、プーチン政権にはある。
14年8月からのドネツク州イロワイスクの戦いは、双方で数百人の犠牲を出し、ウクライナ軍が敗北。翌9月の第1次ミンスク停戦合意の呼び水となった。
翌15年の年明けには、ドネツク州デバリツェボでも包囲戦が再現された。親ロ派「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の支配地域を結ぶ交通の要衝で、ウクライナ軍はくさびを打ち込むため大軍を配置したが、結果的に孤立。双方で数千人の死者を出し、同年2月にロシア側が勝利を収めた。ウクライナ側が「不平等」と見なした第2次ミンスク停戦合意は、この時に結ばれている。
ルガンスク州をめぐっては今回、全域の陥落を避けたいゼレンスキー政権が、米欧に武器支援の加速を求めている。一方、ロシアのショイグ国防相は20日、完全制圧が「近づいている」と主張。双方とも態度を硬化させており、停戦交渉は見通せない状況だ。←引用終わり
駐英ロシア大使が、
「ロシアはウクライナで核兵器は使わない」と、
BBCのインタビューに答えたというが、ウソで固めた
ロシアの言葉を易々と信じ騙されてはイケナイ。
それほどの、お人好しは厳しい国際社会で生き抜けない!
引用開始→ ロシアはウクライナで戦術核を使わない=駐英ロシア大使
(BBC 2022年5月29日)
<Andrei Kelin and Clive Myrie sitting down during the interview>
<BBCのクライヴ・マイリー記者による取材を受けるロシアのケリン駐英大使>ロシアのアンドレイ・ケリン駐英大使は28日、BBCの取材に応じ、ウクライナでロシアが戦術核兵器を使うとは思わないと話した。
ケリン駐英大使は戦術核兵器の使用に関するロシア軍の規則はきわめて厳密で、ウクライナで起きている紛争のような事態で使う決まりになっていないと話した。戦術核兵器は主に、ロシア国家が存亡の危機にさらされている場合に使用する決まりだという。
「現在の作戦とは何の関係もない」と、大使はBBC番組「サンデー・モーニング」による取材で話した。インタビューはイギリス国内で、現地時間29日午前9時(日本時間同午後5時)に放送される。
2月24日にウクライナ侵攻を開始して間もない2月27日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、戦略的核抑止部隊に「特別警戒」を命令した。諸外国はこれを警告と受け止めた。
プーチン大統領は西側諸国と北大西洋条約機構(NATO)がロシアに「非友好的な行動」をとり、「不当な制裁」を科したからだと説明。しかし、イギリスのベン・ウォレス国防相は当時、ロシアの当初の思惑とは異なりウクライナ制圧が遅れているため、軍事作戦の進捗から世界の目をそらそうとして、自分たちの核抑止力を誇示したのだと批判していた。
射程距離がきわめて長く、全世界を巻き込む全面的な核戦争の恐怖を呼び起こす「戦略核兵器」とは異なり、「戦術核兵器」は比較的短距離の目標に対して使用できるとされている。ただし、小型爆弾や戦場で使うミサイルなど、様々な種類の武器が「戦術核兵器」に分類される。
ロシアはこうした戦術核兵器を2000以上保有するとみられている。
戦争犯罪は「捏造」と大使
BBCのクライヴ・マイリー記者の質問に、時には厳しい口調で応酬しながら、ケリン大使はロシア軍が戦争犯罪を重ねているという指摘を否定した。ロシア軍がウクライナ各地で民間人を攻撃し、首都キーウ郊外のブチャでは多くの市民を虐殺したとされることについて、大使は「捏造(ねつぞう)」だと反論した。
記者に、「なぜロシアはこのような形で戦争を遂行し、戦争犯罪を重ねているのですか」と質問された大使は、「ブチャの市長は解放後、最初の声明で、ロシア軍は街を出て行った、何もかも清潔で落ち着いている、街はいつも通りの正常な状態だと話していた。何も起きていない、道路に横たわる遺体などないと言っていた。しかしその次になると、ともかく……」と答えた。
そこでマイリー記者は重ねて、「では何もかも、でっちあげなのですか?」と質問。「なにもかも捏造で? これほど証拠が集まっているのは、捏造だとおっしゃるのですか?」と追及した。
これに対して大使は、「私たちは、捏造だと考えている。交渉を中断させるために使われているだけだ」と答えた。←引用終わり
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