県を超えた小さな協力協業ですが、それぞれの地域が持つ特徴や技術力を交換し活かし「新しいモノやコト」を創造する事は相互の地域を強くします
沖縄の「パイナップル」を繊維に、廃棄の葉を「織物」にする。
「かりゆしウェア」への製品化を「播州織」が支援する。
これこそ、成し遂げれば大きく「SDGs」の一端を形成します。
いま現在「SDGs」とさえ唱えれば、水戸黄門の「印籠」のようなチカラさせあるように感じますが、実際の中身は空っぽで、流行言葉を身に付け、名刺に書き込み、胸には安っぽいバッジが光ます。
中身もなく安易に時流に乗り、吹聴するって恥ずかしくないのかな!?
日々、そのような思いをしている時に、このニュースに出会いました。
著名な経済学者に言わせると「繊維産業」は、極め付けの「幼稚産業」で、先進工業国では完全な「衰退産業」だと口汚く公言する汚馬鹿が目につきます。
確かにそうです。
それを主張する汚馬鹿と論争する事は無駄なので無視しています。
「だったらナンだ!? だからナンだ!?」
「オマィの着ているシャツは、何処の国の、何処のモノだ? 中国の生産財で嬉しいか? 幼稚産業に代わる付加価値を伴う生産財を提示してみろ!」と、決定的に罵倒する事にしています。
昨秋、ある人物が、これぞ「SDGs」の決定版と言わんばかりに協力を求めてきた「ヘソ茶」案件があります。
どこが「SDGs」なのか?
「対象産品の現地買い入れ価格を2倍にする事で、対象者の所得を2倍にする事ができる」と、無知の総ざらえで熱く主張するのですが、汚ツムが温いと、
「ナゼ現在の価格で安定し、流通しているのか?」と、考えないのです。
買い入れ側が2倍にする事で、単純に所得が倍増し、生活環境も改善すると言うのですから「呆気」のキワミです。
その過程で講ずべき技術改良や市場メカニズムへの考察また誰もが成し得ない圧倒的な付加価値生産に結び付ける研究も裏付けもなく、単純に2倍にすれば2倍になると、50歳を越えたオッサンが大袈裟に口にしたのは、まるで幼児の理屈に過ぎませんでした。
「SDGs」の提起に共鳴し、熱く語る人の多くが「幻想」を描き「夢想」を語りたがるワケで、緻密な裏付けなどナニもありません。
思った事を口にしているだけで、残念ながら小児の仕儀でしかありません。
そんなこんなの状況ですが、
久々に「SDGs」に該当しそうな、また、技術を提供する側の地域新興にも繋がり、原産地域の振興に寄与し、普及させる事で、全体を大きくカバーする事ができる取組みを知り、嬉しく思いました。
そして、誰にも容易に真似のできない独自性があり、それが付加価値を生むのだと共有できれば、また一つ「世界で競う、世界と競う」が実現できると考えます。
引用開始→ パイナップルから布づくり 廃棄の葉を糸に加工「かりゆしウエア」に 播州織の技術駆使、沖縄の企業と協力
(2022/8/19 16:30神戸新聞NEXT)
沖縄の日差しを浴びて育つパイナップル。繊維質の葉は廃棄処分される(フードリボン社提供)兵庫県立工業技術センター繊維工業技術支援センター(西脇市野村町)が、沖縄産パイナップルの葉を使った糸を開発し、播州織の布づくりに取り組んでいる。目指すのは「かりゆしウエア」としての商品化。その先に見据える持続可能な開発目標(SDGs)の実現は、廃棄資源の再利用にとどまらない。(伊田雄馬)
2017年設立のスタートアップ企業「フードリボン」(沖縄県大宜味村)との共同プロジェクト。地域資源を活用し、循環型社会を目指すことを企業理念に掲げる同社は、シークワーサーの果皮を使ったアロマオイルやサプリメントなどを開発してきた。
パイナップルの葉は繊維質のため、畑にすき込んでも土に分解されにくく、廃棄されてきた。その特性に注目し、布の開発に乗り出した同社は、葉の繊維を使った服を試作、販売するなどしたが、硬い繊維から糸を紡ぐのは想像以上に難しく、20年7月、専門的な技術を持つ同センターに協力を依頼した。
センターの本来の任務は地場産業・播州織への貢献だが、藤田浩行所長は「SDGsに沿った取り組みを求める声が強まる中、環境に優しい素材は産地に必ず役立つ」と考え、協力を受諾した。
◇
国内で紡績技術を研究する大学や研究機関はほとんどなく、同センターにも経験を持つ職員はいなかった。藤田所長は自ら繊維と向き合い、薬品や酵素で加工性を高める実験と試し織りを繰り返した。
パイナップルの葉の繊維は硬くて真っすぐなため、糸にしづらい。自然なねじれを持つ綿と混ぜ、まとまりを持たせて紡ぎやすくした。試行錯誤の末に紡がれた糸は、播州織の素材として十分な品質を持ち、布を織るとからっとした肌触りになった。
綿との混紡率は5割程度で、藤田所長は「いずれは100%を目指したい」。繊維の処理方法は近く特許出願を予定している。染めムラが起きやすいため、商品化には播州織の技術も欠かせないといい、現在、地元メーカー2社に協力を呼びかけている。◇
やんばるの日差しに育まれた自然の糸で、沖縄らしいかりゆしウエアづくりを目指す。商品化は企画段階からアパレルメーカーと協力し、ブランド展開で生産コストを回収できる仕組みを目指す。来年度中には商品化できる見込み。
「やや高価にはなるが、理念や意義に賛同してくれる人に購入してほしい」と藤田所長は語る。従来の天然繊維や化学繊維と比べて生産・製造過程での温室効果ガスの排出を抑制できる。さらに、この共同プロジェクトが挑むSDGs実現は、廃棄資源の再利用や脱炭素にとどまらず、途上国の現実を見据える。
「パイナップルの産出国は東南アジアなど、賃金水準が低い国が多い」と、フードリボン社繊維事業統括マネジャーの長谷場咲可さん。協業によって得られた技術を生かし、海外展開を描く長谷場さんは「果実だけでなく葉からも収益が得られる仕組みを広げることで、農家の所得向上につなげられたら」と話す。←引用終わり
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